ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

姓と名をひっくり返すという不思議な習慣

2005年12月21日 | ITS
まったく話は変わるが、以前こんな記事を読んだ記憶がある。

ある建設会社が、そこで働くイラン人にたいして、名前が覚えにくいという理由で「田中」「鈴木」等と日本名を付けて呼んでいる、これは差別である、そんなような内容だった。

一方で、わが国の人々はアメリカに駐在すると、俊夫ならTomとか次郎はJimとか、(どうも喜々として)ファーストネームを変える人が多い。私はどうしてもこれが恥ずかしいことにしか思えない。

会社によっては、米人が積極的に日本人にニックネームを付けるらしい。そしてそのことに何ら差別感を持たないようだ。これぞアメリカ傲慢主義である。

そもそも名前というものは、異国に行こうがなんであろうが、変わるべきではない。

なぜ日本人は外国の人には名を先、姓を後にして名乗るのだろう。
面白いことに、姓が先の中国人や韓国人に対しても、名を先に名乗ったりする。
中国人や韓国人は姓と名をひっくり返して自己紹介したりはしない。

私も名刺はやはり名を先にしている。日本人は開国以来、外人に対して名を先に名乗ってしまってきたから、私だけ姓を先に記載しても受け取る側が混乱するだけだからだ。

しかし、やはり姓名をひっくり返すことはどうしても好きになれない。







参宮橋実験の論文が優秀賞を受賞だって

2005年12月21日 | ITS
日本道路会議は去る10月末、第26回会議で優秀論文賞を発表した。国交省ITSホームページからもたどれる。

受賞した論文とは、例の参宮橋実験である。

参宮橋実験については私の過去記事を参照いただきたい。
参宮橋実験関連過去記事NO1
NO2

過去記事で、この参宮橋実験の結果は「路車間通信の有用性アピールのアドバルーンに使われるに違いない」と指摘したが、まさにその通り。
霞ヶ関所在の社団法人「日本道路会議」に表彰させ、国交省のHPに掲載する、というちょっと複雑な手を使っている。

さて、その論文であるが、サービス導入前(2003年10月-11月)と導入後(2005年3月-4月)のおのおの19日間を比較している。19日の選択基準は、何故か*がついているが説明がないので判らない。

少なくとも路側情報板が設置されたのは4月末なので、その影響は排除されているようだ。

で、その期間の急減速と、60キロ以上でのカーブ進入車両の台数を比較し、ヒヤリ・ハットが4-10%減少した、としている。
また、体験したドライバーからのアンケートとして、多くのドライバーが「サービスは有効」と回答している、としている。

過去の記事にも書いたが、カーブ先の事故や渋滞を手前のトラフィックに伝達すれば危険が減ることなんて、実験するまでもなく明らかだ。そして、そのサービスを受けたユーザーに「有効か?」と聞けば、ポジティブな答えが返ってくるのもこれまた当然である。

しかし、繰り返すが、路側情報板ならば100%のドライバーに通知が出来る。10%のドライバーにしか通知できない路車間通信よりはるかに安全に寄与するなずだ。
そして、それは首都高速の危険なカーブすべてで、今すぐ実行可能なのだ。

それをしないで、わざわざ路車間通信について「実証実験」なんかする意味、そしてその論文を表彰し、宣伝する意味は何なのか?

要するに路車間通信がしたいのだ。その「金のかかる」ITSを推進する際の「エビデンス」として今後有効活用されるに違いない。