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とのさま不経済新聞 by 雲葉

「よるのとのさま」から改題(2013年2月1日)

飲んだら乗るな

2008年07月21日 | 新聞×読み
  7月11日付京都新聞に、こんな記事がありました。

市営地下鉄のホーム、きけん 車椅子の男性訴え 会設立へ

  これだけ読めば肯けるのですけど、内容を読むと呆れてものが言えない。

  重度の脳性まひで電動車いすを使うメンバーの土田五郎さん(53)=南区=は2年前、友人と酒を飲んだ帰りに市営地下鉄九条駅でホームから線路に落ちた。「電車の風圧で目を閉じ、車いすの操作を誤った」。けがはなかったが60万円の車いすが壊れた。「誰でもお酒を飲む機会はある」と話す。(一部引用)

  これではまるっきり、自分が酔っ払った後始末を鉄道事業者に尻拭いしてもらおうというのと同じではないか。もし拙者が酔ってホームから転落して「ホームドアを設置しろ」と言おうものなら、このえにっきは間違いなく炎上ものだろう。車椅子に乗ってれば許されるという理由があるなら教えていただきたい。

  たとえ障碍者だろうと、酒を自己責任で飲めないような人は、もはや“飲んだら乗るな”としか言いようがありません。

  鉄道事業者もヨッパライのために億単位の負担なんか必要ありません。毅然とした対応を望みます。

駅に命名権

2008年07月13日 | 新聞×読み
  九州の平成筑豊鉄道が、各駅の命名権を売却するという。(毎日新聞6月28日付) 今日の朝日新聞34面「地域総合」欄にも小さく出ていました。

  経営が厳しいから“たけのこ生活”というのも分からなくはない。でも命名権の意義は、みんなが「その名前で呼んでくれること」での広告効果だと思います。例えばみんなが競技場の名前を「三ツ沢」とか「小机」と呼び、新聞でもそう記されたら買う企業はよほど奇特でしょう。

  横浜市が野毛山動物園の命名権を売却しても買い手がつかなかったのは同様の理由と想像できます。「野毛山」の名を残したら、おそらく「野毛山」と呼ばれるままと思います。

  かつて「野毛山“キリン”動物園ならおもしろい」と某所にコメントしましたが、いっそ筑豊鉄道も冗談狙いというのはいかが?

  「市場」駅を楽天に買ってもらったり、「大藪」駅は病院に、「赤」駅を日本共産党になんて冗談キツイ。「あかぢ」駅を買う会社は名誉会員にしてもいいほど。つボイノリオ氏には「金田」駅を。もちろん駅名は「金田の大冒険」で!

  でもこんな長い名前、呼ぶのイヤだな。「三菱サイダー糒(ほしい)」くらいなら、というダジャレオチでどうもすいません。ξ(^^)

さかなと鉄道

2008年06月15日 | 新聞×読み
  今日の朝日新聞別刷り緑のbe3面「元気のひみつ」欄がさかなクンだった。魚好きとはいえ、これも一種のマニヤに違いなかろう。それでも大学の客員准教授にまでなれるのだから大したものです。

  これが鉄道ならそうもいくまい。新幹線の帽子をかぶって「でんしゃクン」と名乗っても気味悪いだけだろう。世間では鉄道ブームと言われてるけど、まだまだ偏見は強い。

  30年くらい前に「スーパーカークイズ」というテレビ番組があった。東京12チャンネル放映で司会は山田隆夫。解答者は主に小学生で、今でもすごいと思うのは、エンジン音を聞いて車種を当てるというもの。同じく小学生だった拙者も見ていてほとんど分からなかったのに、簡単に言い当ててしまう。

  こんな番組を鉄道でやってみたらどうだろう。電車のモーター音や気動車のエンジン音を聞いて形式を当てる。難関は国鉄型中長距離電車ですかね。モーターは同じでギア比が違うだけですから。

  16~17年くらい前にあった深夜のクイズ番組で、テーマが東横線だったとき、「東横線の車輌で使われている扇風機のメーカーは?」という問題があった。そんな問題ばかり出して鉄道マニヤたちを競わせてみてはどうかな。時刻表検定や鉄道旅行検定なんか目じゃないゾ!

司会者「正解です! どうして分かりました?
解答者「交流から直流に変換する整流器の音がかすかに聞こえるから415系かなと思いました。

  ダメですかね?

なかよし→緑

2008年03月31日 | 新聞×読み
  昨日は横浜市営地下鉄緑線が開業しました。それに先立ち、朝日新聞神奈川版で新線が与える沿線への影響や効果などを連載していました。

  最終回の昨日は「安全が変わる」というもの(リンクはアサヒ・コム)。開業という華やかさの陰で、安全対策はというと、『現状はコストと安全のぎりぎりのところで折り合いをつけてやっている』(記事より)という。どこも同じような状況だろう。安全運行を願わずにはいられません。

  当たり前だけどホームドアの設置には多額の費用がかかります。既存路線にとなると1駅4億円にもなる(トーチカ丸ノ内線の事例)。電車を止めずにとなれば工事時間帯も限られるから工期も長くなる。夜間なら人件費も嵩む。一昨日の記事で「なにがなんでも」とか「狂信的な考えを抱くつもりはない」としたのは、こうした理由が大きいのです。過大な投資で会社が傾いては元も子もありません。

  それはさておき、当所の路線名候補の中に「なかよし線」があったのを覚えてますか? 2006年4月28日付の中で、冗談で書いたら本当に候補に挙がっていたというもの。(リンク先は当えにっきでの「なかよし線」関連すべて)

  東横線元住吉~日吉間の線路沿い、矢上川に架かる道路橋の名前が「中吉橋(なかよしばし)」なので、ものすごくローカルな路線名称になりそうだとも思ったものです。それともここに限っては「なかよし線」で通しましょうか。(笑)

  いずれ拙者も利用することは間違いありません。都筑区への調査が便利になりますし。願わくば東急バス杉06系統(小杉駅~道中坂下)の東山田駅までの延長を望むや切。

  そして今日からは「マナー向上員」も乗っているはず。時間帯からして遭遇するかどうか分かりませんが、いつまで続くやら。

高齢者像

2008年03月30日 | 新聞×読み
  日曜日の新聞には求人広告が多く折込まれてきます。これもけっこう重要な情報源なのでありまして。いやいや転職を考えているのではありません。(^^;

  ある求人広告企業のチラシには、“柱”の部分に「仕事豆知識」というコーナーがあります。ビジネスマナーや求職時の心得など、わりと役立つ情報が載せられています。当たり前のことのようでも、改めて認識させられるものも少なくありません。

  そして今回は「進む高年齢者の雇用機会」という題で、これからの高齢化社会において労働力不足が懸念される中、高齢者を雇うことへの利点不利点が書かれていました。

  メリットはもちろん『キャリア、経験、安定感』などなど。確かに年配の方々の知識や知恵は、若い世代に伝えていただきたいところ。

  逆にデメリットは『頭が固い、自信過剰、組織に適応できるか不安』というもの。これも言えますね。昔のやり方で今もすべて通じるという融通の利かなさ。そして自分の誤りを絶対に認めない。悪いのはすべて他人、という意固地さ。こういう年寄りに出会うと、呼吸させているだけ空気の無駄とさえ思うこともあります。(^^;

  そういう年寄りに教えられれば孫子にまで影響は及びますから、“モンスターペアレント”の根源が分かろうというもの。年寄りの仕事は威張ることではないでしょうに。

  逆に拙者はというと、不惑の年齢を超えてなお、日記を書いたりネタを思いついてはアップしたり。このまま年寄りになっても中学2年と大差ない人間になっているような…。

地図記号

2008年03月23日 | 新聞×読み
  今日の朝日新聞別刷りbe「今さら聞けない」欄に地図記号の話が出ておりました。これでも地図屋ですから、一通りは通じております。

