平成20年度から従来の老人保健法に基づいた健診に代わり新しい「特定健診・特定保健指導制度」が始まる。これは国が医療費抑制のために疾患の治療から予防に視点を大きく移すことを示している。
そのポイントは3点である。
● 健診・保健指導にメタボリックシンドロームの概念を導入
● 糖尿病等の生活習慣病患者、予備軍を25%削減
● 医療保険者に健診・保健指導を義務化
最近、何処の学会、講演会等に行ってもとにかくメタボリックシンドロームが花盛りで、多方面からが話題の中心になっている。やっと日本語で「内臓脂肪蓄積症」「内臓脂肪症」ともいわれるようになって来ている。私はそれらの名称を用いず「デブ」と言っている。勿論デブにも種類があることを分かった上である。
厚労省も普及に一生懸命である。確かに、メタボリックシンドロームは数々の合併症を持つことからその予防と治療は大きな意義がある。
話を変えると、禁煙運動は別の意味から盛んであり、喫煙者は徐々に追いつめられている。彼らは「そんならデブはどうなのだ!!」という。たばこと肥満、特に内臓脂肪症は本質的に異なる点が大きいが、健康を害し、医療費を消費することは同じである。だから、彼らの叫びには一理ある、とも言いうる。
昭和30年代に実施された国民皆保険制度は、今持続させうるか否かの重要な時期にある。特に財務省は高騰する医療費の抑制に必死であり、厚労省も経済的締め付け論の一部には抵抗しながらも、医療費抑制策を繰り出してこざるを得ない状況にある。
平成20年度から施行される「特定健診・特定保健指導」は医療の主眼を治療から予防にシフトさせることによって国民皆保険制度を堅持させるためと言う。その方法論としては健診受診率の向上と健診後の生活指導の徹底で基本は「メタボリックシンドローム対策」と言えよう。確かに、国の方針として「デブ対策」とは絶対に言えない。こんな事を口に出したらその人は更迭必須である。私も患者から責められているが「メタボリックシンドローム」では言いたいことが伝わらないもどかしさがあるからやはり「デブ」と言っているのだ。
確かに、疾病予防対策重視は良いと思うが、医療機関や健診機関にとってはまた業務が増えていく。
一方、肝腎の国民の健康に対する意識改革が乏しい状況にある以上、そんなにこの制度が効果を上げるとは期待できない、と私は思う。
そのポイントは3点である。
● 健診・保健指導にメタボリックシンドロームの概念を導入
● 糖尿病等の生活習慣病患者、予備軍を25%削減
● 医療保険者に健診・保健指導を義務化
最近、何処の学会、講演会等に行ってもとにかくメタボリックシンドロームが花盛りで、多方面からが話題の中心になっている。やっと日本語で「内臓脂肪蓄積症」「内臓脂肪症」ともいわれるようになって来ている。私はそれらの名称を用いず「デブ」と言っている。勿論デブにも種類があることを分かった上である。
厚労省も普及に一生懸命である。確かに、メタボリックシンドロームは数々の合併症を持つことからその予防と治療は大きな意義がある。
話を変えると、禁煙運動は別の意味から盛んであり、喫煙者は徐々に追いつめられている。彼らは「そんならデブはどうなのだ!!」という。たばこと肥満、特に内臓脂肪症は本質的に異なる点が大きいが、健康を害し、医療費を消費することは同じである。だから、彼らの叫びには一理ある、とも言いうる。
昭和30年代に実施された国民皆保険制度は、今持続させうるか否かの重要な時期にある。特に財務省は高騰する医療費の抑制に必死であり、厚労省も経済的締め付け論の一部には抵抗しながらも、医療費抑制策を繰り出してこざるを得ない状況にある。
平成20年度から施行される「特定健診・特定保健指導」は医療の主眼を治療から予防にシフトさせることによって国民皆保険制度を堅持させるためと言う。その方法論としては健診受診率の向上と健診後の生活指導の徹底で基本は「メタボリックシンドローム対策」と言えよう。確かに、国の方針として「デブ対策」とは絶対に言えない。こんな事を口に出したらその人は更迭必須である。私も患者から責められているが「メタボリックシンドローム」では言いたいことが伝わらないもどかしさがあるからやはり「デブ」と言っているのだ。
確かに、疾病予防対策重視は良いと思うが、医療機関や健診機関にとってはまた業務が増えていく。
一方、肝腎の国民の健康に対する意識改革が乏しい状況にある以上、そんなにこの制度が効果を上げるとは期待できない、と私は思う。