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ワルキューレ その1

2011-05-13 02:14:37 | その他
実のところ、これを観に行ったと言っても過言ではないわけで...(笑)

当サイトの一押しバス・バリトン、ブリン・ターフェルがヴォータンを歌うということはさておくとしても、ブリュンヒルデは数多のワーグナー・ヒロインを制覇してきたデボラ・ヴォイト、ジークムントは魅惑の赤丸ヘルデン・テノール、ヨナス・カウフマン。
しかもこの「リング」サイクル、ジェームズ・レヴァインのMet40周年記念製作で、Metが総力を挙げて取り組む、ロベール・ルパージュ演出の新プロダクションとくれば、観に行かないわけにはいきませんね!
というわけで...

いやもう何つーか、度肝を抜かれました(笑)
このプロダクションでは、以前書きました通り、「ニーベルングの指環」シリーズ全作品を通して、"The Machine"という蛇腹状の巨大セット(近くで見ると実際には一つ一つのパーツはただの板ではなく、側面が横長の三角形のような形でした)が常に舞台上に横たわっていて、それが様々に変形して多様な場景を表現するようになってます。
で、実は第1幕が始まる前から幕は開いてて、"The Machine"も見えてるんですが、冒頭『嵐の音楽』が始まった途端、そこにはあっという間に冬の嵐の光景が...(ネタばれになるので詳しくは書きません 笑)
それは幻想的な美しさで、否応なしに物語世界に惹き込まれてしまいました。

ただし1~2幕目くらいまでは、"The Machine"の動きも人の動きもそれほど大きくもなければ奇抜でもなく、どちらかと言うとわりとオーソドックスというか予想可能な動き(?)で、1作目の「ラインの黄金」の方が演出的にはユニークだったかな、という気がしました。
...が。
第3幕、かの有名な『ワルキューレの騎行』が始まると、観客からどよめきが...(笑)
オペラ歌手にここまでさせるか...というのが私の感想ですが、ここまでさせちゃうのがMetなんですねぇ。
3人のラインの娘たち(in 「ラインの黄金」)といい、8人のヴァルキューレたちといい、Metの歌手選びでは『歌』以外の要素も必須事項だな、としみじみ思わされました(笑)
無事着地して見事歌い切った彼女達に、観客も惜しみない拍手を送ってましたよ。


私の説明じゃ、何だかさっぱり分からん!という皆様。
この作品も、松竹のMETライブビューイングで上映予定です。

松竹 METライブビューイング 「ニーベルングの指環〈第一夜〉《ワルキューレ》」(全3幕)
 (東劇、新宿ピカデリーほか全国の映画館にて上映予定)
 2011年6月11日(土)~6月17日(金)
 上映時間:5時間20分(休憩2回)
 [MET上演日 2011年5月14日]

あと、一部だけですが、MetのサイトのLive in HDのページで、リハーサル映像(第1幕のジークリンデ&ジークムントと、第2幕のブリュンヒルデ&ヴォータン)が見れますよ。
http://www.metoperafamily.org/metopera/broadcast/hd_events_next.aspx


(注:「ワルキューレ」という表記は完全に日本語で、本来の発音は”ヴァルキューレ”(英語だと”ヴァルキリー”)が近いです。
が、一般的に日本語タイトルとしては「ワルキューレ」で通っていますので、演目(音楽)名としてはこちらを用いています)
コメント
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