  当社の地図も国土地理院の記号に準拠しておりますが、独自の記号も少なくありませんし、逆に使用していないものもあります。

  独自のというと、コンビニやガソリンスタンドのロゴに、コインランドリーや駐車場などがあります。□の中に「P」で月極め、Pの下に「TIME」を入れて時間貸しといった具合。

  他には銀行のマークの中に「CD」の文字を入れてATMコーナーというのもあります。ただしコンビニATMは入っていません。コンビニのロゴとかぶるからです。

  □に「公」を入れて公民館とか、電話ボックス、資材置場のマークなど、趣向を凝らしているのです。

  逆に使っていないのは“工場”や老人ホーム。見れば分かることや、老人ホームは数が多すぎて今さら入れられないという側面もあります。折込の求人広告に特養ホームと有料老人ホームの違いが書かれていましたけど、さらに小規模なグループホームをどうするかなど、明細な地図ならではの苦悩もあるのです。工場については家族経営風の町工場まで入れたら収拾がつかなくなります。

  数が少ないという理由で入れてないのは図書館や風車など。その代わり太字のゴシックにして目立たせるなど、別の工夫もしています。

  入ったり入らなかったりというのが“病院”(医院)でしょう。要望としてはあってもビルの上階だと入れにくい。なかなか難しいところ。

  見やすい地図を作るべく、見えないところでいろいろと励んでいるのです。

笑ったり首をかしげたり

2008年03月09日 | 新聞×読み
  まずは首をかしげた話から。
  朝日新聞の「地域総合」欄に『なんでもランキング』というコーナーがあります。今日は「人口10万人あたりの理容・美容所数」というもの(2005年、総務省まとめ)。それによると神奈川県が176軒で最下位の47位なのだ。トップは秋田県の522軒、次いで山形県の455軒、青森県の433軒と東北勢が並びます。秋田は見栄坊が多いからとか、農業県で就業機会が少ないなどの理由があるようです。

  9位の鹿児島県は分からなくもありません。かつてレールウェイライター種村直樹氏が紀行文の中で、同県内の山間にある小さな町を訪れた際に、理髪店ばかりが目立ち、よくこれで商売が成り立つと驚いていたほど。

  さて、神奈川はというと、拙者が歩いていても目につくのは美容院と鍼灸院。千円床屋を含めて“石を投げれば当たる”と考えてもいいくらい。我が家の近所にも何軒あるか。

  でもこれは川崎や横浜ばかり見ているからでしょうか。境川の西には少ないのだろうかとも思えます。

  ちなみに下位はというと、45位が千葉県の218軒、46位は東京都の216軒です。


  笑ったのは声(投書)欄。まずは19歳大学生のもの。未成年の喫煙に関して。
  『僕があるファミリーレストランに行った時の話だ。僕たちの前に制服を着た2人の男子高校生が席待ちしていた。その2人に店員は「おたばこはお吸いになられますか」と尋ねたのだ。2人は「吸わない」と言ったが、もしそこで「吸う」と言ったら店員は喫煙席に案内したのだろうか。』

  こういう話はどこにでもありますな。かつてここにもコメントを寄せてくださった方がいますし。マニュアルは大事だけれど、それでしか仕事ができないようでも困ります。

  次いで58歳の、言葉遣いに小うるさい(?)御仁のもの。
  『要求するのに「してもらっていいですか」と諾否を問う形にするのも変だ。上辺だけの謙譲は主体性を忘れ、やがて本物の浅薄さに行き着く。』

  一理ありますな。例えばスーパーなどでレジ袋が欲しい時に、「袋もらえませんか?」と言うが早いか束の中から持っていってしまう人。だったら「袋ください!」と言って持っていくほうが潔いでしょう。「すみません、あれ取っていただけますか?すみませ~ん」って、なんで問答無用の雰囲気を作るのさ! いや取るくらいやぶさかじゃないですから、質問形にしなくてもいいですから。

  加えて氏は『子供の名前も気になる。国語無視は当たり前、読めればいい方で、その意味たるや全く分からない。奇を競わず表意文字になぜ親の祈りを込めないのか。』

  子供に“腥”なんて字を付ける親が実際にいたほどですし。月に星だから綺麗だなんて理由だとか。この字の“つくり”の星は、霜降り肉の脂身が星のようだからということ(大修館書店『漢語新辞典』)。ちなみに読みは「なまぐさい」です。

  なかなか本音を語るのが憚られがちな風潮の中で、久しぶりに痛快な投書でした。

  そして別刷りにはこのお方が。「yuyu385」って「kumoha101」のほうが先なんだぞ! と意味もなく主張してみます。(笑)

  最後に写真は、今日の夕方に見かけた近所のニャンコです。

気になった表現 ~2語目

2008年03月01日 | 新聞×読み
《その1》
  新聞のテレビ欄を見てると、やたらに『生○○』としている番組があります。タレントが「生出演」とか、技の「生伝授」etc.
  前者はまだわからなくもないけど、後者は何?と思います。“直伝”じゃダメなの?
  さらには「生因縁」やら「生乱闘」なんてのも。やる気なさそうだし、思いっきり“やらせ”っぽいし。タレントが「生窮状」を告白、なんて、わざわざ追い込んでいそう。いずれ「生生々しい」なんてのまで出るのかな?
  最も笑ったのは「生温泉」でしょうか。ぬるくて湯冷めして風邪ひきそう。ちなみにその番組は一度も見たことありません。でも「生温泉」見たら、絶対入りたくなくなりそうです。


《その2》
  新聞広告などでたまに目につく『20%割引!』という表現。明らかに二重表現で、「20%引」または「2割引」でなんら問題ないと思います。
  小学校の算数で20%=0.2と教わりますから、「20%割引」では0.2割引きとなります。つまり1000円の品が、800円ではなく980円ということに。厳密に言えばですが。
  これは決して揚げ足を取りたいのではなく、放置しておくと悪徳商法に用いられかねないのではと感じたのです。つまり「50%割引」の広告文句に魅かれて商品を買い、支払いの段になったら高い金額を請求されるというものです。
  例えば10万円の買い物をして、50%引き(と買う側は思っている)だから5万円を用意したら、50%割引だから0.5割引、つまり9万5千円だということになってしまいます。かつて目立った「○○署のほうから来ました」というのと、表現として間違っていない点で同じですね。
  言葉は大切なコミュニケーション手段です。誤解のないように使いたいものです。自戒も込めまして。

横浜市営地下鉄2題

2008年02月29日 | 新聞×読み
  『回生ブレーキで節電効果』(神奈川新聞~カナロコ2008年2月27日付)

  この記事を見て、拙者もコメントを記入しておりますが、正直なところ「いつの時代の話だ?」と唖然としました。目蒲線に緑色の戦前型電車が走り回っていた頃でも、東横線などでは回生ブレーキ装備の車輌が走っていました。

  東急で最初に回生車が登場したのは拙者が生まれるずっと前のこと。それから40余年、今では“当たり前”の技術であり、鉄道マニヤの間では、むしろ非回生車が登場すれば逆に話題になることでしょう。国政与党の市会議員から質問されたからとはいえ、滑稽に映ります。それを当の議員が活動報告として大々的に取り上げたら失笑モノですからやめたがよいでしょう。


  今日の朝日新聞神奈川版には『ドアに乗客挟まれけが ワンマン運転後急増』という記事がありました。紙面よりサイト(アサヒ・コム)の方が詳しいのはいつものことなれど、サイトはリンク切れで消滅してしまうとどうしようもない。サイトに掲載した内容を、一部の記事でもいいから広告と一緒に折込んでくれればとも思います。パソコンを持ってない世帯もまだまだあるのですから。

(閑話休題)
  なにかとホームドアを含む「機械化」への“絶対的盲信”が蔓延しがちな中で、こういう記事は注目に値します。しかも数日前に妹が“被害”に遭ったばかりですし。

