ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

2005年CD年間ベスト10

2005-12-28 04:41:12 | 年間ベストCD10選


1) CONGOTRONICS by Konono No1 (Congo)
2) CEASEFIRE by Emmanuel Jal & Abdel Gadir Salim (Sudan)
3) LA BONNE AVENTURE by L'attirail (France)
4) CUADROS TANGUEROS by Pablo Agri Sexteto (Argentina)
5) KEMBALI MENEINTAIMU by Mayang (Indonesia)
6) SON DE MADERA by Los Orquestas Del Dia (Mexico)
7) SMOKIN' CLASSICS by Smoky Greenwell (USA)
8) SILVER NOTES by Christy Sheridan (Ireland)
9) ZELVOULA by Gramoun Lele (Reunion)
10) RUBY WITH TATOU BAND by Ruby (Egypt)

 まあ、定番の企画ではありますが、我が”ワールドミュージック年間ベスト10”など並べてみました。

 とりあえず2005年のベストとしておきますが、もしかしたら何年も前の作品が混じっているやも知れません。まあ、その辺は「俺が聴いたのは今年なんだからしょうがないじゃないか」と居直っておきます。というか、そもそも資料不足で制作年代の分からないものもありまして。10位の奴なんかレコード会社名らしきもの以外、ジャケに書いてあるのはすべてアラビア文字なんだから、どうにもなりゃしません。

 いくつかの作品については、すでにこのブログでコメント済みですが・・・1位は、以前から噂のみ伝わって来ていたけどやっと音そのものに出会え、即、喝采!アフリカの路上より世界の最先端に突き刺さった一発は痛快の一言でした。
 2位も同じくアフリカ勢。スーダンのラップですが、民俗調のバックトラックともども、アフリカの大河の流れを想起させる雄大なスイング感(?)で持って行かれました。
 3位は「架空の共産圏サウンド」なる擬似非ワールドミュージックのアイディアが、まず傑作!あとは余計な意味付けなど企まずに、虚構の世界の馬鹿げた冒険を楽しもう。
 4位。弦楽6重奏によるタンゴの幻想世界。こんな風雅な音世界もまた、この世界にはありうるのだな、という・・・歌ものタンゴの古典、「想いの届く日」のインスト版の美しさに、しばし陶然でありました。
 5位。インドネシア・ポップス界に孤高の位置を占める中堅女性歌手による都会派ポップスなのだけれど、作品の中ほどに収められたジャワ旋律の古典がすべてを「それでは収まらない何か」へと強力な求心力を持って押し上げている。崇高なる仕上がり。にもかかわらず、ポップス。
 6位。これは私にはまったく未知だったメキシコのローカル・ポップスなのだけれど、ヨーロッパより流入したラテンの要素とアフリカより連れて来られた黒人音楽の激突の瞬間のヒリヒリした感触がいまだ鮮烈に息ずいているようで、その生々しさにドギマギ。
 7位。多言は無用。メチャクチャかっこ良いブルース・ハーモニカです。ブルースへの愛情、再燃でした。
 8位。マンドリンとバンジョーによって、美しいアイリッシュ・トラッドのメロディを慈しむように奏でる。ただそれだけ。いや、それ以外、何が必要と言うのだ。桃源郷の音楽です。
 9位。インド洋の果て、マダガスカル島に寄り添うように浮かぶ小国、レユニオンの、その成り立ち、大いに興味深いローカル・ポップス。旅先でふと立ち寄った田舎の祭りみたいな素朴な手触りがいとおしいです。
 10位。詳細を知らないのですが、なんでもエジプトのアイドル歌手とのことです。アラブ・ポップスの伝統的要素とテクノやドラムン・ベース音との混交。そしてその狭間に響く、クネクネと官能的なルビー嬢の歌声。ひたすら妖しい世界です。


 以上、訳の分からない盤ばかり並べまして恐縮ですが、皆さんがこれらの音に何かの気まぐれからでも接するきっかけになってくれたらと祈りつつ。
 (冒頭に掲げたのは第10位のルビー嬢のアルバムのジャケ写真です)






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