イギリスBBCのドラマ「チャタレイ夫人の恋人」を観ました~。
20世紀初頭のイギリス。大富豪の貴族クリフォードと結婚したコニーだったが、クリフォードは戦場で負傷し下半身不随となってしまう。性的に満たされぬ日々を余儀なくされたコニーは、新しい森番のメラーズに強く惹かれるようになるが…
D・H・ロレンスの原作小説は、何度も映像化された不朽の問題作。私のお目当ては言うまでもなく。メラーズ役のリチャード・マッデンリチャマ、やっぱ男前~そんなに前の作品ではないけど、何となく若い、ていうか、少年っぽさが残ってる感じのリチャマでした。ワイルドな風貌、ぶっきら棒で寡黙なリチャマ、すごく男らしいのですが、同時にすごく傷つきやすそうなナイーブさもあって、母性本能をくすぐります。リチャマといえば、不幸顔、不幸オーラ。階級社会の中で受ける理不尽で不公平、屈辱的な扱いに、怒りと悲しみをくすぶらせながら諦めきってる風情や、コニーへのあふれる恋慕や欲情でウルウル潤んでる瞳には、もうキュン死寸前になってしまいました。不幸や悲運が似合いすぎるリチャマ、もう明るくて幸せな彼は想像もできません。
セクシーフェロモンもリチャマの魅力ですが、彼ってエロくはないんですよね~。イギリスのイケメン俳優のほとんどがそうですが、脱いでも色白で柔和な裸はあまり眼福ではない。まあ、いかにも鍛えました!な不自然なまでにバキバキ筋肉よりマシ。体毛が濃ゆいリチャマですが、胸毛が苦手な私もリチャマだったらチクチク痛くても無問題!
日本では卑猥小説と見なされ発禁となった経緯とか、シルビア・クリステル主演作とかの影響で、禁断のエロ小説というイメージを持っていましたが、この作品はBBCのTVドラマということもあって、甘く美しい文芸ドラマに仕上がってました。濡れ場とは言い難い、とてもソフトなラブシーン。貴族の奥様が身分卑しい下男との情事に溺れる、という背徳感は希薄。身分差を超えて愛し合う男女のロマンスドラマになってました。ロレンスの小説は不倫の性愛と同時に、イギリスの階級社会のシビアな実態を描くことを意図してたと思いますが、このドラマではどちらもかなり薄口。コニーにはあまり葛藤とか苦悩、罪悪感がなく、すごくサバサバと明るく軽やか。ほとんどためらうことなく偽善に満ちた貴族生活を捨てるなど、現代女性に通じる自由さと強さ。
メラーズも階級差への怨嗟や劣等感で、もっと屈折してたり刺々しいはずの男なのですが、かなり素直で純真になってたのが可愛かったけれど、ちょっと物足りなくもあった。身分差という枷があまり活かされてなかったような気がします。後継ぎが欲しいのでコニーに男をすすめたりするクリフォードの不道徳さ、退廃が貴族らしかったです。内心ではメラーズや使用人など虫けら同然に思ってるのに、表面的には常に優しく紳士的で慇懃なクリフォードの態度も、いかにも英国貴族。同じ格差社会でも、乱暴で下卑た韓国とはやはり違います。百年の恋も醒めるようなことをコニーに言ったりしたりするクリフォードですが、みじめすぎる寝取られ亭主っぷりには同情を禁じ得ませんでした。
コニー役のホリデイ・グレンジャーは、ふっくらと健康的なピチピチギャルみたいで、可愛いけど貴婦人って感じは全然なし。クリフォード役のジェームズ・ノートンは、イケメンではないけど優しそうで親しみやすい顔。電気ショック療法シーンの感電演技が悲惨だけど笑えた。複雑な役を好演、熱演していました。クリフォードがコニーにあてがおうとする貴族の青年役で、「キングスマン」シリーズや「ロンドン・スパイ」などのエドワード・ホルクロフトがチョコっと出てました。メインキャラがみんな若い役者たちだったので、不倫とか背徳とかといったドロドロしい話にそぐわぬ爽やかで清々しい作風になってました。
コニーとメラーズが情事を重ねる森が美しい!さわさわと森の木々の声のような風、静かで優しい雨etc.私もあんなところで暮らしたり情交してみたいものです。壮麗かつ気品あふれるチャタレイ夫妻の邸宅も素晴らしかった。夫妻のファッションも、韓国の成金とは真逆な優雅さ、趣味の良さです。
