ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ネット接続・車と家庭の根本的な違い

2006年08月01日 | ITS
この二年間、いろんな視点からクルマと通信は融合しないと主張し続けてきた。
一方で、ユビキタスが一般的になる中で、クルマがネットに接続されるのは時間の問題だと主張する人が未だに多くいる。

そういう人に言いたい。
「物事は単純に考えたほうが良い」

確かに、インターネットは一般人の通常の生活まで影響を及ぼすような大革命をもたらした。
しかし、そもそも家庭に1台、ネットにつながるPCが導入されることになった理由は、WEBとEメールだろう。
それ以外の機能や利便は、確かに便利なものばかりだが、一家に1台導入させるようなキラーコンテンツとしての力はない。
しかし、キラーでなくとも、すでに家庭はネットに接続されていることが前提だから、ビジネスモデルの構築はたやすい。

一方、今販売されるクルマの過半に液晶画面がついている理由は、100%ナビゲーションだ。その他にもいろいろ便利な機能は付加されたが、それら自体はキラーコンテンツではない。
そして、カーナビはローカルの地図データと位置センサーで駆動するタイプでまったく十分なのだ。

家庭ではキラーコンテンツを楽しむためにネットに接続する必然性があり、その上で周辺サービスが拡大していくだろう。
しかし、クルマでは、キラーコンテンツであるナビゲーションを動かすために必ずしもネット接続は必要ではなく、したがっていくらネット接続による周辺サービスを展開しても成功しない。

極めて単純なことだとおもう。