紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市議会が御坊リサイクルセンター視察、環境保全対策徹底約束 〈2018年6月20日〉

2018年06月20日 08時30分00秒 | 記事

最終処分場を視察する市議会議員


 御坊市議会産業厚生常任委員会(平井俊哉委員長)と総務文教常任委員会有志の議員10人が19日、昨年3月に森岡地内で稼動した大栄環境(株)の御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)を視察した。浸出水処理施設放流水の分析結果は環境保全協定値を下回るなど今のところ大きな問題は生じておらず、同センターは「今後も協定値を確実にクリアしたい」と、改めて環境保全対策の徹底を約束した。

 昨年3月から今年3月までの受け入れ実績は5734トンで月平均441トン。リサイクル量は可燃物が最も多く470トン、次いで石こうボード89トン、木くず88トンなどトータル815トン。また、最終処分場への埋め立て搬入量は18万2085トン。容量に換算すれば11万6769立方メートルで、埋め立て可能な総容量134万4835立方メートルの9%。
 埋め立て搬入量の65%は昨年12月から今年3月にかけて搬入された京奈和道路工事関係の廃棄物。これについて議員から「きちんと確認したのか」との質問に担当者は「施主の国交省が分析調査して大丈夫と確認したあと、契約を交わした。こちらに運ぶ際にも現地で立ち会って確認している」と説明した。
 浸出水処理施設からの放流水の採水分析結果は、いずれも御坊市との環境保全協定値をクリア。最終処分場下流側の観測井戸採水分析結果も昨年6月以降問題はない。環境保全協定値は法基準よりも厳しい自主管理基準値を採用し、放流水は放流前に自動分析装置でチェックをかけ、問題があれば放流しないシステムを取っていることも説明しながら「二重のチェックをかけている。『水が命』だと思っているので、今後もきっちり協定値を守りたい」と環境保全対策の徹底を約束した。
 京奈和道路工事関連で大型ダンプの搬入車両が多くなり、給食センター周辺の市道が傷んだことについては「市と協議し、補修させてもらった。今後も随時、補修させていただく」と答えたほか、他府県ナンバーの搬入車両については「使用頻度の高い和泉市などに設置しているトラックステーションの車を使っている。県外の廃棄物は搬入していない」と説明した。
 従業員19人のうち地元雇用は10人。「人手のかかる中間処理施設の荷物が予定より少ないので雇用は増えていないが、今後、荷物が増えてくれば雇用も増やしていきたい」と話した。


その他の主なニュース

 富山凌雅投手(御坊市出身)社会人日本代表入り、8月のアジア競技大会へ

 日高地方民警連協総会で御坊署員2人に感謝状贈呈

 日高附属中学校がタブレット学習でICT教育の実践研究

 ソフトテニス競技者育成プログラム近畿選考会へ管内関係選手11人県代表


御坊JC50周年「御坊版吉本新喜劇」大入り満員 〈2018年6月19日〉

2018年06月19日 08時30分00秒 | 記事

小池理事長あいさつ

新喜劇メンバーらと共演する子どもたち


 一般社団法人御坊青年会議所の創立50周年記念事業「御坊版吉本新喜劇」は17日、御坊市民文化会館大ホールで開催した。新喜劇の石田靖さんが座長を務め、御坊の魅力を盛り込んだオリジナルストーリーで、オーディションで選ばれた日高地方の小中学生55人も出演。新喜劇の役者たちと堂々とわたりあい、客席から大きな拍手が送られた。

