銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

INDIANA JONES KINGDOM OF THE CRYSTAL SKULL 後半

2008-06-28 | 映画:シネコン

インディ・ジョーンズ クルスタル・スカルの王国、続きです。

この2人はご存知、スティーブン・スピルバーグ監督(左)とジョージ・ルーカス《製作総指揮・脚本・原案》です。インディ・ジョーンズの生みの親です。

 

アマゾン

インディはアマゾンのジャングルのどこか?ソ連軍のキャンプで意識を取り戻したあのオックスリーもいたが、明らかに精神に変調を来し・・・・・。インディのこともわからない状態スパルコはスカルには人間の脳に作用し、意識を交感する力があるという。オックスリーはその交感を受けさせられ、耐え切れなくなったようだ。今度はインディを実験台にしようとする。スカルからアケトーへの道を探るためだ。インディは脳波計につながれ、スカルとの交感を始めたスカルの力はあまりにも強く、マックが止めなければ、インディの命は危険な状態になるところだった。

スパルコ(ケイト・ブランシェット)はインディ(ハリソン・フォード)にオックスリーから情報を聞きださせようとするが、インディが応じるわけもない。

 

  オックスリー(ジョン・ハート)とスパルコ

マットに剣を突きつけても結果は同じ!スパルコはもうひとりの女性を引き出してきた。それは「マリオン!」「母さん!」とインディとマットが同時に叫んだマリオン・レイヴンウッド(カレン・アレン)だったのだ。マットの母親とは

 

 インディの元恋人がマット(シャイア・ラブーフ)の母だった。

オックスリーに話しかけるインディ、だが詩をつぶやくような感じで意味をなさないだが彼の手の動きが自動書記のようになっていることに気づく。象形文字を描き出し、それはアケトーへの鍵はソノ・リバーにあると告げていた。

全員が地図の一点にくぎづけになった瞬間、インディたちはジャングルへ逃げ込んだ。インディ、マット、マリオン、オックスリーの4人はソ連兵の目を盗んでジャングルを進んで行くインディはあり地獄に足をとられるマットは救助を求めてジャングルへ・・・・・。2人きりとなった際、マリオンは思いも寄らぬことを告げる。マットの父はヘンリー・ジョーンズ3世だと・・・・・

マットはロープ代わりに、大を投げ込む。何と気持ち悪いやないの。恐怖でをつかみインディは砂から抜け出したところがオックスリーが助けのつもりで、ソ連兵を連れて来たものだから、また4人は捕虜に。

スパルコは  、また水陸両用車を連ねてソノ・リバーへと目指すマットが自分の子供だとマリオンから聞かされ、びっくりそのことでインディの頭ぐるぐる状態だ。まさかマリオンはインディとの別れた後のことを説明、自分の苦労した話をする。その上にインディを非難オックスリーの離反もインディにあると言う。結婚破棄にも恨んでいる様子。

その近くで聞いていたドフチェンコは、マリオンの話にうんざりしたようで、黙らせようとする。インディは怒り、ドフチェンコを蹴り倒すそして、インディは隙を狙いを奪う。マック(レイ・ウィンストン)は二重スパイだといい、またインディ側についちゃう。ほんまに優柔不断スパルコ対インディのバトルは、 での対決

 

 おかっぱ女はどこまでもしぶとく。

 

ドフチェンコもかなり強い!インディ危ない

 

 マットはおかっぱ女に逆襲

 

4人は追い込まれ逃げる中、軍隊アリの巣に突っ込んでしまう

おまけに息を吹き返したドフチェンコが、兵を率いて追いかけてくるそのとき、奇跡が起きるオックスリーが掲げたクルスタル・スカルから光が走り、軍隊アリを遠ざけたのだ。ドフチェンコはアリの群の中に倒れ、インディたちはマリオンの運転する水陸両用車にたどり着いた。そしてそのまま川の中をダイブ追いかけてくるスパルコたちを尻目に下流へと進む。その先には巨大な滝が待ち受けていた・・・・。

 

アケトーへ・・・・。

滝から落下した5人は、水の中に放り出されてしまう。やっとのことで、岸にたどり着く。見ると後ろの崖が人の顔の形になっている。ここがアケトーの入り口のようだ。壁の穴の奥は深い洞窟のようで、周囲は6、7000年前のものと思われる壁画で覆われていた。壁に描かれたものは13人の人物で人類の農耕の文明を伝えていた。

トンネル最後の部屋には、頭蓋骨のレリーフがあった。インディたちが通ると、突然レリーフが震え始め、蘇ったウーガの兵士がインディたちに襲いかかってきた

 

オックスリーが高く、スカルを掲げると兵士たちはその場に崩折れてしまういよいよインディたちはアケトー中央部にある神殿を登りはじめる。

神殿の頂上には壁で囲まれた空間があり、その中は砂で埋め尽くされていた。そこから四方へ石柱が伸びている。オックスリーはここまで来たことがあったが、中に入る方法が分からず、引き返しているらしい。インディは壁の石像が栓になっていることに気づく皆で砂を抜くと、石柱はゆっくり立ち上がり一本となるいよいよ神殿の中へ下り始める。

神殿の中は世界各地の古代遺物であふれていた。マックはに目を奪われる。中心となる王の部屋には、クリスタル・スカルの骨格を持つ13人の王の姿があり・・・・そのうちの1人の頭が欠けていた。これこそ今オックスリーが手にしているクリスタル・スカルの持ち主に違いない

スカルを戻そうとした、そのときマックは銃口を向ける。そこへあのスパルコたちも飛び込んできたマックはやはり裏切っていたんだスパルコはスカルを取り上げ、交信を始めようとした瞬間、スカルはを放って自ら持ち主の元へ・・・・・。

オックスリーの言うとおり、不思議な音を立てて、部屋の上部に異次元の入り口が開かれたマックを除くインディたち4人は危険を承知で脱出スパルコは13人の王と合体マックもインディの努力の甲斐も無く、扉の中に呑み込まれていってしまったそして驚くべき形となって、宇宙と宇宙の狭間に・・・・・。

古代と宇宙にはやはり密接な繋がりがあるんだね。それにしてもルーカスの原案の壮大さには参りました頭の中はどうなっているの?って感じです。

 

ハリソンの脇を固める俳優陣もなかなか豪華です。ソ連のスパルコ大佐を演じたケイト・ブランシェットもさすがインパクトあり、悪役に徹していました。言葉はロシア語?なのかどうか分かりませんがアクセントがいかにもロシアぽい切れの良い演技もです。

マリオン役のカレン・アレンはあまり知らない女優さんなのですが、キャリアの長いベテラン俳優だと知りました。

オックスリー役のジョン・ハートは「ルワンダの涙」で牧師さんを演じたのが、印象的でした。

そしてマット役のシャイア・ラブーフはあの話題作「トランスフォーマ」で主人公を演じた若手俳優、その後「ディスタービア」にも出演。

気になるところでは、ドフチェンコを演じた、イゴール・ジジキンでしょうか。ほんまのロシア人俳優だそうで、アメリカ ラスベガスからハリウッドに進出した方だそうで、2001年からテレビを中心に活躍中。

 

 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国オフシャルサイト

 

インディ・ジョーズの本名はヘンリー・ジョーンズ・ジュニアだそうで、実在した方のようです。まったく知りませんでした。名前をクリックして下さい。詳細が分かります。

※どうも実在した方ではないようです。あちゃ~(^_^;)このためにここまで凄い年表作るなんて、ルーカスはやはり凄い! 

