銅版画制作の日々

ぼちぼち更新致します。宜しくお願いします!

ブラックブック 信じることが出来るのは自分だけ?!

2007-04-28 | 映画:ミニシアター


鬼才ポール・バーホーベン監督待望の最新作『ブラックブック』


セバスチャン・ゴッホ、 カリス・ファン・ハウテン、 トム・ホフマン

京都シネマにて鑑賞、「氷の微笑」や「ショーガール」などの作品でお馴染みのポール・バーホーベン監督が23年ぶりに故国オランダに戻って完成させた最新作『ブラックブック』かなり当時の状況を20年という長い年月をかけて、構想を練り、脚本を書いた2006年のベネチア国際映画祭でベールを脱いだこの作品は、第二次世界大戦を背景にひとりのユダヤ人女性エリスの波乱の半生を描いた素晴らしい映画である。コンペ部門での公式上映では観客は総立ち状態でヨーロッパ中に絶賛の嵐となり・・・・。ヤングシネマアワードのベスト・インターナショナル・フィルム賞を受賞した

母国オランダでは、これまで英雄視されてきたレジスタンスの知らざれる暗闇を描き出したことで、大きな反響を集めたハリウッド作品、「ワールド・トレードセンター」といった話題作を抑えて、7週間連続興行収入1位という驚異的なヒットオランダ映画祭で、作品賞・監督賞・主演女優賞を獲得アカデミー賞外国映画部門のオランダ代表作品にも選ばれている。

舞台は1944年、ナチス・ドイツの占領下のオランダ。若くて美しいユダヤ人女性ラへル(カリス・ファン・ハウテン)は歌手だった。ドイツ軍にから解放されたオランダ南部に逃げようとするが、何者かの裏切り行為によって両親・弟はナチスの手によって殺されてしまう誰かが彼女たちの命を売ったのだラヘルは何とか逃れることが出来る


船で逃げる際、攻撃を受けたラへルは水の中に飛び込み、助かる

ドイツ兵は、死体から金品を容赦なく剥ぎ取るそれを指揮する親衛隊将校の顔を、ラへルはしっかりと目に焼き付けるのだった

死体に変身したラへルはチフスで亡くなったことにして、お棺に入り検問を逃れるレジスタンスの青年ティム(ロナルド・アームブラスト)はラへルを父でリーダーのヘルベン・カイバース(デレク・デ・リント)を紹介する。この日からユダヤ人であることを隠し、髪の毛もブロンドに。“エリス・デ・フリース”という名前に変えて、食堂で働く。

ある時、彼女にレジスタンスのスパイとしての任務を頼まれる。女性の武器をいかして、ナチスの諜報部のトップ、将校ムンツェ(セバスチャン・ゴッホ)に近づく仕事だところが、憎むべき将校ムンツェの優しさに・・・・次第に惹かれるエリスは彼を愛するようになってしまう一方、レジスタンスの指揮を執るハンス・アッカーマンス(トム・ホフマン)は同士(ティムを含め)がドイツ軍に囚われてしまったため何とか助けようと画策するが・・・・。作戦は失敗にエリスはドイツ軍に寝返ったという濡れ衣を着せられてしまう果たして真の裏切り者は誰なのかすべての鍵を握る“ブラックブック”とは?エリスはその謎を解くことができるのか


美脚なラヘル(エリス)ドイツ兵も思わず・・・・。

誰を信じたらいいのかことごとく、エリスは裏切られていきます。愛するムンツェとも悲しい別れが訪れます観ている私も混乱しそうになりました戦争は人の心も奪います。


命をかけて、スパイ役に徹したエリスですが、盗聴がばれてしまいますその上、フランケン中尉はわざと、エリスにねぎらいの言葉を。盗聴の向うではヘルベンはエリスが裏切ったと思うのです彼女の運命は・・・・・。


運よくエリスは、刑から逃れたが、レジスタンスから裏切り者のレッテルを貼られてしまう。果たして彼女の生きる場所はあるのかアッカーマンスと再会したエリスだが

 

 アッカーマンスとの再会は、彼女の閉ざされた道を救うものなのか?この後また、彼女に災難が降りかかることに家族を売った真の裏切り者を探して、復讐する機会が訪れるのかが見どころです

 

バーホーベン映画のニューヒロイン、カリス・ファン・ハウテン、本当に美しい女優さんです。オランダ生まれの31歳、オランダ映画祭で前回も主演女優賞をゲット「ブラックブック」で3度目の受賞だそうです。エリスの愛したムンツェ、ドイツ軍将校役にはあの「善き人のためのソナタ」に出演したセバスチャン・ゴッホ、そしてアッカーマンス役には「ドッグヴィル」のトム・ホフマン、レジスタンスのリーダー、ヘルベン役には「ディープ・インパクト」「存在の耐えられない軽さ」などに出演したデレク・デ・リントと豪華なキャスティング

 

ラヘルという名前は?旧約聖書に出てくるヤコブ(別名イスラエル)の妻の名前で、ヘブライ語読みでラへル、英語読みでレィチェルとなる。苗字がシュタインと言い、ユダヤ人に多いそうだ。

 

オランダにおけるユダヤ人「イエスに従えばユダヤ人は苦しまなかった」と冒頭の場面でオランダ人からラヘルに投げつけられた言葉。そんなことから、ユダヤ人はキリスト教に背いた民と決め付け、迫害を正当化してきたのがヨーロッパの歴史に残っている。しかしオランダは例外だった。ユダヤ人に寛容だったので非合法にかくまう良心的なオランダ人でもそんなオランダ人がラヘルに投げつけた言葉が飛び出すのは問題の根深さが描き出されている。

 

“ブラックブック”は実在した本作に登場する“ブラックブック”の存在は多くので指摘している。ハーグの弁護士、デ・ブールの日記帳だそうで、彼は終戦直後、射殺された。犯人もいまだ不明・・・・。デ・ブールは戦争中、無益な流血を避けようと、ハーグのドイツ軍司令官とレジスタンスの仲介役として交渉にあたった。“ブラックブック”の行方はいまだにわからないが、その中身は裏切り者と協力者のリストとトップクラスの名も含まれていたらしい。

 

エリス(ラヘル)はまわりの人間たちに何度も欺かれながらも、生き抜いていく。観る側も二転三転とする状況に本当に誰を信じたらよいのか????と・・・・。


エリスはヘルベンと会い、真の裏切り者は誰なのかを話します。

 

2006年/オランダ・ドイツ・イギリス・ベルギー合作映画/2時間24分/スコープサイズ
日本語字幕:松浦美奈/オランダ語監修:池田みゆき

 

=BLACK BOOK= 公式サイト

 

 ちょっと追記の噂話 主演のカリス・ファン・ハウテンとセバスチャン・ゴッホは、この作品がきっかけでだそうです。

 

 

 

 

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NARA:奈良美智との旅の記録 A to Z

2007-04-27 | 映画:ミニシアター

 
同じ夢をみる 同じ感動を共有する

京都シネマにて鑑賞。奈良美智の絵に出会ったのは、もう5年くらい前になるかな。芦屋市立美術館で「I DON`T MINDO.IF YOU FORGET ME.NARA YOSHITOMO」というタイトルの展覧会だった。右側の絵がそのとき購入した絵葉書だ。その奈良が、昨年の夏に自分の生まれた青森の弘前にて「A TO Z」という大掛かりな展覧会を開催した。古いレンガ倉庫にひとつの街が生まれたそれは3ヶ月で8万人を動員した奇跡の展覧会奈良美智の人気の凄さに今回は奈良一人での作品作りではない。クリエイティブユニットgrafという集団との共同作業ということで、その工程をカメラが500日間ともに駆け抜けた。ソウル、横浜、NY、大阪、ロンドン、バンコクと世界各国数万マイルに渡る旅は、『AtoZ』という終着点へ向かう。ボランティアスタッフの数延べ13000人、その人たちと泣いたり、笑ったりしてともに作業した感動の奇跡、また作品を通して出会った各国の人々との絆、勇気を与えられたり、与えたりと・・・・・。そんなたくさんの出会いを経て、開催された、『AtoZ』彼はこの展覧会で、何を感じたのだろうか・・・・。密着取材はこれが初めてというアーティスト、奈良美智のすべてをカメラに収めたドキュメンタリーが遂に公開された。

