Entchenssee

「プリンセスチュチュ」ファンページ

トリスタンとイゾルデ

2007-10-28 01:05:56 | その他
またワーグナー。(笑)

ベルリン国立歌劇場の来日公演「トリスタンとイゾルデ」を聴いてきたんで、ちょっと感想を。
D. バレンボイムの指揮、ねっとり濃厚な演奏(笑)で良かったです。イゾルデのワルトラウト・マイアも、最初ちょっと抑え気味?な感じでしたが、だんだん調子を上げてきて、最後の『愛の死』なんかは、まさに張り詰めた弦のような凄絶さでした。が、しかし、何と言っても絶品だったのは、マルケ王のルネ・パーぺ。難しい役なんですが、威厳と憂いを湛えた、心を震わせる低音で、歌いだした瞬間釘付け。拍手の音もケタ違い(笑)。あれだけでも聴く価値あったと思います。

あと演出が日本初披露(たぶん)のものだったんですけど、非常にシンプルでシンボリック。姿勢はふぁきあで、背中のラインはあひる?(←なんのことやら...)奇をてらったというほどでもないけれども、時々へぇと思わせるところもあって、オペラを妨げられることなく楽しめました。まぁ、ところどころ歌詞と演出がズレてたのは御愛嬌ってことで(笑)。私はこの演出から、舞台上の悲劇が全て『神』の手の内で起こっているというイメージを強く感じました(ドロッセルマイヤーだったら、どこかでそれを見て笑ってるんでしょう)。そういう意味では、演出家が意図した(←パンフレットを読む限り)以上に「トリスタンとイゾルデ」の本質に迫っていたと思います。
字幕については「何でそうなる?」というのが多かったので(パンフレットの「あらすじ」もそうだった 笑)、途中から見ませんでした。見えにくかったし(笑)

ともあれ、現在観れる「トリスタンとイゾルデ」の中では最高の部類に入ると思います。残念ながら日本公演は終わってしまいましたが、機会があれば皆様も是非御高覧下さいませv

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。