 

ということで、前半・後半にわけて紹介しました。シリーズものですが、初めて観る人でも楽しめる作品かなと思います。前作から約20年近く経っているので、やはり記憶が薄れてしまっています。もう一度全シリーズを観る必要あり?ってところでしょうか。ハリソン・フォード、それにしてもタフなおっちゃんです。

字幕はまたまた戸田奈津子さんでした。 

 

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INDIANA JONES KINNGDOM OF THE CRYSTAL SKULL 前半

2008-06-25 | 映画:シネコン

  

やっと観ることが出来ました!インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

24日、MOVX京都にて鑑賞。何と20年ぶりにあのインディ・ジョーンズが帰ってきたのですね。お馴染みインディー役にはあのハリソン・フォードです。かなりアクションも激しいもんで、ハリソン大丈夫なのなんて思っていたけど、なかなかやりますぞ65歳のハリソンのパワーには参りましたね。そうそう今年66歳になるそうです。とにかく頑張っておられることにを送らずにはいられません。

音楽も変らず、懐かしいです。このでなんか気分もうきうきです。

物語は、ネバダコネチカットナスカアマゾンアケトーと場所が変りながら、展開していきます。まさに壮大なスケールです。

ネバダ

時は1957年、米国 ネバダ州 ロックンロールの音楽を響かせながら4人の若者がを飛ばす軍用車の隊列に遭遇すると若者はレースを挑んだが、相手にされず・・・・。やがてその隊列は立ち入り禁止された軍の実験用基地を目指す。ゲートの警備兵を射殺さらに奥へと。そして停まった場所は"51"という巨大な格納庫の前だ。降りてきたのは米軍を襲ったソ連のアントニン・フチェンコとその部下たち。そして車のトランクから2人の人物を降ろした。インディ・ジョーンズとその友人マック。2人は数日前、メキシコの発掘現場から拉致されたのだ。

ソ連兵を指揮したのは、イリーナ・スパルコ大佐と名乗る女性で、予知能力があると豪語した彼女の発音から、出身はウクライナ東部とインディは言い当てた。スパルコはこの格納庫のどこかにある特別な大箱見つけ出すように命じた一旦拒絶したものの、状況からはと感じたインディ。やむなく引き受ける。格納庫には軍が集めた膨大な財宝が保管されていた。インディは木箱に磁力があることに気づき、火薬と散弾を利用して見つけ出した。木箱にはステンレス製の棺が入っていた。そこには「ロズウェル1947」と記されていた。それは、10年前に起きたニューメキシコ州のロズウェルの事件を思い出した。棺には金属箔の袋に覆われたミイラの遺体が納められていた。全員がこの遺体に目を向けた瞬間、インディは背後の兵士からムチを取り戻し、銃を奪う。スパルコに銃を向けた。だがあのマックがインディに銃を向ける。何と、マックはソ連軍に寝返ったのだ何とかインディは混乱をはかって脱出空中から木箱を運ぶジープを追う。ここからはインディのアクションバトルソ連の軍との争いは続く挙句の果てに、核実験用の施設にも入り込むも爆破放送が流れ・・・・・。

核施設が爆破冷蔵庫の中に入っていたため、助かる。でもFBIが彼を追いかけている

長くなるのでここまでで省略します。

コネチカット

 

コネチカット州、マーシャル・カレッジで教鞭をとるインディ。だがFBIはインディへの疑いを消さず、大学側もトラブルを嫌い、インディを解雇しようとした。学部長のスタンフォースは自身の辞職と引き換えに休職扱いにしてくれたが、インディは米国を去ることに。

教職も失い、かってのような冒険をするにも年をとりすぎているし・・・・。父ヘンリーも既に亡くなり、冒険の援助をしてくれたマーカスも亡くなったインディはライプチヒで教鞭をとろうと考え、ニューヨーク行きのに・・・・。その後をFBI?それともKGBなのか?2人の男が追いかけていた。そんなところへ現れた若者がプラットホームを駆けてくる。ハーレーのバイクに乗って、「オックスリーが殺される」と叫んだ。駅を離れる直前、インディはを降りる。インディは若者から話を聞くことに・・・。オックスリーとインディは大学で一緒に勉学した仲だが、20年前から疎遠になっていた。若者の名前はマット・ウィリアムズという。オックスリーはマットの父が死んでから、母とマットの面倒を見てくれる“伯父”のような存在だったらしい。そんなマットの母の元にオックスリーからが届いた。彼はペルーで見つけた超能力を持つクリスタル・スカルなるものをアケトーという呼ばれる神殿に戻さなければならないと書いていた。母はただならない気配を感じ、ペルーへしかしオックスリーは誘拐され、その母も誘拐されたとのこと。誘拐犯はクリスタル・スカルが見つからなければ処刑すると告げたインディに助けを求めよと母からマットは聞かされたのである。アケトーとは、アマゾンの伝説の失われた都市のこと。スペインの征服者によって黄金郷と呼ばれた存在なのだ。このアケトーについては説明すると長くなるのでここまでに。とにかクリスタル・スカルというものは持ち出されてしまい、南米の一部では、そのクリスタル・スカルをアケトーの神殿に戻せば、神秘の力が授かるという。過去にインディも、アケトーに足を踏み入れたが、病に倒れ・・・・危険な目にあった。

FBIなのか、それともKGB?やつらはインディたちに店を出るように命じたスパルコの手先のようだ。インディとマットは店内を混乱状態にしてバイクで脱出

 

マットの母のは誘拐犯がインディにオックスリーのの解読のためと推理マットの巧みな運転さばきで図書館に逃げ込み、追っ手から逃れた。多分オックスリーはクリスタル・スカルをどこかに隠したのだ。スパルコはサイキックパワーで探しているはずいよいよ、2人を助けるため、そしてそのクリスタル・スカルを探すために、インディとマットは旅立つ。

ナスカ

に乗った2人、ペルーへと向かう。ナスカといえば、あの“ナスカの地上絵”ですね。インディは現地の男から、オックスリーが、町に現れある療護施設に入れられたという情報を得た。男はインカの言葉、ケチュア語で話していた。インディは若い頃、軍隊でその言葉を覚えた。療養施設は古い修道院だった。尼僧の話では、オックスリーは何かに取り憑かれたようで、明らかに精神に異常をきして入院していたが、銃を持った男たちに連れ去られたという。オックスリーのいた部屋の壁は、ドクロの絵で埋め尽くされ、ありとあらゆる言葉で「リターン」と書かれていた。ドクロは全て後頭部が卵のように膨らむ独特な形をしていた。インディはコロンブス以前の文化の特長だと見た。

 

床は砂で覆われ、そこには墓場の見取り図が彫り込まれていた。オックスリーのにあった“オレリャーナの揺りかご”とは墓場のことだとインディは謎解きした。オックスリーはオレリャーナの墓場を見つけたのだ。インディとマットは山の上にある墓所に向かった。少なくとも1000年以上前に作られたようだが・・・・。スコップで入り口を探そうとしたそのとき何者かが彼らを襲ってきた頭蓋骨のマスクをかぶった人間だ。吹き矢で攻撃をする。二人はそれぞれの武器で立ち向かう。彼らこそナスカの兵士の末裔で墓場を守る“護衛”なのだ。オックスリーの言う生ける死者たちである。

彼らを追い払い、インディとマットは崖の上にやってきた。インディは隠された仕掛けで謎解き、2人は墓場の中へ・・・・。マットに数匹のサソリが襲う。インディは動じない大きなサソリなら大丈夫長い階段を下りると小さな部屋があり、そこにはオックスリーが描いた頭蓋骨が並んでいた。さらに奥へ・・・・・。7体の金属箔に包まれた“まゆ”のようなものが!!!オレリャーナとその仲間500年前に息絶えたコンキスタドールはあたかも生きているかのように保存されている。まさにインディがニューメキシコの墜落現場で、そしてネバダで見たのと同様のものだった

さらに紀元前300年のマケドニアの青銅のコインも何故?今ここに?7体のうち、ひとつは顔に黄金のマスクがかぶせられていた。これこそオレリャーナ本人。その後ろからあのクリスタル・スカルが登場。何でここに?多分オレリャーナがここにコインやクリスタル・スカルを隠したのだろう。ナスカの人も葬ったようだ。オックスリーはここでクリスタル・スカルを見つけ、アケトーに向かう前、戻したに違いない。

マットのナイフがスカルに吸付けられた。どうも強い磁力があるようだ・・・・・。さて2人が入り口に戻ると、そこにはマックとソ連兵士、そしてあのドフチェンコがいたインディは彼らに銃で殴られ、意識を失う

 

ということで、前編のインディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国はここまで。後半に続きます。

※レビューが長くなってしまい、記事が収まりそうにならないことに ・・・・・。ということで後編を書くことになりました。てなわけで、宜しくです

 

 

 

 

 

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さよなら いつかわかること:grace is gone

2008-06-22 | 映画:ミニシアター

 

笑うとき 目覚めるとき

眠るとき 海をながめるとき

必ずママを思い出します

 

「グレイスが消える」、これが原題です。

 

6月13日、京都シネマにて鑑賞。イラク戦争で揺れるアメリカの異色作品です。グレイスとは、主人公スタンレーの妻の名前です。

アメリカがイラク戦争を始めてどのくらい時が経過したのか?はっきりと記憶していません。多くの兵士が戦死したことだけはしっかりと覚えています。その中には男性兵士と肩をならべた多くの女性兵士もいたのですね。女性兵士が戦地で戦うようになったのは、旧ソビエト連邦が最初だったそうです。「大祖国戦争」とも称された第二次世界大戦では、いつ戦死するかわからない危険な第一戦に相当数の女性兵士を送り出し、実際に多数の女性が戦死しているというのですから、驚きです。

今のアメリカ社会では、男女同権ということが認められるようになったため、現在軍人の14.3%が女性、階級も様々らしい。そして何とこの女性たちの4割が子持ちというのだから、これも驚きです。

 

そんな実情をモチーフに作られた「さよなら いつかわかること」。妻が戦場に出征し、残された夫と、その娘たちのお話です。

突然にもたらされた妻の訃報・・・・。夫スタンレー(ジョン・キューザック )は悲しみに暮れる 間もなく、この事実を幼い娘たちに伝えなければならない現実と向き合うことになる。遠方にいる母親が恋しくて仕方がない2人の娘とのコミニュケーションが上手くいっていない彼は、なかなか切り出すことが出来ない

絶望から、時間をかけてどのように立ち直り、生きる希望を見出していく3人家族の姿が何となく愛おしさを感じる。

スタンレーはホームセンターで働いていた。12歳の長女ハイディ(シェラン・オキーフ)はしっかりもので大人っぽいそして8歳の次女 ドーン(グレイシー・ベドナルジク)

そして陸軍の軍曹で、現在イラクに単身赴任中の妻・グレイスの4人家族。

ハイディは父が不在中にこっそり、戦争のニュースを見る。次女ドーンは、毎日母親と同じ時間に互いのことを想うという約束を守っていた。母を恋しがる娘たちとなかなかうまく接することが出来ないスタンレーはぎこちなく毎日食卓を囲むのだった。

そんなある日、妻の訃報がスタンレーの元に届く途方にくれるスタンレー、幼い娘たちにどう伝えたら良いのかわからないまま2人を外食に連れ出す。衝動的にドーンが以前から行きたがっていたフロリダの遊園地までで行くことに・・・・。

父親の突然の行動に?がるハイディ、無邪気に喜びはしゃぎまわるドーン夜中にこっそり自宅にして、妻の声で録音されている留守電の応答メッセージを聞くスタンレー。

フロリダまでの道中、プールでの遊び、ショッピング等を楽しみながら、時間を共有しながら、3人は徐々に絆を深めていく。

 

 

フロリダへ行く途中、父の実家へ・・・・・。叔父ジョンとの食事

父の弟ジョン(アレッサンドロ・ニヴォラ)は、彼女たちに世の中のすべてを鵜呑みにせずと話す。自分たちで考えることを教える。

ハイディは、父の様子がおかしいことに気づき、何か隠していると・・・・。

 

遊園地で至福のときを過した後、覚悟を決めたスタンレーはいよいよ娘たちと浜辺で向き合った。

 

どんな思いで彼は娘たちに伝えたのか・・・・・・。

戦死した女性兵士であり、妻のグレイスはワンカットもありません。戦闘シーンもまったくありません。でも戦争によって、家族を失われたこの3人の心情がひしひしと伝わります。

アメリカ政府が起こしたイラク戦争は、ベトナム戦争のときと同様、国内ではかなりの批判が高まっていると聞きます。

弟ジョンとスタンレー、それぞれの考えや思いも対照的です。スタンレーはアメリカの戦争に対して、正しいと考えていました。それがベストだと・・・・・。妻の戦死を知って戸惑い、その意義が分からなくなっている。ジョンはそうではありません。だから、娘たちに教えたのです。戦争が正しいのか?それを自分たちで考えて、判断して欲しいと。

 

クリント・イースト・ウッドが音楽を担当 

これまでにも、「ミスティック・リバー」(03)や「父親たちの星条旗」(06)で作曲を手がけ、放送批評協会賞やグラミー賞にノミネートされたイースト・ウッドだが、ジョン・キューザックから依頼を受ける。家族愛を描いた本作に心を打たれて快諾

 

ジェームス・C・ストラウス(監督・脚本)

米・インディアナ州出身。短編作家、漫画家として活躍し、作品が文学雑誌に掲載されている。「リターン・トゥ・マイ・ラヴ」(05)の脚本で注目され、「さよなら いつかわかること」が脚本2作目。監督初挑戦となる。

 

http://www.graceisgone-themovie.com/(英語版)

 

※シンプルなストーリー展開ですが、父スタンレーと2人の娘の心情が上手く表現され、素晴らしい作品だと思いました。戦争によって家族を失われた家族の思い、悲しみがひしひしと伝わります。戦争がもたらす悲劇を二度と繰り返して欲しくないですね。

 

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映画 「靖国」、鑑賞した。

2008-06-20 | 映画:ミニシアター

 8月15日、靖国神社は祝祭的な空間に変貌する。

 

6月10日、京都シネマにて鑑賞。連日満席状態が続き、立ち見も出ています。観客の年齢層も高いですね。私が鑑賞した時間も多かったですが、立ち見になるところまではいかなかったようです。それにしても、これだけの動員数、やはり宣伝効果ももちろんですが、何といっても上映されるか?どうか?という微妙な経緯もかなり影響したからでしょうね。政治的背景も絡んでいるので、上映にあたっては、かなり反対も出ただけに・・・・・。そうなると、人間の心理状況としては、それだけ物議をかもし出している作品だから、どんなのだろう?と興味深々になるのは当たり前ですよね。

 

意外にノーマルなドキュメンタリーだったと思います。、靖国神社と言えば、A級戦犯、B級戦犯という戦争犯罪者が祀られているということを思い浮かべてしまいます。しかしこの靖国では、犯罪者ではなく、「英霊」と言われ、つまり天皇のための聖戦で亡くなった軍人のこととされています。

ところが、驚くべき事実があったんですね。靖国で靖国刀という軍刀が作られていたということです。昭和8年から終戦までの12年間の間、8100振の軍刀がここ靖国神社の境内においてです。そしてこの刀はここで祀られている246万6千余りの軍人の魂が移された一振の刀が神社の御神体だそうです。

 

 毎年8月15日になると、靖国神社とその一帯は奇妙な祝祭的空間に変貌します。日の丸を掲げて、「祖国のため殉じ、戦争の犠牲となった戦没者の英霊の御霊よ、安らかに眠りたまえ」と吼えながら、参道を進んでいく白髪の老人がいたり、旧日本人の軍服を着て、「天皇陛下万歳」と猛々しく叫ぶ人たち、的外れな主張を述べ立て星条旗を掲げるアメリカ人、境内で催された追悼集会に抗議し、参列者に袋叩きされる若者、日本政府に「勝手に合祀された魂を返せ!」と迫る台湾や韓国の遺族、それに加えて日本の遺族も同じように訴えている。印象的なのは高齢の日本女性、兄弟3人がすべて戦死され、遺骨として戻ってきた中身は、《英霊》と書かれた紙切れ、そして爪とか、髪の毛くらいだと・・・・。本当に兄弟のものなのか?と話される姿に、複雑なものを感じた。

 

昭和天皇の靖国参拝図。

 

また浄土真宗の僧侶であり、遺族の一人として、合祀取り下げを求めてきた真宗遺族会事務局の菅原さんも、僧侶だった父を戦争で亡くした。尊厳を説くべき宗教者が戦争に行った事実を忘れないために寺の仏間に軍服姿の父の写真を飾っている。昭和42年に日本政府から、勲章が贈られた。そのことに対して、遺族としては、大変理不尽な死を余儀なくされた。国策のために、駆り出されたわけだから、怒り、恨み、悲しみを国にぶつけたいのに、国の方は勲章を与えて褒め称え、名誉の戦死だという。そのことは、遺族の思いの居場所を失うことだと話す。勲章贈与には、そうした、倒錯した構図があると・・・・。つまり、国の戦争責任は問われないかたちで、遺族に文句を言わせない機能を果たしている。

真宗遺族会の菅原さんは、今も、合祀の取り下げを訴え続ける

 

そんな遺族の悲痛な思いは、まったく受け入れられないまま、靖国神社は存在するのだと改めて、感じる。小泉元首相や石原都知事も登場する。この人たちはまさに、戦争で散った人たちに対して英霊だと賛美をしているわけで。戦争体験がないのに、何故?このような捉えかたなのか・・・・・。と疑問を感じた。でも、とどのつまりは人間性の問題なのかもしれない。この2人については靖国参拝の違法性を問う審議がなされています。詳しくはこちらをご覧下さい。

 

さてもう一つのメインとなる、靖国刀を作る刀匠の存在。刈谷直治さん、現在90歳だそうで、唯一の現役最後の靖国刀作る人である。8月15日の靖国神社の様子が映し出しながら、刈谷さんの仕事とインタビューも映し出され、場面展開が交互になされる。刈谷さんは何処にでもいそうなご老人という感じで、素朴な方だが、仕事ぶりを拝見すると・・・・・。やはりさすが凄い刀匠!という存在感はある。只者じゃないという表現に匹敵するかもしれない。

 

誠心誠意ーーーー刈谷直治 この映画に寄せられたコメント

 

台湾原住民の母を持つ台湾国会議員の高金素梅さん、戦没した高砂義勇兵(日本統治下の台湾で結成された台湾原住民からなる軍隊)の魂を靖国神社から取り戻すべく、何度も、靖国を訪れている。日本軍・高砂義勇兵として、洗脳され南洋戦に送られた人たちがここに閉じ込められていると。

 

 

それぞれの思いが重なり合う靖国神社の存在、必要とする人もいれば、必要がないと訴える人もいる。戦争を二度と繰り返さないということは誰しも思うことなのだが。戦争で亡くなった多くの犠牲者の御霊をここに納めるのは、果たして必要なことなのか?望まない戦争に行かされたとしたならば、遺族の元に戻してあげるべきではないだろうか。戦争を仕掛けた人と一緒に合祀するのは、やはり矛盾しているのかもしれないし・・・・・。

 

靖国神社お散歩マップ

 

特別な存在"靖国神社"、まだ訪ねたことはないですが、人に聞くところによると、壮大な場所だとか?何か感じるものがあるんでしょうか??

 

映画『靖国』YASUKUNI公式サイト

 

詳細はHPをご覧下さい。

 

 

 

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暗殺 リトビネンコ事件:ロシアのプーチン政権の裏側に隠された闇

2008-06-17 | 映画:ミニシアター

アレクサンドル・リトビネンコ暗殺から1年・・・・。

6月7日、京都みなみ会館にて鑑賞。「タクシデルミア」の前に観た作品。

2006年11月23日、ひとりの男がロンドンで放射性物質ポロニュウム210を飲まされ、暗殺された。この記事を書いているのが2008年の6月だから、
もう1年半は経過しているわけだ。このときの写真はテレビでも放映されているので、印象深いと思う。暗殺されたという大きな見出しが出ても、一体どういう経緯で暗殺されたのか?また、リトビネンコという人がどういう人だったのか?まったく分からなかった。
今回この映画が上映されるということを知り、さっそく鑑賞することにした。

リトビネンコが監督に託したメッセージは自分の身に何かあったときは、このビデオを公表し、世界に伝えて欲しい。彼らは暗殺など平気だし、実際にやってきている。国内でも国外でも・・・・・。

 

STORY


「悪夢以上のことが、サーシャの身に起きてしまった・・・・。」

生前からの彼の活動をよく知っていた監督はこの映画の中でサーシャ(リトビネンコ)のことを
語り始める。イギリスへの亡命から5年。元FSB中佐であるリトビネンコは数百時間、監督と
一緒に過し、自分の反抗の原因や10年前からのからのロシアでの警察国家の擡頭について
話した。そのリトビネンコが、何者かに放射性物質をポロニュウム210を飲まされ、暗殺されたのだ。


親交のあった監督の自宅も、何者かに荒らされた。監督は言う。
「冬の終わり頃私は、英国の捜査当局に今回の暗殺事件で聴取を受けた。あの時は充分話せなかったと
今感じている。本作は私の証言だ」 

アンドレイ・ネクラーソフ監督

98年、リトビネンコはテレビでFSB上司の汚職や殺人指令を告発した。一瞬時の人なるるが、
ニュースは、すぐに忘れられてしまった。
99年には、モスクアでアパート連続爆破事件が起き、その報復として第二チェチェン戦争が勃発。
その年の大晦日には、ミレニアムの変わり目。一連の不吉な事件がくすぶる中、人々は新年を祝った。
12月31日、エリツィン大統領が引退表明をテレビの画面を通じて、人々に言う。

その内容は以下のとおり

「ロシアは、もう決して過去に逆戻りしない。国民の一人ひとりに申しあげる。どうか幸せに。皆さん
の力で、幸福と平和は得られた!新年おめでとう。よい新世紀を。親愛なる皆さん」。

戦争の残虐さ。多くの犠牲者たち・・・・。
チェチェン戦争は、一体誰が引き起こしたのか?そして何のために?

リトビネンコは、爆破テロはFSBの工作だと主張し、イギリスへ亡命した。ネクラーソフ監督は、
プーチンと対立する政商ベレゾフスキーを介してリトビネンコに連絡を取り、インタビューが
始まったのである。汚職・暗殺計画。そしてその前身であるKGBに協力を申し出た。

「プーチンはKGBで愛国心を学んだそうだ。つまり級友を密告しながら愛国心を学んだわけさ」

「FSBは何をする機関なのか?ロシアの諜報部だが、実態は政治的な秘密警察だ。彼らは容赦なく
過激な手法を使う。秘密手法だ。スパイ対策やテロ防止のためではなく、政権を維持するための
機関なんだ。99~2000年にかけてのプーチン政権誕生でも、FSBは秘密手段をフルに使った」

彼の言葉は歴史の回想と交差し、ソビエト崩壊後の自由と民主主義への希望が、いかにしてチェチェン
戦争やプーチン大統領によって潰されたのかということをあぶりだしていく。

監督は、チェチェン戦争犯罪を、報道・告発してきたジャーナリスト、A・ポリトコフスカヤにも
インタビューをした。
何と!あの「劇場占拠事件の犯人の一人が、今プーチン政権で働いているの。書いてて吐き気がしそう
だったわ。汚らしいトイレに迷い込んだ気分。でも世間は無関心、あの悲惨なテロがやらせだったのに
・・・。政府も平気顔よ。何の抗議行動もないと見通している。集会もデモも危険なことは何もない
。彼らは安泰ってわけ。私たちの苦痛や苦悩も悠然と高みから見下ろし、こう思っている"好きに書く
がいい。必要なら消すが今は生かしといてやる"
 

 2007年10月、A・ポリトコフスカヤもまた、自宅のアパートで何者かに銃殺された!

 

A・ポリトコフスカヤと監督

 

監督は、プーチン大統領自身にまつわる疑惑を追い始める。コロンビアの麻薬組織との繋がり、
そしてペテルブルグ時代の金属基金の横領に関する疑惑・・・・。

リトビネンコはさらに、自らの行為を"反乱"と呼んだ。

「反乱だ!まさに反乱。反乱をつぶされたこと以上に、モラルが通じなかったことが哀しい」。

 

 在りし日のリトビネンコ

ロンドンのバーで彼の紅茶にポロニュウム210を注いだと容疑が掛けられているルゴボイは、
監督のモスクアでのインタビューで"リトビネンコ暗殺"関与を否定した。

そして遺された家族。悲嘆にくれるリトビネンコの父親・・・・。

インタビューで気丈に彼のことを語り続けた妻・マリーナは最後に、一筋の涙を流した。
そしてマリーナは言う。

「一つだけ教えて。ポロニュウムはどこから来たの?それだけ・・・」

 

変死した亡命ロシア人リトビネンコ。彼は暗殺されたのか?死の謎に迫るドキュメンタリー

2006年11月23日、ロンドンである男が放射性物質ポロニウム210を飲まされ、死んだ。男の名はリトビネンコ。元ロシア連邦保安庁中佐で、保安組織の腐敗やプーチン政権の悪事を告発し、イギリスに亡命を余儀なくされていた。ポロニウムは核開発国以外では入手が難しい事から、ロシア政府による暗殺が早くから噂されていたが、いまだ事件は解決していない。リトビネンコを5年に渡って撮り続けていた監督は、彼の死の真相を追う。

