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「プリンセスチュチュ」ファンページ

ワルキューレ その3

2011-05-28 14:33:45 | その他
再びMetに戻って。

「ワルキューレ」は、基本、ファンタジーなんで、何と言うかまあ、わりと無茶なストーリー展開...
で、これをすんなり通すには、人々の運命に対して強大な影響力を持つ最高神ヴォータンがそれらしく見えるかどうか、が一つのカギじゃないでしょうか。
そういう意味で第2幕のヴォータンの登場シーンはかなり重要だと思うんですが、その点もブリン・ターフェルは文句無し。
そもそもこの人は、歌もさることながら演技力(歌の演技力も含めて)が抜群で、普通のオペラ歌手がともすると演技がお留守になりがちなのとは一味違ってますね。(演劇の国イギリス出身のゆえか?)
舞台演出にも協力的というか積極的で、他の歌手ならやらないようなこともさらっとやってのけ、いつも感心させられます。

さて、そのブリンは今回も、"The Machine"の山(笑)の向こうから姿を現した瞬間からさすがの存在感で、歌い始める前から観客の意識をがっちり掴んでました。
そしてここでもう一人の主役、というか、タイトルロールのヴァルキューレのリーダー、ブリュンヒルデ(デボラ・ヴォイト)登場! なんですが...

本来なら舞台前面上手寄りから、舞台の後ろ半分を占める『岩山』(="The Machine")に駆け上がり、ヴォータンに横から抱きつく、という演出(@リハーサル映像)だったんですが、デボラは『岩山』に上った直後、大きく傾斜した複雑な装置(ぱっと見には分かりにくい凹凸もあるんです)に足を取られて転倒。
膝をついたまま舞台前面に滑り落ちてしまいました。(初日の初登場で...)
観客の叫び声でブリンが振り返り、とっさに手を差し伸べたものの、全然届くような距離ではなく。
どうするのかなぁ、と思って見てましたら、デボラは無理をせず、その場で駄々っ子のように片足で地団駄を踏んでみせ、"The Machine"には上がらずにそのまま下で演技を始めました。

ブリンは一瞬、デボラが落ちた方へ向かいかけたものの、デボラの様子を見てさりげなく知らん顔をし(手に負えないやんちゃ娘に対するような仕草)、自分のパートを歌い終えてから反対側を周って下に降り(←これは振付け通りの動き)、デボラと合流。
本来ならデボラが"The Machine"の上、ブリンがその下でやるはずの演技を、二人とも下で続けました。
位置が違うと、動きというか、見せ方を微妙に変えなきゃなりませんが、そこは二人のアドリブですね。
その辺りは二人とも、さすがベテランという感じでした。
最初からそういう演出だったのかと思った人もいたようです。それくらい自然でしたよ。

(さらにつづく)

ニコラ・ル・リッシュ来日延期

2011-05-28 14:32:01 | その他
そういえばNBSからメールが来てましたが、今日から発売開始のはずだった<ニコラ・ル・リッシュとパリのエトワールたち>(2011年8月公演)は延期になったらしいです。
お知らせ及びニコラ・ル・リッシュのメッセージのページは下記↓
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-335.html

まあ8月だと、電力事情も最悪と予想されるんで、バレエとかやってる場合じゃないと言われてもしょうがないですが...

先行販売もあった?んじゃないかと思うんで、チケットお持ちの方はお気をつけ下さいませ。

来週、イギリスに行かれる(居られる)方への情報です

2011-05-25 01:10:48 | その他
英国ロイヤルバレエの公演を野外スクリーンで(もちろん『タダ』で)見られる、BP Summer Big Screensという催しが6/1(水)夜(現地時間)にあります。

Manon マノン(マスネ作曲/イェーツ編曲)
The Royal Ballet
Performance LIVE at 7.30pm on 1 June

ちなみに当日のキャスト(予定)は
 マノン:アリーナ・コジョカル
 デ・グリュー:ヨハン・コボー
 レスコー:リカルド・セルベラ
 [ケネス・マクミラン振付]

