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旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

トロギールをちょっと散策してルネサンスの天井に気付く

2018-06-11 15:15:15 | クロアチア
ニンでだいぶゆっくりしたのでトロギールでは一時間程度
城門を入る時に鐘楼の向こうに大きく飛行機が見えた↓

トロギールはこの城門から旧市街の向こう側の城門までただ歩くだけなら五分もかからない小さな島=旧市街
ヴェネチア支配下にあった時代に建てられた鐘楼はヴェネチアのサン・マルコ聖堂のものとそっくり。
13世紀のキボリウム(天蓋)↓

堂内への門はラドヴァンという石工が十三世紀につくったもの↓



※これについてはこちらに書いております
今回新たに注目したのは、初代司教イヴァン・ウルスニの礼拝堂↓

ラドヴァンの二百年ほど後にイタリアでドナテッロに学んでいたユライ・フェレンツィナッツが手掛けた。
世は完全にルネサンス。天井が特にギリシャ・ローマ時代を再現している。
もうひとつの礼拝堂の天井も↓ああ、ルネサンス

上の天井のお手本は、近くのスプリトに残るディオクレティアヌス宮殿内ジュピター神殿からだろう↓下の写真はスプリトのジュピター神殿入口

↓そっくり!
千七百年前のこの古代ローマの装飾を、五百年前のフェレンツィナッツはモデルにしていたんじゃないだろうか。

イヴァン・フェレンツィナッツは二百年前のラドヴァンをはじめとするロマネスク彫刻もたくさん目にしていた筈。
だが、当時の彼は古代ローマの美術表現の方が断然気に入ったということだろう。
フェレンツィナッツの目にはロマネスクはただのヘタウマに見えていたのかもしれない。

古い階段を登り
鐘楼に登ると、ちょうど教会の屋根瓦をあたらしくしていた↓


失われてしまったロマネスクの教会跡↓

※これについては以前こちらに書きました



こちらの路地の左にあるトロギール最古のロマネスク教会は一度も開いていたことがない↓





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