「世界で一番物価が高い都市」にモスクワがあげられるように、ここ数年ロシア経済は絶好調で、もはや共産主義時代は遠い過去の事のように思える。しかしその一方で、政府によるメディア統制が進み、民主化以前の全体主義国家に逆戻りしている部分もある。本作に登場するアンナ・ポリトコフスカヤのような世界的に高名なジャーナリストでさえ、政府に異を唱え続けた結果、自宅前で射殺されるような国なのだ。監督は、生前のリトビネンコやポリトコフスカヤの証言映像を通して、政府が99年のモスクワのアパート爆破事件やその後の劇場占拠事件などのテロ活動を行っていたと訴える。はたして、リトビネンコは本当にプーチンに暗殺されたのか?(映画生活より)

 

北朝鮮ほど謎めいた国ではないと思っていたが、ロシアという国もこのような暗殺事件がメディアで流されると、やはりこのプーチン政権の裏事情には何かあるに違いないと思うよね。プーチンという人物は幼少時代、かなり貧困家庭に育った人だとは聞いている。苦労の末、政治の世界に入ったということだが。過去については不明なことは多いようだ。2008年5月7日に大統領を退任したものの、翌日には首相に就任らしい。結局のところ、退任しても最高権力者としての地位はそのままのようだ。あの風貌からしても何かありそうな??まあ国の頂点に立つ人なのだから、只者ではないだろう。プーチン政権の影に潜むものは何なのだろうか。やはりリトビネンコ自身が語った事実には目を逸らすことはできないと感じる。

 

 

 暗殺リトビネンコ事件 公式サイト

 

 

 

 

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27 dress ♪幸せになるための27のドレス

2008-06-13 | 映画:シネコン

 花嫁付添い人は忙しい

6月3日、東宝シネマズ二条にて鑑賞。ジューンブライドですね。6月最初に観た作品はまさに、ブライドがテーマのラブコメやあ~この手の映画はハッピーなので、楽しく見れますね。ちなみに、前作「プラダを着た悪魔」の脚本家、アライン・ブロッシュ・マッケンナの新作だそうです。

今回の主役、ジェーンを演じるのは、キャサリン・ハイグルという女優さん。テレビドラマで活躍されているそうです。チラシやポスターの彼女は可愛いというイメージだったのですが。実際スクリーンで見た彼女は大人の女性。知的で美しい女優さんです。

 

理知的で、美しい大人女性 ジェーンは花嫁付添い人、脇役に徹している。何故?彼女はそんな仕事をしているのか・・・・。そもそも話は彼女の幼い頃にさかのぼる。8歳のジェーンが従姉の結婚式で花嫁のピンチを救ったそのことがきっかけで彼女は結婚式に魅せられてしまう

そして現在の彼女は花嫁付添い人として、多忙な日々を送っているわけ。ただし、本業とは違う。実はアウトドア会社の秘書で、プライベートに花嫁付添い人としてのだ~~~!

彼女には妹テスがいた。ジェーンとはまったく違う女性。とにかく軽くてケバイ本当に姉妹なの?って聞きたいくらい、相反するキャラだ。その妹がある日、ジェーンの元にやってきた。彼女の帰郷は、ジェーンのとって、どえらいことに

 

花嫁付添い人のお仕事あれこれ

① ウエディングドレスの試着

② ウィッシュ・リストの作成

③ 婚約パーティ会場探し

④ 本番の結婚式にも出席(日に2組の結婚式が重なることもある)

 

 重なると・・・・ をチャーターして、会場をピストン往復することに。着替えはの中でやっちゃいます。

そんなジェーンの行動に注目する男性がいた。地元の新聞社で結婚式の取材記事を書いている記者のケビン(ジェームス・マーズデン)取材先で出会ったジェーンが使命感燃えて花嫁付添い人をする姿に興味を覚えた彼は、ジェーンをネタに記事を書き・・・・・現在の部署からぬけだす足がかりにしようと画策

 

たまたまの中で拾ったジェーンのスケジュール帳を頼りに、彼女へのアプローチを開始。

 ジェーンは脇役として頑張る

 

忙しさのあまり、ジェーンはぶったおれる。ケビンが介抱することに。

 

突然の失恋

ジェーンは上司のジョージ(エドワード・バーンズ)に片思いしていた。そのジョーンズが何とわがままの妹テス(マリン・アッカーマン)にひと目ぼれそして瞬く間にプロポーズテスは超わがまま娘なのに。ジョージに好かれるために装った行為にジェーンは不安を募らせる。ジョージが見抜けないことにも、歯がゆいさを感じる。それよりも何よりも、ジェーンがショックを受けたのは父が亡き母のウエディングドレスを、テスにあげてしまったことであるあのドレスは、私が先に着るはずだったすべて、テスに取られてしまい、ジェーンは寂しさと失望のどん底

 

ジェーン、誘いを断り続けていたケビンに連絡を取り、やるせない胸の内をぶつけることに・・・・。意外や意外あのケビン、結婚にたいしてシニカルな発言をしていたあの出会いのときとは異なり、優しく話を聞いてくれる。

しかしこれはあくまでも、ジェーンの記事を書くための手段だった。彼の正体があるときばれてしまう。テスのウェデイングケーキの注文に出かけたときのことだ。

ジェーンは彼の記事のファンだった。結婚の夢をかきたてる記事を書いていた人物が結婚式に否定的だったケビンだと知り、少しショックでも誰にたいしても、“ノー”と言えない彼女は後日、アパートを訪ねて来たケビンの取材を受けることに・・・・。

花嫁付添人として着た27着のドレスをケビンに発見され大慌てテレ隠しにそれぞれのドレスにまつわるエピソードを披露しながら、ファッションショーを演じる。この場面がなかなか素敵

 

   

その写真を撮り続けるケビン、「いつかきっと主役になれる日が来る」と信じながら、花嫁の引き立て役に徹しているジェーンをいとおしく感じている自分に気づく。

ひょっとして、それって恋??

それ以降ジェーンに取材と称してたびたびケビンは現れる。彼女のことを知れば知るほど、記事のネタにしていることに後ろめたさを感じるケビン。サンプル記事が出来上がると、上司は日曜版のトップとして掲載すると言う。ケビンは掲載の延期を願い出る

ところが最悪なことに、ジェーンとケビンがはずみにベッドインした翌朝、記事は出てしまうジェーンは大激怒ケビンのことが信じられなくなる。その上、妹テスが、母のドレスを刻んでしまい、原型をとどめないものにリフォームされてしまうこのことでさらにジェーンの怒りはヒートアップ好意を感じていたケビンに裏切られ、テスには母のウェデイングドレスでの花嫁願望を奪われ・・・・。我慢の限界がもう切れるところまでに。

万年花嫁付添人の自分に嫌気がさしたジェーンは、ついにある決意を胸に、自分がプランニングしたジョージとテスの婚約パーティに乗り込んでいく

さてジェーンの決意とはここから先はネタばれになるので、ぜひシアターへお越し下さいませ

 

 ジェーン(キャサリン・ハイグル)こんなに美しい女性なのに・・・・・。何で花嫁付添人なのかしら?