場所はロンドンのトラファルガー・スクエアや、エディンバラのフェスティバル・スクエアなど、イギリス各地。
詳しくはロイヤルオペラハウスのイベント情報ページ↓で御確認下さい。

http://www.roh.org.uk/whatson/bpbigscreens/index.aspx

まあ、連休でもないんで、仕事でなければあんまり行かれる方もいらっしゃらないかとは思いますが...
(しかもまた火山灰で空港閉鎖になりそうな雰囲気だし)

あと、7月にオペラの中継もあります↓ので、そちらを御覧になれそうな方は、散歩がてら覗いてみられてもいいんじゃないでしょうか。

Madam Butterfly 蝶々夫人(プッチーニ作曲)
The Royal Opera
Performance LIVE at 7.30pm on 4 July
 蝶々さん: パトリシア・ラチェット
*7時からHum-Along live
 ↑みんなでその曲の名旋律をハミングしよう!という、よく分からない催し;ハミング指導付き(笑)

Cendrillon (Cinderella) シンデレラ(マスネ作曲)
The Royal Opera
Performance LIVE at 7.30pm on 13 July
 シンデレラ: ジョイス・ディドナート

日本ではこういうふうにトップレベルの歌劇場が無料で公演を公開する(野外スクリーン上であるにしろ)ことって無いですね。
まあ、向こうではオペラ・バレエが(日本より)もっと大衆的なもの(そういう歴史がある)だったり、こういう事業が(オペラ公演自体も)寄付で支えられてたりって事情もあるんでしょうが。

ニワトリが先かタマゴが先か、って議論になるのかもしれませんが、オペラ/バレエ・ファンの裾野が広がらない(ので興行収入が上がらない)とか嘆いてるより、こういう企画を定期的にやった方がいいんじゃないかなぁ、とか思ったりします。
アマチュアや学生の公演ではたまにこういう『お試しプログラム』みたいなのがありますが、あからさまに言ってしまうと、やっぱり最初に観る時には『良いモノ』を観ないとその良さが分からない(従って「面白くない」という意識が植え付けられてしまう)という気がするので。
まあでも結局、そういうことに予算を付けようっていう一般的な意識が無いとどうしようもないんですかね...

ワルキューレ その2

2011-05-20 23:34:52 | その他
「ワルキューレ」のストーリーはみなさまよく御存知とは思いますが、もしかしたらもう忘れた、って方もいらっしゃるかもしれませんので、まずはざっくりおさらい。(3分でわかる『ワルキューレ』 笑)


神々の長ヴォータンが人間の女性に産ませた双子の兄妹、ジークムントとジークリンデ。
二人は子供の頃、敵対氏族の襲撃によって生き別れになり(この時、母親死亡)、ジークムントは一緒に狩に出ていた父ヴォータンとしばらく森で暮らしていたものの、やがて父ともはぐれて流浪の身。
ある時うっかり不幸な乙女を助けようとして、悲惨な結果に終わり、追われて逃げ込んだ森の中、疲労困憊して倒れ込んだ一軒家には、なんと、誘拐され、奴隷同然にその家の主フンディングと結婚させられたジークリンデが。
しかもこのフンディング、ジークムントが必死に逃げようとしてた、まさにその追っ手...
とことん運の悪いジークムント、武器も無いのに翌朝決闘することを強いられ、進退窮まってしまいます。
しかしそんな状況の中(だからこそ?)、ジークムントとジークリンデの恋心は、これまでの不幸な境遇の反動のように燃え上がり、お互いを兄妹と認識するのが先か、恋に落ちるのが先か、てな勢いであっという間にくっつき、ついでにヴォータンがジークムントに約束し、ジークリンデんちのトネリコの幹に残していた剣(ノートゥング)も手に入れて、フンディングを眠り薬で眠らせた隙にさっさと遁走(+α)しちゃうのでした。

