黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ROMES06 まどろみの月桃』五條瑛(徳間書店)

2011-08-10 | 読了本(小説、エッセイ等)
世界最先端の施設警備システム・ROMES06を擁する西日本国際空港。
夏のピークを終えて、平穏な日々が続いていた。
そんな中、砂村多駒は、東京吉祥寺で弱小探偵事務所を営む友人・堤青太郎から、あることを頼まれる。
堤の依頼人・高原愛子の“友人”のバーテンダー疋田宰が、オーナーのマンションからの窃盗の容疑で、取り調べを受けているという。その頃、疋田は西空にいた為、無実らしいのだが、何故かそのアリバイを警察に話そうとしないらしい。
故にROMESを使って、そのアリバイを証明できないか、ということだった。
ROMESは、男と一緒にいる疋田の姿を検出。疑いは晴れたのだが、再び彼女が訪れた。警察から解放された疋田は、彼女の前から姿を消してしまったという。資産家令嬢である彼女は、結婚の約束をしており、結婚資金や株などを預けていたことから、今度は結婚詐欺の疑いが出てきた。
西空に一緒にいた、疋田の関西での知り合いらしいホスト・ジャンジュの線から調査をする中で、疋田の死体が見つかる。飛行機にも乗らずうろつく彼らの意図は?
やがて来月来日予定の、問題発言のあった外国人アーティストに抗議する旨を綴った西空への脅迫状に騒然となる……
一方、沖縄の与那国島に暮らす娘・金城アンナは、祖父から頼まれ、彼の知り合いだという老人・八角波夫に届け物をするべく、目印にサンニン(月桃)の葉を携え、大阪へ向かう。めったに島から出たことのないアンナは、大阪でエスコートしてくれた八角の甥だという隼人の気遣いや、かっこよさに夢中になるが、幼馴染み・玉城真理の言葉で我にかえり、彼に不審を抱き、真意を糺すべく大阪に飛ぶ……

シリーズ第3弾。
相変わらず、砂村はハル以下な扱い(笑)。しかも影薄っ!
今回も五條作品の根底に流れる精神は健在で、うーん、と唸りました。
ロメス(とハル)に重きを置く、成嶋にとってはいろいろ考えることの多い事件だったかも。

<11/8/10>