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ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

どうした、ブルートゥース

2007年05月31日 | モバイル・ウエアラブル
ドコモとAUの夏モデルを見てびっくり。ブルートゥース対応機が全然ない。
AUでは2機種だけ?
何故かソフトバンクは殆どの機種で対応しているのだが。

ブルートゥース(以下BT)内蔵は車と携帯の連携を進めるために必要な基本的なインフラで、欧米では車用ハンズフリー機器としてほぼ常識的な装備となっている。

一方、信号待ちが多く、高速道路走行割合が低い日本ではハンズフリー自体があまり普及していない。
ましてやBTハンズフリーの知名度は殆どゼロに近い。自動車業界でも知らない人間が多いのだ。
当然携帯にBTを搭載して欲しいという消費者ニーズが低く、コストアップになり待ち受け時間に悪影響があるBTは落とされるフィーチャーになってしまっている、ということだろう。

アルパインは携帯BT内蔵が進むと読んで2007モデルのナビにBTハンズフリー機能を内蔵した。
しかしBT内蔵というフィーチャーはまったく市場から評価されず、コストを売価に反映できなかった、といっている。

携帯大手2社のBTに対する冷淡な姿勢は車と通信の融合に関しては間違いなく逆風となるだろう。

まあ、それはそれとしても。
日本の携帯電話がますますグローバルスタンダードとかけ離れた存在になっていくような気がしてならない。

ユビキタス

2007年04月15日 | モバイル・ウエアラブル
出張が多くてメールを読みきれないと文句を言ったら、会社からPHSカードを支給された。これで完全にユビキタスになった、というか、させられた。

まあ、メールが読めないと苦情を言ってはいるものの、読めないんだからしかたねぇだろみたいな部分もあったわけで、出張先どこでもつながるというのはある意味どこへ行っても会社に縛られるということでもある。

今、勤め人ならたいていの人は会社でも自宅でもネットにつながっていて、移動中だって携帯ではネットにつながっている。そんな状況の中でそれ以上のユビキタスを求める人がどのくらい存在するのだろう、なんてことを考えると、果たして新規参入したイーモバイルなどがどこまで市場を伸ばせるのかが気になる。

切実にモバイルが必要な営業マンや客先仕事の多いコンサル系のいわゆる「road warrior」達は会社からの支給だろうが、それは大概の場合私のようにコスト優先のPHSだろう。

また、なかなか先は見えないけどWimaxが出てきてもHSDPAに生き残りの道があるのかどうか。
まあ、イーモバイルがきっかけかどうか知らないが既存携帯各社もやっとパソコン接続の定額化を検討するらしいし、競争によってサービスが向上しコストが下がる事になるわけで、それはそれで結構なことだと思う。

それにしても「指きたっす」って、よくもまあこんな脱力系フレーズで勝負する気になったな、と思うけど。

ニンテンドーDSliteを買って思ったこと

2007年03月31日 | モバイル・ウエアラブル
母親にぼけ防止、という名目でDSLite+脳を鍛える大人の~を買った。

品不足という話を聞いていたが、さすがにもう出回っているのだろうと思っていたら大甘で、店舗販売では運よく販売にめぐり合わない限り買えない。
ネットでは2000円程度上乗せのプレミアム価格ならオークションで手に入るが、定価販売の大手ネット販売店ではすぐに売り切れとなってしまう。

発売から1年以上フル生産してまだ品薄とは、普通では考えられない状況だ。
特に最近、WiFiでの対戦ゲームが小学生の間で大ブレイクしていて、もっていないと遊びの仲間に入れない。
私の時代のグローブやバットと同じように、小学生にとって完全な「必需品」なのだ。

こんなに「買えない」商品を購入した人がすでに1000万人もいることに驚く。
皆さんどうやって買っているんだろう?

土曜の朝から店舗に並ぶことと2000円のプレミアムを比べたら、2000円のほうが安いと思う人は多いだろう。
だからプレミアム販売は経済原則に基づいたものなのだ、という考え方もできる。

しかし、転売目的の仕入れが一般ユーザの購入を妨げている、というのも事実だろう。
そして、インターネットオークションがレガシービジネスでは成立しなかったような小さな利ざや稼ぎ商売を可能にしている、ともいえる。

さらに、オークションの落札価格が中小業者が提示する「即納」プレミアム価格の相場指標となっていて、価格.comの最安値がデパートでの販売価格より高い、というおかしな状況を作り出している。
極論すれば、インターネットオークションが市場の需給バランスを極限まで可視化させ、逆にそれが一般ユーザーが簡単に定価で買えないという状況をいつまでも長引かせている、といえるのかもしれない。

