ニュー・イングランドのあるまちの郊外にたつ古い館。主はウォーレン夫人(エセル・バリモア)。病床にあり、2階で寝たきりになっています。他に長男(継子)でウォーレン教授(ジョージ・ブレント)とその女秘書ブランシュ〈ケント・スミス〉、酒好き家政婦のオーツ夫人とその夫、看護婦のバーカー、そしてヨーロッパから戻ってきたウォーレン夫人の息子スティーブン(ゴードン・オリヴァー)が住んでいます。
ここに女中として雇われていたのがヘレン(ドロシー・マクガイア)です。言葉が不自由です。ヘレンは子供のころに自宅で火事にあい、両親を亡くし、その時のショックで声を失っていました。若い町医者パリーは何かとヘレンの面倒を見ています。
この町で殺人事件が続けておこります。犯人はわかりません。奇妙なのは体の不自由な若い女性ばかりが狙われたことです。ウォーレン夫人はヘレンのことを心配し、他の町に行くように指南します。しかし、ウォーレン教授は、反対し、ヘレンをひきとめます。
スティーブンはブランシュに好意をよせ、そのことがきっかけとなって喧嘩になります。それを知ったブランシュは館を出ていくことを決意し、荷物をまとめるために地下室におります。しかし、あろうことか、ここでブランシュが殺されます。ヘレンがその絞殺死体を発見し、そこで偶然スティーブンとでくわします。ヘレンは彼が犯人と思い、だしぬいて地下室に鍵をかけ閉じ込めてしまいます。その夜、館のなかは閑散としていました。女主人は瀕死の状態でベッドに横たわったまま、家政婦のオーツは厨房で酔いつぶれ、その夫は町に使いにいき、看護婦パーカーは館に嫌気がさして出ていってしまっていました。
とりのこされ、不安を感じたヘレンは、ウォーレン夫人のいる部屋に行こうと、らせん階段を駆けあがると、そこで教授とはちあわせになります。ヘレンは紙に「ブラッシュが殺された、犯人のスティーブンを地下室にとじ込めた」と書きつけ、示します。教授の顔はひきつります。聾唖のヘレンは、身の危険を感じ、ウォーレン夫人のところに駆けつけ、拳銃の所在を質しますが、夫人は昏睡の状態。ヘレンは気が動転し、気が狂ったように、邸内をかけまわります。このあたり、ヘレン役のドロシー・マクガイアの演技はさえています。
さて、ことの顛末は・・
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