 

3ヶ月だけの“架空の街”を体感する

2006年7月29日~10月22日、奈良の故郷、青森県弘前市の吉井酒造煉瓦倉庫で行われた“奈良美智+graf”の展覧会、『AtoZ』。架空の街が作られ、大人から子どもまでという幅広い世代が思い思いの楽しみで街を歩き、体感するというアート。たくさんのが作ってあり、中には落書きやフィギュアなどが展示されているのだ。こうした展示は今までの奈良の展覧会にはちょこっとあったが・・・・。『AtoZ』はそれをもっと拡大したスケールの大きいものだ残念ながら、遠いので行けなかったの中を覗くと、奈良のオリジナル人形が並んでいるのが見えるという趣向も面白い

 

何ていっても、一番興味を持ったのは・・・・。彼の製作過程だどのように描いているのかが凄く気になっていた。あの独特の女のこの絵、さっさっさあ~と描くのかと思ったら、下絵うす塗り重ね塗りというように幾度も繰り返されていることを知って、した。あの絵の誕生にはこんな過程があったのだと・・・・・。納得

 

しかし奈良というアーティストは、青森の風土からぬけることがない素朴な面も見え、ある意味ほっとする。世界で活躍する奈良だが、根底にあるものは、この土地の持つ自然ところから生まれたものかもしれない。弘前弁で語る奈良を見て、何かしら温かいものを感じた。

 

 

 いくつか過去の作品を紹介

 

 

奈良美智+graf A to Z  詳細はこちらから

 

 

 

 

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ママの遺したラヴソング(^^♪等身大のスカーレット・ヨハンソン

2007-04-24 | 映画:ミニシアター

 
今最もている女優スカーレット・ヨハンソンと名優ジョン・トラヴォルタが贈る心に染みる感動作

スカーレット・ヨハンソン、ほんまに良く映画に出ています。無茶苦茶売れっ子ですでも今回の映画の彼女は、まさに等身大の役だと思いました。素顔に近いかどうか分かりませんが、何か一番彼女らしい女性を自然に演じていたとように感じるのです。それもそのはず、彼女にとってこの映画に対する想いは4年越しという強いものだったらしいです。何年も、監督とミーティングを重ねて、出演を待ち望んだというくらい近頃のセクシーなイメージの女優だったのを一新して、頭が良く、口が達者だが、生きることに不器用な等身大の女の子パーシー役、そして今回この映画で新境地を開いたジョン・トラヴォルタ、過去の失敗から逃れられずに逃げ苦しみ続ける元文学教授ボビー・ロング役。今まで観た事のない繊細な役柄を力強く演じて、観る者をかしてくれました。

お話は・・・・・パーシー(スカーレット・ヨハンソン)の母ローレンが亡くなった。長年会っていなかった母の訃報に驚くパーシーは学校へも行かず怠惰な生活を送っていた。そんな彼女は、生家のあるルイジアナ州ニューオリンズへ向かう。そこで彼女を待っていたのは二人の見知らぬ男


元大学文学部教授のボビー・ロング(ジョン・トラヴォルタ)と彼を慕う作家志望の青年ローソン(ゲイブリエル・マック)
彼らは母の友人で、遺言によるとは三人に遺されているらしい二人は住む権利があると主張するえぇ~なんで私が知らない男たちと暮さなければならないの冗談じゃない。とパーシーはフロリダに帰ることに・・・・。の待合所で、形見であった、「心は孤独な狩人」カーソン・マッカラーズの小説を読み始める。


幼い頃から、祖母に育てられたパーシーは母の記憶はほとんど無い。物語のシンガーの孤独が有名シンガーだった母と重なる。むさぼりながら読み、最後のページにはボビーからローレンに献辞句が“どんな時も歌がある”という言葉が添えられていた。亡くなった母の事を何も知らないパーシーは、少しでも知りたいと生家に留まる決意をするいよいよ奇妙な三人の同居生活が始まった
生意気なパーシーと頑固で皮肉屋なボビーは反りが合わず、口論ばかり相変わらず自堕落な生活を送るパーシーにも、X線技師として働きたいという実現しそうもない夢があった。“に透ける骨が体内の肖像画みたい”と詩的な表現をするパーシー、ローソンはそんな彼女にを抱く。そして学校に行く事をすすめる。相変わらずボビーはから彼女を追い出したい様子。

そんなある日、ボビーにパーシーは母のことを打ち明ける。母への思い出を勝手に作りだしたと・・・・。色々と脚色をした夢の思い出。「でも母には一度も会いに来なかった。」自分のなかでの“ごっこ”にすぎなかった

孤独なパーシーに考えを変えようとするボビーの姿がそこにあった。高校へ行くために、金の工面しようとボビー。教授時代の熱い思いが蘇る学校・ライブハウス・お気に入りの場所・歌手としての母の姿・・・・。彼女は自然と町に溶け込んでいく。心も癒されていくのだ。秋が過ぎ、やがて冬が

クリスマスイヴボビーは、ローソンに積年の想いをぶちまけ、毒づいてしまう家族や職を失い、追われるように、ボビーは助手だったローソンとこの町へ・・・・。このことは、ローソンの中で自分のせいで・・・・。と責め続けて来たそんなローソンの告白にパーシーはなぐさめる。いつしか心通わせる二人

ボビーは病魔に侵されつつあった腎臓に問題があるらしい。入院を余儀なくされる。は禁止なのに・・・・。決して止めようとはしない

いつしか春大学進学となるパーシーは迷っていた。ローソンは助成金を受けて行くべきと。ボビーは複雑な思い一年間の三人の暮らしは大切な絆を作った。

でも別れは突然やってきた実はボビーとローソンは、嘘をついてこのに住んでいたのだ!パーシーは、二人を追い出す

さてお話の行方は3人のふれあいの結末は映画をご覧下さいね

 
ナチュラルなヨハンソンだけど、やっぱりセクシーかな


ジョン・トラヴォルタ 結構渋くなりました。「グリース」「サタデー・ナイト・フィーバー」は、今も印象的な作品です

監督・脚本 シェイニー・ゲイベル 1969年ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ、この作品が初のフィクション作品だそうだ。ドキュメンタリーでは国際映画評論家賞を受賞している。

 

「ママの遺したラヴソング」公式サイトです。

 

 

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オール・ザ・キングスメン “善は、悪からも生まれる”

2007-04-20 | 映画:シネコン

 
『オール・ザ・キングスメン』は、手段と目的の関係、悪の結果としての善であっても、
“善”なのか、という道徳的問題を提示している。(監督スティーヴン・ゼイリアン)


 

先週、東宝二条シネマにて鑑賞した。久しぶりに観る、ショーン・ペン主演の映画だ。多分「ミスティック・リバー」以来だと思う。そのショーン・ペンと共演するのは先日観た「ホリデイ」のジュード・ロウにケイト・ウィンスレットそして「ボビー」・「世界最速のインディアン」などで活躍の大物俳優アンソニー・ホプキンスとかなりの豪華キャスト