ヴォータンは最初は二人を守ってやろうとしてて、彼と智の女神エルダとの間の娘のブリュンヒルデ(戦場で斃れた勇者の魂をヴァルハルに導くヴァルキューレ)にもそう命じてたんですが、本妻のフリッカ(結婚の女神)は当然おもしろくない。ヴォータンをなじり、兄妹の行動は婚姻の神聖を穢すものだとして、全ての庇護を取り上げるよう迫ります。
結局ヴォータンはその要求に屈し、先とは正反対の命令を下して、ブリュンヒルデもいったんはそれに従いますが、実際にジークムントと話したブリュンヒルデは心を翻し、ジークムントを勝たせようとします。
が、ギリギリのところでヴォータンが現れて『契約の槍』でノートゥングを砕き、結果ジークムントはフンディングに殺され、ブリュンヒルデはジークリンデを連れて逃亡。ヴォータンはフンディングを片付けた後、命令に背いたブリュンヒルデを怒りに燃えて追います。

ブリュンヒルデはヴァルキューレの姉妹達のところに逃げ込み、かくまってくれるよう頼みますが、さすがの戦乙女達もヴォータン相手では尻込みするのもムリありません。
一方、悲嘆に暮れて死を願っていたジークリンデは、ジークムントの息子を宿していることをブリュンヒルデに告げられた途端(なんでそんなすぐに妊娠が分かるんだ、って疑問は却下 笑)、態度豹変。
ブリュンヒルデが授けた『ジークフリート』という名と、ノートゥングの破片をたずさえ、竜に変化した巨人がニーベルング族の宝を抱え込んでいる魔の森へと身を隠します。母は強し。
直後にヴォータンがやって来てヴァルキューレ達を恫喝、観念したブリュンヒルデはヴォータンに対峙して懸命に釈明。
しかし結局罰を逃れることはできず、身分剥奪の上に、眠りの呪いをかけられ、目を覚まさせた男のものとなることに。
それでもなおも必死に食い下がるブリュンヒルデ。
最も愛した娘の懇願にヴォータンもついに心を動かされ、『真の英雄』のみが娘に近づけるよう、火の神ローゲに命じて、娘を眠らせた岩山の周りに魔法の炎を巡らせるのでした。


と、いうわけで...
第1幕の幕が上がって、まず登場するジークムント=ヨナス・カウフマン。
ヨナスは前出のファン・ディエゴ・フローレスとは対照的と言っていい声質のテノールで、荒々しいほどの暗さと深みのある声が、抑圧されてくすぶる情熱と烈しさを醸し出し、ジークムントにはこれ以上ないほどの適役vですね。
そのイケメンな容姿と相まって(笑)、女性に(男性にもですが)絶大な人気なのもうなずけます。
特に第1幕終盤でジークリンデへの愛を歌い上げる「冬の嵐は退き、恍惚の月が照らす」は、体に直接響いてくるような迫力で、ただもう呆然と聴き入ってしまいました。
この声とルックスで迫られたらジークリンデがあっという間にオちるのも納得?で、まあ、ある意味、スゴイ説得力(笑)

一方のジークリンデは、清らかなタイプのワーグナー・ヒロイン(ゼンタとかエリーザベトとか)で人気のエヴァ・マリア・ウェストブルックで、第1幕では、苦しみと孤独の中に生きてきた薄幸の乙女を、可憐かつ情熱的に聴かせてくれました。
しかし第2幕開始直前に体調不良による交代がアナウンスされ、第3幕でも復帰できず、そのまま最後まで代役の歌手が歌うことに。
第1幕では(その後のカーテンコールでも)、特に問題があるようには見えなかったんですが...
それ以降の公演日のキャストが変更になっていないところを見ると、一時的なものだったのでしょうが、何があったのか気になります。
ちなみに代役の人(名前忘れました ;)も素晴らしく、第3幕の絶唱は感動的でした。

あと、フンディングのハンス-ペーター・ケーニヒとフリッカのステファニー・ブライスも、重みのある渾身の歌唱で、大喝采を浴びていましたね。

(まだつづく)

ワルキューレ その1

2011-05-13 02:14:37 | その他
実のところ、これを観に行ったと言っても過言ではないわけで...(笑)

当サイトの一押しバス・バリトン、ブリン・ターフェルがヴォータンを歌うということはさておくとしても、ブリュンヒルデは数多のワーグナー・ヒロインを制覇してきたデボラ・ヴォイト、ジークムントは魅惑の赤丸ヘルデン・テノール、ヨナス・カウフマン。
しかもこの「リング」サイクル、ジェームズ・レヴァインのMet40周年記念製作で、Metが総力を挙げて取り組む、ロベール・ルパージュ演出の新プロダクションとくれば、観に行かないわけにはいきませんね!
というわけで...

いやもう何つーか、度肝を抜かれました(笑)
このプロダクションでは、以前書きました通り、「ニーベルングの指環」シリーズ全作品を通して、"The Machine"という蛇腹状の巨大セット(近くで見ると実際には一つ一つのパーツはただの板ではなく、側面が横長の三角形のような形でした)が常に舞台上に横たわっていて、それが様々に変形して多様な場景を表現するようになってます。
で、実は第1幕が始まる前から幕は開いてて、"The Machine"も見えてるんですが、冒頭『嵐の音楽』が始まった途端、そこにはあっという間に冬の嵐の光景が...(ネタばれになるので詳しくは書きません 笑)
それは幻想的な美しさで、否応なしに物語世界に惹き込まれてしまいました。

ただし1~2幕目くらいまでは、"The Machine"の動きも人の動きもそれほど大きくもなければ奇抜でもなく、どちらかと言うとわりとオーソドックスというか予想可能な動き(?)で、1作目の「ラインの黄金」の方が演出的にはユニークだったかな、という気がしました。
...が。
第3幕、かの有名な『ワルキューレの騎行』が始まると、観客からどよめきが...(笑)
オペラ歌手にここまでさせるか...というのが私の感想ですが、ここまでさせちゃうのがMetなんですねぇ。
3人のラインの娘たち(in 「ラインの黄金」)といい、8人のヴァルキューレたちといい、Metの歌手選びでは『歌』以外の要素も必須事項だな、としみじみ思わされました(笑)
無事着地して見事歌い切った彼女達に、観客も惜しみない拍手を送ってましたよ。


私の説明じゃ、何だかさっぱり分からん!という皆様。
この作品も、松竹のMETライブビューイングで上映予定です。

松竹 METライブビューイング 「ニーベルングの指環〈第一夜〉《ワルキューレ》」(全3幕)
 (東劇、新宿ピカデリーほか全国の映画館にて上映予定)
 2011年6月11日(土)~6月17日(金)
 上映時間:5時間20分(休憩2回)
 [MET上演日 2011年5月14日]

あと、一部だけですが、MetのサイトのLive in HDのページで、リハーサル映像(第1幕のジークリンデ&ジークムントと、第2幕のブリュンヒルデ&ヴォータン)が見れますよ。
http://www.metoperafamily.org/metopera/broadcast/hd_events_next.aspx


(注:「ワルキューレ」という表記は完全に日本語で、本来の発音は”ヴァルキューレ”(英語だと”ヴァルキリー”)が近いです。
が、一般的に日本語タイトルとしては「ワルキューレ」で通っていますので、演目(音楽)名としてはこちらを用いています)

カプリッチョ

2011-05-11 23:57:55 | その他
さて、再びメトロポリタンオペラに戻りまして。

昨シーズンの新プロダクション(オープニング・ガラで上演されました)のCapriccio(カプリッチョ)。
リヒャルト・シュトラウスのオペラの中では、マイナーとは言わないまでも、超メジャーではない方...かな?
観に行ったのはLive in HD(アメリカの映画館での全国生中継)当日の公演でした。
(なので、舞台周囲にクレーン・カメラやレール・カメラがいっぱい)

