2009年のテレビ朝日のスペシャルドラマ「警官の血」を観ることができました♪リアルタイムでは見逃してしまい残念に思ってたところ、今年になってBSで再放送されて驚喜の鑑賞と相成りました。
終戦で復員し、警察官となった安城清二。同期である公安刑事の早瀬が、男娼殺しに関わっているのではないかと疑っていた矢先に、清二は不審な死を遂げてしまう。清二の息子・民雄も警察官となるが、過激派の学生運動家をスパイする任務中に精神を病んでしまい、自殺的な殉職をする。刑事となった民雄の息子・和也は、マル暴刑事の加賀谷と暴力団の癒着を探るよう命じられるが…
直木賞候補にもなった佐々木譲の原作小説は、なかなか読みごたえのある大作でした。親子3代にわたる大河な警察ドラマです。昭和20年代の終戦直後の混乱や、昭和40年代の安保闘争への警察の関わり方が興味深かったです。いろんな映画やドラマ、小説でも描かれてますが、警察の世界って闇が深いんだな~怖いな~と、あらためて思いました。決してカッコいい正義の味方なんかじゃない、因業な辛いヨゴレ仕事ですよね…
時代ごとの世相や世情、そこで警察がどんな動きをしたのかを描くのが本来の目的であるはずなのですが、このドラマ…正統派な警察ものから、かなり逸脱してます。毒にもクスリにもならない、ジジババ向けの刑事ものじゃないんですよ。犯人は最初から分かるので、ミステリーでもない。警察ものというより、病んだ男たちの壮大なる愛憎物語って感じなんです。ベトベトドロドロした愛憎と苦悩にぬめった男たちが、汗と涙と血を流しまくって狂乱&悶絶しっぱなし!ジジババやコドモには、ちょっと刺激が強すぎるかも。刺激的に運命の男たちを演じた男優たちが、なかなかの熱演怪演を披露しています。
清二役の江口洋介は、正義感が強くて真っ直ぐで熱血、という若い頃からと変わらぬ役と演技で、見た目もまだ若々しくカッコいいのですが、正直いちばんつまらない存在でした。民雄役は吉岡秀隆。彼のよさが私、いまだに解からないんです。顔も声も演技も、ぜんぶ苦手民雄って、誰が見ても美男な俳優がやるべき役なんだけどな~。和也役の伊藤英明は、カッコよく見える時とそうでない時のギャップが大きすぎる。このドラマでも、ちゃんと脱いでたのは彼らしかった
ビミョーな主役3人よりも、このドラマは脇役が強烈で素晴らしいです。特に、早瀬役の椎名桔平。父子3代に関わり、最初から最後まで出ている彼こそ、影の主役といって過言ではありません。
とにかく彼、病んでますコワレてます。目つきからして、もう尋常じゃない。優秀な刑事でありながら、とんでもない犯罪者でもある早瀬を、熱っぽくもネットリ演じてる桔平は、完全に主役3人をかすませてます。狂った演技も激烈でしたが、やはり何といっても男色シーンですよ!
悪夢の戦地レイテ島で知ってしまった、禁断の性愛…異国の美少年や、東京の男娼との妖しい絡みにヒエー!!BLシーンなんて、最近の日本の映画やドラマじゃあ、なかなかお目にかかれませんからね~。しかも、サラっとじゃなくて、かなりネットリはっきり描かれてるんですよ。男娼を後ろから抱きしめてる全裸の桔平、レイテ島の少年にキスされハアハア欲情する桔平。うう~ん、いい仕事しますね~こういうリスキーな役をおいしい役にしてしまうのが、本物の役者ですよ。傑作「永遠の仔」以来の名演と感嘆しましたが、このドラマの演出も永遠の仔と同じ鶴橋康夫監督でした。和也編ではヨボヨボ老人になってる早瀬なのですが、さすがに桔平の老けメイクは不自然で、演技も何だか新喜劇の辻本茂雄の爺キャラとカブって笑えた。
悪徳マル暴刑事の加賀谷役、佐藤浩市もカッチョE!最近は、くたびれた哀愁中年男がワンパターン化してる浩市さんですが、堕落したチョイワルやさぐれ男役の彼のほうが魅力的です。大人の男の色気ムンムンで、若い男なんか逆立ちしても勝てません。
