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夏の高校野球和歌山大会決勝 紀央館、智辯和歌山に惜敗 〈2017年7月29日〉

2017年07月29日 08時30分00秒 | 記事

智辯を最後まで苦しめながらも敗れ、涙を流す紀央館ナイン


▽決勝
紀央館
020000000 2
20000010× 3
智辯和歌山

【紀】石方、田染-大森
【智】黒原、大崎-蔵野
【本塁打】林(智)
【2塁打】蔵野(智)

 昭和57年の南部以来、日高勢として35年ぶりの夏の甲子園出場の夢はまたしても幻となった。全国高校野球選手権第99回和歌山大会の決勝は28日、県営紀三井寺球場で行い、初の決勝に進出した紀央館は終盤まで智辯和歌山と互角以上の戦いを見せ、土壇場で一打逆転の好機も届かず、2-3で智辯和歌山に敗れて夏の甲子園出場はならず。平成以降29回のうち、日高勢として実に14度目の決勝進出も深紅の大優勝旗にあと一歩届かなかった。

 1点を追う土壇場の9回、1死満塁で一打逆転の場面で無情にも山村の打球が遊撃手の正面を突き、勝利の女神は微笑まなかった。旧御坊商工時代を通じても初めての選手権大会決勝。ノーシードながら、初戦から箕島、和歌山工、向陽、和歌山東の強豪を3点差以内の接戦で下し、決勝では智辯和歌山を相手に互角の勝負を繰り広げ、初の夏の甲子園にあと一歩と迫った紀央館だったが、日高勢が過去8回の決勝ですべて苦汁を飲まされてきた智辯和歌山の厚い壁に阻まれた。
 決勝のマウンドに上がったのは初戦から4試合を先発完投してきた主戦・石方。先頭の大星(松洋中)に四球を与え、犠打のあと、智辯・林に2点本塁打を浴びる。やはり智辯の壁は厚いのか、と思われたが、打線がすぐさま石方を援護する。2回、先頭の中村が中前打、德永が左前打で続くと、石方が送ったあと、山村の右犠飛で1点。さらに小竹が左前に弾き返して2-2の同点に追いつき、1塁側スタンドを湧かせた。
 石方は、2回の2死満塁、3回の無死2塁のピンチをしのぐと、4回は三者凡退で強打の智辯に得点を与えない。準決勝まで530球を投じてきた疲れからか、5回は二死から連続四球。それでも後続を三振で切り抜けるなど互角以上の戦いを繰り広げた。
 紀央館は6回、1死から中野、中村の連打で1、2塁としたが、德永の右飛が併殺となって勝ち越せない。その裏、ここまで1人で投げ抜き、智辯を相手に5回4安打2失点に封じてきた石方を代えて2年生の田染をマウンドへ。6回は、2死1、2塁のピンチをしのぐ堂々の投球を見せたが、7回に智辯の上位打線に捕まり勝ち越しを許した。
 田染が8回を無失点で抑えて迎えた土壇場の最終回、1死から中村が中前打、德永も左前打、さらに石方も右前打で1死満塁の一打逆転の好機。ここで主将・山村の痛烈な打球は遊撃手の正面を突いたが、遊直となって三塁走者が戻れず。最後まで智辯を苦しめたが、あと一歩届かなかった。


片原啄勝選手(開星・印南町出身)甲子園出場決める
12回失点0と優勝に貢献

 メダルを胸に優勝を喜ぶ片原啄勝投手

 夏の高校野球島根大会の決勝は26日に松江市営球場で行われ、印南町出身の片原啄勝投手=3年、印南中=がメンバー入りの開星が優勝し、甲子園出場を決めた。
 右下手投げの片原投手は5-2とリードの6回二死から登板、3安打を許すも要所を締める投球で無失点に抑えた。初戦と3回戦にも登板。初戦は3回3分の1、3回戦は5回3分の1を投げ、奪三振4、失点0で、決勝戦も含めて12イニングを投げて失点はゼロと救援として完璧な投球で3年ぶり10回目の優勝に貢献した。打者としても3回戦で2打点を上げるなど活躍した。
 中学時代は和歌山御坊ボーイズ/ジュニアタイガースに所属し、全国大会にも出場した片原投手は、今年5月5日に東京で行われた早実との練習試合で高校通算本塁打107本の強打者、清宮選手を3打席無安打に抑えて自信をつけた。甲子園出場校の注目選手を紹介するサイトでも取り上げられており、甲子園での活躍が期待される。


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