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県議選御坊市選挙区 熊野区が中村裕一氏(自民現)推薦、9選へ決意 〈2018年6月22日〉

2018年06月22日 08時30分00秒 | 記事

大藪区長から推薦状を受ける中村県議夫妻(前列左から)


 来年4月29日の任期満了に伴う県議選御坊市選挙区(定数1)で9選をめざす自民党現職の中村裕一県議(58)=熊野=は20日、自宅で地元・熊野区(大藪憲一区長)から第1号の推薦を受けた。「皆さんのご恩に報いるため、初心に帰り全力で頑張りたい」と述べ、地震防災対策や人口減少対策に全力を挙げる決意を示した。同選挙区には日本共産党新人の楠本文郎・元御坊市議(63)=塩屋町南塩屋=が出馬を表明。保守系現職の御坊市議も意欲を見せており、三つどもえの可能性もあるため、今後の動向が注目される。
 
 大藪区長は「地元の熊野区が一番最初に推薦しようと、先日開いた区会委員会で承認してもらった」と述べ、中村県議に「議員活動を大変頼もしく思う。引き続き、県勢浮揚のため、ご活躍いただきたい。地元挙げてご支持、ご支援する」との推薦書を渡した。同席した野村義夫後援会長は「地元からのろしを上げていただき、すごく大きな力になります」と礼を述べるとともに「皆さんの熱い思いに応え、ご恩に報いるため中村自身が覚悟を決め、一からの戦い、初陣と思ってしっかりやってほしい」と叱咤激励した。
 中村県議は「初めて市議選に立候補した時から地元の皆さんには一致団結して応援し、私への支持を広げていただき、感謝しています」と礼を述べた上で、9回目となる選挙戦に向けて「これまでの経験を生かすとともに、皆さんのご恩に報いるため、初心に帰り全力で頑張りたい」と決意を述べた。これまでの選挙で最も激しい戦いが予想されることには「市民の皆さんに私の考え、政策をしっかり訴えたい」と話した。
 抱負については「和歌山県は二つの危機に直面している。一つは南海地震、もうひとつは人口減少」とし、地震対策は「初当選時からライフワークとして力を入れてきた。仁坂知事が『一人の犠牲者も出さない』と様々な施策を行い、国も法律や制度を整えているが、すべて出来ているかと言えばそうではない。福祉避難所にしても形は出来ているが、実際に運営できるのか。御坊市では津波避難タワーを建設しているが、それで大丈夫なのか。まだやるべきことがたくさんあり、それらを提案し、行動していきたい」と述べた。
 人口減少対策は「進学、就職を機に和歌山を離れる若者が多い」とし、進学面では「県内に大学をつくることを提案してきた。県立医大に薬学部ができ、東京医療保健大学も開校した。和歌山信愛大学も来春開校の準備を進め、宝塚医療大学からも申し出があり、今後もいくつかの大学ができると思っている」と引き続き、大学誘致に力を入れる考えを示した。
 就職面では「働く場をつくることが大事。御坊工業団地はほぼ完売したので熊野の工業団地造成を働きかけたい。地場産業、商工業の振興にも力を入れたい」と述べ、観光面では「地元にお金が落ちる、お金が稼げる仕組みをつくらないといけない。塩屋王子、愛徳山王子が国史跡に指定され、世界遺産への追加指定が期待できる。日高地方には自然、歴史、文化、農作物、魚など良いものがたくさんある。それらを磨いて光らせたい」と述べ、観光ガイド養成、料理の専門職学校誘致、寺内町の重要伝統的建造物群保存地区指定などに取り組む考え。


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