N市文学館の嘱託館員である、老松郁太。
その文学館は、作家・徳丸敬生の住んでいた邸宅に設立されたものだが、昨今の来客数の減少により、閉館される方向に。
そんな中、郁太は、神田神保町の古書店で、徳丸のサイン入りの遺稿集を手にする。徳丸は遺書を遺し失踪した作家で、その後の行方はわかっておらず、死亡したものとされていた。死亡した人間が、その後に発行された著作にサインできるはずもなく、当然、店主が偽物と断じたが、郁太は、真筆だと確信しており、それが文学館を存続させるための手立てになるのではないかと、謎を解くべく奔走する。
そんな郁太は、家業である老松商事の後継であったが、社長であった父亡き後、ある思いからその座を弟・勇次に譲っていた。閉館された後の邸宅を買い取るのがその会社で、そこで料亭を始めるという話が齎される。
何とか阻止したい郁太に、『人はなぜ小説を読むのか』という命題について自分を納得させる答えが出せたら、文学館を存続させる、という勇次の出した条件を呑むことに……
心酔する作家の文学館の存続をかけて、嘱託館員が奔走する話。『おさがしの本は』の姉妹編。
存続させたいと考えているなら、(弟の説得とか本の謎を追うとかじゃなくて)署名活動でもすればいいのに…。努力してる方向が違うし、論点がズレてる感じ…;
一応、魅力的な部分もあるけれど、ちょっと乗り切れず;
その一因が、(会話文で)“お兄ちゃん”とか“お姉ちゃん”とかちゃん付けで呼んでるのに、自分(男性)のことは“私”と表現してるところ。違和感バリバリで読んでて気持ち悪い…;(砕けてるんだか固いんだか、どちらかに統一して欲しい…)
……それにしても、この兄弟、完全にブラコン…(笑)。
<11/8/22,23>
その文学館は、作家・徳丸敬生の住んでいた邸宅に設立されたものだが、昨今の来客数の減少により、閉館される方向に。
そんな中、郁太は、神田神保町の古書店で、徳丸のサイン入りの遺稿集を手にする。徳丸は遺書を遺し失踪した作家で、その後の行方はわかっておらず、死亡したものとされていた。死亡した人間が、その後に発行された著作にサインできるはずもなく、当然、店主が偽物と断じたが、郁太は、真筆だと確信しており、それが文学館を存続させるための手立てになるのではないかと、謎を解くべく奔走する。
そんな郁太は、家業である老松商事の後継であったが、社長であった父亡き後、ある思いからその座を弟・勇次に譲っていた。閉館された後の邸宅を買い取るのがその会社で、そこで料亭を始めるという話が齎される。
何とか阻止したい郁太に、『人はなぜ小説を読むのか』という命題について自分を納得させる答えが出せたら、文学館を存続させる、という勇次の出した条件を呑むことに……
心酔する作家の文学館の存続をかけて、嘱託館員が奔走する話。『おさがしの本は』の姉妹編。
存続させたいと考えているなら、(弟の説得とか本の謎を追うとかじゃなくて)署名活動でもすればいいのに…。努力してる方向が違うし、論点がズレてる感じ…;
一応、魅力的な部分もあるけれど、ちょっと乗り切れず;
その一因が、(会話文で)“お兄ちゃん”とか“お姉ちゃん”とかちゃん付けで呼んでるのに、自分(男性)のことは“私”と表現してるところ。違和感バリバリで読んでて気持ち悪い…;(砕けてるんだか固いんだか、どちらかに統一して欲しい…)
……それにしても、この兄弟、完全にブラコン…(笑)。
<11/8/22,23>