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「プリンセスチュチュ」ファンページ

19Akt

2005-10-29 22:22:38 | チュチュ感想文
21Aktと並ぶ、もう一つのメンデルスゾーンタイトルの回。
もっとも「真夏の夜の夢」は1Aktから出てますけどね・・・
結婚行進曲はこれと「ローエングリン」のが有名ですが、結婚式で演るなら
「真夏の夜の夢」の方がいいんじゃないかな。と思います。
(「ローエングリン」の結婚はあっというまに破綻しちまいますので)

「真夏の夜の夢」で私が一番好きなのが夜想曲(ただのホルン好きか?)。
この曲は静かで穏やかな感じで、あんまり甘いイメージは無かったんですが、
クレールとみゅうとの色っぽいパドドゥに意外と合ってて面白かったです。
元々の劇付随音楽としては妖精が恋人達を眠らせるところの音楽だそうですが、
つい先日或る方からお借りした(ありがとうございましたvv)DVDで初めてバレエ版を
見させていただいたところ、妖精の王と女王が仲直りして踊るシーンで使われてました
(確かにバレエにするならその方が音楽的に合ってる)。
なるほど~ それでクレールとみゅうとか・・・


さて、カラスなみゅうとは、17Aktでプレッシャーかけられたせいか、ラブレター配達屋サンに
毎日顔出したりして、地道に候補者集めをしているようで(笑)
しかしそこに戻ってきた「誇り高き心」、意外な抵抗力を発揮。
やはり「プライド」は「愛」に勝つのか・・・

一方ふぁきあ、初っ端から驚き過ぎです。別に水が掛かったって、裸になるだけで
怪物化するわけじゃあるまいし・・・(むしろ、見られるあひるの方が気にするべきだと
思うんですが、彼女はいつも彼ほどには取り乱さないですね)
それにしても夜の暗がりの中、2階の窓から見下ろした状態で、よく
道端にいる小っちゃい(しかも動いてもいない)アヒルを一発で見つけられたな・・・
余程目がいいのか、アヒルの色が目立ったのか、それともやっぱり「愛」か?

この回もうずらの印象が強いです。
突っ張りふぁきあと男のロマンより現実重視なあひるの言い合いのシーンでも、
睨み合う二人の方じゃなくて、自分がぶちまけた水を拭き(拭かせられ?)ながら、
言い争う両親・・・じゃなくてあひるとふぁきあを興味津々に眺めているうずらの方に
つい目が行っちゃいます。
そしてうずらと言えばこのセリフ!というアレもこの回。
「しっぽ」と「らぶらぶ」に飽くなき探究心を燃やす、
いたずら盛りのうずらの魅力たっぷりな19Aktでした。

2005-10-23 19:24:25 | その他
祝・ディープインパクト 無敗の三冠達成!
(全然チュチュと関係無くてすみません)
らしいレース展開で全く不安は感じさせませんでしたが、それでも最後の直線で
前に並んだ馬をあっという間に抜き去っていく姿は強烈でした。
これほど強い印象の馬は久しぶり。そして今後もしばらくは出ないでしょう。

というわけで、チュチュの馬について・・・
ふぁきあの馬は大きさとか細さからして、たぶんサラブレッド系かな?
ネルトリンゲンを歩いてた時にもそれらしい匂いがしてたので、馬がいること自体は
問題無いと思うんですが、外界と隔絶されてる町中で(しかも繊細なサラを)
どうやって飼ってたのかは謎。
(そういえば6Aktであひるが被ってた荷馬車いっぱいの干草もどこから来たのか謎だな)

それはともかく、3Akt、10Akt、18Aktと、回を経るごとに馬の描写も良くなってきてますね。
とは言っても、形とか、動きとか、乗ってる人の動きとか、えっ?ってトコはいろいろあるんですが・・・
まあ脳内補正してます。
(例えば甲冑を着けた騎士をサラに乗せてあんな風に走るのは絶対無理なので、
ふぁきあの馬とは当然、体格の差があるはずだとか)
ちなみに馬同士がぶつかって倒れた時、私が一番に心配したのは、ふぁきあ達のことではなく
馬の脚のことでした・・・
そういやあの馬、あの後どうしたんだろう?片手にあひる、片手に馬で帰ったのかな?

