ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

車と携帯

2008年02月21日 | ITS
わが国では車と携帯の親和性は極めて悪い、と書いたが、これにはまだ異論もあるようだ。

一方で、数年前まで車+通信の最大のキラーコンテンツは電子メールだ、という関係者が多かった。

その理由はまるで単純で、

「運転中はメールを見ることができない。だから車の通信装置でメール受信をして、ディスプレイ表示やテキスト読み上げをするのだ」

というようなものだった。

しかし、実際の利用シーンを本気で考えたら、こんなのまったく成立しないということになぜ気が付かなかったのだろう。

あなたは、同乗者(奥さん、恋人、母親、上司、誰でも)がいる状態で、受信メールを車に読み上げさせる勇気がありますか?
中には全然OK、カミサン以外からはメールは来ない、という人もいるかもしれないけど、それでも怪しい迷惑メールなどは問題ありだろう。

実際、電話とか電子メールというものは、極めてプライベートなもので、プライバシーが保証できるデバイス以外では受信なんてしない、というのが誰にでもわかる答えだ。

結果として運転中に携帯メールを見たり操作して事故を起こす人が増えているようだ。
事実、ここ数年「自転車」事故が急増している理由はこれ以外に見当たらない。
もしかしたら、交通事故死者がコンスタントに減少する中で事故数が増加しているのはこの辺が原因なのかもしれない。

でもこれがあまり統計に現れない。携帯を操作していた、とは誰も言わないからね。
これは困ったことだと思う。