まつたけ秘帖

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2016-11-21 | ドイツ、オーストリア映画
 「ゲーテの恋~君に捧ぐ 若きウェルテルの悩み」
 1772年のドイツ。23歳のゲーテは、詩作に夢中で学業に身が入らず、法学の博士号試験も落第。父の計らいで地方の裁判所に実習生として勤務することになったゲーテは、パーティで出会ったシャルロッテと恋仲になる。しかし、シャルロッテはゲーテの上司ケストナーと婚約してしまい…
 ドイツの文豪、ゲーテの若き日の恋と、名作「若きウェルテルの悩み」誕生秘話を描いた作品です。
 恥ずかしながら、ゲーテの作品はウェルテルはじめ、一作も読んだことがない私ですそういえばイザベル・ユペール主演の「ある貴婦人の恋」は、ゲーテの「親和力」の映画化なんですよね。高名な文豪、天才的な作家、ということで、凡人には理解できない縁がない、もっとワケワカメなグダグダしい高尚な恋愛かと思い込んでいましたが、意外にもごくフツーの若者でも経験するような、オーソドックスなまでにビタースウィートな青春ものでした。今どきの若者のほうが、もっと波乱万丈でワケアリな恋愛してますよ。あんなフツーの恋愛を、世界的な文学作品に昇華できるところが、やはり凡人とは違うのですね~。

 若きゲーテが、明るくて爽やかな、ひとの善い好青年だったのも予想外でした。もっと天才ぶった、エキセントリックで破滅的な人なのかと思ってました。そのへんの大学生と何ら変わらぬゲーテのキャラ、言動は親しみやすくて好感。でも、ちょっと肩すかしというか、不快でもいい共感できなくてもいいから、これぞ天才!な人なほうが、映画的には面白かったはず。生きるか死ぬかの命がけな恋とか、心身を毒すまでの創作への情熱とか、そんなのを期待してましたので…天才と言われる人が必ずしも破滅的、破天荒なのではないのですね~。創作や恋に悩み苦しみながらも、世間のルールとか常識を破ることはなく、大きく脱線することもなく、自殺する勇気もなく、やがては作家として、そして政治家としても大成し、長寿をまっとうするゲーテ。理想的な人生とも言えますが、悲劇的な天才のほうがやはり心惹かれるものがあります。

 シャルロッテがゲーテと別れて他の男と結婚する経緯は、日本の時代劇でもよくあるパターン。貧乏娘が金持ちのおじさんに見初められて、家族のために仕方なく若い恋人を捨てる、というもの。ゲーテとシャロッテが駆け落ちとか心中とかしなかったのは、理性的でエラい!と感心はしましたが、面白くないな~とも思った。もっと二人だけの世界で燃え上って、まわりに迷惑かけてもよかったのでは。落ち込んで自暴自棄になるゲーテと違い、冷静で現実的なシャルロッテ。崖っぷちに立つと、男より女のほうが肝が据わるんですよね~。二人を引き裂いたケストナーは、フツーなら馬に蹴られて死ぬべき恋の邪魔者なのですが、すごく善い人だったので可哀想だった。彼の心の傷のほうが、二人より深そうだったし。
 ゲーテ役は、「顔のないヒトラーたち」でMYイケメンレーダーをビビビとさせたアレクサンダー・フェーリング。 

 いや~今回の彼も、めっちゃ爽やかで清々しいイケメンっぷりでした!色白で金髪碧眼と長身は、まさに王子さま的風貌。でも美男子って感じではなく、優しそうだけどドイツ男らしくゴツさイカつさもあって、硬派な骨太さも魅力。いきいきと躍動感ある演技も、若さにあふれていて好感。イケメンなのにスカしたところがなく、絶対いい人!と思わせる善良ムードも素敵です。ヒャッホ~とすっぽんぽんになって湖で泳ぐシーンと、シャルロッテとのラブシーンで、サービス脱ぎしてます。昼間っから小雨の中、泥まみれになっての野外アオカン、ワイルドだぜぇ~(死語)。風邪ひくよ~と心配になった(笑)。

 ↑アレクサンダー・フェーリング、感じのいいイケメン!英語も堪能だという彼は、アメリカの人気ドラマ「ホームランド」にも出演。ハリウッド大作にも出てほしいな~。でもどうせ、ドイツ人俳優の御多分に漏れず、悪いナチス将校役とかやらされるんだろうけど 



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