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御坊市温暖化対策 削減率23%(2年度)過去最高値更新 省エネ浸透 新庁舎で一層加速へ 〈2021年10月21日〉

2021年10月21日 08時30分00秒 | 記事


19日に開いた計画推進会議で2年度実績報告


 御坊市は、第2次地球温暖化対策実行計画(平成23年度~令和2年度)最終年度の令和2年度実績をまとめた。平成22年度実績を基準とした温室効果ガス総排出量(二酸化炭素換算)の削減目標7%削減に対して22・9%減で、過去最高だった元年度17・1%を更新した。職員の省エネ意識は高まっている一方、老朽化した現庁舎での対策は限界にきており、令和5年度竣工予定の新庁舎が対象となる次期計画でも取り組みを一層加速させる。
 実行計画は市役所や教育委員会、水道事務所、消防本部の各公共施設で地球温暖化の要因となる二酸化炭素の主な排出原因である電気や燃料使用量の削減に向けた課題や対策を明記。第2次計画は平成22年度の温室効果ガス総排出量2303トンを基準に7%削減を目標に定め、電気やガソリン、灯油、水道使用料等9項目で節減に努めている。
 23年度から5年間は7%削減を達成したが、28年度から排出量算定に用いる排出係数を基準年の固定値から、国や県に準じて原発等の稼動状況によって変動する前年度発電実態に即した係数に改訂。これにより原発があまり稼動しなかった28年度は7・2%増、29年度は21・1%増、30年度は1・5%増と、目標を達成できなかった。
 令和元年度は原発が稼動したことで排出係数が大きく改善され、過去最高の17・1%削減となり、4年ぶりに目標をクリア。2年度は総排出量1776トンで前年度をさらに上回る22・9%削減を記録し、過去最高値を更新。市環境衛生課は「排出係数の影響で排出量は大きく増減するが、計画当初に比べると電気や灯油、軽油、プロパンガスなどの使用量は着実に減っている」と、日ごろの努力を評価している。
 庁舎蛍光灯の本数を減らしたり、不要の電気消灯、教育施設照明のLED化など省エネ対策に取り組んでおり、2年度は「不要な照明を消す」など20項目を得点化した総点数(80点満点)も過去最高の前年度と同じ69・9点だった。同課は「職員の省エネ意識は高まっている。今後も一人ひとりが努力を続け、市役所全体で温暖化防止対策を進めたい」とした。
 一方、老朽化した現庁舎での取り組みは限界に来ているため、さまざまな省エネ対策を取り入れる新庁舎の完成が待たれる。現行計画は今年度で終わる予定だったが、次期計画は新庁舎を対象とするため、現行計画を4年度まで延長し、次期計画は5年度を基準年に6年度から10年間の取り組みを策定する。


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