一応、昨年と同じ演出なんですが、衣装などに若干変更があったようですね。
隅々まで洗練された演出で、序曲が始まって観客席のシャンデリア(←『スプートニク』という愛称が付いてる星状のもので、通常は上演前に天井に引き上げられます)にぽうっとオレンジ色の明かりが灯るところから、気分はパリの社交界v

ストーリーとしてはさほどドラマチックなものではなく、パリ近郊の伯爵邸でのある午後のできごと。
伯爵の妹の伯爵夫人(←Die Graefinの訳で、立場ではなく身分のこと)マドレーヌをめぐる恋の鞘当を中心として、「オペラで重要なのは詩か音楽か」というメインテーマが、二重構造のような形で展開されていきます。
そこにさまざまな登場人物たちが絡み、その中で伯爵が「今日の出来事をオペラにしたらいい」と言うセリフがあって、実は観客はそのオペラを観ているという二重構造にもなっています。

伯爵夫人の誕生日を翌日に控えてのパーティーのリハーサルと、劇場公演のあり方についての議論に交じって、バレエ・ダンサーやイタリア・オペラの歌手が登場するんですが、コミカルな演技で大いに観客を笑わせていました。
(ダンサーのシーンでは結構ちゃんとバレエを踊ってるので、バレエ・ファンの方も楽しめるのではないかと思います)
全体的に軽妙洒脱で、華やかさの中にピリッとエスプリが効いていて、この長いオペラが終わってしまうのが惜しいと思えたくらい、素敵なものでした。

ヒロインのマドレーヌは、現在この役と言えばこの人という、ルネ・フレミング。
優美でありながらも憂いを感じさせる声で、知的でちょっとアンニュイな美貌の伯爵夫人を見事に演じていました。

日本で観る機会はあまり無いオペラなんじゃないかと思いますが、これも松竹のMETライブビューイングで上映予定ですし、そのうちNHK BSでも放送されるかもしれませんので、もし御興味があれば。

METライブビューイング 「カプリッチョ」(全1幕)
 (東劇、新宿ピカデリーほか全国の映画館にて上映予定)
 2011年5月14日(土)~5月20日(金)(一部劇場は19日(木)で終了)
 上映時間:2時間46分(休憩なし)

途中、ホルンがどソロでカスったのもバッチリ録音されてるものと思われます(笑)
あと、オペラのごく一部分だけですが(たぶんマドレーヌが歌う『最後の場』)、来週のN響アワーで聞けます。

2011/5/15(日) NHK教育 21:00-21:57
N響アワー 気ままにセレクション~今宵もカプリッチョ総集編~
◆歌劇「カプリッチョ」 作品85 から (リヒャルト・シュトラウス)
 ソプラノ: フェリシティ・ロット
 指揮: アンドレ・プレヴィン
 [収録: 2009年10月17日, NHKホール]
そのほか

ただ、まあ、いわゆるリヒャルト・シュトラウスの曲なんで(笑)、あの、艶っぽくて大袈裟な感じが好きでない方には、曲だけ聴いてるのはあまり面白くないかもしれません。
そういう意味でも、2時間半近く休憩無しのオペラを飽きさせずに観せるジョン・コックスの演出は出色だと思います。

ルグリ先生来日公演II

2011-05-08 02:09:26 | その他
ルグリ先生と愉快な仲間達(笑)のアンサンブル公演が今夏もあるみたいですね。
ちょっと前にNBSで会員先行抽選予約をやってたんですが、電子チケットぴあからも先行抽選「プレリザーブ」受付中(2011年5月5日(木・祝) 11:00~2011年5月11日(水) 11:00、一般前売り発売は5月14日(土)10:00a.m.から)のお知らせが来ました。
御興味がお有りの方もいらっしゃるかと思いますので、いちおうお知らせ。