14Akt

2005-10-22 21:40:47 | チュチュ感想文
もう一つの印象的なシェエラザード、猫先生の青春の思い出(?)を彩る
「若い王子と王女の物語」。
前からこの曲は、「現在進行形のロマンス」というより「きれいな思い出」
って感じだと思ってたんで、この回想シーンはぴったりだと思いました。
26Akt教会の塔のシーンでも使われてますが、そこでも「若い王子と王女」たる
みゅうととるうを表しているというより、現実を去って思い出になっていく二人を
象徴しているような気がしました。

・・・でも、いくらなんでも舞台で基礎練習をするダンサー(アーティスト)
はいないんじゃないでしょうか。大抵の劇場には練習用の小部屋があるし。


さて1Aktとふたごの14Aktですが、話も細工もずっとエレガント。こなれてるって言うのかな?
卵の章を経て、表現技術がより繊細になり、独特の世界観も熟成されてきた感がありますね。
1Aktとのシンメトリーの面白さも勿論ありますが、それがただ出来事をなぞるだけに終わってません。

でも正直に言えば、冒頭の夢が「みゅうと先輩の夢」だったのが「ふぁきあの夢」(あひるちゃん言)
になってるのが一番象徴的で萌え。その後のあひるちゃんの狼狽ぶりも意味ありげで、オイシイです。

あと、落下王子を助けるため、寮の屋根を斜め走りするあひるちゃんに、
ついコ○ン(未来少年の方)を連想しました・・・(歳がバレる)

それにしても落ちてどうするつもりだったのか、みゅうとの意図がイマイチ掴めません。
おせっかいでお人好しの騎士を嵌めるにしても、自分が死んじゃってはしょうがないんじゃないでしょうか?
(1Aktのドロの台詞からすると、2階からでも落ちたら死ぬみたいだし)
もっと言うと、いてもいなくても変わらない「用済みの騎士」を
なぜいまさら罠に嵌めて追い払う必要があるのか?
ヘタレ騎士でもやっぱり脅威だったのか?(まあ、結果的にはそうですが)
うーん、よく分かりません。

24Akt

2005-10-15 18:35:49 | チュチュ感想文
さて、24Aktはカラスみゅうとの踊る(暴走する)「死の舞踏」がメイン曲ですが、
印象が強いのは「カランダール王子の物語(シェエラザード)」。

前半冒頭、次元移動で疲れておやすみなさいなあひるちゃんをよっこらせなふぁきあと、
なんでそんなに興奮しやすいんだなあおとあとのやりとり(内容はなかなか奥深い・・・)
シーンに始まり、
お持ち帰りしたあひるちゃんを自分のベッドに連れ込んで一人悶々とするふぁきあ
(間違ってないですよね?)
そして微妙に緊迫した会話が繰り広げられているとは全く思えない平和な朝食風景
(既に学校に行く気はまったく無さそう)
さらにふぁきあの怪しい態度にさっぱり気づかず、能天気に行って来ますのあひるちゃん
(ふぁきあを信用し過ぎだ!色んな意味で)
までのバックにずっとかかってます。

シェエラザードといえば12Aktのタイトル曲ですが、こちらの方が他の音やセリフとの関係で
聴き取りやすいですね。他の回でもしょっちゅう使われてますが、いずれもかなり編曲されてますし
(繋ぎ方が上手いのであまり気になりませんが)。
と言っても、ここでもやっぱり微妙にフレーズの反復が減らされちゃってたりするんですが・・・
シェエラザードはあのしつこいくらいの繰り返しが、絡みつくような色気を醸し出しているので、
削られちゃうとどうしてもあっさりし過ぎと言うか、物足りない感じ。
ま、ローティーン同士であんまりそうねっとりと官能的なムードを出すのもなんなので、
このくらいがちょうどいいのかも。

ちょっとマニアックな話になりますが、この演奏で使われているファゴット(冒頭バイオリンソロの後、
ソロで出る楽器です)はフレンチバスーンかな?と思われます。まあ基本的には同じ楽器ですが、
一般的なファゴットが明るくのどかな音色なのに比べて、フレンチバスーンは暗く柔らかな音色で、
それがこの話のBGMとしてはすごくよく合ってると思います。違うかもしれませんが。

写真はるうちゃんが立ってた(みゅうとが飛んでった)レプジンガー通りです。
しかし王子様、<呪いが解けなかったらあとはよろしく>ってのはあんまりじゃないですか・・・
と、視聴者は皆思ったに違いない。

21Akt

2005-10-09 17:25:34 | チュチュ感想文
さりげなく自己主張してたにも関わらずいつまで経っても目に留めてもらえない
あおとあ、ついにしびれを切らしてもう少し直接的な手段に訴えることにしたようですね。
(これってあれだな、バーで気になる女性を見かけて「マスター、あそこのレディに
同じものをもう一杯」とか言ってお近づきになろうとするのと同じ手だ)
しかし、人の話を中途半端に聞いているうずらには「変なあおとあ」呼ばわりされ、
さらに、うずらとあひるに向かって「なんの関わりも無い者」とか抜かしてしまって
ふぁきあに鼻で笑われ・・・哀れだ、あおとあ。

