黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

バナナタルト@かわさき

2011-06-25 | スイーツ
 タルトの中は、ダマンド。
 上にカスタードクリームがあり、その上に、生のバナナと生クリームが載っています。
 かなりボリュームのある一品。

 パティスリーかわさき:新潟(長岡)

ピスタチオフレーズ@かわさき

2011-06-25 | スイーツ
 上からピスタチオのムース、いちごのゼリー、バタークリーム、カスタードクリーム、タルト。
 一番上にはクリーム(ピンク)と、フランボワーズ、いちご、チョコ、ピスタチオが載ってます。
 ピスタチオのムースが濃厚なのと、バタークリームが、夏に食べるにはちょっとヘビー気が…。

 パティスリーかわさき:新潟(長岡)

『四色の藍』西條奈加(PHP研究所)

2011-06-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
紺屋・紫屋の女将・環は、両替屋と薬種問屋も営む、同業の大店・東雲屋を訪ねて出かけた折に、主人・三左衛門に用のあるらしい若侍と出会う。
三月前の六月初め。環の夫・茂兵衛が何者かに斬り殺された。翌朝、阿波八こと藍玉問屋阿波屋の主人・中野八右衛門が、首を括った姿で見つかり、自害とみられたことから、彼が茂兵衛を殺害した下手人とみられていたのだが、環はその裁きに納得がいかず、三左衛門が下手人だとにらんでいた。その件について問いただすべく、連日店に通い詰めるも、留守だと門前払いされている環が、店先で一騒動起こしそうなところで、南町奉行所の定町廻同心・山根森之介が現われ、仲裁に。
その晩、環のところに、東雲屋の者たちが脅しに現われたところへ、助けに入ったのが先の若侍だった。
蓮沼伊織と名乗るその若侍は、新堀上総という男を探しているのだという。新堀は、兄の朋友で、元は阿波藩の藍方勤めをしていたのだが、半年前に兄を殺し、阿波から逃げており、仇として追っているという伊織。
その新堀が東雲屋と一緒にいたところを見たものがいるという噂を聞き、東雲屋を訪ねたのだった。
翌日、紫屋の食客となった伊織は、おくめという洗濯婆と、小料理屋で働く妖艶なお唄と引き合わされる。おくめは、小遣い稼ぎに、お唄は東雲屋の手代・源次を恨んでおり、環に手を貸しているのだという。
四人は力を合わせて、東雲屋の周囲を密かに探ることになったのだが……

それぞれの思惑で、東雲屋という大店に関わろうとする四人と、その周囲の人々との愛憎渦巻く時代ミステリ。
四人のキャラクタの違いや(まさに四色)、最初の印象からのどんでん返しっぷりが楽しいです。

<11/6/24>

『尾張ノ夏 居眠り磐音 江戸双紙』佐伯泰英(双葉社)

2011-06-23 | 読了本(小説、エッセイ等)
安永八年夏。刈谷宿での養父母の供養を終え、佐々木姓から坂崎姓に戻った磐音とおこん夫婦、弥助と霧子は、尾張の城下、札の辻近くの寺・聞安寺の長屋に、四人で住み始めた……磐音たちは、小田原藩町奉行和泉常信の臣下、清水平四郎といねという偽名で。
名古屋で町を見物の途中、尾州茶屋という呉服屋の大店に興味を惹かれて、覗き込んでいた磐音とおこんは、大番頭・中島三郎清定に声をかけられ、一服することに。
そこへ、中部相右衛門が、鵜飼家先祖が下賜された陣羽織を返せと因縁をつけにやってきた。暴れ始めた彼らを撃退し、その場を収めた磐音。相右衛門は、家中御番組頭鵜飼左膳の次男で、中部家へ婿入りした人物だが、先般、件の陣羽織の偽物を持ち込んだ為、即刻返却していたのだった。
代々藩家の呉服の調達を務めると同時に、将軍家や諸大名への内使や供応接待も務める茶屋家は、細作(間諜)の役目も負っていた。磐音たちが名乗った通りの身分ではないと感じた三郎清定は、店の者に何者か調べるように命じる。
そんな三郎清定に、身体がなまっている為、稽古をさせてもらえる道場を紹介して欲しいと頼んだ磐音だったが、翌朝連れて行かれたのは、尾張の藩道場。
素性を隠しつつも、腕前を披露し、師範の馬飼籐八郎を破り、居合わせた御付家老にして両家年寄と呼ばれる、竹腰山城守忠親と手合わせすることになった磐音は、その腕を認められ、道場の出入りを許される。
やがて磐音たちを追ってきた雹伝平によって、茶屋家や竹腰たちにも磐音の正体が知れるが、田沼を快く思わぬ彼らはそのまま、知らぬふりを通して受け入れることに……

シリーズ第三十四弾。
最初の方は、おそめちゃんが親方に半日の暇を許されて実家に戻るお話が少々。何気に成長しているおそめちゃんと幸吉が微笑ましい感じ。磐音たちは尾張城下の長屋に住み始めて、またしても騒動に巻き込まれてたりとかして、新たな登場人物たちが続々と…(笑)。

<11/6/23>

『君がいない夜のごはん』穂村弘(NHK出版)