インターネット社会の思わぬ落とし穴かもしれない。

モバイル放送

2007年03月31日 | モバイル・ウエアラブル
今日の日経新聞にひっそりと「東芝、モバイル放送を連結子会社に」という記事が載っていた。

国内企業に出資を要請したが交渉が不調に終わったので、東芝が再建を主導することになった、ということだ。
2006年3月期:売り上げ6億円、営業損失112億円という数字をみれば、出資要請が不調に終わったというのも当然だろう。

前にも書いたとおり、設立当時にはワンセグがこうなるとは誰にも予想できなかっただろうし、衛星を打ち上げちゃった以上は安易な撤退ができないというのも事実だろう。

かわいそうだけど、もはや一刻も早く出血を止めたほうがいいと思う。

BlueToothイヤフォンマイク

2006年12月24日 | モバイル・ウエアラブル
せっかくBlueTooth内蔵の携帯702NKを持っているので、クルマの中でハンズフリー通話をするためのワイヤレスイヤフォンマイクを購入した。
NOKIAのBH800という、超小型タイプ。
小さすぎて、耳につけていると補聴器という感じだ。首からさげるストラップが付いてくる。

日本では正式には発売されていないらしく、日本語のwebサイト情報はあまりないが、海外通販系サイトでは2万円近くで売られている。

ところが、私はebayで送料込み13ボンド(3000円強)で手に入れたのだ。しかも、シガーライター充電器をおまけにつけるという。
落札後5日ほどで手元に届いた。発送元は香港。

案の定コピー商品だった。説明書は中国語と英語。英語自体はまったく問題ないのだが、MENUがMETUになっていたりというありえない誤植があり、おそらくは本物からOCRソフトでテキスト認識させているのだろう。

商品自体は、プラスチックのモールドが甘いとか、ロゴのプリントが不鮮明とか、よくみりゃ偽物だが、機能上はどうやら問題ない。

多分すぐ壊れちゃうと思うけど、とりあえず使ってみることにする。

702NKの霊界コール?

2006年12月14日 | モバイル・ウエアラブル
昨日の夜中、寝ていたら突然自宅の固定電話がなった。
なんと、ナンバーディスプレーには自分の携帯と表示されている。一瞬目を疑った。

あわてて充電中の自分の携帯(702NK)のところにいってみると、恐ろしいことに暗闇の中で液晶が点灯し、そこには「呼び出し中 自宅」の表示。

実は、子供が二階で私のブルートゥースヘッドセット「i-combi」でi-podを聴いている最中に「リダイヤル操作」をしてしまった、ということだったのだが、それがわかるまでは背筋がぞっとしました。




702NK もう少し

2006年12月10日 | モバイル・ウエアラブル
旧ボーダフォンのノキア製スマートフォン「702NK」についてもう少し。
興味のない方はごめんなさい。

香港から512MBのメモリー(DVのRSMMCという、あんまり他では使っていないタイプ)が届いた。普通のエアメールで郵便受けに入っていた。2年前なら書留じゃなくちゃ不安な高額商品だったが、今では送料込みで10ポンド=2300円。

携帯音楽プレーヤー化ということで、まずは手持ちのブルートゥースヘッドセット「i-combi」を試すが、702NKはBTではステレオ出力しないことがわかり、断念。
次に、NOKIAの純正プレーヤーソフトmplayer n90をインストール。
これはノキアのN90標準ソフトで、702NK(nokia6630)への対応が正規にされているのかどうかよくわからないが、ソフトはフリーで入手可能。

インストールは特に問題がなく終了。MP3ファイルを80曲ほど入れたが、半分くらいの曲名が文字化けする。
これは、色々検索しまくる。
「ID3タグのテキストをunicodeにすればいいのだ」という情報はすぐに見つかったのだが、私にはそれ自体が暗号のようなもの。結局それから2時間ほど四苦八苦し、結局解消した。

購入し2年近くたってやっと
「電話、メール、カメラ、辞書、音楽プレーヤー、ウェブブラウザ、PCと連携するスケジューラ(PDA)が全部入った携帯端末」が実現したが、今となってはそんなの普通のケータイで全部出来たりする、ということでした。
でも、ポケットに入れていてもBTでPCと自動的に連携してくれるのは優れもの。

