ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

携帯の音楽プレーヤー化(続き)

2005年05月29日 | ITS
携帯の音楽プレーヤー化について書いたが、日経ビジネスの5月8日号にまさにそれに関する記事が掲載されていた。

書かれていることはおおむね妥当である。また、アップルがすでにモトローラと携帯電話に関する共同開発をしている、という話は、知らなかった。

また、PCでダウンロードした楽曲を携帯に収納し再生することは、全く通信ビジネスとは結びつかないので、キャリアが興味を示さない、という見解は、その通りだろうが、魅力ある端末がキャリアを選ぶ一つの要因となるなら、これからはキャリアとしても無視できないだろう。

いずれにしても、全体の論調としては、携帯が音楽プレーヤーをすぐに駆逐するという事はないだろう、と言っている。
その中で、「カメラ付き携帯が当たり前になっても、人は旅行に行くときにはデジタルカメラを持っていくし、デジタルカメラの売上は落ちていない。これからみても、携帯がデジタルプレーヤー専用機を駆逐するとは思えない」というアナリストのコメントが引用されていた。

しかし、これは楽観にすぎる。
カメラ専用機には盛りだくさんの機能がある。解像度、ズームはもとより、さまざまな特殊撮影、手ぶれ防止機能や使い勝手が携帯のカメラとは自ずと異なっている。

しかし、携帯プレーヤーには、そういった専用機ならではの機能なんてさほど無いだろう。専用機でなければならない、携帯の付加機能ではマネの出来ない付加価値なんて、私はないと思う。
HDD搭載やバッテリー駆動時間といった技術的な課題さえクリアできれば、明日にでも携帯プレーヤーはケイタイに駆逐されてしまうはずだ。

バンコク

2005年05月29日 | ITS
バンコクから帰ってきた。
この一週間、インターネットに接続する環境がなく、またあまり時間もなかったため、まったく更新できなかった。

現地のオフィスは、従業員がネットサーフィンしないように特定のサイトしかアクセスできないようになっている。ネットサーフィンできないインターネットなんて、全く意味を持たないと思うのだが。

バンコクも急速に近代化が進んでいるとはいえ、いまだにADSLの導入は限定的で、ホテルもダイアルアップだったので、わざわざネット接続はしなかった。

まあ、いずれにしてもタイにインテリジェントトラフィックは存在しないので、あまりこのブログ的には語ることはない。

道路交通関連で一つ二つ。
月末になると、警官の交通取り締まりが多くなると言う。実際、数カ所で大がかりな排ガスチェックの取り締まりを見た。

何故月末かというと、警官の生活費が枯渇するからだそうだ。
タイの警官は薄給で有名である。彼らは、その補填に取り締まりをおこない、賄賂収入を得るのだ。逆に言えば、警官は賄賂収入があるので薄給でもなり手があるということになる。アメリカのレストランのウェイター、ウェイトレスはチップ収入があるので給料が安くても成立するのと同じと言えなくもない。

賄賂収入とは言っても、実際に違反は違反であり、国庫にはいるか個人にはいるかの違いでその抑止力には違いがない、と考えると、さほど堕落しているということでも無いような気がする。
まあ、そうはいっても言いがかりのような取り締まりも多いらしい。

前に、タイの道路の特長について書いた。
・道路はメインストリートと魚の小骨のようなSoi(ソイ)と呼ばれる脇道でできており、そのSoiは基本的に他の道路と連結していない。
・メインストリートは原則どこも右折が出来ず、右折、横断をする場合は数キロ毎に設置されているUターン場所で折り返して、左折をする事になる。

以上の作りから、ほんの1キロを行って帰ってくるのに20キロ走らなければならないというようなことがおきる。つまり、一キロ先のSoiは、今いるSoiと連結していないのでまずはインストリートを使わなければならない。メインストリートの下流のSoiへは出かけて、いざ帰ろうとすると、メインストリートをさらに下流にむかい、Uターン路まで行き、Uターンし、今度は出発点のさらに上流のUターン路まで戻ってUターンし、やっと出発地に帰ってくるという事になる。

このやり方は、右折による渋滞の防止にはなる。事実、この国の渋滞は「流れるときは一気に流れる、止まると5分以上止まりっぱなし」というパターンが多い。
しかしそうはいっても、こうした道路の作りがトラフィックを増加させ、また集中させ、名物の渋滞を招いていることは明白であるが、どうも改善される気配はないようだ。
(6月8日 誤字訂正)