琵琶湖大橋近くに1998年に建てられた佐川美術館があります。そこに昨年楽吉左衛門館が開館しました。梅雨空の中、訪ねてみました。「守破離」をコンセプトにした新しい空間でした。まず、寄り付きはタガヤサンの机にアサメラの椅子ーここでも簡単にお茶を飲むことができるようなしつらえになっていました。露地はオーストラリアの枕木ー適度な柔らかさがあるとか。腰掛待合はバリ島の古材とシンバブエの花崗岩を使って滴り落ちる水を用いて水面下をイメージしていました。小間の床柱は桑で越前和紙が効果的に使われていました。広間の茶室の壁は酸化鉄の顔料をコンクリートに混ぜたものが使われ、芦原の浮かぶ水面まで一続きになっていました。今まで見たお茶室とは随分趣を異にし、斬新なものでした。水底と水面に浮かぶ茶室ーそれは人間と自然の距離・関係を考えさせるものでした。
琵琶湖大橋近くに1998年に建てられた佐川美術館があります。そこに昨年楽吉左衛門館が開館しました。梅雨空の中、訪ねてみました。「守破離」をコンセプトにした新しい空間でした。まず、寄り付きはタガヤサンの机にアサメラの椅子ーここでも簡単にお茶を飲むことができるようなしつらえになっていました。露地はオーストラリアの枕木ー適度な柔らかさがあるとか。腰掛待合はバリ島の古材とシンバブエの花崗岩を使って滴り落ちる水を用いて水面下をイメージしていました。小間の床柱は桑で越前和紙が効果的に使われていました。広間の茶室の壁は酸化鉄の顔料をコンクリートに混ぜたものが使われ、芦原の浮かぶ水面まで一続きになっていました。今まで見たお茶室とは随分趣を異にし、斬新なものでした。水底と水面に浮かぶ茶室ーそれは人間と自然の距離・関係を考えさせるものでした。