旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ミケランジェロのダビデ像に会いに行く日

2019-05-16 12:00:00 | イタリア
今回のフィレンツェ観光のメインはミケランジェロのダビデ像

この像のコピーはウフィッツィ美術館のすぐ近くをはじめ世界中にある。
しかし、このオリジナルをはじめて見た時の衝撃を今も忘れられない。
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朝、ピッティ宮殿前から歩き出してすぐにベッキオ橋を渡る↓

↑黄色い「バザーリの回廊」がそれ以前からあった塔をよけながら橋の上に建設されているのが分かる↓
↓ピッティ宮殿からウフィッツィ宮殿までメディチ家の人々が使っていた回廊

むこうに見えるのは大聖堂のクーポラ。上にのぼっている人が見える。

橋の真ん中にあるチェッリーニの胸像

↓このペルセウスのブロンズ像の作者


ウフィッツィ美術館

に並ぶ人を横目にみて


カルツァイゥーリ通りのオルサンミケーレ教会を目指す↓

↑この建物はもともとサンミケーレ教会の(Orto=キッチンガーデン)だった場所にあるのでこの名前がつけられた。
1337年に現在の建物が小麦の取引所として建設され、1380年代に教会へと転用されていった。
なので、教会らしくないただの四角い形をしているし、内部には小麦を流しだしていた口がのこされている↓

14世紀末からのルネサンス勃興の時代につくられた空間

祭壇はどこかゴシック的

ここで見ておいてほしいとおもっていたのは、1417年にドナテッロがつくった聖ジョルジョ像。
↓このマナザシはミケランジェロのダビデのルーツになったとも言われている。

ドナテッロの没後九年してから生まれたミケランジェロはずっとこの像を見ていたにちがいない。
何もないところからあのダビデを作り出したのではないはずだ。
ミケランジェロがダビデ像を完成させたのは1504年。ドナテッロの聖ジョルジョから八十八年後。
↓こちらがミケランジェロのダビデのマナザシ


ミケランジェロのダビデを見ていただく前に、こちらをぜひ見てほしかった。
聖堂の壁に設置されているのはレプリカ。
本物のあるバルジェッロ美術館に向かう。

フィレンツェに現存する最古の教会
★バディア・フィオレンティーナ教会が開いていたので立ち寄る

※こちらに歴史メモを載せました

↓★バルジェッロ美術館は、中世の警察署であり監獄であった建物

中庭ではかつて処刑も行われていた↓

現在は主に彫刻群の展示が見ものである
↓ジャン・ボローニャの有名なメルクリウスもここに

↓シニョーリア広場のチェッリーニ作「ペルセウス」の台座も、ホンモノはここにあったのか↓


フィレンツェを象徴するこのライオン像「マルゾッコ」もオリジナルはここにある


そして二階の大広間の壁に、さっきオルサンミケーレ教会の壁龕にあったドナテッロ作の「聖ジョルジョ」のホンモノがあった↓

↓この眼差し

↓午後に訪れたアカデミア美術館のダビデ像と共通するものを感じさせる

↓アカデミア美術館ではこのダビデ像だけ見惚れてずうっと滞在できる

↓これは1532年までミケランジェロが彫っていたダビデ像またはアポロ像とされる未完成作品

↑注文者のバッチョ・ヴァローリが反逆罪で刑死した為に未完に終わったものだが、
未完にもかかわらず、造形としての魅力がすでに充分に伝わってくる。

↓こちらはドナテッロが1440年ごろに製作したダビデ像↓

ミケランジェロは当然こちらも見ていた筈だが、
こういう「なよっとした」肉体は彼の好みではなかっただろうと、
比べてみていると容易に察することができる。

ミケランジェロの「ダビデ像」、また会いにきます(^.^)

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