  警察沙汰にした被害女性の姿勢もすごいですけど、そこまでしないと前に進まないのかと憮然とします。かつて所属していたサークル機関誌に、「運賃に安全が含まれない時代が来てしまうのか」ということを、もう何年も前に書いたことがあります。それが半ば的中してしまっているようなのは、逆に悔しいですね。鉄道好きにとっては。

  でも新聞側にも不満はあります。かつて韓国の地下鉄で放火事件があった折、主要各紙の論調は「自分の身は自分で守れ」というものでした。中にはそれに賛同できない記者がいたのか定かではありませんが。

  折角ですし、マスメディアには、ワンマン運転やホームドアシステムについて安全基準はどうなっているのか。あるとしても中身に問題はないのか。事業者の手前味噌になっていないか。こうした点をもっと踏み込んでほしいと思います。

  横浜市交もこうした点で積極的に情報を開示し、“PR下手”の汚名を返上すればいい。そして他の事業者も他山の石にするよう願ってやみません。

ホームドアの意外なデメリット

2007年12月01日 | 新聞×読み
  今日の朝日新聞朝刊神奈川版で、横浜市営地下鉄が15日からワンマン運転を開始する旨の記事がありました。

  ワンマン化の理由は人件費削減もあるでしょうが、緑線の要員捻出という側面もあると思います。

  交通局のプレスリリースは11月22日付で発表されており、少し踏み込んだ記事を書きたかったために遅れたのでしょうか。都営三田線東急目黒線が半ばこっそりという形で実施されたことに比べれば、事前に報道されることは評価できます。

  記事中には全線を無交代で乗務する運転士の負担など問題点も挙げられていますが、これは行路を組み直せば済むことでしょう。それよりもちょっと面白い記事がありましたので紹介します。


『転落防止ドア 広告契約減少招く』

  ホームドアが、ホーム広告の契約減少という経営改善を妨げかねない皮肉な結果を招いているという。
  市交通局統括営業課によると、ホームの広告掲載は6ケ月契約が普通で、値段は場所によって約10万~100万円。一般企業のほか、地元の病院や歯科医院などが主な広告主だ。
  しかし、今年1月からホームドアの取り付けが始まると、「ホームドアが邪魔になって広告が見えない」と、契約を更新しない広告主が出始めた。関内や横浜などの主要駅には約50面の広告スペースがあるが、空きが目立っているという。
  年間の広告収入は約6億円で、このうち駅構内の広告によるものは4億円弱にのぼるという。
  同課は「見えるように看板の位置を上げるには、巨額の費用がかかる。減収にならない方法を考えたい」という。
(引用終)

  同じようにホームドアを後付けした三田線やトーチカ丸の内線はどうなっているのかと思いますけど、わざわざ交通費をかけて調べに行く気力はありません。(^^;

  それならホームドアに広告を出せばいいんじゃないかというとそう簡単にはいかないようです。

  ホームドア広告は目黒線で一時期見られましたが今はありません。広告主が集まらないはずはなく、おそらく乗務員から反対されたのではと思います。

  かつて都営大江戸線が車体に広告を描こうとしたところ、乗務員の反対で実現まで苦労したという話を、以前に新聞で読んだ記憶があります。運転士の安全確認は目視ではなく、運転台の小さなモニター画面でのみ行なわれるため、車体に広告を描くとホームを歩く人影と重なって確認が難しくなるというのです。ひとたび事故になれば乗務員の責任が問われるのですし、反対は当然かもしれません。

  横浜市がホームドア設置にどれだけ費用を要したのかは分かりませんが、広告主に逃げられてはその費用の回収もままならないでしょう。これが私企業となれば設置に二の足を踏むのも理解できるというものです。

10月の冷房

2007年10月26日 | 新聞×読み


  昨日までの図面整理をして午後から事務所へ。さすがにこの天気では電車の冷房も作動してない。と思いきや、駅で電車を待っていると屋根上クーラーの作動する音がしていることも。