原作は日本では、「すべて王の臣」というタイトルで白水社より、1966年に刊行されている。原作者はロバート・ペン・ウォーレン。「ライ麦畑でつかまえて」などとともに、《新しい世界の文学》シリーズの1冊として、今年3月に復刊された。

原作の基となったヒューイ・P・ロングは1893年、ルイジアナ州で9人兄弟の8人目として生まれている。父親は農業従事者で、彼は地元の高校に通学するも、学校側と衝突卒業直前に退学。訪問販売の仕事なども経験、最終的にはテュレイン大学で法律を専攻、ルイジアナ公共事業委員会で政治的キャリアをスタートその後は州知事、上院議員と・・・・。貧困層の絶大な支持でパワフル政治体制を敷きいた。1949年に同タイトルで「オール・ザ・キングスメン」が製作されて、アカデミー賞3部門という快挙を成し遂げている。(日本では政治的圧力から1976年に公開)

そんな作品を再びを映画化あえて、前作を見ず・・・・。原作の普遍的テーマに惚れこみ忠実に脚本を書いたゼリアン監督。不朽の名作を50年の時を経て、見事に現代に甦らせた。

時の大統領ルーズベルトに“最も危険な男”と言われた政治家と貴族階級出身のナイーブなジャーナリスト。ウィリー・スターク(ショーン・ペン)とジャック・バーデン(ジュード・ロウ、まったく異なったバックグラウンドで互いに理想を持つ2人はなぜ惹かれあったのか1949年ルイジアナ州メーソン市。上流階級出身、クロニクル紙の記者ジャックがウィリーと会ったのは、ウィリーが郡の出納官だった頃。妻ルーシーは学校の教師。ルーシーはが嫌いなため、ウィリーもを断っていた。実直なウィリーが注目を浴びたのは、市に新しい小学校が建築されたときのこと。建設入札の不正があり、役人の汚職を激しく非難したのがウィリーだった。毎日のように街角で汚職に対する真実を訴えるウィリー、でも労働者からの支持は得られず自分の職を辞める羽目にその後の彼は掃除用品のセールスをする毎日に・・・・。それでも、自分の信念を曲げず、訴え続けるついに欠陥工事が発覚校舎で事故児童3名の死者を出す大惨事ジャックの記事によってウィリーの人気は絶大なものにそんなウィリーのところへ、州の役人タイニー・ダフィ(ジェームス・ガンドルフィーニ)がで現れる!知事候補にと声をかけるのだ。タイニー・ダフィの後ろ盾で知事候補に立候補するウィリーでもこれは、相手候補の票を割るための手段だった利用されたウィリーその様子を記者ジャックは傍観していた。ある日選挙の広報官セイデイ・パーク(パトリシア・クラークソン)に告げる。「ウィリーは、票を割るために利用されただけ。君たちは人を利用して平気で捨てる」と。その頃、ウィリーは、与えられた街頭演説の原稿を読んでいた。有権者は次第にウィリーに関心を向けなくなる焦るウィリー知事になりたい何を人々は望んでいるのジャックはウィリーに真相を告げる。演説スタイルを変えるようにと・・・・。意を決意して、自分自身の言葉で喋りだす貧しい生い立ち、労働者、農民の立場に立っていることなども。その演説は貧しい人々の心を打つ選挙戦は有利にこのことを記事にしたジャックにクロニクル紙幹部はジャックは辞めることに。ウィリーは州知事に州の歴史をぬりかえる結果だった。ジャックの家族や他の大企業等はウィリーには投票せず。彼の公約は富裕層への宣戦布告

5年の歳月が過ぎた。ウィリーの権力は絶大なものに。次期大統領候補とまで言われる。あんなに嫌がっていた汚職・愛人などのスキャンダルにまみれるウィリーになっていた。“知事に弾効”と遂に判事(アンソニー・ホプキンス)が声明を発表した。窮地立たされたウィリージャックはウィリーに判事の声明を崩すために、判事の弱点探しを命じる「君が俺のために働くのは、俺が俺自身であり、君が君自身だからだ。俺たちはこの道を進む運命だったのさ。」と・・・・。ジャックは親同然の判事のスキャンダル探しをすることに・・・・。何と自分は判事を脅迫しようとしているのだ

 


判事の登場シーンは何と3つだけ。観客を説得するには、アンソニー・ホプキンスという実力俳優だけだ

ジャックには、心に秘めた少女の影があったその少女は“アン・スタントン”(ケイト・ウィンスレット)、彼女の父は当時知事を務め、繊細な兄アダム(マーク・ラファロ)はジャックの親友。判事の過去を暴くため、アンと再会


今は落ちぶれてしまい、大邸宅は電気も切られている


アンの兄アダムに、ウィリーは新病院の院長就任を要請潔癖なアダムは辞退するが。ジャックに「君の弱さは、正しい目的なら望まぬこともやるからだ。知事は“悪”でも、病院は“善”だ。」と・・・・。

ジャックに更なる絶望アンとウィリーの関係セイデイが言った。「あの女と寝た“礼”に、アダムを院長にしたのよ」

2人はうそ~


スティーヴン・ゼイリアン(監督・脚本・制作)
映画化に至った訳はこの原作を読んで、素晴らしいと思ったから。1949年にロバート・ロッセンが映画化しているが、それは観ていない。だから、この作品はリメイクではない原作を読んで、映画を作ろうと思った。私のインスピレーションの元はあくまでもなんだ。ウィリー・スタークという政治家だけの物語ではなく、人間というものの、人間の現実というものを描きたかった。ウィリーとジャックだけの物語ではなく、アンやアダム、判事といった複雑な人間模様が入り交じって、進んでいくところがこの映画の見どころのようだ。

人間は権力という地位によって、知らない間に人格さえも変わるということを、この作品から、教えられた気がする。もしかしたら、自分も優位な立場に立てば、無意識なうちに変わるのかもしれない怖いよね

 

 オール・ザ・キングスメンオフィシャルサイト 

 

 

 

 

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PARIS JE TAIME 『パリ、ジュテーム』♪素顔のパリのラブ・ストーリー

2007-04-17 | 映画:ミニシアター

 


18 PETITS ROMANS D`AMOUR DE LA VILLE


街角の小さな恋物語  パリには、愛があふれている。

バーやカフェ、エッフェル塔の下、地下を走るメトロの駅にも。

パリといえば、歴史があり、芸術の都でもある。そして有名な映画作品も数々生まれている。しかし今回のこの『パリ・ジュテーム』はちょっと違うのだ今のパリの街並を映し出し、絵ハガキのパリではなく、ありのままの生活を。人々が恋に落ちる様子を、そして別れの様子を。

場所も観光ガイドに紹介された“特別なパリ”ではなく、“普段のパリ”を切り取り、人種、階級、年代、カルチャーを超えて、パリで普通に暮す人々の生活をリアルに描いた100%メイド・イン・パリのラブストーリー

「アメリ」のプロデューサー、クローディー・オサールの呼びかけで、本国フランスだけでなく、アメリカ、カナダ、スペイン、UK、ドイツ、ブラジル、メキシコ、そして日本・・・・。各国から集まった才能ある映画作家たちがパリで、それぞれの《愛》を描く。

18人の作家による、5分間のショートストーリー。ちょっとした拍子に見逃してしまうほど、あれあれ~と進んでいきます。タイトルはすべて地名ですね。ということで、おさらいがてら、タイトルを順番に書き込みます。

モンマルトル ブリュノ・ボダリデス 1961年仏生まれ(監督・脚本&男役)
         フロランス・ミュレール 「ゴッホ」(90)   (女役)  