 昭和43年4月に創立した御坊JCは今年で50周年を迎え、記念事業として吉本興業(株)の協力を得て「御坊版吉本新喜劇」を企画。昼と夕方の2回公演(プログラムは2部構成)で、地元の子供たちは半数ずつ新喜劇に出演した。
 昼公演はほぼ満席で、御坊少年少女合唱団が「手のひらを太陽に」など4曲を合唱してオープニングを飾った後、小池知明理事長がこれまでの歩みを振り返り「今回は御坊日高のオリジナルストーリーを書き上げて頂きました。子どもたちはオーディションに応募して合格され、3カ月間の稽古に励んできました。稽古が進むにつれ、大きな声で、子どもたちの絆も深まって、万全の態勢で今日を迎えています。温かい声で応援してあげて頂きたい」とあいさつ、記念事業に寄せる思いも語った。
 続いて、Enter Dance Studioがブレイクダンスやヒップホップなどをエネルギッシュに踊った。
 後半は吉本のプログラムで、日高地方出身の芸人がいる42号線、和歌山県住みます芸人・わんだーらんど、マドンナのほか、スマイル、かつみ・さゆりら5組が登場し軽快なしゃべりで機嫌を伺った。
 この後、いつものオープニング曲にのせて新喜劇が開演。今回は御坊のことを盛り込んだオリジナル物語で、石田さん、未知やすえさん、吉田ヒロさん、宇都宮まきさんら新喜劇メンバーに加え、ジミー大西さんも出演。
 御坊で屋台のラーメン屋を出す石田さんが移住を考える夫婦から御坊の魅力について聞かれ、紀伊御坊駅、ロマンシティとローカルネタを盛り込みながら「人がやさしいし、気候が温暖。子供も元気」と話す中、地元の子供たちが登場し「まんじゅうがおいしい」「高速道路」「花がいっぱい」とさらにアピール。自己紹介と「将来何になりたいか」との質問にも堂々と答え、石田さんとのかけあいが客席の笑いを誘った。
 そんな石田さんの所に、姉を演じる未知さんが、夫が無断で仕事を辞め絵を描いていることに立腹し弟を頼ってきたところ、夫役のジミーさんも妻を追ってくるが借金取りにも追われる始末。
 姉夫婦のよりを戻させようと一芝居うつが失敗、本当に危険な目にあう妻を夫が救出、絵を描いていたのは妻を想ってのことと誤解もとけ、地元の子どもたちと絵を通じて交流するなど優しい一面にも気付き2人が仲直りする話。
 終盤にも子どもたちが登場し、ジミーさんのやさしい一面を伝える重要な役割を演じたほか、全員でボケたり新喜劇ならではの「コケ」も披露し、堂々とした演技で客席を沸かせた。


その他の主なニュース

 御坊市北吉田の舞妃蓮の郷公園観蓮会にぎわう

 全日本小学生バレー県決勝大会で名田ソレイユが健闘の準優勝

 県整復師会少年柔道大会で山下塾A(低学年の部)3位

 文科相杯将棋小学団体県予選で印南小学校チーム準優勝


御坊市橋点検結果がまとまり来年度着手へ 〈2018年6月17日〉

2018年06月18日 08時30分00秒 | 記事

御坊大橋に次いで2番目に長い野口橋


 国土交通省が、全国で自治体が管理する延長2メートル以上の道路橋やトンネルを5年に1回の頻度で定期点検するように義務化したのを受け、御坊市は平成27年度から市道道路橋210橋すべてを点検し、その結果がまとまった。緊急に対策が必要な「緊急措置段階」はなかったが、早期に対策が必要な「早期措置段階」は19橋あり、今年度中に修繕計画を策定し、来年度から着手する方針。市道で御坊大橋(延長480メートル)に次いで2番目に長い日高川に架かる野口橋(延長351.8メートル)が含まれるため、総事業費は概算で約2億円を見込んでいる。