マニュエル・ルグリの新しき世界 II〔ゆうぽうとホール 東京〕
◇Aプロ〈マニュエル・ルグリ&東京バレエ団〉
「ホワイト・シャドウ」/「ラ・シルフィード」第2幕 他
[出演]マニュエル・ルグリ / パトリック・ド・バナ / オレリー・デュポン / フリーデマン・フォーゲル / 吉岡美佳 / 上野水香 / 西村真由美 他
 2011/7/13(水) 18:30 開演
 2011/7/16(土) 14:00 開演
◇Bプロ〈ガラ公演〉
「イン・ザ・ナイト」/「サイレント・ヴォイス」/「クリアチュア」 他
[出演]マニュエル・ルグリ / オレリー・デュポン / フリーデマン・フォーゲル / パトリック・ド・バナ / イルゼ・リエパ / 上野水香 / 東京バレエ団 他
 2011/7/15(金) 18:30 開演
 2011/7/17(日) 14:00 開演
 2011/7/18(月・祝) 14:00 開演

NBSのトップページから詳細情報ページへの行き方が非常に分かりにくい(笑)ので、一応URLを載せておきますね。
[Aプロ]
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/cat16/LegrisA.html
[Bプロ]
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/cat16/LegrisB.html

上記の演目・出演者の他、ルグリ先生が芸術監督やってるウィーン国立歌劇場バレエ団のメンバーが、小品を幾つか踊るみたいですね。
ルグリ先生の出演は、Aプロの「ホワイト・シャドウ」と「マノン組曲」、Bプロの「ルートヴィッヒ─白鳥の歌」と「イン・ザ・ナイト」の予定。
つーか、フリーデマン・フォーゲルはもう日本に来れるのか?!(笑)

ちなみにNBSのサイトにはルグリ先生の日本へのメッセージも掲載されてますので、もし御興味があれば。
http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/topmenu/post-321.html

たまにはフラメンコ

2011-05-06 23:03:52 | その他
最近は(?)スペイン居酒屋(バル)ブームで、ショーを見る機会も多くなった気がしますが。
明日のNHKプレミアムシアターはフラメンコ特集です。

2011/5/7(土) 23:40-03:15 NHK BSプレミアム
(※急遽放送時間、内容を変更してお送りします、だそうです)
◇マリア・パヘス舞踊団 「ミラーダ」
マリア・パヘス、マリア・モラレス、イザベル・ロドリゲス、エバ・バレーラ、マリア・ベガ、ホセ・バリオス、ホセ・アントニオ・フラード、パコ・ベルベル、ルーベン・プエルタス
[2011年2月20日  Bunkamura オーチャードホール]
◇インタビュー「マリア・パヘスが語るフラメンコ」 (聞き手:鶴田真由)
◇「ヴェルティージュ ~陶酔のフラメンコ」
ホセ・マジャ、ケリアン・ヒメネス、ポル・バケーロ、プラド・ヒメネス(フラメンコ)
サマール・シャリフィ(歌)、エリカ・セッレ(歌)、イサーム・シャリフィ(ウード)
[2007年7月 フランス リヨン]

ダンス好きの方、ロマ/アラブ音楽好きの方、いかがでしょう?
プログラム最初の、マリア・パヘス舞踊団が今年、日本で世界初演した作品 「ミラーダ」では、スペインの伝統的な踊りのほか、サン=サーンスの「白鳥」(バレエでいうところの「瀕死の白鳥」;るうちゃんが”絶望の湖の底”で踊ってたヤツ)を『腕の動きだけで踊る』らしいです。

オリー伯爵

2011-05-05 21:45:24 | その他
さて、というわけで、一応、観てきたものの報告もしとかなきゃいけないですね。
まずは、新演出のロッシーニのオペラ、Le Comte Ory(ル・コート・オリー;オリー伯爵)について。
このオペラの最終公演日のを観ました。

モダンな演出も見どころなんでしょうが、やはりこのオペラの一番の『売り』は、タイトル・ロールを歌った驚異の高音テノール、ファン・ディエゴ・フローレス♪ですね。
相手役の伯爵夫人アデールは、これまた見事な高音のソプラノ歌手ディアナ・ダムラウ、さらに、オリー伯爵の小姓で恋敵のイゾリエ役、ジョイス・ディドナート(メゾ・ソプラノ)や、家庭教師役のミケーレ・ペルトゥシ(バリトン)、怪しい仲間ライムボー役のステファン・デゴー(バリトン)も素晴らしい声でした。

