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「プリンセスチュチュ」ファンページ

26 Akt

2005-08-27 13:01:42 | チュチュ感想文
感想文シリーズ、いきなり最終回から~


「再びこの心臓を云々」と、ここぞとばかりに後ろ向きな王子様に、
あひるちゃん怒りの反撃(違)。
(たぶんチュチュのテーマと思われる)「踊りで想いを伝える」ことを決意しますが・・・

「プリンセスを助けてあげて」のとこであひるちゃんがやってるマイムの最初のが
『王女(あるいは王子)』を示すマイムだってことが、しばらく分かりませんでした ;
(私だけかなぁ?)

やっぱりアヒルの踊りじゃ伝わらないよ、あひるちゃん・・・
まあ、でも、王子に伝わってりゃ、それでいいのか?
ていうか、ふぁきあにさえ伝わってれば、あとはふぁきあが話を書く(適当に翻訳してくれる)
から、何も問題は無い、てことですかね?(ずいぶん翻訳者の主観が入ってるけど)

結局、一番割を食ったのはふぁきあだったなあ、としみじみした最終回でした。


チュチュ感想、この後も行ったり来たり止まったり戻ったりしながら進むと思いますが、
どうぞ御了承下さい。

雑談

2005-08-20 21:34:15 | その他
今週は更新お休み~

ということで、ミニ情報。
明日(何故いつも直前・・・)、8/21(日)午後 10:20 - 00:15、NHK教育テレビ
『芸術劇場』公演コーナーで、新国立劇場公演のバレエ「ドン・キホーテ」(全3幕)をやるらしいです。
主演はボリショイのスヴェトラーナ・ザハロワ、アンドレイ・ウヴァーロフ。
評判はどうだったのかな?分かりませんが。

本館お話の部屋の方は、いい加減ふぁきあひに戻そうかと思ったんですが、
次に書こうと思ってる鳥あひるが冬の話なので、もうしばらくは今の路線で。
(いや、でも、今書いてるのも冬の話なんですけどね・・・)

「最後の宴」付録2

2005-08-07 16:55:02 | 二次小咄
もうひとつおまけ。

「・・・様!クリス様!」
はっと顔を上げると、机の前にザックスが立っている。
「ああ。なんだ?」
「副官殿から伝言です。砦外壁の補修はほぼ完了。
内部の方は明日にして、兵士らに休息を取らせたいと」
クリスはザックスの方を向いてはいるが、どこか遠くを見ているように焦点が合っていない。
クリスの返事がないのでザックスはクリスを覗き込む。
「クリス様?」
「ああ、うん、そうしてくれ」
クリスは我に返り、よく考えもせず慌てて答えた。
しかしザックスは立ち去ろうとせず、不審げに眉をひそめる。
「どうかしたんですかい」
「いや、何でもないよ。ご苦労だった」
クリスは不自然に強張った笑みを浮かべ、労いの言葉をかける。
ザックスは憮然とした表情でクリスを一瞥してから踵を返し、部屋を出ようとした。
「・・・ザックス」
背中にかけられた声にザックスは振り返る。
クリスは少しためらいながら、それでも聞かずにはいられないといった様子で尋ねる。
「もし・・・もし、とても大切なものが奪われそうになったら、お前ならどうする?」
ザックスは少し眉を上げた。
「大切なもの、ですかい?」
「ああ。とても大切なものだ。自分自身の命よりも」
クリスは縋るような目でザックスを見る。
ザックスは再び机の前に戻りつつ、こともなげに答える。
「そんなら何も悩むこたぁねぇ。命懸けでそいつを守るだけのことでさ」
「守る?」
クリスはただ鸚鵡返しに言われた言葉を繰り返す。
「そうとも。どうしても失くしたくねぇもんなら、なんもかんもかなぐり捨てて、
死に物狂いで守るしかねぇ。当然じゃないですかい?」
クリスは目が覚めたような顔になった。
「それがいいとか悪いとか、正しいとか間違ってるとか、関係ねぇ。
そんなことで諦めちまったら、悔いが残るだけじゃすまねぇ、きっと心が死んじまう。
俺ぁ、そんなあんたは見たくねぇ」
ザックスは眉間に皺を寄せてクリスを睨みつけるように見下ろした。
「俺だったらこんなところでぼやぼやしてねぇで、
そいつの傍に四六時中張り付いてでも守りますぜ。
戦争をやるのは別にあんたじゃなくてもいい。
でもそいつを守れるのはあんたしかいねぇんでしょ?」
クリスが固まったまま答えないので、ザックスは、用は済んだと判断して再び背を向けた。
しかし部屋を出る直前にふと振り返った。
「シディニアの奴ら、こないだこっぴどく追っ払ってやったから、当分来やしねぇでしょう。
クリス様はしばらくおやすみを取られるって、副官殿には伝えときますよ」
クリスは机の上の地図に目を落としたまま、何も答えなかった。

「最後の宴」付録

2005-08-06 01:31:41 | 二次小咄
恒例(?)おまけシリーズ。蛇足です。

クリスは焦っていた。
一刻も早くパルシファルに話をしたい―いや、しなければならないのに、
一昨日都に戻ってきてから、まだ、彼を捉まえられないでいる。
(今日こそは・・・)
固い決意で、クリスはパルシファルを探した。

「パルシファル、聞いて欲しいことがあるんだ、少し時間を・・・」
「悪い、また後で」
またしてもパルシファルは、別の友人達と話しながら、そそくさと逃げるように去っていく。
「待ってくれ、いつなら・・・」
そこに計ったように都合よく通りかかったヴォルフラムが声をかける。
「パルシファルは忙しいんだよ。妹の結婚のことでね」

クリスがゆっくり振り返る。
「・・・なんの話だ?」
眉間に皺を寄せてヴォルフラムを見据えるが、ヴォルフラムは一向に気にしない。
「御成婚の準備に決まってるだろう?・・・ああそうか、
君は帰ってきたばかりでまだ知らないんだな。
パルシファルの妹・・・フリーデリケとかいったか?彼女が王妃に選ばれたんだよ。
だからその準備さ」

クリスの顔色が変わった。
「そんなバカな・・・」
「どうしてだ?既に引退されたとはいえ、宰相閣下の姫だ。何も不都合は無いと思うが」
「宰相の姫・・・フリーデリケ・・・?」
自問するようにクリスが呟く。
「さっきからそう言っているだろう、何度も言わせるな」

ヴォルフラムがいらいらと答える。
「エリーザベトが選ばれなかったのは残念だが、まあ仕方ない。
パルシファルの妹なら妥当なところだ」
そう言いながらもヴォルフラムは悔し気な様子を隠せないが、
クリスはそれに気づく余裕も無い。
「それは・・・決まったことなのか?彼女の方も承諾したのか」
「勿論。とっくに公式発表されている。今頃は国境辺りにも知らせが届いているだろう」
かくしてヴォルフラムは、衝撃で立ち尽くすクリスという、世にも珍しいものを拝む機会を得た。