会話をする時、前置詞や副詞や形容詞は、無くてもまあ何とかならないこともないかもしれない(笑)ですが、名詞と動詞だけは絶対必要ですよね?
というわけで、動詞の基礎知識も(既に普通に使っちゃってますが)一応ざっと押さえときましょうか。
文章全体を見る前に、何はさておき、『動詞の形が変わる』ことについて。
これまでにも『~の変形』というのを何回か書いたと思いますが、ドイツ語の動詞は、他のたいていのヨーロッパ系言語と同様、主語や時制などによって微妙に形が変わるんですよ。
まずは主語による変化(人称変化)から片付けますか。これは基本的には語尾変化だけなので、簡単。
ich (私は) ・・・・・・・・・・・ 動詞の語幹+e
du (君は) ・・・・・・・・・・・ 動詞の語幹+[e]st
er、sie、es (彼/彼女/それは) ・・・ 動詞の語幹+[e]t
wir (私たちは) ・・・・・・・・ 動詞の語幹+en
ihr (君たちは) ・・・・・・・・ 動詞の語幹+[e]t
sie (彼ら/それらは) ・・・ 動詞の語幹+en
○erzaehlen エァツェ'ーレン (物語る) 《ae=aウムラウト》
ich erzaehle エァツェ'ーレ
du erzaehlst エァツェ'ールスト
er erzaehlt エァツェ'ールト
wir erzaehlen エァツェ'ーレン
ihr erzaehlt エァツェ'ールト
sie erzaehlen エァツェ'ーレン
二人称敬称のSie(あなた/あなたたちは)に対する動詞の形は、三人称複数のsieと同じ(語幹+en)です。
この、変化しない語幹の部分にenが付いたのが基本形で、『不定詞(Infinitiv)』と言います。名前は覚えなくてもいいですが、とにかく、~enってのが動詞の基本の形だ、ってことだけ覚えといてください。
たまに~enではなく、~elnまたは~ernていう動詞もあって、そういうのはel/erまでが語幹です(ただしこれらはichの時の語尾変化で、手前のeが消えて、~le/~reになることがあります)。
語幹の最後がdやtや子音+m(n)の動詞は、語尾変化のstやtと音がぶつかるんで、間にeが入ります。
あと、語幹の最後がs(ss/β)やz(tz)の動詞は、duの時、間にeが入りますが、口語ではふつう、+tの語尾変化になります。
○tanzen タ'ンツェン (踊る)
ich tanze タ'ンツェ
du tanzest タ'ンツェスト ←口語ではtanzt タ'ンツト
er tanzt タ'ンツト
wir tanzen タ'ンツェン
ihr tanzt タ'ンツト
sie tanzen タ'ンツェン
それから蛇足ですが、一つ注意しなきゃいけないのは、変化して後ろにstとかtとかが付くと、音が変わるものがあること。たとえば語幹がb/d/g/sで終わる単語はその音が濁らなくなり、chで終わる単語は「ヘ」が「ヒ」になります(名詞の変化でも同じように音が変わりましたよね。数詞や形容詞なんかも同様)。
① Sie lieben mich. ジ'ー リ'ーベン ミ'(ッ)ヒ 「あなたは(あなたたちは/彼らは)私を愛している」 (←るうちゃん 笑)
② Sie liebt mich. ジ'ー リ'ープト ミ'(ッ)ヒ 「彼女は私を愛している」
(lieben=愛する mich=ichの4格)
ちなみに以前、「(文頭のSieが二人称敬称なのか、三人称女性なのか、)動詞を見れば分かる」と書いたのは、こういう↑ことです。
ついでにもう一つ。
③ Die Prinzessin sucht die Splitter. ディー プリンツェ'シン ズ'ーヒト ディー シュプリ'(ッ)ター
④ Die Prinzessin suchen die Splitter. ディー プリンツェ'シン ズ'ーヘン ディー シュプリ'(ッ)ター
(Prinzessin=プリンセス suchen=探す Splitter=かけら)
違いがお分かりですよね?③だと「プリンセスはそのかけらを探す」、④だと「そのかけらはプリンセスを探す」になります。
前にもちらっと書きましたが(いずれまた詳しく書こうと思いますが)、ドイツ語は主語と目的語の場所が入れ替わってることがままあります。そういう時は名詞の格を見ればどっちがどっちか分かるんですが、この↑場合、Prinzessin(女性名詞)とSplitter(複数形←実はこの名詞は単複同型)の1格と4格は冠詞も含めて同じ形なので、名詞の形からではどっちが主語で目的語なのか分かりません。でも、動詞の形から、主語が三人称単数(Prinzessin)か、三人称複数(Splitter)か分かるってわけです。便利?