          

セーヌ河岸  グリンダ・チャーダ  1960年ケニヤ生まれ(脚本・監督) 
                      代表作「ベッカムに恋して」2002年


         レイラ・べクティ    (若い女性ザルカ役)
         シリル・デクール   (フランソワ役)

 

マレ地区   ガス・ヴァン・サント 1952年米ケンタッキー生まれ(脚本・監督)
         代表作「グッド・ウィル・ハンティング」がアカデミー賞監督賞にノミ
         ネート。

         マリアンヌ・フェイスフル (マリアンヌ役)「マリー・アントワネット」(06)
         イライアス・マッコネル  (エリ役)『エレファント』(03)
         ギャスパー・ウリエル   (ガスパール役)「ハンニンバル・ラジング」
                         (07)に出演

 

チュイルリー    ジョエル&イーサン・コーエン(脚本・監督)兄ジョエルは1954年生まれ、弟イーサンは1957年生まれ、代表作『ファーゴ』はアカデミー賞の7部門にノミネートされている。

             スティーヴ・プシェミ(観光客の男役)「コーヒー&シガレッツ」
             (03)「シャーロットのおくりもの」ボイスキャスト(06)

 

16区から遠く離れて ウォルター・サレス+ダニエラ・トマス(脚本・監督ウォルター)『シティ・
             オブ・ゴッド』(02) ウォルターは56年生まれ、ダニエラは59年
             生まれ

             カタリーナ・サンティノ・モレノ(アナ役) 「そして、一粒の光」
             (04)

 

ショワジー門     クリストファー・ドイル (脚本・監督)1952年生まれ、「上海の
             伯爵夫人」(05)、「レディ・イン・ザ・ウォーター」(06)の撮影
             監督を手がける。オーストラリア・シドニー生まれ

             バルベ・シュレデール(ミスター・アイニー役)

 

 

パスティーユ     イザベル・コイシェ (脚本・監督)1962年、スペイン・バルセロ
             ナ生まれ、最新作『あなたになら言える秘密のこと』(05)でゴ
             ヤ賞と脚本賞のW受賞をしている!

             ミランダ・リチャードソン(妻役) 『スリーピー・ホロウ』(99)
             『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)

             セルジオ・カステリット(夫役)『赤いアモーレ』(04)

             レオノール・ワトリング (愛人役)最新作『あなたになら言える
             秘密のこと』(05) 

 

ヴィクトワール広場   諏訪敦彦(脚本・監督)1960年広島生まれ、『不完全なふた
               り』(05)フランス人キャスト・スタッフと制作したこの作品が
               ロカルノ国際映画賞で最優秀特別賞を受賞!!

               ジュリエット・ビノシュ(スザンヌ役)ジョニー・デップと共演し
               た『ショコラ』(00)が有名!

               ウィレム・デフォー(カウボーイ役)『スパイダーマン』(02)
               『インサイドマン』(05)

               イポリット・ジラルド(スザンヌの夫役)『キングス&クイーン』
               (04)

 

エッフェル塔      シルヴァン・ショメ(脚本・監督)1963年仏生まれ、CMやアニ
               メーションを手がける。アカデミー賞では、長編アニメ部門
               などでノミネートされている。

              ヨランド・モロー (女性マイム・アーティスト) 『アメリ』(01)

              ポール・パトナー (男性マイム・アーティスト)TV「リトル・ブリ
              テン」(03~ )

 

モンソー公園     アルフォンソ・キュアロン (脚本・監督)1961年、メキシコ生
              まれ、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)では英国
              アカデミー賞チルドレン・アワード賞を受賞!最新作『トゥモロ
              ワールド』 で高く評価を得ている。

              ニック・ノルティ(ヴィンセント役)『シン・レッド・ライン』(98)
              『ホテル・ルワンダ』(04)

              リュティヴィーヌ・サニエ(クレア役)『スイミング・プール』(03)

 

デ・ザンファン・ルージュ地区  
                   オリヴィエ・アサヤス(脚本・監督)1955年仏パリ生ま
                   れ、『Clean』(04)でカンヌ国際映画祭に出品。

                   マギー・ギレンホール(リズ役)『ワールド・トレードセ
                   ンター』(06)が最新作

 

お祭り広場        オリヴァー・シュミッツ(脚本・監督)1960年南アフリカ生ま
                れ、ドイツのTVや作品の監督し、ヒットメーカーの地位
                を築く。

                セィドゥ・ボロ(ハッサン役)

                アイサ・マイガ(ソフィ役) 『隠された記憶』(05)

 

ピガール         リチャード・ラグラヴェネーズ(脚本・監督)1959年米ニュー
                ヨーク生まれ、テリー・ギリアム監督の『フィシャーキング』
                (91)の脚本で英米のアカデミー賞でノミネート。

                ファニー・アルダン(ファニー役)『永遠のマリア・カラス』
                (02)『恍惚』(03)

                ボブ・ホスキンス(ボブ役)最新作『ヘンダーソン夫人の贈
                り物』(05)

 

マドレーヌ界隈       ヴィンチェンゾ・ナタリ(脚本・監督)1960年米ミシガン州
                 生まれ、『ナッシング』(03)で、高い評価を受けた!

                 イライジャ・ウッド(青年役)『ロード・オブ・ザ・リング』3部
                 作でお馴染み「ハッピーフィート」ではボイスキャストを
                 努めた。

                 オルガ・キュリレンコ(ヴァンパイア役)「薬指の標本」
                 で、魅力的な女性を演じていた。今回の役は別人

 これがオルガです

 

ペール・ラシェーズ墓地     ウェス・クレィヴン(脚本・監督)1939年米オハイオ
                    生まれ、最新作「パニック・フライト」(05)

                    エミリー・モーティマー(フランシス役)『マッチ・ポイ
                    ント』(05)が印象深い。
   

                    ルーファス・シーウェル(ウィリアム役)『トリスタンと
                    イゾルデ』(05)、『ホリデイ』 (06)

    

 

 

フォブール・サン・ドニ        トム・ティクヴァ (脚本・監督)1965年独生まれ
                    独学で、映画を学ぶ。今春ロードショーされたあの
                    作品『パフューム』(06)の監督

               ナタリー・ポートマン(フランシーヌ役)、「スターヴォーズ」
               「Vフォー・ヴェンデッタ」(05)で活躍

               メルキヴァンパイアオール・べスロン(トマ役)

    

  

 

カルチェラタン          フレデリック・オービュルタン(監督)
                    「愛人/ラマン」(92)が有名

                 ジェラール・ドバルデュー(監督/レストランオーナー役)
                 1948年仏生まれ、「あるいは裏切りという名の犬」(04)
                 「ダニエラという女」(05)、京都で近日上映!

                 ジーナ・ローランズ(脚本/ジーナ役)「君に読む物語」
                 (04)に出演。

                 ベン・ギャザラ(ベン役) 「ドッグヴィル」(03)に出演 

 

 

 14区     アレクサンダー・ペイン(脚本・監督)1961年米生まれ
          「アバウト・シュミット」(02)でゴールデングローブ賞脚本賞を受賞
                 

                 マーゴ・マーティンデイル(キャロル役)
                 「ミリオンダラ・ベイビー」(04)に出演

 

以上18作品の紹介を簡単にしました。凄い監督陣と豪華キャストでの短いストーリーですが、なかなか面白い構成でした。印象深い作品はいくつかあります。「16区から遠く離れて」はキャストが一人。アナという女性が子どもをあやすときに歌う、子守唄がなんともいえない情感を誘いますアナ自身も幼い子どもがいながら、その子を託児所に預け、16区という高級住宅街の豪華マンション一家にベビーシッターに・・・・。移民で貧困なアナが生活の糧として、この仕事をしているのです。その移民の人たちの貧困な現実をこの作品で描いています。

お祭り広場は、刹那さを感じる作品でした。ベルヴィルという場所が舞台で、ここは13区に次ぐ北アフリカ系の移民の多いところだそうです。ハッサンも移民で、駐車場の雑用係りをしていました。そのとき、で医学生のソフィが来て、します。そのハッサンは何者かに刺され、瀕しの重傷を負うのです。その応急処置をしてくれたのが、あのソフィだったのです介抱してくれるソフィを見ながら、に誘おうとした自分を思い出す。実現できなかったの夢をとするが・・・・。何ともいえない悲しさを感じます

マドレーヌ界隈はあのイライジャ・ウッドとオルガ・キュリレンコ、オルガはヴァンパイア何とヴァンパイアに出くわす青年イライジャ・ウッドは吸血しているのを見てしまう血を見せて誘う青年だが、ヴァンパイアは無視。ところが青年、不意に階段から落ちて、瀕死の重傷。ヴァンパイアが駆け寄るそして血を貰うことに・・・・・。彼もヴァンパイアとして蘇生する現代のお伽話

パリ、ジュテーム 公式サイト

 


                  

                    

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ブラッド・ダイヤモンド☆自由・家族・真実、3つの願い。

2007-04-14 | 映画:シネコン


ひとつのダイヤ3つの願い、そして100カラットの感動
(MOVX京都にて鑑賞。)



自由 FREEDOM ダニー・アーチャー
ダイヤ・・・・それは、現実から脱出するための“チケット”

1999年、内戦が続くアフリカのシエラレオネ共和国で、ダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)はダイヤの密輸業者として生計を立てていた。自分の仕事で、多くの犠牲者が出ても、そんなことを気にかけていない男かっては傭兵だった彼はタフで、武器の扱いにも慣れている。だから今まで数々の修羅場も乗り越えて、この土地で人生を生き抜いてきたそんな彼はこの暴力と悪事にまみれた暗黒大陸から、いつか抜け出すことが夢だった。そんなアーチャーに転機がやって来る密輸に失敗して、刑務所に入れられた彼は、思わぬ話を耳にする巨大なピンクのダイヤがどこかに隠されていると・・・・。その場所を知っているのはソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)という男。実はこの刑務所に政府軍によって、反政府軍RFUの兵士とともに、ソロモンも囚われていたのだ。やがて釈放されたアーチャーは裏から手をまわし、ソロモンを釈放。そしてソロモンにある提案を持ちかける。ダイヤのある場所へ案内して欲しい案内してくれれば、行方不明のソロモンの家族探しに協力すると申し出る最初は渋っていたソロモン結局ダイヤを隠した場所へと向かうことに・・・・。アメリカのジャーナリスト マティー・ボウエンとともにジャーナリスト専用に乗り込み、ダイヤの埋められたジャングルの奥へと進む。

 


家族 FAMILY ソロモン・バンディー
ダイヤ・・・・・それは、家族を奪還するための“切り札

メンデ族の漁師ソロモン・バンディーは愛する家族とつましいながらも、幸福な家庭生活を送っていた。自慢の息子ディア(カギソ・クイバーズ)は学校に通いながら、医者になる夢を見ている。そんな息子に愛情を注ぐソロモンだった。しかし、そんな平和な暮らしは、ある日、反政府軍RUFの襲撃で崩されてしまう家族と引き離され、ダイヤモンドの採掘場にひとり連れて行かれるソロモン。そこはRUFの資金源となっているダイヤが掘り出されているところだった。川べりで作業をする人々。もし拾ったダイヤを隠し、見つかったらすぐに射殺される危険な場所で働くソロモンはある日、大きなピンク・ダイヤを発見足の指に隠して川の外へ持ち出すことに成功土の中に埋めて隠した。そのとき政府軍がやってきて、RUFのメンバーとともに刑務所に入れられてしまうそして釈放後、アーチャーと知り合うわけだ。アーチャーとともに難民キャンプへ・・・・。念願の家族と再会を果たすも、息子ディアの姿はなかった。いよいよダイヤを探す旅に出発。そのときRUFのジープの上で、少年兵となったディアの姿を発見ディアを連れ戻そうとするも、訓練を受けたディアは別の人格になっていた

 


真実 TRUTH マディー・ボウエン
ダイヤ・・・・・それは、暴かなければならない真実のための“証言”

アメリカ人ジャーナリスト、マディー・ボウエン(ジェニファー・コネリー)は海辺のバーで、ダイヤの密輸業者、ダニー・アーチャーに出会う。RUFの資金源となっている“ブラッド・ダイヤモンド”の真相を追っていた彼女はアーチャーがダイヤの密売人と知ると、情報提供を求めるが、冷たく拒否されてしまうところが、アーチャーはソロモンとダイヤ探しするためには、ジャーナリストとしてのマディーの立場が必要になる。(立ち入り禁止地区に入るためである。)条件を飲めば、“ブラッド・ダイヤモンド”のシンジケートの秘密を話してもいいと・・・・。その申し出にマディーは応じ、アーチャー、ソロモン、マディーの3人はジャーナリスト専用で移動することに。心を許さないアーチャーに最初は反発を感じたマディーだったが、旅を続けていくうちに二人の距離は少しづつ近くなった過去の話などで、心触れ合うようになる。次第にアーチャーに惹かれるマディーはを感じ始めたソロモンとアーチャーはダイヤのある奥地へと・・・・。見送るマディー、での連絡を待つ。

 

アフリカの情勢をテーマにした映画が、このところ続いている。「ホテル・ルワンダ」、「ルワンダの涙」、「ダーウィンの悪夢」等・・・・。今後も新たな作品が上映されるようだ。ルワンダについても、ホテル・ルワンダを観たことで、少しだが、どんな国で、どのような状況かを僅かながら知ることが出来た。この「ブラッド・ダイヤモンド」の舞台となったシエラレオネ共和国についても、まったく耳にするのも初めてで、このような国が存在することさえ知らなかった本当に無知な話だが。それだけアフリカについての情報も少ないのだろう。シエラレオネ共和国はマラリアなどの感染症があるため、白人にとっては危険な場所だといわれている。首都はフリータウン。かってアフリカ大陸における教育の中心地だそうだ。国立大学(現シエラレオネ大学)は1827年設立され、西アフリカで最古の大学として長い歴史がある。伊勢崎賢治さんはシエラレオネ紛争の際武装解除に従事された日本人で、1988年~92年まで住んでいた。当時、この国には伊勢崎さん家族とカソリックのシスター以外、日本人の姿はなかったと思うと語る。映画に出てくる、RUF(革命統一戦線)侵攻が始まったのは90年頃からで、その後10年間シエラレオネでは内戦状態が続いた。それを率いたのはティム二族出身のフォディ・サンコケゥという人物。RUFの活動名目一党独裁で腐敗していた政府への革命多くの若い連中が参加した。またその中にはインテリの人も多かったそうだ。2001年に再び、伊勢崎さんは戻った。そしてPKOの幹部として、1万7千人の多国籍軍と全線闘員の武装解除にあたった。9年ぶりに戻ったときはRUFがマケニという町をすべて占領本拠地になっていたらしい。この映画の話と同じく、ダイヤも、RUFの大きな資金源だったようだ。鉱山資源は、外国資本によって、治外法権的な搾取を受けていた。そしてこの外国資本とともに進出したが傭兵会社だったわけだ。原石は簡単に持ち出し可能で、個人レベルで持ち出す人も多く、人道的支援に携わる外国人でさえ、密輸に手を染めるということも・・・・・。