 点検は遠くからでなく近くからの目視が基本で、必要に応じて触診や打音検査等で橋の状態を確認しなければならない。橋ごとに(1)健全(機能に支障はない)(2)予防保全段階(支障はないが、予防保全の観点から措置を講じることが望ましい)(3)早期措置段階(支障が出る可能性があり、早期に措置を講ずべき)(4)緊急措置段階(支障が生じている、または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき)-の4段階で判定。結果に基づき、補修や補強、架け替え、通行止めなどの措置をとる。1回目の点検は平成30年度までに終える必要がある。
 市は、国の基準に基づき延長15メートル以上の26橋、15メートル未満でも通行量の多い幹線道路の4橋を含めた30橋について橋梁長寿命化修繕計画をつくっているが、2メートル以上の210橋すべてが定期点検の対象になったため、約4000万円かけて27年度1橋、28年度86橋、29年度122橋の計209橋で点検を行った。残り1橋は耐震補強工事と修繕工事をあわせて施工中で来年度末完了予定の御坊大橋のため、実質は29年度で点検をすべて終えた。
 結果は健全が76橋、予防保全段階が113橋、早期措置段階21橋、緊急措置段階ゼロ。早期措置段階21橋のうち、御坊大橋は施工中、古森地内の1橋(延長6メートル)は150万円かけて29年度で架け替えたため、修繕対象となるのは野口橋や北塩屋の国道425号御坊工業団地南交差点から御坊総合運動公園に向かう市道(第三次緊急輸送道路)にある美人橋(延長20.6メートル)など19橋。
 今年度中に修繕の優先順位や工事内容を決める橋梁長寿命化修繕計画(10年間、5年ごと更新)を策定し、来年度に事業着手して設計等を行い、2020年度から順次必要な対策を講じる。修繕内容は主に鋼製桁の腐食やコンクリート路面のひび割れなどで、平均1橋で400万円程度(設計含む)かかる見通し。野口橋は1億円以上要するため、総額で約2億円を見込んでいるが、野口橋の塗装をやり直せばさらに費用がかさむため、どこまで修繕するかは今後検討する。
 点検は5年ごとに行う必要があり、次の点検までに19橋の修繕を終えても、また別の橋が修繕対象に入る可能性がある。少しでも財政負担を減らそうと、次回の点検からは自前で点検できる職員養成に力を入れている。一定の経験を持ち、講習を受ければ職員が点検できるため、現在は3人が講習を受けて資格を得ている。今後も人数を増やして小さな橋は自前で点検できるようする方針。


その他の主なニュース

 神田秀昭さん(日高町)に少年補導栄誉銅賞

 日高川町立川原河小児童と地域の親子学習でけん玉世界一の技に大喜び

 美浜町が水田を借りて水稲耕作する人を補助する支援事業新設

 日高高校に白城毓才実験学校(中国)の教員ら来訪


全国発明表彰・発明奨励功労賞に吉田擴氏(ヨシダエルシス会長) 〈2018年6月16日〉

2018年06月16日 08時30分00秒 | 記事

発明協会全国表彰を受けた吉田氏


 公益社団法人発明協会(野間口有会長)の平成30年度全国発明表彰・発明奨励功労賞に県発明協会常務理事で御坊商工会議所会頭の吉田擴・ヨシダエルシス(株)代表取締役会長(75)=御坊市藤田町吉田=が県下で唯一人選ばれた。吉田氏は県発明協会役員を長年務め、事業運営に尽力。毎年12月開催の「きのくにロボットフェスティバル」実行委員長を務め、御坊市少年少女発明クラブ設立でも中心的役割を果たすなど青少年の創造性開発育成に貢献していることが認められた。

 発明協会は常陸宮殿下が総裁を務められ、様々な表彰や展覧会事業を通じて発明意欲の昂揚と科学技術の振興に努めている。全国発明表彰は大正8年から日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、独創性に富む優れた発明を完成した人や発明の実施化や指導、育成に貢献した人を称える表彰。
 このうち、発明奨励功労賞は科学技術の振興、発明の奨励、知的財産権制度の普及啓発に長年尽力した人を表彰するもので、今回は全国から11人が選ばれ、県下は吉田氏の一人。吉田氏は長年、県発明協会に携わり、平成元年から常任理事、27年から常務理事を務め、事業運営に尽力しているほか、県支部創立60周年記念事業や21年度近畿地方発明表彰をはじめ諸事業の実施にあたり、多額の寄付を行うなど経済的な基盤強化に寄与。
 また、次代を担う人材育成に深い理解を示し、23年に御坊市内の小学生4~6年生を対象に設立した御坊市少年少女発明クラブの設立に中心的な役割を果たしたほか、毎年12月に開催している「きのくにロボットフェスティバル」の実行委員長を務め、子どもたちに「ものづくり」の楽しさやおもしろさを伝えることで科学技術分野の人材育成に貢献。県発明協会等が主催する「私たちのくふう展」受賞作品の展示にも積極的に協力し、青少年の創造性開発育成に寄与している。
 表彰式は12日に常陸宮殿下ご臨席のもと、ホテルオークラ東京で開かれ、表彰状とメダルを授与された吉田氏は「当然のことのように県発明協会のお世話をさせていただき、このような立派な賞をいただけたことは本当に光栄と、感謝申し上げます。これからも日本の発明の手助け、次代を担う子どもたちの育成のために頑張っていきたい」と話した。吉田氏は発明協会近畿地区奨励功労賞、県知事表彰発明賞、県支部役員20年表彰など受賞。25年春の叙勲で旭日小綬章を受章している。