  今日の朝日朝刊国際面、「特派員メモ」というコラムが「10月の冷房」というタイトルだった。

  米国の冷房は日本の比にならぬほどガンガン効かせ、10月半ばでももちろんまだまだ。執筆した記者が今夏、地球温暖化問題の取材でワシントンとの往復に使った特急列車では、ジャケットを2枚重ねても耐えられないほど寒かったらしい。米国国務省では女性従業員が冷房対策として足許にヒーターを置いていたそうな。

  これは日本のオフィスでも見られた光景で、バカバカしいし環境対策ということもあって冷房の設定温度を上げたんじゃなかったかな。もちろん光熱費も浮くのだから。

  電車の冷房も一律の基準があるわけでなく、乗務員の判断のよう。南武線だと川崎では入っていた冷房を、矢向で交替した車掌が切ることもある。(その逆も)
  こちらとしては窓も天井の換気口も閉め切って冷房するなんてアホらしいと思っている。それならチンタラ走ってないでさっさと駅に着いてくれたほうがいい。ドアが開けば換気にもなるし。

  逆に超が∞の暑がりな嫁はんは今の季節が苦労する。拙者が「今日は上着が要るかな」なんて言っても、「こっちは半袖でもいいくらいだ」とのたまう。そして「今の季節は外人さんになりたい」とぼやく。米国の過激冷房が羨ましいと思ってるのではないかな。

  話は変わって夕刊を開くと、1面は英会話教室経営破綻がトップを飾る。社会面へ移ると、プロボクサー(兄)が坊主頭で記者会見する写真が載り、その横には「『ワンマン』拡大路線挫折」「ついに来たか」の見出し。いえいえ後者は英会話教室のこと。こういうのは新聞レイアウトならではの妙でしょう。

自転車

2007年07月29日 | 新聞×読み
  朝日新聞にbeという別刷りがあり、土曜日版には「be between」という読者モニターによるアンケートコーナーがあります。今回(28日付)のお題は「自転車の安全」というもので、自転車乗りの拙者としては関心が高いテーマでした。

  『危険または迷惑な運転(行為)は?』という質問では「携帯電話を使用」と「無灯火」が双璧。そして並列運転やスピードの出し過ぎと続く。一瞬おや?と思ったのは「右側通行」が12位と案外低いこと。拙者は相手の右側通行で何度も危険な目に遭遇し、一度は自転車を壊されてもいます。

  今乗っている車の先代ロードマンがそれで、右側通行の上に脇見運転の中年女性に正面に近い形で衝突された。簡単に直るだろうと相手を強く注意しただけでその場は済ませたが、自転車屋に持っていくと、フレームが歪んでしまい、直したとしても強度が劣り安全性を保てないとのことで泣く泣く廃車という結果に。1か月ほど前にも中原街道で右側通行の中年女性に正面から突っ込まれ、このときは大したことなかったものの、車道走行中は車もいるため避けようがありません。今日も5人ほどの家族連れが右側通行で、後ろからは車も来て焦ったばかり。

  アンケート結果から考えるに、右側通行が違法だという認識が薄く、自転車は自分の都合でどこを走っても構わないという考えが根底にあるのではないか。加えて自転車なら死ぬまでにはならないだろうという甘い考えがあるのではないか。カーブや曲がり角で右折時に内側(インコース)を通る自転車がいかに多いか。こちらが左折時には自転車が突っ込んで来ないかといつもヒヤヒヤする。遵法運転が馬鹿にされているようで腹立たしくもなる。

  アンケートには『事故をなくす工夫は?』という設問も。車道や歩道に専用レーンという回答が多く、警察の取り締まり強化というものはない。自分が取り締まられる側になっては困るからかと穿ってしまう。罰則の強化というのもあるが取り締まらなくては意味がない。警察署や交番の前を夜に無灯火の自転車がどんなに行き交っても注意すらしないのが実情だ。一時期川崎市内で信号無視や2人乗りの自転車に赤キップを切ったと話題になったが、最近はどうなっているのだろう。車と違って匿名性が高く、逃げられたらそれっきりというなら、防犯登録証を原付のナンバープレート並みに大きくする方法もあるでしょう。

  なんにせよ、自転車は手軽で便利な交通手段であることに変わりはありません。それだけに交通ルールを守って安全運転を心がけたいものです。例えば右カーブで外側(アウトコース)を走れば自分だけでなく相手にとっても事故を防げます。ルールを守るとは、相手への思いやりも含まれているのではないでしょうか。

鉄道会社で報道に差別?