で、だいたいの動詞は上↑↑のように規則的に変化するんですが、実は
essen(食べる)
fallen(落ちる)
geben(与える)
haben(持っている)
helfen(助ける)
sehen(見る)
sein(~がある、~である)
werden(~になる)
wissen(知っている)
などは不規則に変化します(他にもいろいろ...)。しかもそういうのに限って、しょっちゅう使う、超重要な動詞だったりするんですねぇ。ま、たいてい何語でも、よく使う動詞ほど不規則に変化するじゃないですか?ドイツ語でもそうだってことですね。
とりあえず、スーパー基本単語のseinとhabenについてだけ、人称変化の形を御紹介しときます。
○sein(~がある、~である)
ich bin ビ'ン
du bist ビ'スト
er ist イ'スト
wir sind ジ'ント
ihr seid ザ'イト
sie sind ジ'ント
使用例:Du bist die Zukunft von Mytho. ド'ゥ ビスト ディー ツ'ークンフト フォン ミュ'ート
「おまえはみゅうとの未来」(Zukunft=未来)
○haben(~を持っている)
ich habe ハ'ーベ
du hast ハ'スト
er hat ハ'(ッ)ト
wir haben ハ'ーベン
ihr habt ハ'プト
sie haben ハ'ーベン
使用例:Sie hat geborenen wunderbaren Reiz. ジ'ー ハット ゲボ'ーレネン ヴ'ンダーバーレン ラ'イツ
「彼女は持って生まれた不思議な魅力がある」(geboren=生まれつきの wunderbar=すてきな、不思議な Reiz=魅力)
まあ、基本の変化と似てると言えば似てるか?って感じですかね?
他のはe→i/eiになったり、i→eiになったり、ウムラウト化したり、色々です。一つ一つ覚えるしかないんで、見かけた時に、主語込みで丸覚えしちゃって下さい。
助動詞や時制については、長くなっちゃったので、また今度。
というわけで、動詞の基礎知識も(既に普通に使っちゃってますが)一応ざっと押さえときましょうか。
文章全体を見る前に、何はさておき、『動詞の形が変わる』ことについて。
これまでにも『~の変形』というのを何回か書いたと思いますが、ドイツ語の動詞は、他のたいていのヨーロッパ系言語と同様、主語や時制などによって微妙に形が変わるんですよ。
まずは主語による変化(人称変化)から片付けますか。これは基本的には語尾変化だけなので、簡単。
ich (私は) ・・・・・・・・・・・ 動詞の語幹+e
du (君は) ・・・・・・・・・・・ 動詞の語幹+[e]st
er、sie、es (彼/彼女/それは) ・・・ 動詞の語幹+[e]t
wir (私たちは) ・・・・・・・・ 動詞の語幹+en
ihr (君たちは) ・・・・・・・・ 動詞の語幹+[e]t
sie (彼ら/それらは) ・・・ 動詞の語幹+en
○erzaehlen エァツェ'ーレン (物語る) 《ae=aウムラウト》
ich erzaehle エァツェ'ーレ
du erzaehlst エァツェ'ールスト
er erzaehlt エァツェ'ールト
wir erzaehlen エァツェ'ーレン
ihr erzaehlt エァツェ'ールト
sie erzaehlen エァツェ'ーレン
二人称敬称のSie(あなた/あなたたちは)に対する動詞の形は、三人称複数のsieと同じ(語幹+en)です。
この、変化しない語幹の部分にenが付いたのが基本形で、『不定詞(Infinitiv)』と言います。名前は覚えなくてもいいですが、とにかく、~enってのが動詞の基本の形だ、ってことだけ覚えといてください。
たまに~enではなく、~elnまたは~ernていう動詞もあって、そういうのはel/erまでが語幹です(ただしこれらはichの時の語尾変化で、手前のeが消えて、~le/~reになることがあります)。
語幹の最後がdやtや子音+m(n)の動詞は、語尾変化のstやtと音がぶつかるんで、間にeが入ります。
あと、語幹の最後がs(ss/β)やz(tz)の動詞は、duの時、間にeが入りますが、口語ではふつう、+tの語尾変化になります。
○tanzen タ'ンツェン (踊る)
ich tanze タ'ンツェ
