”Songs Lost & Stolen”by Bella Hardy
イギリスのフォークやトラッドに興味のある人たちには、かなりの好評をもってむかえられているみたいな、新人シンガーソングライター。このアルバムが早くも三枚目だそうな。
なるほど、流れの生き生きとしたメロディのある曲を書き、ややひねくれた躍動感(?)をもって奔放に歌いまくる彼女は魅力的だ。
彼女の歌からは、頭は良いんだけどちょっぴり意地悪、みたいな女の子像が浮かび上がる。まだ子供のクセに、いろいろ人生の機微みたいなものを知識として入れ込んでいて、時にドキッとさせる表現で鋭く大人をからかう、みたいな。
そんな女の子の感じた日々のときめきや孤独なんかがリアルな手触りを持って立ち上がり、その辺を跳ね回る。そんなものを見る面白さだろう、彼女の歌の魅力は。
アルバムを聴いていると、てっきり自身のギター弾き語りを中心にしたサウンド作り、なんて聴こえるんだけど、実はご本人はフィドルしか弾いていない。
というのをデータを読んで知り、なんだか化かされたみたいな気持ちになったが、歌を聴いた後では、それも彼女の仕掛けたいたずらみたいに思えたりする。