まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

あラララ!悲劇のクライマックス

2017-02-27 | 映画雑記
 生まれて初めて、アカデミー賞授賞式を生で観ることができただよ!
 それにしても今年のオスカー…最後の最後になって、とんでもないことになりましたね~。ほんとビツクリ。まさに前代未聞。衝撃的すぎて、唖然ボー然でしたわ。ある意味ヘタな映画、いや、ララランドより面白かったとも言えますが…ララランド関係者にとっては、そんなバカな!!な悲劇ですよね~。可哀想…同情せずにはいられません。ラララの熱狂的支持者ではない私ですが、これはいくらなんでも非道いわ。

 クライマックスの作品賞までは、番狂わせのない下馬評通りすぎる受賞で、つまんね~と思ってたら、ラストに爆弾投下。でも、悪い前兆は私、ビビっと感じたんですよ。作品賞のプレゼンター、ウォーレン・ビーティ&フェイ・ダナウェイが現れた瞬間に。たまに静止する老々介護の夫婦みたいな二人が、予定調和な雰囲気を土壇場でブチ壊すのではないかと不安、そして一抹の黒い期待。その期待に、見事に二人は応えてくれたのでした。ララランド!と発表され、盛り上がる会場。ステージに上がったラララ関係者たちの歓喜で、今年のオスカーはめでたく滞りなく幕を閉じる…はずだったのですが。あっと驚く戦慄の大ドンデン返しが。制作者が喜びのスピーチ中、何かスタッフみたいな人が後ろをウロウロ。すると、みるみるステージ上のラララ軍団の顔色が変わっていくではありませんか。さっきまで幸せそうだったエマ・ストーンの凍りついた表情!何事?!まさか、テロでも起きたの?!はたまた、トランプさんが暗殺されたとか?!誰もが怪訝に思い始めたら、スピーチが中断され、ショッキングなお知らせが。作品賞はラララではなく、ムーンライトです!と。えー!!!???そんなん、あり?!騒然となる会場。混乱するステージ。何と、プレゼンターの老人の読み間違い!

 ↑紛糾!嬉しそうにスピーチしてるラララ製作者の後ろで、とんでもない悲劇が…はあ?!どーいうこと!?ウソやろ!?というエマ・ストーンの声が聞こえてきそう…
 何年か前のドラフト会議での、ヤクルト真中監督の読み間違えヌカ喜び事件を思い出した人、結構いたのでは…愕然となりステージを追われてしまうラララ軍団、そして困惑気味でステージに上がるムーライト組。か、可哀想すぎる~まさに天国から奈落にいきなり落とされたラララ軍団、その屈辱と無念を思うとこっちの胸も痛くなります。宝くじ当たった!とキャーキャー飛び上がってたら、番号間違えました!ホントはこっちです!と言われたようなもんでしょ~。ふざけんなだわ~。聞けば、老人に違う封筒が手渡されてしまい、それに気づかずに老人が読んでしまった、ということらしい。うう~ん…まさかアカデミー賞でそんな不手際が起こるとは。日本レコード大賞だってそんなミスしませんよ。責任をめぐって、またひと悶着ありそう。まあ、いちばん悪いのは間違った封筒を渡したスタッフ(業界から消されそう)ですが、気づかない老人たちもトホホだわ。あの二人じゃなかったら、きっとハっと気づいて臨機応変に対応してたでしょうし…

 とまあ、ララランドには気の毒なことになってしまったと同時に、ムーンライトの逆転受賞にも何だかミソがついてしまい、後味の悪いセレモニーになってしまいました。これって、きっとトランプさんの呪いですよ。あまりにもトランプさんを集中砲火、愚弄しすぎたせいかも…確かにトランプさん、批難されても仕方がない危険なおっさんですが、ハリウッドのセレブたちの応酬も何だか鼻につくんですよね~…上から目線的というか、私たちのほうがトランプより人間的に勝っている!的な、驕慢さ意地悪さみたいなのを感じてしまうのって、私だけ?授賞式でのトランプさんいじりも、もうええわ~と辟易。いじめみたいにバカにされまくって、ちょっとトランプさんが可哀想になりました。

