みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

Eduardの1/72、MiG-15 その1

2014年01月14日 00時00分13秒 | 航空機(露・軍用機)
 さて、アナウンスがあってから何年も待たされたEduardのMiG-15なのですが、昨年末にやっと入荷しました。一応空ではMiG-15、陸ではChurchill Tankをメインの研究テーマに掲げている当ブログとしては黙っているわけにはいかないのですが、皮肉にも、待ちに待った新製品がやっと入ってきた時にはこちらが忙しくて、取り置きお願いしていた行きつけのお店にさえなかなか行けないという始末。でも年内には買いに行くことができて、今箱のまま床の間に飾って年を越した、というところ。

 さて最初のMiG-15のキットは、Eduardお得意のデュアルコンポで、二機セットです。チェコ空軍特集だけあって、塗装とマークはチェコのみ。このデュアルコンポは、単に同じパーツが2セット入っているのではありません。初期型のMiG-15と後期型のMiG-15bisのパーツが一機分ずつ入っています。但し胴体パーツは初期型と後期型とで別なので、初期型二つとか後期型二つとかはできません。あくまで一機ずつ。
  塗装例はA~Kまで、11種類から選べるようになっています。初期型は3種類、後期型bis仕様は8種類、その内戦闘爆撃機型が2種類です。戦闘爆撃機型は余剰のbis型をチェコ空軍が地上攻撃用に改造したもので、SB型と呼ばれます。昔のKPのキットにもSB型を作れるパーツが入っていてました。但しデカールは、盾型の下地のみ印刷してあって、中の馬の絵についてはエクセレントモデラーなら自分で描けますね、と説明書に書いてあって、そりゃ無理だろと思った覚えがあります。しかしこのSB型はチェコが独自に改造したもので他国では使われておらず、運用した部隊もそれほど多くないので、SB型にするにはどうしてもこのマークが必要でした。このエデュアルドのキットには見事なデカールが入っています。

 塗装例のDをトップ画像に引用しておきました。対空砲火の訓練用で、目立つように市松模様に塗った機体で、これを1/72できちんとマスキングして塗り分けるのはなかなか大変ですね。一つ気になるのは、この市松模様の機体はエアブレーキの形状からして明らかに初期型なのに、後期型の特徴である背中の棒状アンテナがついていることです。組み立て説明図の方を見ると、この塗装例Dの機体には棒状アンテナ(パーツC19)を付けないことになっています。ところが、塗装図には明らかに棒状アンテナが描かれている。これはどちらが正しいのか。結論から言うと、棒状アンテナパーツC19を付けるのが正しいと思われます。
 この背中の棒状アンテナは、VHFアンテナなんですが、これは後期型になってから装備されたものです。が、少なくともチェコでは、後に初期型にさかのぼってレトロフィットされたものがあるようです。チェコのJakab Publishingからは『MiG-15』Vol.1~3という本が出ていてます。これはチェコ空軍で使用されたMiG-15を、これでもかと詳しく論じた本で、チェコ空軍で使用されたすべてのMiG-15のシリアルナンバーが載っているというすごい代物です。プラモ作るのにそこまで要らないんですが、ディテール写真もたくさん載っているので重宝します。そしてこのエデュアルドの市松模様の機体も、載っていました。この本でもちゃんとVHFアンテナが付いています。シリアルナンバーも一致するので間違いありません。他のページには、初期型の機体にVHFアンテナが付いている写真も載っていましたので、やはりそういう例はあったんですね。

 さてせっかくだからチェコ空軍の機体にしてもよいのですが、私はやはり朝鮮戦争参加機として仕上げてやりたいと思います。一つはソ連空軍パイロット、ペペリヤーエフの乗機。これは後期型。いま一つは中国志願空軍パイロット、王海の乗機。これは革命軍事博物館に展示されている初期型で。デカールは以前のキットから流用。