Entchenssee

「プリンセスチュチュ」ファンページ

オリー伯爵

2011-05-05 21:45:24 | その他
さて、というわけで、一応、観てきたものの報告もしとかなきゃいけないですね。
まずは、新演出のロッシーニのオペラ、Le Comte Ory(ル・コート・オリー;オリー伯爵)について。
このオペラの最終公演日のを観ました。

モダンな演出も見どころなんでしょうが、やはりこのオペラの一番の『売り』は、タイトル・ロールを歌った驚異の高音テノール、ファン・ディエゴ・フローレス♪ですね。
相手役の伯爵夫人アデールは、これまた見事な高音のソプラノ歌手ディアナ・ダムラウ、さらに、オリー伯爵の小姓で恋敵のイゾリエ役、ジョイス・ディドナート(メゾ・ソプラノ)や、家庭教師役のミケーレ・ペルトゥシ(バリトン)、怪しい仲間ライムボー役のステファン・デゴー(バリトン)も素晴らしい声でした。

実はファン・ディエゴ・フローレスの声を生で聴いたのは初めてだったんですが、まさに圧倒的。
人気のある歌手の声には、他の人には無い、特有の『力』や『味』が在るものですけど、彼の声は本当にずば抜けて魅力的ですね。
他の有名テノール歌手の声と比べても、その明るい伸びやかさと煌きの点では群を抜いていると感じます。
独特の声質で、コーラスの中でも際立って聴こえますし、彼が歌い始めた瞬間にそれと分かるくらい。
彼の声を聴くだけでも、これを観る価値はあったと思わされました。

演出はバロック・オペラのパロディを意識したもので、わざと歪んだちゃちな舞台装置を使ったり、バロック劇場で使われていた音響装置(風や雷の音を出すためのカラクリ)を舞台上で使ってみせたりしていて、面白かったです。
話の内容としては、好色なオリー伯爵が伯爵夫人アデールをオとそうとしてあの手この手で迫るというもので、一部お子様には不向きなシーン(笑)もあったりしますが(実際、初演当時には不道徳だとして上演禁止になったらしい)、全体的には明るく愉快な舞台でした。
聖者や尼さんに化けたオリー伯爵のわざとらしい演技も楽しく、ラテン(アメリカ)系で陽気なファン・ディエゴは、この役をとっても楽しんでるように見えました。



このプロダクションについては、メトロポリタン・オペラのLive in HD(アメリカの映画館での全国生中継)の際の録画が、今週末から1週間、日本の映画館で上映予定です。

松竹 METライブビューイング 「オリー伯爵」(全2幕)
 (東劇、新宿ピカデリーほか全国の映画館にて上映予定)
 2011年5月7日(土)~5月13日(金)
 上映時間:3時間8分(休憩1回)
 [MET上演日 2011年4月9日]

詳しくはウェブサイトで↓
http://www.shochiku.co.jp/met/
ただしこの「METライブビューイング」は1回3500円(今シーズンは「ワルキューレ」のみ5000円)と、ちょっとお高めなんですよね...

Live in HDの映像はNHK BSの「華麗なるメトロポリタンオペラ」っていうシリーズで半年から1年遅れで放送してることが多いので、これもそのうちやるかもしれません。確かではありませんが。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。