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ラブロフ外相の挙げるロシア外交、今年の5大ニュース

2007-12-28 | ラジオ
ラブロフ外相は国内紙からのインタビューに応えた中で、今年1年の外交活動を振
り返り、ロシアは経済支援と政治的影響の中心になっている。
これは世界政治における客観的な事実だとの考えを示した。

ラブロフ外相は今年2007年の外交における、重要なイベントを5つ挙げている。
先ずはプーチン大統領のミュヘンでの演説。これはロシアと西側との問題を、よ
り先鋭化させた。この問題の根っこにあるのはアメリカやEUのなかに、ロシアが
自分達の中にステレオタイプの範囲内で行動するだろうとの思い込みをしている
点にある。
テロ対策、麻薬の流通、大量破壊兵器の不拡散、さらには伝染病の流行や貧困
の問題、
現代社会は様々な問題を抱えているわけだが、この解決にはステレオタイプの克
服が欠かせない。
ラブロフ外相は紛争に付いても同様だと語っている。
コソボ、イラン、レバノンそして中東和平、こういった問題を一面的な方法で解決す
ることは出来ないのだ。
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続いてラブロフ外相が挙げた今年の5大ニュースは、CSE欧州通常戦力条約を巡
る問題だ。
自国を含め批准は4カ)国のみ、西側陣営にいたっては全く批准していない状況の
なか、12月12日ロシアはついにこの条約の履行を一時停止した。
このモラトリアム開始を持って、問題は停滞状態からようやく動き出した。
ラブロフ外相は厳しい措置となったと(?)つつも、ロシアが交渉の扉を閉ざしてはい
ないことを強調している。
ポーランドやチェコといった旧東欧諸国への、アメリカのMDミサイル防衛システム
配備もまた、今年のロシア外交にとって重要な問題となった。

アメリカでブッシュ大統領と会談したプーチン大統領は、欧州配備の代替案として、
アゼルバイジャンにあるレーダー基地の露米共同利用を持ちかけた。
ラブロフ外相はこの提案を前代未聞のものと評価し、これが承認され欧州への配
備案が放棄されればロシアとアメリカ、ロシアとEUの関係は戦略的安定を目指す
同盟国のレベルに達しうると述べている。
しかしながらロシアは今のところ、アメリカのこのMDミサイルの目的は、イランから
の脅威を打ち消すことにあるのではなく、ロシアを抑制することにあると考えている。

ロシア外交、残る二つの重大ニュースは、ロシアの加盟する地域機関に関するもの
だ。
先ずCISに関しては10月に、タジキスタンで開かれた会合の中でCIS発展指針が採
択された。
またロシア、ベラルーシ、キルギス、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタンの
6カ国が加盟するユーラシア経済共同体も、CISという基盤の上で協力する体制を発
展させている。

ラブロフ外相は国内紙からのインタビューの締めくくりとして、ロシア外交は開かれた
ものであり、全ての相手国と相互信頼の上、対等な形でパートナー関係を発展させ
ていくと語っている。

(?)は発音が不明瞭で聴き取れず

12月26日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル