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由良町文化賞に阿戸の獅子舞保存会、功労賞は小髙根さん(バイオリニスト) 〈2021年10月16日〉

2021年10月16日 08時30分00秒 | 記事


阿戸の獅子舞保存会


小髙根眞理子さん


 令和3年度由良町文化賞の受賞者が発表された。文化賞に民俗芸能の分野で阿戸の獅子舞保存会(浜崎拓也会長)、文化功労賞に衣奈出身のバイオリニスト、小髙根眞理子さん(72)=千葉県流山市=が受賞する。表彰式は11月3日午前9時から役場で開く。

 阿戸の獅子舞保存会は、秋に開催される由良祭で県無形民俗文化財の獅子舞を奉納するなど、獅子舞の伝統継承活動を通じ地域文化の向上発展に努力したことが高く評価された。
 阿戸の獅子舞は古くは阿戸地区にあった国主神社に奉納されてきたもので、明治43年の神社合祀後、宇佐八幡神社の例祭・由良祭に奉納。昭和63年4月の県指定無形民俗文化財を受けるにあたり保存会を結成し現在に至る。
 獅子舞は笛、大太鼓、締太鼓、ちゃみせん(摺鉦)の囃子にあわせ約50分かけて舞う。山から獅子がおりて、野原で牡丹の花に戯れ、のみを取ったり、居眠りする所作があり、地元では「眠り獅子」「寝獅子」と呼ばれる。これまでに県民俗芸能祭に2度出演し伝統の獅子舞を披露、平成10年に町文化功労賞を受賞している。
 浜崎会長は「文化賞受賞はとても光栄です。コロナで2年も祭りがないので、賞をいただき励みになります。今後も歴史ある獅子舞を継承し、地域を盛りあげたい」と話した。
 小髙根眞理子さんは幼少期からバイオリンを始め、中西忠=大引=、古武滋野、東儀祐二の各氏に師事。東京藝術大学、同大学院を経てウィーン国立音楽大学に入学しバイオリン奏者のギュンター・ピヒラー氏に師事、1976年最優秀賞を受け卒業。
 帰国後は関東地方を拠点にソロ・リサイタルなど開催し、地元の和歌山、古里・由良町や近隣市町でもコンサートを開くなど積極的に演奏を行い、高校で講師を務め後進の指導にあたるなどの活動が評価された。流山市音楽家協会員、モーツァルティアン・フェライン会員、日本クラシック音楽コンクール審査員。CDもリリースしている。
 小髙根さんは「長く故郷を離れていますが、この度表彰して頂けることはうれしく、ありがたいです。今後は心身とも健康に努め、日々勉強を重ね精進していきます」と話した。


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