その他の主なニュース

 御坊署管内30郵便局が特殊詐欺被害防止へ暑中はがき「かもめーる」配布

 大船河池(日高町)改修工事が完了、今年の田植えに間に合わせ供用開始

 印南町消防団第1分団が夜間消防訓練、本番さながらに取り組む

 県中学剣道選手権春季大会で松洋男子団体が3位


日高川町江川川越内橋の掛け替え完了、約50億円の大規模災害復旧は70% 〈2018年6月15日〉

2018年06月15日 08時30分00秒 | 記事

3年前の台風で通行不能となった越内橋も掛け替えが完了


 平成27年(2015年)7月に襲った台風11号の大雨で護岸などが決壊して甚大な被害を出した、日高川町の江川川に架かる町道越内橋の掛け替えと取り付け道路が完成した。災害を繰り返してきた江川川では、平成27年度から国の助成事業を受けて大規模な災害復旧工事が約70%まで進んでおり、再発防止に向けた改良(28億円)を含め、総事業費50億3500万円を投じ、河道拡幅や掘削など復旧に改良を加える形で流下能力の向上が図られる。

 江川川の災害復旧工事のうち、丹生中西側の集落排水処理場北側に架かる町道小桑越内線の越内橋は、3年前の災害で橋脚が沈下し、上部や橋台も被災して通れなくなった。越内橋が架かる町道の同区間部分を下流側に移動。江川川拡幅などの河川助成事業に伴い、旧橋の下流側に新橋を架け替え、幅員を2メートルから5メートルに拡幅。橋脚をなくし、川の拡幅に伴って橋の長さを15・8メートルから26・9メートルにするとともに取り付け道路を整備した。
 江川川は、豪雨のたびに度重なる被害に悩まされ続け、平成27年7月15日から18日にかけて降った台風11号による大雨時には、数カ所で護岸が決壊して氾らんし、農地の冠水(40ヘクタール)や床下浸水11戸の大きな被害が出た。再発防止に向けた災害復旧改良計画は、河口部(和佐地内)の日高川合流地点から上流へ約4・9キロ区間で築堤工や護岸工、掘削工、橋梁工事などを実施。河道拡幅と掘削で片側の堤防を拡幅する形で流下能力の向上を図るほか、蛇行が激しい下流の2区間では、蛇行部分をバイパスのような形でショートカットするなど線形を是正する改良も行っている。
 江川川の復旧改良工事は、被災した2015年度から着手。現時点で進ちょく率は約70%になり、繰り越し分を含めて2019年度内の完成を目指している。


その他の主なニュース

 美浜町田井畑地区津波避難タワー19年度着工へ

 御坊市教委が史跡など文化財を紹介する資料を小中学校に配布

 日高川町商工会が7月2日から2割お得なプレミアム商品券販売開始

 JR印南駅の駅舎改修事業完了、17日初イベントの「駅ミニライブ」


日高町産湯海水浴場海開き(7月7日)に初のシーカヤック体験 〈2018年6月14日〉

2018年06月14日 08時30分00秒 | 記事

初の取り組みで海水浴客増へ(写真は昨年の産湯海水浴場)

2人乗りが基本のシーカヤック


 日高町、産湯海水浴場の海の家などを運営する日高町地域振興(株)(山田理司社長)は、海水浴客増へ向け、7月7日の海開きに合わせ、初めてのシーカヤック体験を行う。同浴場へは、ヤシの木やミストシャワーなど環境が整備される中、同社もさらなる振興へ力を入れようと、企画。安全で操作性に優れ、初心者でも扱いやすく、海からの景色を眺めてもらうことで、海水浴場の良さを体感してもらうのが狙いだ。

 同社は海水浴客数把握のため、平成23年から駐車台数を集計している。昨年は7月8日に海開きし、海の家を8月20日まで営業。好天続きで休業した日は2日間だけで、7月の台数は2493台、8月は2894台に上り、データを取り始めた以来、最も多い5382台に。これまでの最高だった28年度を126台上回った。
 町も同浴場を重要な観光地と位置づけており、海水浴客に楽しんでもらうとともに魅力的な浴場にしていこうと進めた周辺整備工事の一環で、南国風にムードを高めるためワシントンヤシを植樹、暑さを軽減してもらうためミストシャワーも設置するなど環境を充実させている。そんな中、新たな振興策を取り入れようと、同社がシーカヤック体験を企画した。
 シーカヤックはカヌーの一種。海で使うことを考慮し、波、風、潮流等に影響されにくいデザインで、水かきが両端に付いたパドルを使い、自分で漕いで進む。基本的に2人乗りで軟質のプラスチック製で非常に安全で操作性に優れており、初めて体験する人でも安心して操作できるという。
 海開き初日7月7日の午前9時30分から午後5時までの間でインストラクターがつき、シーカヤック4台を用意。十分に景観などを楽しみながら周遊できるようにするため、体験時間は1組約20分間など検討中で、体験料金も詰めている段階。当日は町が海開き式を行った後、宝探し大会も企画しており、同体験を景品の一つにする。
 昨年の連休時に白良浜へ出かける予定だったのを渋滞に見まわれ、途中で高速を下り、産湯海水浴場を訪れたという観光客もおり、同社では「魅力ある海水浴場にすることで、少しでも海水浴客を増やし、リピーターを作ることが大切。好評であれば続けることも考えたい」とし、今度もさまざまな振興策を検討する。


その他の主なニュース

 印南町が建設から84年経過した町内最古の切目橋架け替え計画示す

 日高広域消防が日高川で水難救助訓練、ドローンもひと役

 10月27日 ごぼう商工祭「ハロウィン」本町商店街で初の土曜開催

 県サッカー協会の短期キッズサッカースクール開講、40人が参加


御坊市新庁舎「現在地建て替え」決定、来年度事業着手へ 〈2018年6月13日〉

2018年06月13日 08時30分00秒 | 記事

現在地建て替えを表明する柏木市長


 御坊市6月定例議会は12日に再開し、一般質問を行った。トップバッターで登壇した西本和明・議会新庁舎建設調査特別委員長が新庁舎の建設場所を質問したのに対し、柏木征夫市長が「総合的に判断し、現在地建て替えが最適との考えに至った」と正式表明した。今年秋をめどに策定する基本計画で新庁舎に必要な機能、役割、規模など具体化させた上で来年度から事業着手。2020年度から21年度にかけて建設、22年度供用開始をめざす。

 西本委員長は、計9回開いた特別委員会の経緯などを説明し「基本計画には新庁舎の建設場所や新庁舎のより具体的なイメージを盛り込む必要がある。市長のお考えを示していただきたい」と質問。柏木市長が「市議会特別委員会や新庁舎建設市民懇話会、アンケート調査で賜ったご意見、ご提言を十分参考にしつつ、今後のまちづくりなど総合的な見地から精査、検討を重ねてきた結果、現在地建て替えが最適であるとの考えに至った」と表明。
 理由として(1)現庁舎周辺には福祉センター、商工会館、法務局、金融機関、税務署など主要施設があり、庁舎と関係官公署との連携が容易となることで市民の利便性向上につながる(2)市民の安全と安心、市民生活を守るため、緊急避難場所の機能を持たせた重要な施設として早期整備が必要(3)現庁舎は昭和48年から45年間の長きに亘り、市の中心的な役割を担っており、今後も市民のまちづくりの拠点として期待できる-を挙げた。
 具体的な新庁舎のイメージについては「今後策定予定の基本計画の中で新庁舎に必要な機能、構造、役割、規模、事業手法などをさらに十分調査、検討したい。今後とも市民の皆さま、議員各位におかれては新庁舎建設事業が着実に進展するようご理解、ご協力をたまわりたい」と述べた。西本委員長は「市民の理解が得られるよう努力してもらいたい」と要望したのに対し、田中昭財政課長は「基本計画で具体的なイメージを示し、理解を得ていきたい」と答えた。
 新庁舎は安全・安心な庁舎、利用者にやさしい庁舎など6つの基本的な考え方を盛り込んだ基本構想をもとに基本計画を策定。規模は職員数や地方債事業費策定基準、他市庁舎などを参考に7000平方メートルと想定。部署配置は利用の多い市民、介護福祉、健康福祉、社会福祉、税務、国保年金、環境衛生各課と出納室を低階層に配置する。駐車場は現在の規模と同等水準を確保し、駐輪場も整備。建設事業方式は官民連携等による建設方式(PFI)も含めて検討する。


郷土研究奨励「検討したい」
提案に市教委が答弁

 午前中は松本隆史議員、小池佐左夫副議長が登壇。松本議員は先日総務文教常任委員会で視察した会津若松市を参考に「郷土に関する研究、調査をした作品を募集し、表彰する郷土研究奨励事業を導入できないか。奨励することで文化の振興、御坊市への郷土愛を育み、誇りを持ってもらうことにつながる」と提案。
 市教育委員会は「文化財を通して郷土愛を育むため、4月に史跡など文化財を紹介する資料を作成し、学校の授業で活用してもらうように伝えている」と述べた上で「郷土研究奨励事業は今すぐに導入するのは難しいが、市民自らが御坊の文化を調査、研究することは文化の振興を図る良い事業なので検討したい」と答弁した。
 小池副議長は市の文化財の維持管理を取り上げ「観光ガイドマップに記載している史跡、観光地を定期的に見回り、点検、整備しているか」と質したのに対し、市教委は「年2回の文化財パトロールを実施し、市シルバー人材センターなどに除草など維持管理を委託している」、商工振興課は「市の管理施設については随時、補修、整備している」と答えた。


その他の主なニュース

 日高地域鳥獣被害対策本部がGPS首輪でサルの行動域調査

 御坊市花火大会実行委が市役所ロビーに募金箱設置

 松本日高町長所信表明「健康で暮らせる安心、安全な町へ」

 プロ格闘家・入田和樹さんが王者獲得を久留米日高川町長に報告


プロ格闘家・入田和樹選手(日高川町)ヘビー級王者に 〈2018年6月12日〉

2018年06月12日 08時30分00秒 | 記事

ヘビー級王者に輝きベルトを腰に巻く入田選手。
リング上で歓喜に沸く垣内代表らチーム日高関係者


 昨年11月にプロデビューした格闘家の入田和樹さん(32)=和歌山病院勤務、日高川町入野=が10日、福岡県で開催された格闘技団体・ドリームゲートが主催するキックボクシングのタイトルマッチで圧巻の1ラウンドKO勝ちでヘビー級王者の座に就いた。管内出身選手では前例のないプロ格闘界の王者誕生に関係者や地元で応援する人たちも歓喜に沸いている。