劇中で、マディーが写真を撮る部族が出てくる。あの部族はカマジョールという伝統的な狩猟部族だそうだ。政府も警察も当てにならないと、彼らは独自でCDF(市民防衛隊)を結成RUFに対抗する組織を作る。映画では出てこないが国の兵士や警察が、RUFに寝返ることも。結局最後はCDF対RUFという構図だったらしい。

少年兵について、この映画ではかなりリアルに描かれているが、どうもハリウッド映画の暴力的な作品を見せて、少年たちに兵士としての教育をさせていたようだそして洗脳するために薬を使ったのも事実らしい。伊勢崎さんが武装解除したときにいたRUFの兵士は2万人、そのうちの3000人が少年兵だったというまさに映画の話は本当のシエラレオネの現状だったのだ。(伊勢崎賢治さんの話から抜粋)

伊勢崎賢治さん、プロフィール

内戦初期のシエラレオネを皮切りにアフリカ3ケ国で10年間、開発援助に従事し、その後東チモールで国連PKO暫定行政府の県知事を務め、再びシエラレオネへ。同じく国連PKOの幹部として武装解除を担当。内戦の終結に貢献する。その後アフガニスタンにおける武装解除を担当する日本政府特別代表を務める。東京外国語大学院地域文化研究科教授

 

伊勢崎賢治さんについてもっと知りたい方はこちらから

 


ソロモン役、ジャイモン・フンスー
若い頃に自分はアフリカを出てが、今も親戚はアフリカに住んでいる。里帰するたび、紛争地域を横断するそうだ。この映画は日ごろから痛切に感じている問題なんだと語る。今回のこの作品はどの作品より、パワフルだと・・・・話す。

 
ソロモンとディア、RUFに洗脳された息子はやがて、本来の自分を取り戻す
父ソロモンの愛によって・・・・・。


アーチャーはマディーに“ダイヤモンド”のシンジケートの秘密についてのを渡す。自分の行く末のことを分かっていたのか


監督 エドワード・ズウィック 
「ラスト・サムライ」2003年ではナショナル・ボード・オブ・レビュー最優秀監督賞を受賞また製作者として、アカデミー賞に輝いた「恋におちたシェークスピア」(98)、「アイ・アム・サム」(01)などを世に送り出している。

 

ロケを振り返る

本作は、ほぼ全編を通してアフリカで撮影された。現地でのロケは、作品の出来を左右する重要な要素だったと監督は振り返る。アフリカは矛盾だらけの大陸だ。どこへ行っても、息を呑むほど美しい風景とひどく不潔なスラム街があり、、豊かな精神性と深刻な飢餓が同居している。何もかもが生々しく、スタッフ全員が影響を受けた。その影響を具体的に表現するのは難しい・・・・・ただ、アフリカ以外で撮影していたら、あのなんとも形容しがたい土地柄は出せなかったと思う。

第79回アカデミー賞、5部門ノミネート
主演男優賞 レオナルド・ディカプリオ
助演男優賞 ジャイモン・フンスー
編集賞 音楽効果賞 録音賞

 

残念ながら、受賞されなかった。ディカプリオは何度もノミネートされているのだが、やはりハードルが高いのかな?ファンとしてはこの作品で受賞して欲しかった

 

ダニー・アーチャーの役作りにあたって、ディカプリオは現地独特の英語をマスターしようと思ったそうだ。実際彼らの話す英語は、これまで聞いたことのないアクセントだった。出来るだけ、傭兵たちと時間を過ごそうとして、ときには酔っぱらせて、経験談を語らせた。彼らから軍隊や戦闘の知識をたっぷり仕入れたそうだ。そのことで、ダニーの役を形成していったと語る。

 

ダイヤモンドを購入する際には“4つのC”をチェックすることが大切だと言われる。

              Color カラー

              Cut  カット

             Clarity 透明度

              Carat カラット

 しかし、私たちがチェックすべきCが、実はもうひとつある

        それは、Conflictの、“C”
               争い

 

 ※けして映画の中だけの話ではありません多くの子どもたちが兵士として、訓練を受けさせられ・・・・。無差別に殺人をしているのです。それがアフリカでの現状なのです。同じ国で暮す人たちが、何故憎しみ合わなければならないのか民族が違うという理由だけで???? こんなのひどいよね。

 

 

 ブラッド・ダイヤモンド 公式サイト

 

 

 

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子宮の記憶:愛と再生

2007-04-12 | 映画:ミニシアター


僕を誘拐した“本当の母親”を探しに旅に出る

京都シネマにて鑑賞した、久々の邦画主演松雪泰子×柄本佑、『ホワイトアウト』の若松節朗監督の待望の新作原作は直木賞作家、藤田宣永。

 

松雪さんも母親役をするようになったんだ~!そんなイメージ、あまりない女優さんなんですが・・・・。といっても実の母親ではない。相手役の柄本佑といえば、あの柄本明の息子さん故黒木和雄の「美しい夏キリシマ」などの作品にも出演している若手実力派

 

母親から愛されることのない少年とかっての誘拐犯の女性との再会は・・・・。

ある病院で一人の新生児が連れ去られた
17年後、成長した少年真人(柄本佑)は裕福な家庭で何不自由なく暮らしていたが、世間体ばかり気にする父親(田中健)、上辺だけの愛情を注ぐ母親(野村真美)に、失望衝突ばかりの毎日を過ごしていた。そんな真人は生後3日目で誘拐された過去がある。その誘拐犯の女性に何故か親近感を感じていた。その女性が沖縄に住んでいることを知り・・・・・。夏休み、沖縄に旅立つ人里外れた海辺の食堂で、かって自分を誘拐した犯人愛子(松雪泰子)と出会う。素性を偽り、彼女の食堂で住み込みのアルバイトをすることになった真人。いつもどこか寂しげで、周囲に心開かない愛子も、一生懸命働く真人に次第に心を許すようになる。そしてそんな愛子が、もしかしたら本当の母親でないかと考え始める。二人の間にいつしか親子とも、恋人ともいえない不思議な愛情が芽生え始める
この二人を中心にバーのママ(余貴美子)や愛子の入院中の夫(寺島進)、前妻の娘(野村佑香)などの絡みが味を添える。

 

愛子も真人も愛に恵まれず、そんな二人はある意味似ているような・・・・。
そして真人は現代の無気力な青年の姿を象徴しているかのような?何と言っても、この作品で最も不幸や悲しみを背負った愛子役の松雪泰子の演技は本当にせつなさを感じてしまう夫に不信感を抱かれ、もみ合いになる。その後二人は真人のバイクで海へ・・・・。二人が辿り着いた海、この眺める紺碧の海こそ、母の胎内なのかも。と別れを告げる愛子の頬からそして二度と会うことなく・・・・。


子宮の記憶公式サイトです

 

フラガールでの素晴らしい演技もまだ記憶に残っている。松雪泰子さん、この作品での更なる躍進に彼女の演技に感動した

 

 

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TWO SONS OF FRANCISCO★フランシスコの二人の息子

2007-04-11 | 映画:シネコン


ブラジルが誇るトップミュージシャン、“ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノ”の誕生の実話に基づく物語

ブラジル音楽は何となく聴いたことはあるが、あまり馴染みがないよね。ましてや“セルタネージョ”という音楽ジャンルがあるなんて・・・・。この映画で初めて知ったわけだこの“ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノ”というデュオはブラジル国内で、何と2200枚を売り上げているトップスターらしい。ところで“セルタネージョ”とは何ぞやアメリカで言うところのカントリーミュージックと同じだとか。今や国民的な英雄となったゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノ”がトップミュージシャンとして活躍する過程には父親の存在が大きく影響している。この作品では父フランシスコとトップデュオになった二人の息子の話が描かれている。

実はこの映画のチラシや予告編も観て気になっていた作品で、4月1日のファーストディに東宝シネマ二条にて、鑑賞した!


