桒田三秀税理士

公式HPは「桒田会計」で検索

走れメロス

2014-03-04 08:16:22 | 日記
 時代考証と言う作業がある。

 要するに映画やドラマで、「この時代にこんなものは無い」とチェックする作業だ。

 水戸黄門がスマホを使っていたらおかしいだろ、ということだ。

 時代考証とは少し違うが、文学の名作を詳細にチェックして矛盾に気づいた中学生が、先頃話題になった。

 私たちの世代なら教科書で読んだ名作「走れメロス」について、愛知県の中学生が設定を詳細に検証し、「メロスは歩いていた」としたレポートが理数教育研究所主催のコンクールで最優秀賞を受賞して話題となった。

 要するにメロスの移動した距離と時間を、小説に書いてある表現で再現すると、とても走っていたとは思えないということだ。

 日本文学には『走れメロス』のほかにもツっこみたくなる矛盾がまだまだある。

 宮澤賢治の『雨ニモマケズ』はいうまでもなく彼の代表的な詩であり、その清貧の志は、今なお多くの人の胸を打つ。

 そんな名作にツッコミを入れるのは、日本大学芸術学部(文芸)の大和田守講師だ。

「《雨ニモ負ケズ 風ニモ負ケズ》と始まるこの有名な詩では《慾ハナク》の例として《一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ》とあります。清貧について詠まれているのに、この量はなかなかのものです」

米1合でだいたい茶碗2杯分。4合なら茶碗8杯分。いくらおかずが少ないとはいえ、1日3食として1食あたり約2.7杯の玄米を平らげるとはプチ贅沢の部類に入るのでは。

 メロスは歩き、宮澤賢治は大飯喰らいだった?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする