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日高川かわまちづくり計画 野口橋~野口新橋右岸河川敷(御坊市) 県と地元で協議会、利活用検討 〈2021年10月28日〉

2021年10月28日 08時30分00秒 | 記事


日高川右岸河川敷の利活用へ(写真は野口橋から下流側)


 県が樹木伐採事業を行った野口橋~野口新橋間の日高川右岸河川敷(低水護岸、約3・2ヘクタール)の利活用に向け、県、御坊市、地元区、関係団体で「日高川かわまちづくり協議会」を設置し、26日に市役所で初会合を開いた。民間参入も視野に地元の意見を聞きながら様々な利活用の可能性を探り、今年度末までに具体的な計画をまとめ、国が進める河川空間とまち空間が融合した魅力ある空間づくりに取り組む「かわまちづくり」支援制度への申請、認定をめざす。

 樹木伐採事業は国土強靱化3カ年緊急対策を活用して令和2年度に行い、広々した河川敷をきれいに整地した。良好な環境を維持するとともに魅力ある空間づくりをめざそうと、県、日高振興局、御坊市、藤井区、出島区、日高川漁協、御坊商工会議所、市観光協会で協議会を設置。「かわまちづくり」支援制度を活用し、民間参入も視野に入れながら利活用計画、整備手法などを検討する。26日の初会合で県が支援制度の概要、今後の進め方などを説明し、意見交換した。
 支援制度はハード、ソフト両面で国の支援があり、全国的に水辺に親しむ拠点や川を活用した観光利用、流域ネットワーク、福祉利用の拠点など様々な利活用事例が増えている。また、河川空間のオープン化により、増水時に施設構造物が損壊・流失しないこと、地域の合意が得られることなどを条件にキッチンカーや売店、オープンカフェ、バーべキュー場など営業活動も可能となり、利活用の幅が広がっている。
 意見交換では「対象地域を天田橋まで広げてはどうか」との問いに県当局は「まずは野口橋~野口新橋間の右岸河川敷に特化して利活用を考えたい」。「県のたたき台はないのか」には「いろんな可能性を探りたい。民間活力導入も視野に入れ、皆さんからいろんな意見、アイデアを伺いたい」と答えたほか、日高川の堆積土砂しゅんせつの要望もあった。
 市は協議会設置に先行して庁内で利活用を検討しており、職員からアイデアを募ったほか、民間参入の可能性を探るサウンディング調査も行い、応募のあった3団体と意見交換済み。市議会議員の提案も含めてグラウンドゴルフ場や芝生公園、遊具公園、イベント公園、フットサル屋外競技場、ドローン練習場、防災ヘリポート、スケートパークなどが出されている。
 今後、幹事会で意見を整理し、12月ごろ予定の次回協議会で地域の魅力やかわまちづくりのアイデア探し、課題の抽出、具現化に必要な条件整理、役割分担などを協議。来年2月ごろに基本方針、個別政策の内容、進め方などを検討して今年度末までに計画を作成し、4月以降に支援制度への申請、登録をめざす。


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