 総合格闘技チーム日高(垣内義秀代表)所属の入田選手(185センチ・95キロ)は、昨年11月の韓国でプロデビュー。スパーリングをする入田選手を見た格闘技団体・ドリームゲートの池端光治代表の目に止まり、同団体が主催する日韓対抗戦とタイトルマッチ9試合の「ドリームゲート9」へのオファーが届いた。入田選手は、9試合のメーンとなるヘビー級タイトルマッチに登場し、王者の田中陸選手とチャンピオンベルトを懸けて初のタイトルマッチに挑んだ。
 右のローキックが得意なチャンピオンに対して、パンチ力に勝る入田選手が1R序盤から激しい打ち合いに。チャンピオンの大応援団が駆けつける完全アウエーの雰囲気の中で、右のローキックを受けながらも前に出る入田選手が押し気味に試合を進める。試合前は苦戦も頭の中にあったというセコンドに付いた垣内代表も序盤の戦いに「チャンピオンも負けん気の強い選手で前に出てくれた。入田の戦いやすい間合いで試合が流れ、KO出来る」と確信した1R2分過ぎ、相手が得意の右ローキックを放とうとした瞬間に前に出るタイミングを計っていた入田選手がカウンターで右のフックをさく裂させた。
 激しい音とともに右フックが決まった瞬間、会場は静まりかえり、入田選手は「決まった、立ち上がることが出来ない」とKOを確信。チャンピオンが失神するほどの強烈な一打にわずか1RKOの鮮やかな勝ち方でリング上でチャンピオンベルトを腰に回した。「一夜明けて目を覚ますと目の前にベルトがあり、チャンピオンになった実感が湧いてきた。必ず防衛したい」と誓った。
 チーム日高の顧問の北垣順一さんはじめ会場に足を運んだ30人の応援団に「両親や家族、チーム関係者、支援を頂いた地元の皆さんのお蔭だと感謝しています。これからもチャレンジ精神でさらに大きな大会でタイトルマッチに挑みたい」と、さらに上を目指す。垣内代表は「練習どうり自分の力を全て出し切って、最高の形でチャンピオンになってくれた。入田の努力があって夢をかなえさせてもらった。今後はゆっくりと考えながら、さらに上の大会を目指したい」と感激した様子で話した。


その他の主なニュース

 日高歯科医師会が「よい歯のフェスティバル」で入賞者表彰、歯供養も厳修

 三百瀬小学校児童が16日の子供自転車県大会に向け練習

 日高川町水道協会が水環境調査と環境勉強会、オゾボットで水の循環学ぶ

 日高地方男女6人制バレー大会で龍馬伝(男子)日高高校A(女子)優勝


和田勇顕彰会が「動く広告塔」ラッピング披露、御坊南海バスが9日から運行 〈2018年6月10日〉

2018年06月11日 08時30分00秒 | 記事

「動く広告塔」として和田勇氏を顕彰


 1964年の東京オリンピック誘致に貢献した御坊市名誉市民第1号の和田勇顕彰会(会長・吉田擴御坊商工会議所会頭)が平成30年度新規事業で実施した路線バスへのラッピング広告お披露目式は8日、市役所前駐車場で行い、柏木征夫市長や吉田会長ら関係者30人が出席。御坊南海バス(株)の協力で市内、郡内を走る路線バスの右側側面に和田勇氏の写真などを入れたラッピングを施しており「素晴らしい」と好評。9日から運行し「動く広告塔」として和田氏の顕彰にひと役買う。