その他にも、平田満(佐藤浩市とは「蕾の眺め」や「天国と地獄」でも共演してましたね)、高橋克典、平岳大、田中圭、小澤征悦(桔平の息子役!似てねぇ~!)、六平直政、奥田瑛二、六角精児、泉谷しげるなどが、濃ゆく脇を固めています。
男娼役の男の子が、すごく切なくて可愛かった。誰じゃろ?と思って調べたら…「S 最後の警官」でバスジャック役やってた子と同一人物と知りビツクリ!確かにあのバスジャックくん、可愛かったもんね。好演熱演の男優とは逆に、女優たちの影の薄いことといったら。清二の妻役の木村佳乃なんて、どう見ても小金持ちのマダムで、貧乏長屋の奥さんに全然見えなかったし。当時は無名に近かった尾野真千子も、ああ出てたんだ~ぐらいの印象。麻生裕未ぐらいかな、女優でインパクトがあったのは。DVされてる人妻役の麻生さん、一瞬すごい妖しい微笑を浮かべるシーンがあるんですけど、あれはいったい…心に引っかかる、謎めいたシーンでした。
「警官の血」には続編があるそうなので、今度読んでみたいと思います。
終戦で復員し、警察官となった安城清二。同期である公安刑事の早瀬が、男娼殺しに関わっているのではないかと疑っていた矢先に、清二は不審な死を遂げてしまう。清二の息子・民雄も警察官となるが、過激派の学生運動家をスパイする任務中に精神を病んでしまい、自殺的な殉職をする。刑事となった民雄の息子・和也は、マル暴刑事の加賀谷と暴力団の癒着を探るよう命じられるが…
直木賞候補にもなった佐々木譲の原作小説は、なかなか読みごたえのある大作でした。親子3代にわたる大河な警察ドラマです。昭和20年代の終戦直後の混乱や、昭和40年代の安保闘争への警察の関わり方が興味深かったです。いろんな映画やドラマ、小説でも描かれてますが、警察の世界って闇が深いんだな~怖いな~と、あらためて思いました。決してカッコいい正義の味方なんかじゃない、因業な辛いヨゴレ仕事ですよね…
時代ごとの世相や世情、そこで警察がどんな動きをしたのかを描くのが本来の目的であるはずなのですが、このドラマ…正統派な警察ものから、かなり逸脱してます。毒にもクスリにもならない、ジジババ向けの刑事ものじゃないんですよ。犯人は最初から分かるので、ミステリーでもない。警察ものというより、病んだ男たちの壮大なる愛憎物語って感じなんです。ベトベトドロドロした愛憎と苦悩にぬめった男たちが、汗と涙と血を流しまくって狂乱&悶絶しっぱなし!ジジババやコドモには、ちょっと刺激が強すぎるかも。刺激的に運命の男たちを演じた男優たちが、なかなかの熱演怪演を披露しています。
清二役の江口洋介は、正義感が強くて真っ直ぐで熱血、という若い頃からと変わらぬ役と演技で、見た目もまだ若々しくカッコいいのですが、正直いちばんつまらない存在でした。民雄役は吉岡秀隆。彼のよさが私、いまだに解からないんです。顔も声も演技も、ぜんぶ苦手民雄って、誰が見ても美男な俳優がやるべき役なんだけどな~。和也役の伊藤英明は、カッコよく見える時とそうでない時のギャップが大きすぎる。このドラマでも、ちゃんと脱いでたのは彼らしかった
ビミョーな主役3人よりも、このドラマは脇役が強烈で素晴らしいです。特に、早瀬役の椎名桔平。父子3代に関わり、最初から最後まで出ている彼こそ、影の主役といって過言ではありません。
とにかく彼、病んでますコワレてます。目つきからして、もう尋常じゃない。優秀な刑事でありながら、とんでもない犯罪者でもある早瀬を、熱っぽくもネットリ演じてる桔平は、完全に主役3人をかすませてます。狂った演技も激烈でしたが、やはり何といっても男色シーンですよ!