 

ケビン(ジェームス・マーズデン) 映画「魔法にかけられて」では見事振られてしまう王子の役でしたが、今回はジェーンの良き理解者で格好いい役でした。

 

 ケイシー(ジュディ・グリア) ジェーンと同じく花嫁付添い人のメンバー、様々な映画で活躍されている女優さんらしいですが、個人的にはあまりなじみがありません。アーロン・エッカート主演作品(08)に出演しているようです。

 

 ジェーンの妹 テス(マリン・アッカーマン)

ジェーンとはまったく違うキャラでかなり派手なイケイケおねえちゃんって感じでしたよね。スウェーデン生まれのカナダ・トロント育ち。17歳でスーパーモデル・オブ・カナダを獲得、その後女優に転身したそうです。

 

 ジョージ(エドワード・バーンズ) ジェーンの憧れ上司、テスにひと目ぼれするちょっと女性の趣味が今ひとつのように思った。私個人的にはそんなに素敵な男性かな?なんて思いましたが。優しい感じだから、いいのでしょうかね あの「ホリディ」にも出演していたらしい。

 

ということで、ストーリーはやっぱり女性好みで、いいんじゃないでしょうか何となくストーリーの結末は初めから見えているけれど、でもそれがよろしい変にお話が回りくどくないところが、ラブコメディの素敵なところですよね。ジェームス・マーズデンは個人的にはお好みではありませんが・・・・・。ドレスもカラフルで

 

ちなみに、字幕はあの戸田奈津子さんでした

 

 

 幸せになるための27のドレス 公式サイト

 

 

 

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THE JANE AUSTEN BOOK CLUB (ジェイン・オースティンの読書会)

2008-06-10 | 映画:ミニシアター

 

女5人の中に男1人・・・・。もてもてやないの~ヒュー・ダンシー 集まりました。さあ読書会が始まりますよ

 

ジェイン・オースティンという作家の存在を知りませんでした実は私、読書家ではありません。そこへきて、最近ほんまにを読まなくなった。集中力がまったくありません。さあ読むぞのですが・・・・。途中で放棄することが多いです。はい

何でもジェイン・オースティンを愛読する人は8割が女性。今から200年も前の作家だが、時代が変ったにも関わらず英国圏では大変人気のあるそうです。英文学の古典といえば、シェイクスピア、ディケンズが相変わらず人気を保っているようですが。オースティンはこの二人とは違って生前から人気作家ではなかったようです。何でも匿名で出版していたので、ごく一部の人にしか知られていなかったらしいです。

この映画の原作者である カレン・ジョイ・ファウラーの「ジェイン・オースティンの読者会」には、巻末に過去2世紀にわたるオースティン評が60篇近く年代順に抜粋されていて、これを読み進めていくと、そこにオースティンの人気の推移が窺われてなかなか面白いとか・・・・。とはいうものの、映画の中では登場人物の皆さんが集まり、担当の部分を読みあげるというものなので、オースティンの魅力が伝わりにくいような感じもするのだが?愛読者なら、さわりだけでもうんうんと納得するものがあるのでしょうね。

 読書会の始まりは、ジョスリン。愛犬を亡くしたことから、友人バーナデットが思いついた。

 

まあジェイン・オースティンのことはよく分からないけど。とにかく今、アメリカでは読書会なるものが流行しているそうで。参加者の大部分が中流層の女性で、そのうちの3人にひとりが参加しているようです。その読書会ブームを踏まえて、カレン・ジョイ・ファウラーが書いたものが映画化になったということです。

 

舞台はカルフォルニアに住む6人の男女が、ジェイン・オスティンの長編小説6冊を毎月一冊ずつでいく読書会を軸に、それぞれの抱えている問題を浮き彫りにしていくというユニークな趣向です。またこの小説も2004年のニューヨークタイムズ紙のベストセラーリストになるほほどの売れ行きだったそうですおそらくオースティン効果だと。内容も若い女性が主人公で、テーマはと結婚。200年前と変らず、共感できるテーマなんでしょうね。

 

バーナデッド(キャシー・ベイカー)はジョスリン(マリア・ベロ)のために、ジェイン・オースティンの読書会を思いついた美人で資産家のジョスリンは独身。恋愛には興味なし。郊外で純血種のを飼育している。

ところが、ジョスリンから友人シルヴィア(エイミー・ブレネマン)が急遽対象となる・・・・。実はシルヴィアの20年連れ添った夫ダニエルに別れを告げられたのだ好きな人ができたらしい。というわけで、オースティンの読書会は誰にとっても人生の最高の解毒剤6回結婚し、7回目も期待大のバーナデッドの持論である。

 

長編小説6冊だから。ひとり一冊として6人のメンバーが必要いよいよ人捜しまず最初に見つけたのは、オースティン映画祭で知り合ったフランス語教師ブルーディー(エミリー・ブランド)夫ディーンの都合で念願のパリ旅行はオジャン趣味の合わない夫より、彼女は男子生徒トレイ(ケヴィン・ゼガーズ)に惹かれ始めていた

 

 生徒と教師の不倫んじゃないの?

 

シルヴィアの娘アレグラ(マギー・グレイス)は何と同性愛者。彼女も半ば強制的に参加させる。

残ったひとりは、ジョスリンが探してきた唯一の男性グリッグ(ヒュー・ダンシー)。彼は熱烈なSFファンオースティンは初心者。シルヴィアの恋人に良さそうだ。6人が揃った!月一回、それぞれので集まることに・・・・・。

 

2月 「エマ」 担当:ジョスリン マリア・ベロ 

縁結びの好きなところが主人公エマとジョスリンは似ている。論じ合いながらシルヴィアはダニエルを紹介してくれたことを思い出し、動揺する

アレグラは、自説を曲げないブルーディーに反発するフランス語を使ったり、オースティンをジェインと親しげに呼ぶのも気に入らない。

そのブルーディーは夫を出張で見送った後、宿泊に来た母のだらしなさにって追い返す。一方トレイの大胆な誘惑にかろうじて抵抗しているブルーディだった。

 

3月 「マンスフィールド・パーク」 担当:シルヴィア  エイミー・ブレネマン

 

離婚手続きを終え、立ち直る兆しを見せていたシルヴィアだが、不人気な耐え忍ぶ主人公ファニーに思わず自分を重ね、むきになって擁護する。そんな状況にあるシルヴィアの心中を思ってか?ジョスリンはグリックに彼女を誘うように言う。しかしグリッグはジョスリンにしているため困惑。姉にメールで相談する。何とか機会を狙ってデートにこぎつけるものの、なかなか思いは伝わらない

一方、シルヴィアは、家の手伝いをしたいという元夫 ダニエルの申し出を拒絶

 

4月 「ノーサンガー僧院」 担当:グリッグ ヒュー・ダンシー

この作品はオースティンの中では異色作品である。主人公キャサリンの愛読する怪奇小説風演出で、メンバーを迎えるグリッグだが。この日、ブルーディーは母親の事故死のため、欠席となる。シルヴィアは髪型や服装を変えて美しく変身。そんな彼女と親しげに話すグリッグ。その二人の姿を見て、ジョスリンの胸中は複雑だった。(ひょっとして私・・・・・

 

5月 「自負と偏見」 担当:バーナデッド キャシー・ベイカー   

彼女はシルヴィアが司書をしている図書館の晩餐会にダニエルが恋人と出席予定と知り、彼女を支えるためにグループで参加を申し込む。ところがダニエルは欠席する。せっかくの盛装での読書会は荒れ模様。また恋人との破局を迎えたアレグラはシルヴィアに反抗母の死にショックを受けたブルーディーは付き添って来た夫に冷たく当たり、その上酔って泣き出す始末

グリッグはジョスリンを誘って一緒に来たものの、大幅に遅刻道中、想いが通じない苛立ちから大喧嘩

 

6月 「分別と多感」  担当:アレグラ マギー・グレイス  

担当のアレグラは危険なスポーツが大好きでロッククライミングの練習中怪我をして入院。駆けつけたシルヴィアとダニエル家族の絆を再確認することに。病室での読書会でグリッグとジョスリンは敵同士のように状態に・・・・。

 

7月 「説得」  担当:ブルーディー エミリー・ブラント   

作中の別れた恋人たちが再び結ばれるきっかけとなるイギリスの海岸ライムにちなみ、海辺での読書会。ダニエルも飛び入り参加を希望し、グリッグは姉を連れて来た。担当のブルーディーは、ついにトレイとモーテルへ・・・・。さてさて6人のメンバーはオースティンの小説のように幸せな愛にたどり着くことが出来るのだろうか?

 

 高校生とは思えないトレイ役、ケヴィン・ゼガーズ

あの「トランスアメリカ」で息子トビーを演じた俳優さんです。目がチャームポイントブルーディーがほろっとなるのも分かるような・・・・・・。

ブルーディーを演じたエミリー・ブラントの不安定な女心が印象的、怒ったり、きじゃくったり、危険な恋に落ちそうなわくわく感を豊かに表現していました。

物語をベースにその読者会のメンバーの恋や悩みなどのもろもろを上手く重ね合わせたこの作品、大きな展開はないけれど、自然に流れていくストーリーが心地よく、まあまあ良かったと思います。ジェイン・オースティンについてはまったく知らないけれど、それなりに楽しめたかなと。

 

 

ラストはこのシーンで分かりますよね。皆さんめでたしめでたし

5月30日、京都シネマにて鑑賞。

監督: ロビン・スウィコード

原作: カレン・ジョイ・ファウラー
『ジェイン・オースティンの読書会』(白水社刊)

http://www.sonyclassics.com/thejaneaustenbookclub/(英語版オフシャルサイト)

 

 

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TAXIDERMIA ある剥製師の遺言

2008-06-07 | 映画:ミニシアター

 

なぜ、人は夢をみるのだろう?

なぜ、人は食べ続けるのだろう?

なぜ、人は永遠の命を求めるだろう?

 

人間の欲望は、この世でもっともおそろしい。

 

昨日が上映最終日ということで、慌てて鑑賞してきました。場所は京都みなみ会館です。パンフレット購入しようと思ったら、前の人で完売普段は結構空いているシアターですが、今日は結構多いので、びっくり知り合いの人から「面白いよ」と聞いていたので、内容も確認せず鑑賞。冒頭からいきなり凄いシーンがあり、“ちょっとやばいぞ”かなりきわどい描写もあって、思わず目を逸らしたくなる場面もあります。過剰な挑発的映画だと言われるのも納得出来ます。

 

STORY

祖父子の三世代にわたって繰り広げられる、摩訶不思議な物語?う~んその表現が適切なのかどうか分かりませんが。

物語は3つに分けられ、進んで行きます。

まずは、祖父のお話から・・・・。一家の祖父であるヴェンデル・モロジュコバーニは、第二次大戦時ただの当番兵だった。彼は中尉とブタのように太った妻、そして二人の美しい娘と一緒に人里離れた寒村に配置されていた。中尉に罵倒され、こき使われ、毎日な日々を送るヴェンデル。彼の唯一の楽しみは、妄想の世界に溺れること(これがかなりやばい)かなりリアルな描写で・・・・。中尉の言葉も結構、放送禁止用語をバンバン言いまくりヴェンデルの刺激をそそるんですね。二人の美しい娘の入浴をこそっと盗み見もしちゃうヴェンデルは益々ヒートアップ状態とにかく彼の性欲の願望は膨らんでいくわけです。その結果、どえらいことに・・・・・。

 

そして大きな失態で生まれたのが父、カールマーンってわけ。時は、共産主義時代のハンガリー。カールマーンはハンガリーを代表する大食い競争の選手何とこの競技はオリンピック委員会で公認を期待されているハンガリーの人気競技だとか。子どもの頃からトレーニングを積み、自分の限界を感じながらも、国家のために勝利を目指すそして大食いチャンプのギゼラと出会い結婚長いハネムーンの後、また二人はそれぞれトレーニングを開始して、競技に臨む。この競技のシーンがなんともいえない。観ているだけで、おぇっ~となりそう・・・。

 

写真 食べる食べるそして終わったら。

今度は吐く吐く~~~まるで滝のように・・・・・。(観ているだけでおぇ~ )

 

そのシーンが繰り返し出てくるもので、ちょっと気分が悪くなります

ギゼラとカールマーンの間に可愛い赤ちゃん誕生ところが、大きな夫婦に生まれた子どもはあまりにも小さな赤ん坊だったのだ。

 

さて月日は流れて・・・・・。カールマーンの息子は大きくなったけど、彼のようにでかくはなく、スレンダーな青年に成長。名前はラヨッシュ。剥製師の仕事をしていた。昔の栄光を引きずりながら父カールマーンも生きていた。そんな父に愛想をつかした母ギゼラは家を出てしまい・・・。父は極度な肥満となり、身動きが取れない状態に陥っていた。そんな父の世話をラヨッシュがしなければならなかった。献身的に父を世話しても、ラヨッシュに愛情を注ぐことはない。気になるスーパーのレジ係りの女性にも振られ誰にも愛されず祖父がそうであったように、ラヨッシュも欲求不満を抱えることに。しかし彼の豊かな想像力はまったく違う方向へと進むことに。彼はアートとしての剥製師を目指し、作品作りに没頭する。やがてそのことは意外な展開を見せる。

 

写真 カールマーンは異常な肥満状態となっていた

 

 バスタブが回転します 。何度も・・・・。そのバスタブにはブタの死骸が入っていたり、時には生まれたばかりの赤ちゃんが入っていることも。まるで舞台装置のからくりのような仕掛けです。面白い祖父ヴェンデルの妄想には、マッチ売りの少女が登場したり、立体絵本が登場したり、その映像はちょっとファンタジー的、でもその中には彼の異常なまでの性欲の細かな描写が絡み、なんともいえないグロさを感じます。理性はかき消され、人間の本能が全面に描かれています。

 

写真

孫ラヨッシュもヴェンデル同様、愛に飢えていたが。彼は性欲に走ることはなかった。むしろ外界との接触を断ち切り、自己の世界にどんどんはまっていくのだ。それは剥製師という仕事への陶酔となる。そしてついに彼がその先にある死という道にたどり着くことに。その先はネタばれとなるので書きませんが、壮絶なかたちで命を絶ちます。

写真「戦争の中で人は生命力にあふれ、平和な現代では死んだように生きている。そうした皮肉な対照を通じ、家族の歴史を描こうと思った」と、パールフィ・ジョルジ監督。

 

 全編しゃっくりばかりが続く怪作「ハックル」(02年)に続く2作目の長編となる。タイトルは「剥製術」の意。説明を廃した寓(ぐう)意に富む語り口で、画面に性器とゲロと内臓が躍る。 (asahi com)

 

テリー・ギリアムのブラックファンタジーを越える凄い作品ではないでしょうか?ここまでのグロさは、かってなかったように思います。とにかく最初から最後まで目を見張る映像世界です。ただ血や内臓が苦手な方には、お薦めできる作品ではありませんが。

 

性は誕生、食は成長、睡眠は死を意味するように、3世代かかってやっと人間らしい人生を送ることができた彼らのDNAがこの映画の本当の主役だった。 (こんな批評が書いてありましたので、ちょっと抜粋しました)

 

TAXIDERMIA 公式サイト

 

 

 

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最高の人生の見つけ方:THE BUCKET LIST

2008-06-04 | 映画:シネコン

ロブ・ライナー監督作品 二大オスカー俳優共演

 

5月27日、MOVX京都にて鑑賞。主演は大物俳優、ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマンという凄い顔ぶれ。そんな二人の共演作、ちょっと気になり観に行きました。

日本語タイトルは「最高の人生の見つけ方」ですが、原題は「THE BUCKET LIST」、これを訳すると“棺おけリスト”なんですね。随分ニュアンスが違うので、驚きました。原題では、この映画のイメージとマッチしないからなのか?それでも日本語タイトルもぴったりとはいえないように思います。

 

さてこの二人、まったく接点がありません。多分このことが無かったらこんなめぐり会いも・・・・・。

勤勉実直な自動車修理工と、大金持ちの豪腕実業家、出会うはずのない二人は、人生最後に病院の一室で出会うことに。

家族のために、自分の夢を犠牲にして働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)、そしてお金だけは腐るほどあるものの見舞い客は秘書だけというエドワード(ジャック・ニコルソン)。お互いに人生の期限を言い渡されたという以外は、何も共通点はない。そんな二人を結びつけたのは、一枚のリストーーー棺おけに入る前にやっておきたいことを書き出した“棺おけリスト”だった。

 

映画の冒頭は雪深いエベレスト山頂を一人の男?が目指すという場面から始まります。ナレーションはカーター演じるモーガン・フリーマンなんです。エドワード(ジャック・ニコルソン)の最期の状況を語っています。この山頂を目指す男?はてっきりカーターかな?なんて思っていたら、実は・・・・・。このことはラストで分かります。

そう二人は末期ガンで、余命6ヶ月。そう宣告されたら、誰でも後は待つだけだと思うだろうが・・・・・。

カーターは以下のようにリストを書いていた。

カーター「壮厳な景色を見る」、「赤の他人に親切にする」、「涙が出るほど笑う」と。

エドワードはそれに付け加える「スカイダイビングをする」、「ライオン狩りに行く」「世界一の美女にキスをする」・・・・。

家族の反対を押し切り、カーターはエドワードとともに、生涯最期の冒険旅行に旅立つ人生でやり残したことを叶えるために、棺おけに後悔を持ち込まないために、そして最高の人生だったと心の底から微笑むために。残された期間は6ヶ月、でもまだ決して遅くはない

 

最高の人生の見つけ方 ライオン狩りにアフリカへ

 

タージマハル、ピラミッド、ヒマラヤを周り、レーシングカーでの対決やスカイダイビングにも挑戦し、人生のグランド・フィナーレを豪勢に飾るのは、これが初共演となるジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン。言わずと知れた当代切っての名優2人、最高に贅沢な配役である。彼らはニコルソン演じる富豪エドワードの資金力で次々に“棺おけリスト”をクリアしつつ、かけがえのない友情を築いてゆく。そして、それぞれが心から求めていたものを見出し、一番大切なことを再確認するのだ。この夢のような冒険譚をコミカルにそつなくまとめ上げたのは、『スタンド・バイ・ミー』『恋人たちの予感』のベテラン監督ロブ・ライナー。

 

ダイビング直前、カーターはちょっと状態です。

 

飛んだ~~~

 

エジプト、ピラミッドで二人は語り合う

 

 レーシングカーに挑戦、カーターはなかなか凄腕

 

様々なやりたいことに挑戦する二人、あきらめていた夢は皮肉にもガン宣告から実現されたしかしそれぞれ本当に見つけることが出来た幸せとは一体・・・・

 

夢をあきらめ続けた男が、最後に見つけられた幸せとは?

 

望むものは何でも手に入れることが出来た男が本当に欲しかったものは?

 

ラスト近くででそれは分かりますよ 

 

ストーリーはきわめてシンプルで、ありがちなお話でしたが、やはりこの二人の大物俳優によって映画は素晴らしいものに出来上がっていますよね。

モーガン演じるカーターが、病室でテレビのクイズ番組に夢中になって一緒に答えるその飄々たる雰囲気なども味わい深い。

一方のエドワード役のジャックも、お馴染み癖のある悪役と重なるのこの大金持ちのどん欲さを滲み出していながら・・・・家族愛に餓えているところを上手く演じている。

二人の相反するキャラクターの持ち味が上手く表現されて、いい作品になったのではないだろうか?

 

14年ぶりに来日したジャック・ニコルソン、やはり邦題に?状態のようだ。詳細はこちらをご覧下さいね。

 

最高の人生の見つけ方 公式サイト

 

 

 

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4ヶ月、3週と2日 独裁政権下のルーマニアの現状を描いた作品

2008-06-02 | 映画:ミニシアター

 これは二人だけの秘密・・・・・。貴方ならどうしますか?

6月に入りました。梅雨ですね。この映画は5月2日に鑑賞したのですが・・・。レビューせず、ほったらかしにしていました。もう1ヶ月経ってしまったのですが。かなり印象深い作品でしたね。

ルーマニアの映画です。ルーマニアというと、東欧ですね。共産主義国というイメージくらいしか思いつかないのですが。そして地味な感じもします。

 

舞台は1987年のチャウシェスクによる独裁政権下のルーマニア。この時代、労働力を確保する目的で、4人子供を産んでいない女性は、中絶することが法律で禁止されていた。そんな状況下、望まない妊娠をしてしまった若い女性ガビツァ、彼女を必死に助けようとする友人のオティリア、そしてガビツァの中絶を極秘に引き受ける医者の男ベベ…この3人を中心に、映画が展開していく。

主人公のオティリアは大学生、彼女は大学の寮のルームメイト、ガビツァが妊娠したため、自分のことのように、助けようとする。ある意味人が良すぎるのでは?なんて思うくらいである。対してその助けを請うガビツァは甘ったれでいい加減ときている。観ている私もなんてやつと腹立たしい。人がいいのか?オティリアはそんな彼女のために、あらゆるミスの尻拭いをさせられるわけで・・・・どんどんどつぼにはまっていくことに

堕胎手術のためにと、ガビツァがホテルを予約したのはいいが、オティリアが行くと予約されているはずのホテルはされていないことがわかる代わりのホテルを予約するオティリア、そして手術を受けるヤミの医者と面会することに。男は予約ミスに信頼できないと憤慨その上お金も足りず、結局オティリアが後始末させられることに。本来何もかもガビツァ本人がやらなきゃならないのに・・・・・。ホテルでの3人のやり取りの末、男が提示した条件は、後始末=オティリアが体を提供するという凄い話だタダでさえ、中絶ということが非合法になっているこの国で、細心の注意が必要なのに、男の提示する条件を受けるオティリアの心情は一体どうなのか?理解できない。堕胎手術を目の前に見て、明日はわが身だとは思わないのだろうか?

 

手術は成功する。しかしその胎児の遺体をどう処理するのかも、オティリアまかせ。彼女は夜の街を徘徊しながら、遺体を何処に始末しょうかそんな彼女の焦りや恐怖がじわじわと伝わってくる。

何とか始末を終え、ホテルに戻ったオティリア。そんな彼女の心労をよそに、何の危機感も感じないガビツァは、のん気にレストランでを取っていた。この光景をみて恐らくオティリアはしていたに違いない。でも言葉を呑み込む。

 

さてこの「4ヶ月、3週と2日」はガビツァの妊娠期間を意味している。多分この期間での中絶というのは、恐らく危険なのではないだろうか?そのことを恐れてなのか、ガビツァはオティリアに2ヶ月と告白していた。

 

 

重複しますが、もう少し詳しくあらすじ紹介。 

困難に立ち向かう女性の苦悩を描き、2007年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したルーマニア映画

1987年の冬のある日、チャウシェスク政権下のルーマニアで、大学生のオティリアは寮のルームメイトのガビツァとせわしくなく動き回っていた。寮を出たオティリアはホテルへ行くが、予約が入っていない事を知り、仕方なく別のホテルを取る。またガビツァの代わりにある男に会う事に。実はガビツァは妊娠しており、オティリアはその違法中絶の手助けをしていたのだ。しかし思うように事は進まず、オティリアの苛立ちはつのっていく。

チャウシェスク独裁政権末期のルーマニアでは中絶は非合法で、それを犯すと重罪が待っていた。しかし経済が破綻した状況下では、密かに中絶をするものが多かったという。タイトルの『4ヶ月、3週と2日』とは、カビツァが中絶する日までの妊娠期間の事。ただし作品のテーマは「中絶の是非」ではなく、ある状況に追い込まれた女性二人が、その時にどう行動するかだ。ほぼワンシーンワンショットで撮影された本作は、俳優の表情や行動を執拗に追う事で、セリフに表れない感情を見事に引き出している。性格も対照的な二人の女性が、助け合って生きていく厳しい現状がそこから見えてくる。2007年のカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)受賞。(@映画生活より)

 『4ヶ月、3週と2日』

                   

監督・脚本・製作:クリスティアン・ムンジウ
オティリア(女子大学生)/アナマリア・マリンカ
ガビツァ(女子大学生、オティリアのルームメイト)/ローラ・ヴァシリウ
ベベ(中絶を請け負う医師)/ヴラド・イヴァノフ
アディ(オティリアの恋人)/アレクサンドル・ポトチェアン
アディの母/ルミニツァ・ゲオルジウ
アディの父/アディ・カラウレアヌ
2007年・ルーマニア映画・113分
配給/コムストック・グループ 配給協力/ツイン、マジックアワー

 

4ヶ月、3週と2日 オフィシャルサイト

 

何故?オティリアは、ガビツァのためにここまで、身をこなにして助けたのかと思う。全てを押し付けられて、その上自分を犠牲にしているのに。ガビツァの身勝手さが頭にくるのも当然だろうし。でも女性として、妊娠という追い詰められた問題に何とか立ち向かいたいという気持ちがオティリアの中にあったのかもしれないと感じた。この問題は女性ひとりが犠牲を払わなければならないという抑圧を何とか屈したいという気持ちの現われだろう。国の勝手な政策に対して何故?罪を課せられなければならないのかという憤りは彼女たちにあったのではないだろうか。最低3人は子どもを産まなければ、中絶してはならないという国の施策の異常性を考えれば、やはりこのような事態が仮に起こっても不思議はないだろう。

Comments (5)
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