 ↑ライアン・ゴズリングのタキシードの下のシャツが、おしゃれ!可愛い!小粋ですね~

 ↑アンドリュー・ガーフィールドは、パパ同伴でしたね。元カノのエマ・ストーンの受賞に、いい人なガーくんはまた大喜び?
 ラストになってまさかの大盛り上がり、それ以外は先述した通り、順当すぎて全然おもしろくなかったです。オープニングは、いきなりジャスティン・ティンバーレイクのライヴ!一緒に踊ったりするハリウッドスターのノリのよさが好き。MCは人気司会者、ジミー・キンメル。マット・デーモンとの仕込み感ありありなお約束やりとり。本当は仲良しに違いない二人とはいえ、マットの大コケ映画をネタにするなど、日本ではありえないやりとりがさすが大らかなアメリカ。

 ↑今後ハリウッドで役を奪い合いそうなリズ・アーメッドとデヴ・パテル。デヴママ(ママですよね?!まさか恋人?奥さん?!)のインド風衣装がエキゾチックで素敵でした
 助演男優賞のプレゼンター、去年の受賞者アリシア・ヴィキャンデル…もともと色黒な彼女ですが、ますます黒くなってた!受賞者は、大方の予想通り「ムーンライト」のマハーシャラ・アリ。怖そうな見た目と違い、知的で落ち着いた大人の男性って感じで素敵でした。助演女優賞も、下馬評通りのヴィオラ・デイヴィス。すごい貫禄!そして、ムキムキ?なたくましすぎる体。ヘタな男など瞬殺ボコボコにされそう。
 プレゼンターとして、大好きなガエル・ガルシア・ベルナルが登場!

 小さっ!チビっこなGGBが好きです。チビだけど、超硬派で有名なガエルっち。予期した通り、政治的メッセージぶっこみ!これ、どうしてもやらんといけんのかね~…大好きな男といえば、リズ・アーメッドもイケメンでした~♡同じインド系英国男優といえば、「ライオン 25年目のただいま」で助演男優賞の候補になったデヴ・パテルも、いい男に成長しましたね~。

 ↑監督賞は、最年少32歳!のデイミアン・チャゼル!おめでと!でもこの後、思いもよらぬ悲劇が…
 ジミー・キンメルのおかげで、マットがいっぱい見られたベン・アフレックと一緒にプレゼンターも務めたマット。マットが喋ろうとすると音楽が邪魔をする、といったいじりもファンには嬉しいが、マットに興味がない人にとっては白けるだけかも…闘病中のマイケル・J・フォックスが、お元気そうで何より!名誉賞受賞が、なぜかジャッキー・チェン。ジャッキーも御息災で重畳。中国服のジャッキー、すっかり某大国の飼い犬と化してますね~…
 一般人の観光客が、どっきりでオスカー会場に連れて来られ、スターと感激のふれあい、というコーナー。これが何か無駄に長くて、つまんなかった。あれってホントにどっきりなの?モニタリングも真っ青なやらせのにおいがしたけど…
 主演男優賞は、これまた大方の予想通りケイシー・アフレックに。ひょっとしたらデンゼル・ワシントンが?とも言われてたので、無事ゲットできてよかったね!マット、そして兄貴のベンも嬉しそうでした。でもケイシー、何だか小汚い…映画俳優らしからぬオーラのなさは、いかがなものか…