du tanzest タ'ンツェスト ←口語ではtanzt タ'ンツト
er tanzt タ'ンツト
wir tanzen タ'ンツェン
ihr tanzt タ'ンツト
sie tanzen タ'ンツェン
それから蛇足ですが、一つ注意しなきゃいけないのは、変化して後ろにstとかtとかが付くと、音が変わるものがあること。たとえば語幹がb/d/g/sで終わる単語はその音が濁らなくなり、chで終わる単語は「ヘ」が「ヒ」になります(名詞の変化でも同じように音が変わりましたよね。数詞や形容詞なんかも同様)。
① Sie lieben mich. ジ'ー リ'ーベン ミ'(ッ)ヒ 「あなたは(あなたたちは/彼らは)私を愛している」 (←るうちゃん 笑)
② Sie liebt mich. ジ'ー リ'ープト ミ'(ッ)ヒ 「彼女は私を愛している」
(lieben=愛する mich=ichの4格)
ちなみに以前、「(文頭のSieが二人称敬称なのか、三人称女性なのか、)動詞を見れば分かる」と書いたのは、こういう↑ことです。
ついでにもう一つ。
③ Die Prinzessin sucht die Splitter. ディー プリンツェ'シン ズ'ーヒト ディー シュプリ'(ッ)ター
④ Die Prinzessin suchen die Splitter. ディー プリンツェ'シン ズ'ーヘン ディー シュプリ'(ッ)ター
(Prinzessin=プリンセス suchen=探す Splitter=かけら)
違いがお分かりですよね?③だと「プリンセスはそのかけらを探す」、④だと「そのかけらはプリンセスを探す」になります。
前にもちらっと書きましたが(いずれまた詳しく書こうと思いますが)、ドイツ語は主語と目的語の場所が入れ替わってることがままあります。そういう時は名詞の格を見ればどっちがどっちか分かるんですが、この↑場合、Prinzessin(女性名詞)とSplitter(複数形←実はこの名詞は単複同型)の1格と4格は冠詞も含めて同じ形なので、名詞の形からではどっちが主語で目的語なのか分かりません。でも、動詞の形から、主語が三人称単数(Prinzessin)か、三人称複数(Splitter)か分かるってわけです。便利?
で、だいたいの動詞は上↑↑のように規則的に変化するんですが、実は
essen(食べる)
fallen(落ちる)
geben(与える)
haben(持っている)
helfen(助ける)
sehen(見る)
sein(~がある、~である)
werden(~になる)
wissen(知っている)
などは不規則に変化します(他にもいろいろ...)。しかもそういうのに限って、しょっちゅう使う、超重要な動詞だったりするんですねぇ。ま、たいてい何語でも、よく使う動詞ほど不規則に変化するじゃないですか?ドイツ語でもそうだってことですね。
とりあえず、スーパー基本単語のseinとhabenについてだけ、人称変化の形を御紹介しときます。
○sein(~がある、~である)
ich bin ビ'ン
du bist ビ'スト
er ist イ'スト
wir sind ジ'ント
ihr seid ザ'イト
sie sind ジ'ント
使用例:Du bist die Zukunft von Mytho. ド'ゥ ビスト ディー ツ'ークンフト フォン ミュ'ート
「おまえはみゅうとの未来」(Zukunft=未来)
○haben(~を持っている)
ich habe ハ'ーベ
du hast ハ'スト
er hat ハ'(ッ)ト
wir haben ハ'ーベン
ihr habt ハ'プト
sie haben ハ'ーベン
使用例:Sie hat geborenen wunderbaren Reiz. ジ'ー ハット ゲボ'ーレネン ヴ'ンダーバーレン ラ'イツ
「彼女は持って生まれた不思議な魅力がある」(geboren=生まれつきの wunderbar=すてきな、不思議な Reiz=魅力)
まあ、基本の変化と似てると言えば似てるか?って感じですかね?
他のはe→i/eiになったり、i→eiになったり、ウムラウト化したり、色々です。一つ一つ覚えるしかないんで、見かけた時に、主語込みで丸覚えしちゃって下さい。
助動詞や時制については、長くなっちゃったので、また今度。