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ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「不正義の果てに」、もう一つのユダヤ人強制収容所の真実

2015-05-01 18:21:20 | ヨーロッパ映画
おすすめ度 ☆☆

ドキュメンタリー好き ☆☆☆

ユダヤ人強制収容について知りたい方 ☆☆☆☆☆

ほぼ、テレージエンシュタット収容所のユダヤ人長老ベンヤミン・ムルメルシュタインのインタビューというか、語りが大半を占めるので、218分の丁々場、見ているのに根性が試される。

ナチスによるホロコーストを、生存者や関係者へのインタビューで撮り上げた9時間27分のドキュメンタリーの作者、クロードランズマン。彼のホロコースト(大量虐殺)3部作の最新版だ。

といっても1985年に発表された「SHORE ショア」で撮影していたが、収まり切れず残していた部分に、新しいインタビューと映像を加えたもの。

チェコに建設されたテレージェン・シュタット収容所、ホロコーストの隠れ蓑とされるこの収容所には、模範収容所とも呼ばれてもいた。

だが、ベンヤミン・ムルメルシュタインの前任者は二人とも処刑されていた。

この収容所にもアドルフアイヒマンがかかわっており、この収容所を経由してマダガスカルの地の果てへ送られる人も。

ユダヤ人長老は、ユダヤ人とドイツ軍の両方に気を遣う蝙蝠的存在。

そこを潜り抜けたベンヤミン・ムルメルシュタインは相当のしたたか者、弁舌さわやかな裏にも何かが、

知らなかった事実が次々と展開される知的好奇心も、なえる瞬間を繰り返し、この恐ろしい事実に向かわざるを得ない。


写真は、監督とベンヤミン・ムルメルシュタイン
コメント
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