 お披露目には同社から那須敏明社長、上田裕紀取締役。市から柏木市長、龍神康宏副市長。顕彰会から吉田会長、川瀬和男、阪本仁志両副会長、岡本恒男事務局長らが出席。ラッピングは右側側面の窓枠下に施し、大きさは高さ1・3メートル、幅8・55メートル。きれいな青空をバックに運転席下には高さ1・2メートル、横90センチの和田氏のカラー写真を入れ「東京にオリンピックを呼んだ男」「御坊ゆかりの国際人」「御坊市名誉市民第1号和田勇」の文字を大きく入れている。
 柏木市長は「見事なラッピングを施していただき、本当にありがたい。これなら目立つし『動く広告塔』として、より多くの人に和田氏の功績をPRできる」、吉田会長は「素晴らしいラッピングにしていただき感謝します。和田氏の顕彰に大きく貢献していただけるものと確信しています」、岡本事務局長は「思っていた以上の出来映えで、本当にうれしい」と喜んでいた。
 那須社長は「地元に貢献し、皆さんのお役に立つことをモットーに仕事をしているので『動く広告塔』の話をいただけたのは本当にありがたかった。個人的にも和田勇氏、正子夫人がいなければ1964年の東京オリンピックは実現していなかったし、東京オリンピックがなければ今の日本もないと思っているので、こうして顕彰活動に参加でき、感謝しています。より多くの人に和田勇氏の功績をを知ってもらえる一助になればうれしい」と話した。
 バスは9日から市内や印南町など郡内の路線を走行している。JR御坊駅や国道42号など通行量、人通りの多い路線を中心に運行するという。ラッピングの契約は2020年の東京オリンピックまでの2年間だが、那須社長は「2年間と言わず、このバスが動かなくなるまでラッピングは続けます」と話した。
 顕彰会はラッピングのほか▽日高高校生徒の協力で和田勇氏の紙芝居を制作し、市内の公私立幼稚園、保育園に配布▽クリアファイルの増刷、ポケットティッシュペーパーなどPRグッズの製作▽11月17日に市民文化会館小ホールで顕彰イベント「和田勇を考える」(仮称)を開き、講演会や朗読劇を行う▽横断幕やポスターを制作し、JR御坊駅構内に設置▽NHKやマスメディアなどに顕彰事業の情報発信-など行う。


その他の主なニュース

 御坊市名屋地区津波避難タワー地鎮祭、年内完成へ

 御坊市の北吉田畑池で華麗に大賀ハス開花

 県高校総体バレーで五味登以君、宮﨑莉沙さん(開智)優勝に貢献、全国へ

 印南音頭伝承の会が東光寺で偉人・丸田大雅氏の40回周忌法要、踊りも奉納


日高広域観光振興協インスタ贈り物キャンペーン「グッと賞」に5作品 〈2018年6月9日〉

2018年06月09日 08時30分00秒 | 記事

御瀧神社の大滝

紀伊日御埼灯台

藤棚ロード

紀州鉄道

産湯の堤防


 日高広域観光振興協議会は(会長・金崎昭仁日高町観光協会長)は8日、5月10日から27日まで募集した第1弾「ひだかさんぽからの贈り物キャンペーン」の入選賞「グッと賞」5作品を発表した。5月から来年2月28日まで受け付けているSNSのインスタグラムを活用した「ひだかフォトコンテスト」にあわせ、写真投稿者やフォロワーを増やそうと、協賛事業所から提供された品物を随時プレゼントするキャンペーン。
 
 第1弾は「思わず外出したくなるグッと来る一枚」をテーマに募集し、124作品の投稿があった。協議会事務局で審査し「グッと賞」に森田清史さん=和歌山市=の「御瀧神社の大滝(日高川町)」▽山口リエさん=同=の「紀伊日御埼灯台(日高町)」▽大又正人さん=住所非公開=の「藤棚ロード(日高川町)」▽馬込務さん=日高町=の「紀州鉄道(御坊市)」▽氏名非公開=堺市=の「産湯の堤防(日高町)」を選んだ。
 5人には南海果工(株)が提供した「うめドリンク30本入り1ケース」をプレゼントする。
 第2弾は「梅雨を忘れさせる瞬間」をテーマに24日まで投稿を受け付けており「グッと賞」3点を選び、(1)MARUNI(株)が提供した日高桜、みかぽん、きわみ(みかんジュース)いずれかひとつ(2)はないちご農園が提供したいちごジャム-の2つを贈る。
 協議会のアカウントをフォローし、写真に「ひだかさんぽ」と撮影場所(観光施設名や店名など)が分かる♯(ハッシュタグ)をそれぞれ付けて投稿を。問い合わせは日高振興局企画産業課(電話24・2911)へ。


その他の主なニュース

 日高川町平川の県道で軽トラ同士が正面衝突、一方の運転手男性(82歳)死亡

 日高町の内原小学校5年生51人が手作業で田植え体験

 県高校総体柔道で堀紫音、大浦彩希、堀那月さん(紀央館)初の全国へ

 日高町旅館民宿組合がクエのモニュメントや供養碑清掃