あとはBTハンズフリーイヤフォンが欲しいな、ということで、またebayで購入を計画中。

702NKふたたび -辞書をいれてみた

2006年12月04日 | モバイル・ウエアラブル
ケータイを702NK(Nokia6630)からHTCの「X01HT」に買い換えようかと考えていたが、結局702NKをもう少し使うことにした。

前々から702NKに英語の辞書が入ればいいのに、と思っていたのだが、久しぶりに色々検索したらできることがわかったからだ。
ネット辞書でもいいのだが、海外でも使うことなどを考えればローカルに置いてあるほうが良い。

携帯端末用のe-bookリーダーソフト「mobipocket」をインストールし、辞書データを読むことで辞書として使うわけだが、PDIC形式の辞書ファイルをCVSに変換し、さらにPerlでHTMLに変換してからMobipocketで702NKが扱えるデータファイルにして電話機に送り込むという複雑な手段が必要。
(手順は書きませんが、Mobipocketなどで検索すれば諸先輩が開拓したやり方がすぐ見つかります。)

702NKはアプリのインストールを許可しないようになっているので、そのブロックを回避する必要もあり、やたらと大変だ。
(そもそもアプリをインストールできないシンビアンOS搭載スマートフォンに一体何の意味があるのだろうか)

すべてうまくいったのだが、何故か肝心の辞書ファイルがmobipocketの目次に表示されない。仕方なくFExplorerというエクスプローラー的ソフトから立ち上げている。

あと、ebayで512MBメモリー(DV-RSMMC)を2000円強で購入。香港からの送料込みなので、これはお買い得。
まだ届かないが、携帯プレーヤーとしても使おうかな、と思っている。
(これがまた、結構大変なんですけど)

おサイフケータイ、まだ少数派

2006年10月31日 | モバイル・ウエアラブル
おサイフケータイに関して、いくつかの調査結果が報告されている。
日経ネットナビ
インプレス

どちらの調査でも、95%程度の消費者はおサイフケータイの存在を認知しているが、利用者(利用したことがある、を含めて)は10%以下。
対応する携帯を持っている割合が3-4割なので、持っている人で言えば利用率は30%程度ということになる。

利用されているサービスは圧倒的にEDY。

さて、この数字をどう評価するべきか。

日経ネットナビでは、この調査がインターネットアンケートであり、ハイテクリテラシーの高い人である可能性が高いことから、実際の市場ではこの半分程度ではないか、としているが、それはその通りだろう。インプレスの調査もネット調査だ。

インプレスの調査では、使った人の中には「試してみたかった」という人も多く、実際のユーザーニーズとしてはまだまだなのだろう。

インプレスの調査結果から、30%程度のユーザーが使う理由としてポイントやマイレージをあげている。
半年ほど前の日経の電子マネー特集ででてきた、「遠回りしてでも電子マネーが使えるコンビニを使う男」は、ANAの陸マイラーさんだったようだ。

事実、街中ではまだあまり見かけないEDYの「シャリ~ン」決済を、空港の売店ではまったく普通に見かる。

ポイントなどのインセンティブがなければ電子マネーは離陸出来ないのではないか、と私は疑っているのだ。
しかし、手数料をはらい、インセンティブまでつけて普及させなくてはならないものなのだろうか?

インプレスの調査では、ネットアンケートのほぼ半数が「おサイフケータイ」を利用していない理由で「今のところ必要性を感じないから」としている。

実は、これが現在の電子マネーの商品ポジションなのだ。
落としたら不安、セキュリティが不安(この二つはサイフやカードとどう違うのか?と聞きたいけど)、電池切れが心配(これは誤解で、フェリカに電池は関係ない)などの理由も挙げられているが、この「必要性を感じない」が一番大きな「使わない」理由だ。

あれだけDOCOMO、JR東、三井住友などがTVCMを投入してもこの程度、ということは、インプレスがいうように「おサイフケータイ」を利用しないと不便なくらいのサービスが出てくるか、よっぽどのインセンティブが付与されない限り、急速な普及は無いと思う。


ソフトバンクモバイルの混乱

2006年10月27日 | モバイル・ウエアラブル
つい先日、ナンバーポータビリティでソフトバンクモバイルは苦戦するだろうと書いたが、例の予想外割で予想外の健闘をしているらしい。
今日、ソフトバンクのHTC製スマートフォンX01HTを見てみようと電器店へいったところ、「ソフトバンクの混雑により本日中の手続きは出来ない」というような張り紙があった。

さて、そのX01HTだけど。

物欲が萎えたのは、傍らにあったソフトバンクモバイルの立派なPOP。

「ウィルスの驚異から保護するセキュリティ」云々
と書いてある。

確かに最近のウィルスは驚くべき物ではあるが。まあ、「胸囲」でないだけましか。

社名変更に伴うWEBサイトのリニューアルで相当ばたばたしたらしいが、こうした販促物の校正にもそれが表れているような気がしてしまう。

ナンバーポータビリティで思うこと

2006年10月24日 | モバイル・ウエアラブル
ナンバーポータビリティが始まった。

この制度、朝日、読売などの大手新聞は「番号持ち運び制度」と表記しているが、こんな醜悪な邦訳を誰が考えたのだろうか。
カタカナ濫用から日本語を守ることが和名を付ける理由だろうが、こんなわけのわからない直訳のような和名を付けては、かえって日本語をおかしくするとしか思えない。

産経新聞等の表記「番号継続制度」が正しいだろう。

さて、この制度、大騒ぎするほど多くのユーザーは利用しないだろうと思う。
ただし、ソフトバンクからの流出は大きいだろう。

昨夜、急遽孫さんが記者会見で新割引制度について発表したが、これも相当ばたばたしている。
YahooBBの立ち上がりの大混乱を思い出してしまう。

しかし、そうした不安よりも、もっと大きな理由があるのではないか。
私自身、旧ボーダフォンユーザーであるが、何かきっかけがあったらキャリアを変えたいと思うようになった。

その理由は名前だ。

私のような中年男でも携帯電話にSoftBankブランドはかっこ悪いと思う。
このロゴが付いた電話機を使う気には全然なれない。

電子マネー・携帯クレジットが変えるロードサイド???

2006年10月17日 | モバイル・ウエアラブル
レスポンス主催で
拡大するロードサイド決済ビジネス
~電子マネー/携帯クレジットが変えるロードサイドとカーライフスタイル~

というお題のセミナーが開催される。

中心となっているのはクルマと通信やケータイが融合すると主張する「自動車ITS革命」の著者、神尾 寿氏だ。

しかし、講義内容の概要を読んでも、携帯クレジットや電子マネーと車を無理やり結び付けようとしているだけにしか思えない。
というか、高速道路のサービスエリアが電子マネーを採用しただけで「電子マネーがカーライフやロードサイドビジネスを変える」といわれても、ねぇ。
自転車でコンビニに行って、おサイフケータイで支払ったら自転車と電子決済の融合ということになるのだろうか?

そもそもロードサイド決済なんて概念は無いんじゃないか。
車の運転席でお金を支払うケースってのは、高速道路、駐車場、給油所、ドライブスルーに限られる。高速は当然ETC。その他はまあ、Felica決済が導入されるのは結構な話だが、それでカーライフが変るとはとても思えない。

実際私はESSOのスピードパスという多分Felicaのような仕組みのキーを使っているが、何度も言うけど「クレジットカードを差し込むか、そのキーをかざすか」だけの違いだ。何故使っているかというと、リッターあたり1円安いから、という理由以外ない。カードのほうが安ければ、カードを差し込むだろう。少なくとも、これがカーライフを変えるような何かを私にもたらしてはいない。
どちらにしても、これは車と電子決済の融合だなんて大げさな話じゃない。

「今回のセミナーイベントの企画を担当した通信/ITSジャーナリストの神尾寿氏はETCに続くクルマ周りの電子決済市場が爆発的に拡大すると予告している。」(レスポンスより)
そうだが、爆発的に拡大なんてしないと、私は予告しておこう。

少なくとも私はこのセミナーに39800円(昼食付き)を支出する気にはならないが、興味のある方はまだ募集中のようなので、是非参加してください。

モバHOの状況から思うこと

2006年10月12日 | モバイル・ウエアラブル
去年の7月の記事で、モバHOについて書いたが、やはり相当に苦戦をしているようだ。100万人以上を目指していた加入者は2万人程度。
累積赤字も300億を超えているらしい。もちろん、親会社の東芝が支えている、という状態だ。

地デジワンセグが逆風になってしまっているが、はっきり言って放送開始時にはわかっていたことだ。私のような素人でも「こりゃ無理だね」とわかることに、大企業が何百億もつぎ込んでしまう、という事態がなぜ起こるのだろうか。

それは、こういうことだ。

1998年にモバイル放送㈱は設立され、2001年には放送衛星を発注している。地デジなどの環境変化があろうとも、もはやこの時点以降、後戻りはしにくい。そして2004年3月に衛星打ち上げ。もう完全に後戻りは出来ない。

