釉薬が、窯の中で高温になると、ガラス化するのは、勿論ですが、素地も高温に成ると、
ガラス質が多量に生成され、釉のガラスと一体になり、複雑な様相になります。
高温で焼成すると、素地と釉の接触面では、化学反応を起こし、素地に密着し、素地の表面に
食い込みます。その接着面に、気泡や、結晶が出来たりします。又長時間焼成すると、
釉が流れたりします。
その状態は、素地(粘土)の種類、釉薬の種類、釉の厚さ、焼成温度、焼成時間、及び冷却時間など
に左右されます。
本日の本題に入ります。
素地と釉薬との関係で、重要な事の一つに、収縮率の問題があります。
・ 高温に成ると、素地は膨張し、釉薬は溶融し、素地の表面を覆います。
・ 火や電気を止め、冷却に入ると、素地、釉薬共、縮んで来ます。
この縮(収縮率)が、
① 素地と釉薬が同じならば、釉の剥がれや、貫入(ひび)が発生しません。
② 素地より、釉薬が多く縮む場合、釉にひび(貫入)が入ります。
③ 釉薬より、素地が多く縮む場合、釉は素地より、「めくれ」たり、最悪、釉が剥がれ、
落ちてしまいます。
現在の状況は解かりませんが、備前の土は収縮率が20%(市販の一般的な土は12~13%)
程度と、大きく、釉を掛けて焼くと、釉薬が剥がれてしまい、釉薬が掛けられないと言うのが、
本当の所です。
但し、備前焼は、収縮率が大きいので、素地が硬く締まり、水を漏らしません。
( 蛇足ですが、備前焼は、長時間薪で焼くため、その灰が作品に掛かり、土の色と相まって、
独特の模様(色相)を作り出しています。又、釉を掛けない事により、作品の重ね焼きや、
寝かせ(横倒し)て焼く事が出来、意図的な模様が出せる利点が有ります。)
④ 釉薬の縮みを、積極的に取り入れた釉薬が、亀裂釉で、薩摩焼、相馬焼などがあります。
⑤ 反対に亀裂や「ひび」を防止するには、酸化錫や、微粉珪酸などを加えます。
尚、詳細に付いては、後日釉薬の各論で、述べる予定です。
ガラス質が多量に生成され、釉のガラスと一体になり、複雑な様相になります。
高温で焼成すると、素地と釉の接触面では、化学反応を起こし、素地に密着し、素地の表面に
食い込みます。その接着面に、気泡や、結晶が出来たりします。又長時間焼成すると、
釉が流れたりします。
その状態は、素地(粘土)の種類、釉薬の種類、釉の厚さ、焼成温度、焼成時間、及び冷却時間など
に左右されます。
本日の本題に入ります。
素地と釉薬との関係で、重要な事の一つに、収縮率の問題があります。
・ 高温に成ると、素地は膨張し、釉薬は溶融し、素地の表面を覆います。
・ 火や電気を止め、冷却に入ると、素地、釉薬共、縮んで来ます。
この縮(収縮率)が、
① 素地と釉薬が同じならば、釉の剥がれや、貫入(ひび)が発生しません。
② 素地より、釉薬が多く縮む場合、釉にひび(貫入)が入ります。
③ 釉薬より、素地が多く縮む場合、釉は素地より、「めくれ」たり、最悪、釉が剥がれ、
落ちてしまいます。
現在の状況は解かりませんが、備前の土は収縮率が20%(市販の一般的な土は12~13%)
程度と、大きく、釉を掛けて焼くと、釉薬が剥がれてしまい、釉薬が掛けられないと言うのが、
本当の所です。
但し、備前焼は、収縮率が大きいので、素地が硬く締まり、水を漏らしません。
( 蛇足ですが、備前焼は、長時間薪で焼くため、その灰が作品に掛かり、土の色と相まって、
独特の模様(色相)を作り出しています。又、釉を掛けない事により、作品の重ね焼きや、
寝かせ(横倒し)て焼く事が出来、意図的な模様が出せる利点が有ります。)
④ 釉薬の縮みを、積極的に取り入れた釉薬が、亀裂釉で、薩摩焼、相馬焼などがあります。
⑤ 反対に亀裂や「ひび」を防止するには、酸化錫や、微粉珪酸などを加えます。
尚、詳細に付いては、後日釉薬の各論で、述べる予定です。