発明協会全国表彰を受けた吉田氏
公益社団法人発明協会(野間口有会長)の平成30年度全国発明表彰・発明奨励功労賞に県発明協会常務理事で御坊商工会議所会頭の吉田擴・ヨシダエルシス(株)代表取締役会長(75)=御坊市藤田町吉田=が県下で唯一人選ばれた。吉田氏は県発明協会役員を長年務め、事業運営に尽力。毎年12月開催の「きのくにロボットフェスティバル」実行委員長を務め、御坊市少年少女発明クラブ設立でも中心的役割を果たすなど青少年の創造性開発育成に貢献していることが認められた。
発明協会は常陸宮殿下が総裁を務められ、様々な表彰や展覧会事業を通じて発明意欲の昂揚と科学技術の振興に努めている。全国発明表彰は大正8年から日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、独創性に富む優れた発明を完成した人や発明の実施化や指導、育成に貢献した人を称える表彰。
このうち、発明奨励功労賞は科学技術の振興、発明の奨励、知的財産権制度の普及啓発に長年尽力した人を表彰するもので、今回は全国から11人が選ばれ、県下は吉田氏の一人。吉田氏は長年、県発明協会に携わり、平成元年から常任理事、27年から常務理事を務め、事業運営に尽力しているほか、県支部創立60周年記念事業や21年度近畿地方発明表彰をはじめ諸事業の実施にあたり、多額の寄付を行うなど経済的な基盤強化に寄与。
また、次代を担う人材育成に深い理解を示し、23年に御坊市内の小学生4~6年生を対象に設立した御坊市少年少女発明クラブの設立に中心的な役割を果たしたほか、毎年12月に開催している「きのくにロボットフェスティバル」の実行委員長を務め、子どもたちに「ものづくり」の楽しさやおもしろさを伝えることで科学技術分野の人材育成に貢献。県発明協会等が主催する「私たちのくふう展」受賞作品の展示にも積極的に協力し、青少年の創造性開発育成に寄与している。
表彰式は12日に常陸宮殿下ご臨席のもと、ホテルオークラ東京で開かれ、表彰状とメダルを授与された吉田氏は「当然のことのように県発明協会のお世話をさせていただき、このような立派な賞をいただけたことは本当に光栄と、感謝申し上げます。これからも日本の発明の手助け、次代を担う子どもたちの育成のために頑張っていきたい」と話した。吉田氏は発明協会近畿地区奨励功労賞、県知事表彰発明賞、県支部役員20年表彰など受賞。25年春の叙勲で旭日小綬章を受章している。
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