実はファン・ディエゴ・フローレスの声を生で聴いたのは初めてだったんですが、まさに圧倒的。
人気のある歌手の声には、他の人には無い、特有の『力』や『味』が在るものですけど、彼の声は本当にずば抜けて魅力的ですね。
他の有名テノール歌手の声と比べても、その明るい伸びやかさと煌きの点では群を抜いていると感じます。
独特の声質で、コーラスの中でも際立って聴こえますし、彼が歌い始めた瞬間にそれと分かるくらい。
彼の声を聴くだけでも、これを観る価値はあったと思わされました。

演出はバロック・オペラのパロディを意識したもので、わざと歪んだちゃちな舞台装置を使ったり、バロック劇場で使われていた音響装置(風や雷の音を出すためのカラクリ)を舞台上で使ってみせたりしていて、面白かったです。
話の内容としては、好色なオリー伯爵が伯爵夫人アデールをオとそうとしてあの手この手で迫るというもので、一部お子様には不向きなシーン(笑)もあったりしますが(実際、初演当時には不道徳だとして上演禁止になったらしい)、全体的には明るく愉快な舞台でした。
聖者や尼さんに化けたオリー伯爵のわざとらしい演技も楽しく、ラテン(アメリカ)系で陽気なファン・ディエゴは、この役をとっても楽しんでるように見えました。



このプロダクションについては、メトロポリタン・オペラのLive in HD(アメリカの映画館での全国生中継)の際の録画が、今週末から1週間、日本の映画館で上映予定です。

松竹 METライブビューイング 「オリー伯爵」(全2幕)
 (東劇、新宿ピカデリーほか全国の映画館にて上映予定)
 2011年5月7日(土)~5月13日(金)
 上映時間:3時間8分(休憩1回)
 [MET上演日 2011年4月9日]

詳しくはウェブサイトで↓
http://www.shochiku.co.jp/met/
ただしこの「METライブビューイング」は1回3500円(今シーズンは「ワルキューレ」のみ5000円)と、ちょっとお高めなんですよね...

Live in HDの映像はNHK BSの「華麗なるメトロポリタンオペラ」っていうシリーズで半年から1年遅れで放送してることが多いので、これもそのうちやるかもしれません。確かではありませんが。

Metオペラショップ

2011-05-03 21:30:39 | その他
オペラハウスに併設されてるショップにはそれぞれ特徴があるものですが、Metの「オペラショップ」(←店の名前)はまた独特ですね。
面積もそれなりに大きくて、CDや書籍等も多いんですが、何と言っても服飾品が豊富。
普通はあってもTシャツくらいだと思うんですが、ここは各種アクセサリーからバッグやスカーフ、帽子(キャップではなく観劇用のフォーマルなもの)、ネクタイに、果てはドレスの上に羽織るジャケットまで、店の前面の目立つところを、色とりどりの華やかなモノが占めてるんですよね。
フォーマルなパーティー等でしか使えないような品ばっかりで、まあ、それ相応の価格なんですが、こないだ実際に買ってる人を見ました....
うーん、アメリカ。
普通に、カップとかトートとかもありますが。ステーショナリーとかイラスト・ポスターとか。何故か石鹸やチョコレートもあったな。
そういえば(バレエ・ファンに)話題の映画「ブラック・スワン」のサントラCD(たぶんDVDじゃなかった...よく見てないので 笑)もありました。

ちなみにこの「オペラショップ」で、現地時間2011/5/3(火)の午後2時から(あと4時間もないですね)、「ワルキューレ」に出演しているヨナス・カウフマンとブリン・ターフェルのCDサイン会があるらしいです("Meet Jonas Kaufmann and Bryn Terfel at the Met Opera Shop")。
私も行きたかったけど、これが発表された時にはもう予定変更できなかったので...
今、NYにいらっしゃる方、オペラ界の2大スターと間近で会うチャンスですよv