悪夢の戦地レイテ島で知ってしまった、禁断の性愛…異国の美少年や、東京の男娼との妖しい絡みにヒエー!!BLシーンなんて、最近の日本の映画やドラマじゃあ、なかなかお目にかかれませんからね~。しかも、サラっとじゃなくて、かなりネットリはっきり描かれてるんですよ。男娼を後ろから抱きしめてる全裸の桔平、レイテ島の少年にキスされハアハア欲情する桔平。うう~ん、いい仕事しますね~こういうリスキーな役をおいしい役にしてしまうのが、本物の役者ですよ。傑作「永遠の仔」以来の名演と感嘆しましたが、このドラマの演出も永遠の仔と同じ鶴橋康夫監督でした。和也編ではヨボヨボ老人になってる早瀬なのですが、さすがに桔平の老けメイクは不自然で、演技も何だか新喜劇の辻本茂雄の爺キャラとカブって笑えた。
悪徳マル暴刑事の加賀谷役、佐藤浩市もカッチョE!最近は、くたびれた哀愁中年男がワンパターン化してる浩市さんですが、堕落したチョイワルやさぐれ男役の彼のほうが魅力的です。大人の男の色気ムンムンで、若い男なんか逆立ちしても勝てません。
その他にも、平田満(佐藤浩市とは「蕾の眺め」や「天国と地獄」でも共演してましたね)、高橋克典、平岳大、田中圭、小澤征悦(桔平の息子役!似てねぇ~!)、六平直政、奥田瑛二、六角精児、泉谷しげるなどが、濃ゆく脇を固めています。
男娼役の男の子が、すごく切なくて可愛かった。誰じゃろ?と思って調べたら…「S 最後の警官」でバスジャック役やってた子と同一人物と知りビツクリ!確かにあのバスジャックくん、可愛かったもんね。好演熱演の男優とは逆に、女優たちの影の薄いことといったら。清二の妻役の木村佳乃なんて、どう見ても小金持ちのマダムで、貧乏長屋の奥さんに全然見えなかったし。当時は無名に近かった尾野真千子も、ああ出てたんだ~ぐらいの印象。麻生裕未ぐらいかな、女優でインパクトがあったのは。DVされてる人妻役の麻生さん、一瞬すごい妖しい微笑を浮かべるシーンがあるんですけど、あれはいったい…心に引っかかる、謎めいたシーンでした。
「警官の血」には続編があるそうなので、今度読んでみたいと思います。
これ、途中からの視聴で
諦めたドラマだわ
主役級な俳優の勢揃いですね
桔平さんの、妖しいシーンもあったのね
昔は、演出も緩やかで
今では、考えられない同性愛ドラマもありました。
最近のドラマではNHKが頑張ってるのかなー
今回のクール、どうでしょうか?
信長協奏曲は、昨夜見ましたが
ところで、たけ子さんは記憶にないと思いますが、随分前に吉田修一の「路」を
お勧めして頂いたことを思い出して
今頃ですが、読みました。
ボケも一周回っております。
読んだ後の爽快感
いい本でした。ありがとう。
去年の夏に、台湾にフリーで旅行に行き
台湾の街並みや雑踏、台湾の匂い
通りすがりの親切な人達を思い出しながら
読んで行きました
>「台湾の人が日本を思う気持ちを当の日本人が気づく日が来ること」
この文章、凄く共感できる
また、台湾に行きたくなりましたわ
昔のTVドラマ、今ではありえないシーンや設定のオンパレードでしたよね~。2時間ドラマとか、フツーに女優がおっぱい出してベッドシーンやってたし、伝説のガチホモドラマ「同窓会」なんて、今は放送できないですよね~。今は規制が多すぎて、つまんなくなったな~。
信長協奏曲、どうでしたか?私は設定的にもう無理。柴崎コウも超苦手だし。タイムスリップもの、もう屋根プリでコリゴリしました。向井理、何で今さら小栗旬の脇役?仕事選ぼうよ~。今クールは、MOZU2とファーストクラス2本に絞ります♪
おお!「路」読まれましたか!はるさんのように台湾に行かれたことのある方なら、さらに感慨深い小説なんだろうな~。私もいつか台湾に行きたい!
吉田修一といえば、こないだ「愛に乱暴」読みました。イタいけど後味は悪くない内容でした。
コンたんの「サスペクト」ビニの「王の涙」観に行こうか迷ってます…
おや!椎名桔平あきまへん?私もルックスはタイプじゃないけど、リスキーな役を演じてくれる果敢な役者魂は大好きです。
佐藤さん、このドラマでもめっちゃカッコよかったですよ~。チョイワル役が似合う!一緒にドライヴなんか行ったら、素敵で危険な目に遭うことでしょうね♪
私も今から録画ドラマを観て、現実から逃避しま~す☆