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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

本焼き(非常時の対処3突風)

2009-06-17 22:58:22 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
3) 気象条件の急変、地震など、不測の事態

  屋外(室外)に設置された、燃料を使う、窯の場合に付いて、引き続き述べていきます。

 ③ 風(大風、突風)の場合の処置

   ) 窯の構造は、現在では、倒炎式が圧倒的に多いですが、直炎式の場合には、

     窯焚きの、最終段階で、高温に成ると、炎が煙突から、噴出す場合が有ります。

     この状態で、不測の大風や突風が吹くと、火災などを、誘発する恐れが有り、注意が必要です。

     特に薪を使う窯では、火の粉が、飛ぶ恐れも有ります。

     (直炎式: 窯の下部から、燃料を入れ、窯の上部に設けられた、煙突へ連なる排出口から、

     煙や炎が、流れる構造で、薪を燃料とする、「あな窯」なども、この方式が多いです。)

  ) 一般に、窯は、風除けの為、2~3面が、壁に囲まれている場合が多いです。

    (他の1~2面は、空気を、大量に取り入れる必要から、開けて置きます)

    それ故、少々の風なら、ほとんど問題に成りませんが、回り込む風や、突然の大風(突風)

    などには、炎に変化を与えますので、注意が必要です。

    煙突の引きを調整する穴(ドラフト、バカ穴など)に、風が吹き込むと、引きの力関係が

    変化し、温度上昇や、酸化、還元焼成にも、影響を与えます。

    それ故、風をブロックする、風除けを、臨時に設ける必要が、出てきます。

  ) 炎が、吹き消された話。

    実際に有った話ですが、プロパンガスの窯(自然燃焼)で、焚き始めに、炎を細くしている

   状態で、突風により、その炎が、吹き消されてしまい、気が付いて、再点火した途端に、

    窯が爆発し、大きく壊れてしまいました。

  ・ 原因は、ガスが窯に、充満した状態で、再点火したからです。

    即ち、吹き消されてから、ある時間が経っていた為、生ガスが窯の中に、送り込まれ、

    それに点火した為、ガス爆発を、起しました。

  ・ 対策は、火が消えてから、時間がどの位経ったか、解からない場合、ガスを止めて、

    窯の扉を開け、生ガスを、排出させてから、再点火すべきです。

    (プロパンは、空気より、重いので、自然に排出されますが、短時間で、排出させるには、

     積極的に、空気などを、送り込む事です。)

  ・ ある程度、火力が強くなれば、ガスが、吹き消される事は、無くなります。

    又、或る温度以上に成れば、たとえ吹き消されても、自然に再点火されます。

以下 次回に続きます。

陶芸の本焼きの話 

非常時突風 突風
  

    
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