 ↑気合い入りまくりな他の女優たちと違い、シンプルでエレガントなドレスが、さすがフランス女優!
 そして!ドキドキの主演女優賞!ぶっちゃけ私、今年はここにしか興味なかったんです。何と言っても神女優イザベル・ユペールが初ノミネート、そして受賞もあり?!なイケイケドンドン状態だったのですから。世間的には、絵馬石絵馬石と何とかの一つ覚えみたいに絵馬石一辺倒でしたが、ワタシ的には何で!?みんな「Elle」観た?!と歯がゆい思いでした。絵馬石、確かに素晴らしかった。でも、ラララの絵馬石がダイヤモンドなら、Elleのユペりんは誰も行ったことがない惑星の妖しい石。どっちが貴重かは好みによるのでしょうけど、それぐらい演技的には差がある。ユペりん、驚くほど賞レースでは精力的に動いていて、母国フランスでセザール賞を受賞したかと思うと、翌日にはアメリカでも何かの賞を受け取ってる。御年を考えると、驚異的な元気さです。ここはやっぱ、若くて今後チャンスがいくらでもある絵馬石ではなく、冥途の土産にイザベル・ユペール受賞!と、熱く祈願していたのですが…結果はやっぱ、絵馬石でした~

 ↑どんなもんじゃー!!ちょっと顔が怖いエマ・ストーンですが、おめでと!でもこの後、思いもよらぬ悲劇が…
 ラストがすべてを吹っ飛ばしてしまい、お口ポカ~ンな今年のオスカーでした。みんなラララの回し者、ラララ祭り、な授賞式にならなかったのが、本当に意外でした。ラララの回し者な映画評論家や芸能人の皆さんは、さぞやガッカリ、噴飯ものな事態と存じます…
 授賞式じたいはトホホな内容となってしまいましたが、これから日本で公開される映画の予告編的な面では、すごくワクワクさせてもらいました。いわくつきの作品賞受賞作になってしまった「ムーンライト」はもちろん、「ライオン 25年目のただいま」「フェンス」「メッセージ」「マンチェスター・バイ・ザ・シー」「セールスマン」「ハクソー・リッジ」は、絶対ぜったい観るゾっと♪

 ↑マット幸せへのキセキ」と「グレート・ウォール」大コケ作をネタにされてもOKな大人の余裕がカッコいい
 ああ~来年のオスカーまで、無事に生きられるかな~…毎年これが最後かもと思うけど、気づけばオスカーの季節を迎える私です

 ↑受賞者の皆さん、おめでと心なしか、エマ・ストーンが複雑そう…でも、授賞式後の彼女のコメントが、大人な前向きさ明るさで好感!誤った封筒事件の犯人は、うちとちゃうで~!みたいな発言も笑えた

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4 コメント

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日本は大丈夫か? (えびすこ)
2017-02-28 09:12:46
今週金曜日が日本アカデミー賞ですが、過去に読み間違えたことはないと思います。
実は作品賞に選ばれた「ムーンライト」は見てみようかと考えているものです。
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日本は大丈夫! (松たけ子)
2017-02-28 19:17:41
えびすこさん、こんばんは!
日本アカデミー賞!いったいどんな作品が、どんなスターが候補になってるのでしょうか。君の名はとか?
ムーンライト、私も絶対観ます!えびすこさんのご感想、楽しみにしてます♪
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Unknown (pu-ko)
2017-03-02 23:51:31
まったくもってビックリ。
間違った封筒渡したのが一番悪いわけだけど、年より二人じゃなかったらあの時点で最悪の事態は食い止められただろうと思いますよねぇ。
時間がなかったとはいえ、授賞式内でのアカデミー側の対応(謝罪も何もなし?)も最悪でモヤモヤ。
最後に疲れ果てました。
ユペール様は残念でしたね。エマちゃんよりきっと素晴らしかっただろうと想像します。『ELLE』はやく観たい!!
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哀しみの高齢者 (松たけ子)
2017-03-03 20:37:47
pu-koさん、こんばんは!
ほんと、あっけにとられちゃいましたよね~。あんなこと、起きるんですね。まさに事実は映画より奇なりです。間違えて渡した人、もう業界から消されちゃいますね。ほんと、プレゼンターの人選ミスですよね。ボケはじめの高齢者に大役は可哀想。伝説のボニー&クライドとしてよりも、オスカーでやらかした老人として映画史に名を残すことになるのでしょうか。
pu-koさんのElleご感想、早く拝聴したい!ゲロゲロ(死語)だったらすんません(^^♪
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