キュー出し

タツヤと共に、撮影の仕事へ。

イベント代表者のＹ氏は知り合いだし、何度も行っているとこなので顔見知りも多い。
だからいつもの仕事よりは気軽な感じ。

けど、ここは中身が非常に濃いイベント。
失敗が許されない。
プレッシャーが半端じゃない。

ということで結局はいつもの撮影と同じような気持ちで機材のセッティングをする。

今日のイベントではボクの友達のＲ氏が舞台監督を務める事になっている。
本番には出ないけど、裏方として非常に重要な役目なのよね。

食事の為に楽屋に行くと、彼もボクと同じようにテンパっていた。
いや、ボク以上か。

かなり重要な場面でのキュー出しがあるんだけど、そのタイミングがなかなか掴めないらしい。
リハーサルの音源を聞きながら、必死で復習をしていた。

凄い。
この人がこんなに真剣に進行表と向き合っているところを初めて見たぞ！
真剣というより必死！

何度も何度も確認をするＲ氏。
お弁当にも手をつけず、ボクらと話す余裕もない。
どことなく顔色が悪い。

それはそうだろう。
何度確認してもなかなかタイミングが合わないのだから。

結局、ボクらが食事を食べ終わって会場に戻るまでの間、ずっと頭を抱えたままでしたわ。

んで本番開始。
Ｒ氏の肝心な場面も、どうにか上手くいったようだ。
撮影のほうも完璧。

良かった良かった。

さて。
じゃ、帰りはご飯を食べて帰りましょう。
どうせタツヤはいつものように『寿司～！』って言うに決まっている。

彼との撮影帰りは、ほぼ寿司なのだ。

数日前に寿司を食べたばかりのボクだが、こればかりは仕方ない。
こないだの撮影後は、ボクが打ち合わせ入ってるために寿司は断っちゃったし…。
撮影場所が魚の美味しい地域だから、数日前の寿司とは違うからいっか。

そう思い、当然のように寿司屋に行こうと思ったら…

「今日は姉ちゃんが寿司をオゴってくれるって言うから帰るわ」

と言うではないか！

え～！

いつも必ず『寿司寿司～！！」って叫ぶくせに～！！
今日に限って…。

仕方なくマックへ付き合わせ、ボクの晩ご飯はハンバーガー２個＋シェイクになっちゃいましたよ。

タツヤはそれから帰って寿司を食べたんだろうなぁ。
羨ましい。