2007年05月25日 | 新聞×読み
  昨日(24日付)朝日新聞社会面の隅っこで見つけた記事。

(以下全文引用)
左下半身不自由な女性 足挟まれ転倒し骨折(asahi.com)


  東京メトロ丸ノ内線の中野富士見町駅(東京都中野区)で22日、中野坂上行き列車(3両編成)に乗り込んださいたま市の女性(59)が足をドアに挟まれて転倒し、右足のひざ下にひびが入る大けがをした。中野署によると、女性は左下半身が不自由でリハビリ先の病院から帰る途中だった。同署は業務上過失傷害の疑いもあるとみて、運転士(24)らから事情を聴いている。

 調べや同社によると、22日午後0時45分ごろ、女性はつえをつきながら1人で3両目の車両に乗り込んだが、ドアに足を挟まれた状態で転倒した。運転席にいた運転士はドアが閉まった表示が出ないので2回ドアを開閉、3回目に閉まったため、発車した。実際は、そばにいた乗客が女性を車内に引き込んでいたが、運転士は気づかず、中野坂上に到着後、乗客が駅員に知らせた。列車はワンマン運転だった。

 同署は、女性は右足をドアに挟まれたために、負傷した可能性が高いとみている。

 東京メトロではドアが閉まらない場合は複数回開閉し、その後現場を確認することになっており、「運転士の対応に問題はなかった」(広報課)としている。
(引用終)

  拙者が腑に落ちないのは、国電神田駅で発生したベビーカー事故は続報までされているのに、この事故はすでに忘れられているということです。しかもこの記事は確認した限り他紙では見ていません。

  下半身不自由とあればよく見かける駆け込み乗車とは考えにくく、一方でベビーカーのほうは母親の駆け込み乗車の果てなのかすら問題にされず、一方的に鉄道側が悪者にされています。ベビーカーでの駆け込み乗車が多発したため、鉄道各社がポスターで啓発していたのは記憶に新しいところです。

  実は同様のケースは拙者も遭遇しています。何年か前ですが東急目黒線大岡山駅で、向かいホームの大井町線から乗換えてきた年配女性が、やはり電車のドアに足を挟まれ転倒。周囲の乗客が引っ張り込んで大事には至りませんでした。

  丸の内線方南町支線は目黒線と同様にホームドアが設置されており、運転士は運転台にあるモニター画面でのみ乗降を確認します。ホームドアにはセンサーがありますが、電車側のドアに対しては無効です。したがってホームドアが閉じてしまえば電車のドアに挟まっているのが人間なのか空き缶なのか確認できないのです。そして電車のドアが閉まれば何事もなかったかのように出発させてオシマイ。記事中にもあるように「運転士の対応に問題はなかった」ことになってしまいます。

  ここでホームドアが悪いと言いたいのではありません。乗客に負傷させておきながらサイトなどで原因究明や再発防止策を講じるなどの一文も載せない地下鉄に不信感を抱きますし、JR以外には甘いマスコミの対応にも疑問を感じます。

  先述の目黒線では10~20メートルのオーバーランも何度か経験していますがニュースになったことは一度もありません。これがJRだったらマスコミ各社は喜んで記事にするはずでしょう。

  ホームドアを設置すれば事故があっても大目に見てもらえるのか、あるいは東急や東京メトロの報道統制がうまいのか分かりませんが、鉄道会社によって扱いに差が出るようなことはあってはならないと思います。

漢字ブームに思う

2007年04月01日 | 新聞×読み
  近ごろは「漢字ブーム」だという。漢検の受検者も増えていて、それはそれでいいことだと思う。契約書の字が読めないままサインし、あるいは作業指示が読めずにいて後々大変な目にあったなんて事例もあるっていうのではシャレにならない。そもそも分からない点を質問も確認もしないのかと別の面でも呆れてしまう。

  その一方で字は知っていても使い方、つまり語彙が乏しく誤用がまかり通っている現状はいかがなものかと思う。新聞が平気で「耳障りが良い」とか格式高いという意味で「敷居が高い」なんて使っているようでは困る。昨年末に某紙の「十大ビッグニュース」という見出しを見て頭痛が痛くなった。

  昨年末といえばマンガ「警視庁美人局」の件を書いて以来、毎日のようにこの語での検索来訪がある。書いたころは10件、今でも毎日2~5件の来訪がある。それで何が知りたいのか気になるけど、生憎とコメントの類いはない。マンガの寸評も警官が美人局(つつもたせ)をしたなんてスキャンダルも書いてないので念のため。

  漢字の話に戻って、1か月くらい前の朝日新聞「天声人語」欄に辞典出版社の人のコメントが載せられていた。曰く、近ごろ漢字の意味についての質問が急増しているが、どうすれば辞書を手にしてもらえるだろう、とのこと。出版社には死活問題でもあるけれど、自ら辞書を開いて調べるというのは学問の上でも重要な過程だと思う。それによって効率よく調べる方法を身に付けられるし、苦労して調べたものはなかなか忘れないものだ。このえにっきを書くパソコンデスクにも、広辞苑(第五版)と、結婚前に嫁はんがプレゼントしてくれた1万2千字収録の漢字辞典を傍らに常に置いている。仕事がら漢字に接する機会も多いので必需品でもあるのだけれど。

  ともあれ老いも若きも漢字に親しむのは間違いなく良いことです。単なるブームに終わることなく続いてほしいと思わずにはいられません。

  奇しくも今日は「四月一日」。「しがつついたち」以外の読みを調べてみるのも一興でしょう。

  う~ん、今日は偉そうに書いてしまったなぁ。

駅のエスカレータ考

2006年07月05日 | 新聞×読み
  新聞の投書欄などでもエスカレータの乗り方については議論がかまびすしいところです。やれ片側は急ぐ人のために空けろとか、それは間違った乗り方だと双方に主張がある。一応の正しい乗り方は業界団体が提示していますけど、あまりにも実態にかけ離れすぎ、もはや非現実的と言えましょう。

  それはさておき、拙者としては駅に限ってはエスカレータは原則不要ではないかと考えます。せいぜいホームと改札など1フロア分の上下しかありませんし、バリアフリーならエレベータで事足りると思うのです。(地下5階のような地底駅については改めて考えることにします)

  そのエスカレータも、昇降口が2か所あれば、それぞれに上りと下りを分けて作ればいいものを、同じ側に上下を作って、しかも階段を併設しないから余計に始末が悪い。これでは急ぐなら階段を使えと言われても著しい迂回を強いられ、かえって時間がかかります。

  しかもホーム→改札方向のは電車到着時以外は無人なので甚だ効率が悪い。東急でも東横線の武蔵小杉や日吉のように、分けて設置した例はすでにあるのに、新しくなった反町や目黒線の武蔵小山、西小山ではまた同じ愚を繰り返しているのはどうしたことか。おそらく保守点検の作業性優先で利用者の身になぞなっていないのでしょう。

  同じように何人もが一度に通れる広い階段を潰して上下1基ずつのエスカレータにしてしまった南武線の武蔵小杉は、電車到着のたびにホームが大混雑するようになってしまい明らかな失敗です。さらにエスカレータの混雑を嫌った人々が階段に近い車輌に集中するようになり、特定の車輌が大混雑するという弊害も起こっています。これは鉄道側にとってもデメリットでしょう。

  交通バリアフリー法の下で画一的にでも設置を進めねばならないのでしょうが、乗客の流れなど少しシミュレートしてみればより良い方法が浮かぶはずです。それとも「エスカレータなんか付けてもかえって混乱するだけだぞ」という点を示すための、国に対する無言の抗議なのでしょうか。