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夏の高校野球和歌山大会 紀央館、銀メダル胸に堂々の行進 〈2017年7月30日〉

2017年07月31日 08時30分00秒 | 記事

銀メダルを胸に行進する紀央館ナイン


 13日から28日まで15日間にわたり紀三井寺公園野球場で開催された第99回全国高校野球選手権和歌山大会で準優勝した紀央館。決勝で強豪・智辯和歌山に2-3で敗れ初の甲子園にはあと一歩届かなかったが、ノーシードながらも次々と接戦をものにし、最後まで強豪を苦しめる健闘を見せた。閉会式で紀央館ナインは銀メダルを胸に堂々の行進。観衆は紀三井寺の夏を清々しく駆け抜け、鮮烈な記憶を残したナインを大きな拍手でたたえた。

 紀央館は決勝までの5試合で1点差ゲームが4試合と粘り強い戦いぶりが光った。初戦で箕島に2-1で競り勝つと、3回戦は和歌山工に6-3。準々決勝は新人大会優勝の向陽を延長10回の末に4-3で下し、準決勝は秋の覇者・和歌山東を4-3で撃破し初の決勝進出を果たした。聖地をかけた智辯和歌山との一戦には敗れはしたが、終盤まで互角以上の戦いぶり。最後まで智辯和歌山を苦しめたが、御坊商工時代から学校創立60周年での聖地出場を飾れなかった。
 紀央館は、3回戦から準決勝まで3試合連続で2けた安打を記録するなど打線が好調。ここ一番の場面で一本が出る勝負強さが光り、5試合すべてで3回までに得点を挙げるなど序盤の攻撃が光った。投げては石方が準決勝までの4試合すべてで完投。決勝の5イニングを含め合計42イニング624球の力投を見せ、バックも5試合でわずか2失策と堅実な守備で投手陣を盛り立てた。
 閉会式では、山村亮主将と徳永大紀副主将に表彰状と準優勝盾が贈られ、ナイン一人ひとりに銀メダルを授与。紀央館ナインは山村主将を先頭にダイヤモンドを一周し、観衆からは健闘をたたえる大きな拍手が送られた。
 吉水智章監督は「選手たちは本当によくやってくれた。負けたのは自分の力不足、もう一つ上に行かせてあげたかった。石方は体が限界のなか、よく頑張って投げてくれた。夏の舞台が選手たちを成長させてくれた」といい、山村主将は「あと一歩のところで勝てず悔しいが、厳しい練習に耐えてきた結果で悔いはない。最後まであきらめずチーム一丸となって戦えた」。1年生からレギュラー出場していた徳永副主将は「頑張ってきてよかった。来年こそは甲子園に行ってほしい」と後輩に果たせなかった夢を託し、石方投手は「初戦の終わりから左腰が痛かったが、決勝は楽しもうと投げた。悔しいが後悔はない」と充実感いっぱいの笑顔を見せた。


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