↑ ゲーム・オブ・スローンズ、観たいけど…ずっと悩んでます
20世紀初頭のイギリス。大富豪の貴族クリフォードと結婚したコニーだったが、クリフォードは戦場で負傷し下半身不随となってしまう。性的に満たされぬ日々を余儀なくされたコニーは、新しい森番のメラーズに強く惹かれるようになるが…
D・H・ロレンスの原作小説は、何度も映像化された不朽の問題作。私のお目当ては言うまでもなく。メラーズ役のリチャード・マッデンリチャマ、やっぱ男前~そんなに前の作品ではないけど、何となく若い、ていうか、少年っぽさが残ってる感じのリチャマでした。ワイルドな風貌、ぶっきら棒で寡黙なリチャマ、すごく男らしいのですが、同時にすごく傷つきやすそうなナイーブさもあって、母性本能をくすぐります。リチャマといえば、不幸顔、不幸オーラ。階級社会の中で受ける理不尽で不公平、屈辱的な扱いに、怒りと悲しみをくすぶらせながら諦めきってる風情や、コニーへのあふれる恋慕や欲情でウルウル潤んでる瞳には、もうキュン死寸前になってしまいました。不幸や悲運が似合いすぎるリチャマ、もう明るくて幸せな彼は想像もできません。
セクシーフェロモンもリチャマの魅力ですが、彼ってエロくはないんですよね~。イギリスのイケメン俳優のほとんどがそうですが、脱いでも色白で柔和な裸はあまり眼福ではない。まあ、いかにも鍛えました!な不自然なまでにバキバキ筋肉よりマシ。体毛が濃ゆいリチャマですが、胸毛が苦手な私もリチャマだったらチクチク痛くても無問題!
日本では卑猥小説と見なされ発禁となった経緯とか、シルビア・クリステル主演作とかの影響で、禁断のエロ小説というイメージを持っていましたが、この作品はBBCのTVドラマということもあって、甘く美しい文芸ドラマに仕上がってました。濡れ場とは言い難い、とてもソフトなラブシーン。貴族の奥様が身分卑しい下男との情事に溺れる、という背徳感は希薄。身分差を超えて愛し合う男女のロマンスドラマになってました。ロレンスの小説は不倫の性愛と同時に、イギリスの階級社会のシビアな実態を描くことを意図してたと思いますが、このドラマではどちらもかなり薄口。コニーにはあまり葛藤とか苦悩、罪悪感がなく、すごくサバサバと明るく軽やか。ほとんどためらうことなく偽善に満ちた貴族生活を捨てるなど、現代女性に通じる自由さと強さ。
メラーズも階級差への怨嗟や劣等感で、もっと屈折してたり刺々しいはずの男なのですが、かなり素直で純真になってたのが可愛かったけれど、ちょっと物足りなくもあった。身分差という枷があまり活かされてなかったような気がします。後継ぎが欲しいのでコニーに男をすすめたりするクリフォードの不道徳さ、退廃が貴族らしかったです。内心ではメラーズや使用人など虫けら同然に思ってるのに、表面的には常に優しく紳士的で慇懃なクリフォードの態度も、いかにも英国貴族。同じ格差社会でも、乱暴で下卑た韓国とはやはり違います。百年の恋も醒めるようなことをコニーに言ったりしたりするクリフォードですが、みじめすぎる寝取られ亭主っぷりには同情を禁じ得ませんでした。
コニー役のホリデイ・グレンジャーは、ふっくらと健康的なピチピチギャルみたいで、可愛いけど貴婦人って感じは全然なし。クリフォード役のジェームズ・ノートンは、イケメンではないけど優しそうで親しみやすい顔。電気ショック療法シーンの感電演技が悲惨だけど笑えた。複雑な役を好演、熱演していました。クリフォードがコニーにあてがおうとする貴族の青年役で、「キングスマン」シリーズや「ロンドン・スパイ」などのエドワード・ホルクロフトがチョコっと出てました。メインキャラがみんな若い役者たちだったので、不倫とか背徳とかといったドロドロしい話にそぐわぬ爽やかで清々しい作風になってました。
コニーとメラーズが情事を重ねる森が美しい!さわさわと森の木々の声のような風、静かで優しい雨etc.私もあんなところで暮らしたり情交してみたいものです。壮麗かつ気品あふれるチャタレイ夫妻の邸宅も素晴らしかった。夫妻のファッションも、韓国の成金とは真逆な優雅さ、趣味の良さです。
↑ ゲーム・オブ・スローンズ、観たいけど…ずっと悩んでます