さらに、東芝が筆頭株主であるが、びっくりするくらい多くの会社がモバイル放送に出資している。このあたりも撤退の決断を鈍くさせる。

たとえて言えば、多くの支援者からお金を集めて周到に準備したエベレスト登頂隊が悪天候でも頂上を目指してしまうようなものだ。

しかし、どう考えても勝算がない話だったんじゃないだろうか。

ENEOSの導入で考えた、おサイフケータイの将来

2006年07月23日 | モバイル・ウエアラブル
ENEOSがおサイフケータイの導入を決めた。

しかし、セルフ給油所ではすでにクレジットカードをサインなしで使える。
カードをスロットに挿入するか、ケータイをかざすかだけの違いで、たいしたユーザーメリットはないように思う。

なんてことを考えていたら、実はおサイフケータイ自身の将来が怪しいのではないか、と思いはじめた。

まず、電子マネーはプリペイドとポストペイに分けられる。事前にお金を入金するのがプリペイド。EDYやSUICAだ。
これらの欠点は入金が面倒なこと、残高がわからないことである。

おサイフケータイは、通信による入金が可能で、かつ画面で残高も確認できるため、これらの欠点を克服している。

一方、ポストペイとは、要するにクレジットカードである。今回のENEOSの例もそれだ。
ポストペイはクレジットカードと同じなので、与信が出来ない人は持てない、落としたときの被害が大きくなる可能性があるという欠点がある。
しかし、それはクレジットカードそのものが持つ性質だ。

両者を比較した場合、私は明らかにポストペイのほうがプリペイドよりも利便性に勝ると思う。
電子マネー(というか非接触型チップによる小額決済)は、結局ポストペイになるのではないか。
消費者をキーに考えれば、電子マネーであることが重要なのではなく、支払いが便利になるかどうか、ということだけなのだ。

ここで見落とされているのが、ポストペイの場合、おサイフケータイである意味というのがほとんどない、ということだ。
残高を見る必要はなく、また入金の必要もない。

つまり、おサイフケータイであることの意味はプリペイドでしか発揮されないのだ。

実際、UFJニコスのスマートプラスはクレジットカードとおサイフケータイの両方が選べるが、おサイフケータイである意味は多少のセキュリティを除いてあまりないように感じる。
むしろ、機種変のたびに申請や設定をするのが面倒だ。

ちょっと考えて欲しい。
おサイフケータイだ、EDYだ、なんだといっているが、いまあなたがメインに使っているクレジットカードがコンビニやキオスクでかざすだけで簡単に使えるようになるとすれば、もうそれで十分でしょ?

ドコモが自らクレジットのイシュアーとなり、DCMXを立ち上げたのは、実はそこまで見抜いて防衛策を打ってきた、ということかもしれない。

モバイルスイカ 開放へ

2006年07月14日 | モバイル・ウエアラブル
ビューカードを作らないと使えないことがネックだ、といわれているJR東のモバイルスイカだが、日経新聞によれば近々銀行口座からの入金に対応するらしい。

一年間で100万人の会員獲得を目標に今年の初めにスタートし、半年たって会員は10万人だという。
半年時点の目標を50万人と仮定して、達成率20%。
これは不調というよりも失敗というべきで、不振要因を改善するのは当然のことだ。

そもそも、モバイルスイカとはJR東にとって一体どんなビジネスモデルなのだろう?
想像するに、こんな企画書があったのだろう。

・ビューカード会員獲得による顧客囲い込み
・ビューカード会員が拡大することでの自社外クレジット利用手数料収入増
・スイカ利用拡大による駅ナカ商業施設の売り上げアップ
・キオスクにおけるスイカ利用拡大による販売コスト低減と顧客処理能力アップ
・スイカ利用拡大による自動改札のトラブル低減

当然、これらの収入拡大、コスト低減効果による収益増が、モバイルスイカ導入のコストを上回るように企画書は作られているはずだ。
ビューカードを放棄せざる得なくなるとすれば、これは成立しなくなるだろう。

一方、例のペンギンが出てくるCMに代表されるモバイルスイカのプロモーションであるが、全体で数十億円はかかっていると思う。
現在会員数10万人ということは、一人当たりのアクイジションコストはなんと数万円。

すべて想像で書いており、間違っていたら申し訳ないが、どうも某最大手広告代理店に良いようにやられちゃっているように見える、といったらいいすぎ?