さて、余計なオマケ付きながらも、どうにか意中の人を深夜の博物館裏庭に連れ出したあおとあ、
得意満面に知識をひけらかして優位に立とうとするも、ふぁきあは例の石が目に入った途端
そちらに釘付け、あおとあの話も聞いてるんだかどうだか・・・
ここで「新世界」の第2楽章、超有名な第1主題(「遠き山に日は落ちて」として知ってる方も多いかも)
の直後の部分が流れます。

実はほぼ同じ部分が24Aktの後半冒頭でも使われてるんですね。
ふぁきあがプライドを枉げてあおとあに協力を要請する(でも態度はえらそう)シーンだから、
紡ぐ者のテーマなのかな?
それともあひるがうずらちゃんの心臓の音を通じてエデルに再会するところまでかかってる
ことからして、別の世界(真理の沼?)と繋がって死せる者とコンタクトする時の音楽?
どちらとも取れます。

それから「詩人のハープ(無言歌集)」。
言うまでも無くこれは元々ピアノ曲で、ピアノで弾けばそんなにめちゃめちゃ難しいってわけじゃ
ないですが(でも私は弾けませんが)、これをホルンで吹くのは、はっきり言って超絶技巧です。
このホルン奏者は素晴らしいです。音色も柔らかだけどしっかりした張りと輝きがあり、
必死でふぁきあを呼び戻そうとするチュチュの姿にとても合っていると思います。
ここのシーンはほんとにきれいで、何度見てもつい見入ってしまいますよ。

しかし・・・ふぁきあ!どさくさ紛れになんつーことを!!
ああでも、チュチュの胸は柔らかくて気持ち良さそう・・・
その後チュチュ(or あひる)は朝までふぁきあを抱っこしてたんだろうかとか、
あおとあは多分、朝までほったらかしにされてたんだろうなとか、
色々楽しい想像が拡がりますね。

23 Akt

2005-10-02 18:48:21 | チュチュ感想文
たぶん、お好きな方が多いと思われるこの回、私も音楽的にはこの回が一番好きです。

タイトル曲(「ルスランとリュドミーラ」序曲)はコンサートの前プロでよく演られる曲ですが、
元が短い(5分半くらい)ので、アニメの中でかなりまとまった形で聞けて
(長さは半分ですが、繰り返しなので譜面上はほとんど全体)満足感が有ります。

しかも使い方がうまい。
途中、緩やかな部分にうずら&エデルのシーンが納まっているのなんて脱帽モノ。
曲のエンディングが抱擁(って言うのかあれ?)シーンでぴったり終わるのもいいですが、
私が鳥肌立ったのはあひる&ふぁきあシンクロ部分。
緊迫感を掻き立てる上昇音型の連なり、ジェットコースターのような勢いで滑り降りてくる下降音型、
さらに弦楽器が重なってユニゾンで奏される一体感と力強さは、まさに二人の心理状態そのもの。
あの曲がこうなるとは!スゴイよ・・・

「ルスランとリュドミーラ」はロシア民話を現代(?)に甦らせたプーシキンの詩を元に
グリンカが作ったオペラで、典型的なお姫様救出モノですが、初演時の評価は
あまりよくなかったそうです。(ロシア貴族には、ロシア民話なんて泥臭いと思われたらしい)
最近とあるテレビ番組で知ったのですが、プーシキンの原詩では語り手は猫だそうです。
そのまま引用すると

 入り江に緑の樫の樹があり
 金の鎖が巻き付いていた
 鎖の端に繋がれた物知り猫が
 昼も夜も樹の周りを歩く
 猫は右に歩いては唄を唄い
 左に歩いてはお伽噺を語る

てな感じ。ちょっとチュチュっぽいですよね。

ついでに、ふぁきあが叫ぶ直前書いてた原稿は(読めなくても分かるとは思いますが)
<プリンセスチュチュ・・・><”ここから出たい!”。その・・・>
というものでした。ふぁきあが何をどこまで書いたのか、私もちょっと読んでみたかったです。

突っ込みどころとしては、ドロッセルマイヤーのお茶会でるうちゃん達の様子を見せられた
チュチュでしょうか。ふぁきあの背後にあおとあもいたのに、全く目に入ってませんでしたね。
ちゃんと状況解説したりして活躍するのに、哀れ・・・

しかしこの回の真の主役はうずら。文字通りうずらに始まり、うずらに終わるこの回、
話を動かすのもうずらなら、内面に劇的な変化を生じるのもうずら(とふぁきあ)。
最後の一言はチュチュきっての名セリフの一つだと思います。