《物語》舞台は1962年のブラジル、ゴイアス州 シチオ・ノーヴォ村。見渡すかぎり畑しかないこの土地で、小作農のフランシスコ(アンジェロ・アントニオ)には愛する妻エレーナ(ジラ・バエス)との間に7人の子どもがいて、仲むつまじく暮らしていた。さえ買えない貧しい生活だったが・・・・。明るい一家の中心にあるのは、フランシスコの大好きなだった。

フランシスコには、息子たちをプロのミュージシャンにしたいがあった。長男ミロズマル(ダニエル・モレイラ)にはアコーデオンを。次男ミヴァル(マルコス・エンヒケ)にはギターを買い与える。ところがフランシスコはラジオで音楽を聴く以外、音楽そのものを全く知らないそんなフランシスコはやることなすこと全てトンチンカン村の人々はイカレていると噂する

他に遊び道具もない兄弟は次第に村の祭りなどのステージに立ち喝采を浴びるようになった。貧しさや苦しさがあっても明るい一家だったが、地代が払えず、とうとう土地を追い出されることにやむなく、州都ゴイアニアに移住することになった。雨漏りするで新しい暮らしがスタートしたが、子どもたちに食べさせるものが底をつく事態に・・・・・。そんな状態にするエレーナ。そんな母の姿を見たミロマズルは、少しでも家計の助けをしたいと弟エミヴァルとターミナルで路上ライブを始めた。

次第に路上ライブは評判となり、たちまち二人は人気者にそんな二人の元に、地元のタレント・エージェントのミランダ(ジョゼ・ドゥモン)から二人を連れて国中をまわりたいとオファー。大喜びするフランシスコだがエレーナは子どもたちと離ればなれになることに心配する。しかしツアーが一週間で終わるという条件で、渋々承諾する。でも実際に二人が帰ってきたのは、何と4ヶ月も経ってからだったやっと戻った息子たちを力いっぱい抱きしめるエレーナは安堵のを流す。フランシスコもツアーに出した事に後悔し、約束を破ったミランダに抑えようのないをぶつける。

それ以来、フランシスコは自分で子どもたちのエージェントをつとめようとだが何のコネもない彼には、ラジオののど自慢のブッキングさえ、ままならないそんなとき、フランシスコはミランダと再会ミランダはツアーの件をし、子どもたちの将来のためのもう一度チャンスをくれと、フランシスコに、説得するその真摯な態度に心打たれたフランシスコとエレーナは週一度連絡をいれることを条件に二人をツアーに送り出す

こうして再びミロマズルとエミヴァルのツアーは始まる。二人のは多くの人を楽しませる。いつしか自分たち自身も楽しめるようになっていった訪れる町が増えるたび、たくましく成長する二人最初のツアーでホームシックになったエミヴァルも今回は明るい表情だしかし、そんなエミヴァルに思いがけない悲劇がツアーの移動中、事故に巻き込まれるのだミロマズルとエミヴァルのミュージシャンとしてのキャリアは突然の幕切れに・・・・・

やがて大人になったミロマズルは、あきらめかけていたをもう一度再開“ゼゼ・ヂ・カマルゴ”と名乗り、サンパウロでソロアルバムを出す事に。結婚・二人の娘の父となり、音楽で何とか食べていけるようになっていたが・・・・・。自ら歌ったアルバムは売れず作曲家としては成功を遂げていたが、やはり歌での成功を苦しみ・悩むゼゼそんな時、11歳違いの弟ウェルソンがパートーナーになりたいと、ゼゼの元へやって来る。

こうして“ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノ”が誕生1990年ゼゼが書いた「エ・オ・アモール」をリリース。この曲が父フランシスコの協力もあり、ラジオ旋風を巻き起こす100万枚の大ヒットを記録。ブラジルが誇るミュージシャンの誕生に・・・・。


「エ・オ・アモール」日本語で「これは愛だ」

ミロマズルとエミヴァルの歌声は素晴らしいものだったミロマズル役のダブりオ・モレ・イラ君は本作が役者デビュー。この作品以降もで活躍中歌うことはもちろん大好き。ハーモニカとアコーディオンは実際に弾ける。
弟エミヴァル役のマルコス・エンヒケ君は子役として出演経験あり。映画は初めてだそうだ。ダブりオ・モレ・イラ君同様、歌が大好きそしてハーモニカ・アコーディオンも実際に弾ける。二人とも才能豊かな少年たちなのだ

舞台となった雨漏りするは実際に彼らが住んでいたところだそうだ。フランシスコ役のアンジェロ・アントニオはここで撮影したことをこう語る。全てがシンボリックで、神秘的。そして強いエネルギーに満ちていた。その場所で撮影したことで、満ちているエネルギーを感じることができたと・・・・。

監督/ブレノ・シウヴェイラ
本作が監督デビュー作となる。なんと、クランクイン前日、フランシスコが乗る馬から墜ちて、腕を骨折するというアクシデントに見舞われたが、撮影を延長せず監督をつとめあげたドキュメンタリー映画からキャリアをスタート。その後数々の長編作品にも携わっている。ミュージックビデオ・CM撮影も手がけている。

 

ミロマズルとエミヴァルが凄く可愛い歌声もたまらなくいいこの二人の素晴らしい演技にも注目です。

 

 フランシスコの二人の息子公式サイト

 


 

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the Holiday♪ホリデイ

2007-04-06 | 映画:シネコン

 


人生に一度だけ、誰にでも運命の休暇がある

わあ~夢のあるメッセージ本当に誰にでもあるのか、こんな出会いキャスティングも豪華な「ホリデイ」を先日観てきました。キャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレットという二大女優の共演も見逃せない。キャメロンは典型的なカルフォルニアガール。ケイトは典型的な英国女性。そんな二人を起用して作品作りを考えていた監督ナンシー・メイヤーズ。OKがもらえないかもしれないと思ったそうだ。そして二人のそれぞれの相手役として、ジュード・ロウとジャック・ブラックが演じている

アマンダとアイリス、ビバリーヒルズとロンドン郊外。すべてを交換する2週間。運命の休暇が今、はじまる・・・・・・。

9600キロ離れたロンドンとロサンゼルスで見ず知らずのアイリスとアマンダがの前に座っていた。最悪の状況から抜け出すために旅に出たいと考えていたアマンダが、アイリスの出した“貸しコテージ”の広告を見つけたのだ。二人はを通じて話し合い、《ホーム・エクスチェンジ》をする事に。それは条件が合うもの同士が、お互いのバケーション中にもすべて交換するというもの。環境を変えることは、今の2人とってもないことだった。さて、二人の最悪の状況とは???


 

アマンダの恋は?

ロサンゼルスで映画の予告会社を経営するアマンダ(キャメロン・ディアス)は同棲中の作曲家イーサン(エドワーズ・バーンズ)とひどい別れ方をしていた。原因はイーサンの浮気だったが、恋愛に不器用なアマンダにも問題はあった。彼女は怒りにまかせて、イーサンを追い出したものの、そんな恋人との別れにもすら流せないでいた。

アイリスの恋は?

