まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

嵐を呼ぶ男!

2016-01-06 | 欧米のドラマ
 イギリスのTVドラマ「嵐が丘」を観ました~。
 地主アーンショーに引き取られた孤児ヒースクリフは、アーンショーの娘キャシーと愛し合う仲に。アーンショーの死後、ヒースクリフを憎悪するキャシーの兄ヒンドリーは、ヒースクリフを召使として貶め、キャシーと彼の仲を裂こうとする。キャシーと駆け落ちの約束を交わすヒーストクリフだったが…
 あまりにも有名なエミリー・ブロンテの小説、恥ずかしながら未読。内容もおおざっぱにしか知らなかった(ガラスの仮面での劇中劇でとか)ので、こんな病んだ狂った話だったの?!と衝撃を受けてしまいました。ヒースクリフもキャシーも、イカレすぎです。でも、イカレてしまうほどの狂おしく情熱的な愛、憧れます。自分たちだけ破滅するならまだしも、周囲を巻きこんじゃあかんやろ~なんて思ってしまう時点で、私は絶対に嵐のような愛にモミクチャにされることなく、無風で無傷な人生を送るんだろうな~と、安堵と同時に失望もするのでした
 それにしても。キャシーとヒースクリフの電波カップルよりも、彼らのせいで非道い目に遭いまくった周囲の人々が哀れで。特にキャシーの夫エドガーそとその妹。当て馬どころじゃない被害ですよ。あの二人への仕打ちだけでも、キャシーとヒースクリフは地獄行きです。彼らの子どもたちも悲惨。親の因果が子まで。子どもまで巻き込んで愛憎劇だなんて、立派な虐待です。
 キャシーがただの迷惑なバカ女としか思えなかった。男をナメすぎ、バカにしすぎでしょ。ヒースクリフ愛してる!でもいろいろ不安だし~やっぱ金持ちで安全な男と!でも優しいだけの夫じゃ満たされない!やっぱヒースクリフ好き!私は結婚したけど、あんたはダメ!私だけのもの!と、キャーキャーギャーギャー大騒ぎ!あんな愚かで不実な女に、何でヒースクリフも夫も憑かれたように愛するのか執着するのか理解不能。原作でもあんななの?恋に狂うというより、思慮も分別もなく自分の思うようにならなくてプッツンするビッチなヒステリー女、みたいでした。演じてるシャーロット・ライリーという女優も、何か安藤ミキみたいな顔で、よけいキャシーが自己チューな自意識過剰女に見えた。
 このドラマを観たのは、言うまでもなくヒースクリフ役がトム・ハーディだったから。

 あいや~!トムハ、カッチョよかった~!「オリバー・ツイスト」の翌年だから、当時31、2歳?今でも十分若いけど、当然ながらさらに若い!20代といっても通じます。上流社会が舞台の時代劇なので、奇抜で珍奇なメイクも衣装もなく(晩年のヒースクリフは、コスプレ感が強かったが)、普段は隠したがってるイケメンぶりも余すことなく見せてくれているので、ファンはあらためてトムハの見目麗しさを確信、堪能できます。トムハの、ぽってり柔らかそうな唇がセクシーで特に好き!

 復讐の鬼になる前の、キャシーとラブラブだった頃のヒースクリフは、ワイルドながらも品のある風貌。トムハといえばブロンドですが、このドラマでは黒髪なのが珍しくも新鮮。セミロングの髪型も、少女漫画やハーレクインロマンスに出てくるヒーローみたいで素敵。あのインチキ作曲家、佐村河内も同じような髪型でしたが顔面偏差値の違いで、胡散臭いおっさんと野性的な貴公子に別れてしまうのです。颯爽と馬に乗るトムハもカッコいい!

 復讐の鬼時代は、こざっぱりした紳士に。晩年は、ブラックジャック?風。トムハのイケてる七変化も楽しいです。野郎くさい映画、役がほとんどのトムハなので、恋愛メインの映画、男女のからみがある役も珍しく、愛に狂うトムハが切なくて胸キュンです。自分を翻弄するキャシーを、市原悦子みたいにドアの隙間や壁に隠れてジ~っと見てるトムハ、キャシーにまとわりつくワンコなトムハ、嫉妬と屈辱に震えるトムハ、ぜんぶ可愛い!キャシーの兄にイビリ倒されるヒースクリフですが。トムハみたいな強そうな男がいじめに耐えてる姿って、何か嗜虐的な萌え~

 屈折したヒネクレ言動、不敵で挑戦的な面構え、プッツンしやすい激情、狂気の大暴れなどは、いつものトムハ。キレたらヤバい男だけど、怖くないんですよね~。可愛いんですよ。そこもいつものトムハ。狂気が陽性というか。暴れてるトムハより、フツーにしてるイザベル・ユペールのほうが100倍怖いし。ヒースクリフって、もっと陰々滅滅した病的なキャラ&雰囲気、やつれた長身痩躯な風貌、というイメージ。なので、イカレてても陰惨さや陰湿さがなく、悪ぶってもホントはいい奴な、ゴリマッチョで小柄なトムハにはあまり合ってなかったかも…悲しい悪魔ヒースクリフは、暗くて神経質そうな美男俳優のための役でしょう。

 キャシーの夫役エドガー役のアンドリュー・リンカーン、ヒンドリーの子でヒースクリフに育てられるヘアトン役のアンドリュー・ホーリーも、なかなかのイケメンでした。あと、ヒースクリフに命令されてキャシーに手紙を届ける男の子が、ジャック・オコンネル似で可愛いな~誰じゃろと思って後で調べたら、ほんまにオコンネルくんだったのでビツクリそれよりも…キャシー役のシャーロット・ライリーって、トムハの子どもを最近産んだ彼の現嫁だったのですね!

 レオナルド・ディカプリオ共演の「レヴェナント 蘇えりし者の」日本公開が待ち遠しい!初のオスカーノミネーションにも期待!

 ↑バッチとの謎のツーショット。昔、何かのドラマで共演したのかな?

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2 コメント

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Unknown (pu-ko)
2016-01-13 14:14:06
おー、ご覧になりましたね。
そうそう、現嫁シャーロットさんと共演。
トムハの本気愛が滲み出て切なかったですね。
壊れゆく前の過程が見れたのが良かったです。

カンバーバッチと共演のは『Stuart: A Life Backwards』というイギリス映画ですね。
すごくいいらしくて私も観たいんですよねぇ。
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嵐の素顔 (松たけ子)
2016-01-13 22:18:46
pu-koさん、こんばんは!
Yeah!やっと観ることができました~!トムハ、カッコよかった~!
嫁と共演は、ちょっと興ざめです~。演技も公私混同に思えてしまう。でも、嫁相手だったからこそ、トムハも激愛演技できたのですね!
バッチとトムハの共演作情報、ありがとうございます!人気者二人の共演作なので、DVDスルーは期待できそう!気長に待ちます☆
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