千の天使がバスケットボールする

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結婚したいのに… ~止まらない未婚化~ 「クローズアップ現代」より

2011-02-21 23:41:53 | Nonsense
昨年、俳優の織田裕二さんが結婚して年貢をおさめ、最後の大物独身貴族となった福山雅治さんは、いつ結婚するのか。。。
中年になっても独身を維持するのは、福山さんだけではない。*1)日本人の生涯未婚率は、現在は男16%、女8%と意外と低い感じもしたのだが、いやいや2030年には男29%、女22%と一気に上昇基調。結婚しようが独身でいようがそれは個人の問題とばかり言えないのは、独身者が増えれば社会的に無縁社会や少子化につながっていくからだ。今も独身、ずっと独身が増えたのは、いくつかの理由がある。

①職場の変容
職場結婚がなんと半減しているそうだ。昔は、職場で働く男性も女性も全員、正社員。家族よりも長い時間を過ごす職場の同僚や先輩・後輩と恋を育んだり、サークル活動を通じて、年頃の男女が出会う場まで用意されていた。また、職場の花の新陳代謝を促するためにも、女性社員が何年か勤めて寿退社して職場結婚をするのを上司も歓迎していた時代だったのではないだろうか。それが、今や、バイト、派遣社員がやってきて、人間関係を築く前に人が入れ替わる。さよなら・・・。積極的に仲人を務めためんどうみのよい上司も減ってきているのだろう。

②非正規雇用の増加
1995年では8.9%だった男性の非正規率が、2010年には18.9%、これを未婚者に限ると3割近くになっている。福山さんも非正規雇用で働いているが、未婚者の10人に3人は非正規雇用という事情には、同じく非正規雇用の女性が、結婚相手に安定と経済力(年収400万円以上)を求めているからだ。結婚したい「男性の年収」と「女性が求める年収」の乖離が、結婚したいのに未婚という現象に拍車をかけている。

③米国や西ヨーロッパと違って、日本の独身者はいくつになっても親と同居
成人して一人暮らしをしていると、二人暮らしの方が経済的にメリットがあることに気がつくが、結婚するまでの待機期間を実家で過ごせることも未婚率を高めている。

番組では、実際に婚カツをしているが、年収がネックでなかなかご縁まで至らない男性が登場する。あかるく朗らかな男性が、夜アパートでひとりでコンビニ弁当を食べている姿は、さすがにわびしいものがある。しかし、不図、思ったのだが、何故この男性は自炊をしないのか。お米は炊飯器が上手に炊いてくれる。冬は簡単にできる湯豆腐や、食事のバランスのよい鍋物料理でも作ればいいじゃん。最近の鍋は、キムチ味やカレー、トマト味などそれなりにバラエティに富んでいる。簡単な料理ぐらい自分でできる家事能力を身につけることも、婚カツには必要ではないだろうか。妻に家事を期待するのであれば、それなりの年収をえること、それが無理ならば家事をしっかり身につけて、家事が得意というのをアピールした方がよいのでは。

事実、番組の後半には、新婚夫婦が登場したのだが、男性は婚カツの時に「結婚したら全力で家事をやります!」と宣言してゴールインをした。彼は、それまで実家住まいで家事などはしたことなかったそうだが、せっせと風呂荒いや洗濯に精をだすその表情は、実に楽しそうだった。ふたりの年収をあわせても380万円という厳しい生活も、家計簿をつけてお互いに節約と協力しあい、よい夫婦になりそうなふたりの笑顔が微笑ましく応援したくなる。

その一方、大学卒業時に就職氷河期でずっと派遣社員として働いてきた女性は、派遣契約がきれる前に何とか結婚したいとセツジツ。相手の希望職種は”官公庁”。ちょっと前までは、毎年就職ランキングで上位にあった鶴のマークのカイシャも、賞与はでていないと聞いている。もし彼女が、福利厚生の整った一流企業の正社員で、出産後も働けるような環境だったら、ここまで相手に経済的にも生活まるごと依存するような結婚を希望していなかったのではないかと思われ、これもせつなくなった。そして、大手企業の正社員でそれなりに年収のある女性たちは、都内に快適なマンションを購入して誰にも邪魔されず、こどもにもわずらわされることのない独身生活を謳歌している。昔のように、結婚を親身になって心配してくれる上司もいなくなり、うっかり結婚はいつ、なんていったらセクハラ親父と呼ばれるから禁句、女性も安心して定年まで勤められるので、結婚なんかしなくても経済的にはなんら不自由がない。いくつになっても一緒に遊ぶ同じく独身の女ともだちもいるようだし。

愛媛県では、自治体が積極的に男女の出会いの場を設け、ボランティアの方たち(結婚生活の長いベテラン)が若い人たちの相談にのったりお見合いをセッティングして成功している。これは、なかなかよいアイデアだと思う。身近に聞いた話だが、高校時代は野球に打ち込んだスポーツ青年で容姿も整っている、出身大学は女子に人気のJARと聞けば、さぞかしもてるだろうにと思うのだが、”出会いがなくて”彼女がいなく、近頃少々焦り気味だとか、そんなこともあるのだ。自然な流れで結婚に至るのは望ましいが、待っているだけでは運命の人に出会えないのも昨今の事情か。
番組にゲスト出演していた山田昌弘さんは、親も含めて男性だけが働いて妻子を養うという意識改革が必要であると訴える。また、そうは言っても、派遣社員が増えれば正社員の負担が増え、子育てと仕事の両立も厳しくなる現状では、ワークライフバランスやワークシェアリング、非正規雇用の実情を変えるなど社会として取り組む課題もあると言っていたが、全くである。

福山さんやGacktのようにいい男がず~^っと独身というのも、それはそれでよいとも思うのだが(#^.^#)、本当は結婚したいのに未婚というのは、なんとかしなくちゃっ。

「結婚、いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことのない荒海。」byハイネ
しかし、、、「結婚とは誰もが犯さなければならない過ちである。」byジョージ・ジュセル

*1)生涯未婚率というのは、「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出した数字。