ロンドンの新聞社に勤めるアイリス(ケイト・ウィンスレット)は人生で最も惨めな瞬間を迎えていた3年間も愛し続けていた同僚のジャスパー(ルーファス・シーウェル)が目の前で他の女性と婚約発表したのだ2人の関係はすでに終わっていたが、彼の事が忘れられないアイリス、一人寂しく郊外のコテージに帰り、哀れな自分を思うとがとまらなかった。

いよいよ二人の休暇が始まる・・・・・

 

アマンダ イン ロンドン

ロンドン郊外のコテージでの休暇、「仕事も、お金も手に入れたが・・・。足りないものがある。それはオ・ト・コ。」慣れない雪道との左側通行に戸惑いながら、おとぎ話のようなコテージへひとまず大満足のアマンダ。を飲んでも、を見ても、一人では寂し~いそんな静かなを迎えた時、突然の訪問者事情を知らず、訪ねてきたのはアイリスの兄グラハム(ジュード・ロウ)。初対面なのに失恋したこと・孤独感でいっぱいだという心境を話す。気持ちが高揚するアマンダはいつしかグラハムとキスを交わすやがて・・・・・これこそバカンスのハプニンググラハムもユニークなキャラのアマンダの魅力にはまっていく翌朝、グラハムのには女性からのコール彼だって彼の人生があるか滞在2日目にして、早くも退屈状態。元の生活に戻ろうと決意するアマンダだが・・・・。神の声?が愛が貴方をとらえたなんて・・・・・。その夜、グラハムの行きつけのパブへ。次の朝、またグラハムのは別の女性からプレイボーイかも一夜をともにした後デートで二人は自分の人生を語り合うまるで同士に・・・・。でも正直自信がないアマンダ。グラハムのもとに飛び込めない。距離を置くことばかりしようとしていたアマンダ。思い切ってグラハムのへ、アポなしで訪ねる。そこで意外な事実を(ここまでにします

 ロンドンのコテージ

アイリス イン L・A

眩しいロサンゼルスのアマンダ邸はプールつきで使用人もいる豪邸夢見心地でバカンス気分のアイリスの元にアマンダの仕事仲間のマイルズ(ジャック・ブラック)が恋人マギーとともに訪ねてくる。少しエキセントリックだが、人の良さそうなマイルズ。この出逢いがアイリスにとって大切なものになろうとは・・・・。青空いっぱいのロスで心気一転できそうだと思うアイリス。今までの自分を忘れられそうな感じところが、ジャスパーからので、また過去の自分に引き戻されるアイリスにひどい仕打ちをしておきながら、仕事だという口実で都合良く彼女に頼ってくる。そんなアプローチを断りきれない自分に悔しさを感じるアイリス。そんなアイリスに2つ目の出逢いが!かってハリウッドの有名な脚本家だった老人、アーサー(イーライ・ウォラック)古き良き時代のハリウッドの話を語り、聞かせてくれたり、お薦めの名作映画の紹介も映画の中では主演女優と親友がいる。本来は君が主演女優のはずなのに、君は何故か“親友”を演じているんだとアーサー。そんな例えでアイリスを励ましてくれるのだ。その言葉に心打たれるアイリスだった。「カルフォルニアに“サンタアナの風”が吹くと何かが起こる」とマイルズが語ったとおり、アイリスの周りには見知らぬ土地での素敵な出逢いが次々と訪れる(後は映画を観てね )

LAのアマンダ邸

アマンダとアイリスの2週間の休暇は思いがけない出逢いによって、それぞれの人生の本当に大事なものを見つけたのだろうと・・・・。とてもロマンティクで夢のあるストーリーですが、その中でお金や物では満たされないことを知ったアマンダの求めた愛、アイリスにとっての本当の愛とは何なのか・・・・。自分なりに模索していく姿。それぞれこの休暇で探し、見つけるところが感動的です。単なるラブストーリーではありませんので、ぜひご覧下さいませ。

 

アマンダとアイリスの対照的な2人のラブ・ストーリー貴方はどっち?

 ホリデイ 公式サイトです

 

 追記:この映画で2人がネットで探した“ホーム・エクスチェンジ”は実際存在するそうです。ナンシー・メイヤーズ自身も休暇で、バケーション・ホームを探したところ、このサイトだったそうです。これをヒントに、「ホリデイ」は作られたのですね

 

 

 

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DEJAVU / 既視感は過去からの警告??

2007-04-03 | 映画:シネコン


MOVX京都にて、映画『DEJAVU』を鑑賞。DEJAVUとは?フランス語で既視感とい意味である。多分誰しも一度は体験のあることだと思う。つまり実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことにように感じること・・・・。皆さん、きっとありますよね?

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでお馴染みのプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーが黄金コンビであるトニー・スコット監督と6度目のタッグを組んだ、衝撃のエンタテイメント巨編である

    =DEJAVU
ジェリー・ブラッカイマー        トニー・スコット監督

《お話》543名もの犠牲者を出した凄惨なフェリー爆破事件を捜査中のダグ・カーリン(デンゼル・ワシントン)は事件の手がかりを握る美しい女性の遺体と対面する。女性はクレア(ポーラ・バットン)。その対面した瞬間、ある奇妙な感覚に捕らわれるーー「私は彼女を知っている」だが彼女に、ダグはこれまで会ったことはない。それにも関わらず、彼女の部屋にはなぜかダグの痕跡が残されていた。指紋・血痕・留守のメッセージ、そして冷蔵庫に記された「U CAN SAVE HER」というアルファベットのマグネットで作られたメッセージ・・・・。また彼女はを売却しょうとしていた。そして何とそのはフェリーの爆破事件で爆弾が仕掛けられた同じなのだ 留守の再生をしながら、部屋の中を捜査。キッチンのシンクやダストボックスの血まみれの布、拳銃もある。一体彼女の身に何が???そして留守のメッセージに予想もつかない声が「ATFのダグ・カーリンです。私の番号は・・・・・」と。まさしく自分の声!!!彼女こそ、彼に折り返しをするように伝言を残した見知らぬ女性だったのだ思いもよらぬ展開

 FBI捜査官の誘いを受け、ダグは爆破事件の特別捜査本部に・・・・。そこには監視システム(スノーホワイト)のモニタータイム・ウィンドウというものがあり、これを利用して現在時間から監視できるという。凄い!!!です。もちろん4日と6時間前も・・・・。ただし映像を捕らえることができるのは、同時刻に1箇所のみ。迷わずダグはクレアの部屋を監視ポイントに犯人と接触する瞬間を待つ。生前のクレアは生き生きしている数日後の自分の運命も知らず心痛めるダグ。またもや彼をDEJAVUが襲うそんな疑念が確信に変わったとき、ダグはタイム・ウィンドウに不審を抱き始める。クレアは監視カメラに反応しているからだ。ひょっとして、彼女は・・・生きているのかもクレアを救う決意をするダグ。“すでに死んでいる女性”を救えるのか?“すでに起こった爆破事件”を防げるのか?タイム・ウィンドウで、過去に戻る挑戦に挑む。果たしてダグのデジャヴは確信できるものなのか


自分の既視感(DEJAVU)を信じて

 

 犯人オースタッド(ジム・カヴィーゼル)

クレアを助けるダグ

 

 面白い映画でしたが、話が進むにつれて、頭の中は訳が分からなくなるくらいグルグル状態になっちゃいました
既視感がテーマなので、もろそれかな?と思っていましたが、そのテーマが大きく取り上げられている訳ではないので、その点では良かったかもしれません。でも、後半、タイムカプセルみたいな機械「タイムウィンドウ」なるものが登場これにはしました。リアリティな映画かと思いきや、SFの世界のような・・・・。色々なものがミックスされていて、不思議な作品でしたね。

 

  DEJAVU公式サイト

 

 

 

Comments (9)
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