2011-06-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
友人の家で出された牛乳が痛んでいるのに気づかないほど、味音痴で、食品の賞味期限が切れるのを極端に恐れる。料理もできない、酒も弱い、飲食店にもひとりで入れない、お好み焼きの混ぜ方にダメ出しされる、生ハムメロンに理解不能な日々……『きょうの料理 ビギナーズ』などに連載された、食にまつわる異色エッセイ集。

食エッセイと言えば、普通だったら美味しそうなものとかが紹介されるとこですが、そこはまぁ……ほむらさんなので(微笑)。いつもの如く、な感じです。
ハニートーストの真ん中を、人の分まで食べ尽くそうとする奥さんも、何気に結構おちゃめだ…。

<11/6/22>

『エステルハージ博士の事件簿』アヴラム・デイヴィッドスン(河出書房新社)

2011-06-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
バルカン半島に位置する、東欧の小国<スキタイ=パンノニア=トランスバルカニア三重帝国>。複雑に言語や宗教、民族が入り混じるその国で、あまねく知られた存在である、エンゲルベルト・エステルハージ博士。
法学博士、医学博士、哲学博士、文学博士、理学博士などの多くの博士号を持ち、国内で、後にも先にもただ一人、優れた器量は右に出る者なしといわれている存在。

そろそろ晩秋の声を聞くある日、警視総監のロバッツが、博士の元を訪れた。
旧金箔師アーケードの小科学展という見世物で、三十余年眠り続けているというイギリス人女性ポリー・チャームズが話題となっているという。彼女は眠りながらも質問に答え、歌も歌うという。
下手物好きなふたりは、連れだってそれを観に出かけるが、その後、アーケードで火事が起き……『眠れる童女、ポリー・チャームズ』、
グロス=クロプレッツ温泉を訪れていたエステルハージは、そこでエルサレムの王を名乗る男と出会う。
それから数ヶ月後、博士の元に、何者かが、新聞<ベラ・イヴニング・ガゼット>紙の文芸欄に“スラッジに会え”、謎の伝言を置いていった。
その新聞社社を訪れたエステルハージは、スラッジに会い、エルサレムの宝冠が盗まれた事件について聞く。それは、キプロスの王冠、またはエルサレムの宝冠と呼ばれる帝国の宝が盗まれた一件。その事件について、得意の骨相学を用い、調査することになった博士は……『エルサレムの宝冠 または、告げ口頭』、
叔母エマに頼まれ、彼女が相続したスフラーフスと呼ばれる土地の差配・チルペリッツが、地代をごまかしているのでは、という疑惑について確認しに行くことになった博士。
その地には、熊と暮らす老婆がいるという……『熊と暮らす老女』、
三重帝国の文化相・ウラデック伯爵の元に、“神聖伏魔殿”という団体が、集会の認可を求めてきたという、書類に不備はないのだが、それに署名してしまったら大臣を辞めなければならないと悩む彼に、第一秘書のブルーノはエステルハージ博士に相談するようにと提案する。
かくして、その依頼を受け、その団体に探りを入れにいった博士だったが……『神聖伏魔殿』、
流行らないホテル<ホテル・グランド・ドミニク>に住みついている、イギリス人魔術師スミートを、エステルハージが訪ねた。
ミロード・サー・スミートこと、ジョージ・ペンバートン・スミスは、自然力オッドを用い、さまざまな人の頼みを引き受けているらしい。
それからひと月ほど経って、急速に親交を深めていた博士とスミス。
一方、在留外国人局監督官三等補佐・ルペスカスは、不慣れな調べものを強いられていた。ミロード・サー・スミートという人物について、あちこちに話を聞き、調査するのだが……『イギリス人魔術師 ジョージ・ペンバートン・スミス卿』、
家政婦の針箱の修理のお使いを頼まれ、ゴールデン・ハート小路にある店・ワイドモンドルに出かけたエステルハージ。
店の主人・セリグマン曰く、それは彼の父の代に作られた安物で、真珠の擬母貝・胎貝を材料としているという。先週までは材料に在庫がなかったが、ちょうど仕入れたばかりで、2週間ほどで修理ができるらしい。そこへ現われた店員が“ルールライは貝殻をひり出さなくなった”という(ローレライをその地方ではルールライというという)。
小ウロクスのロルドランド卿から博士に電話が。
水の精オンディーヌが現われ、彼の魂を狙っているという。村人は、ルールライの出現を恐れ、蕎麦作りに精を出さずに、困っているらしい。その地を訪れ、調べ始めた博士は……『真珠の擬母』、
指輪を買おうと金細工の店を探す人間に声をかけては、金の指輪を安く売る男がいるという。
しかし彼が売った指輪は、純金よりも純度が高い金で作られており、じきに歪むかもしくは千切れて駄目になるらしい。
そんな苦情がたびたび持ち込まれ、宝石商会の会長デ・ホーフトは頭を悩ませていた。
その話を聞いた博士は……『人類の夢 不老不死』、
不意に思い立ち、工事を見に出かけた、エステルハージ。
そこで見かけた年老いた人夫の容貌は、何故か老皇帝を彷彿とさせるもので……『夢幻泡影 その面差しは王に似て』の8編収録。

事件簿とついているけれど、ミステリなわけではなく、ホラーやら幻想やらいろんなちょっとテイストの不思議なお話の連作。
19世紀末~20世紀初めくらいの東欧の架空の小国が舞台。いろんな分野の博士号を持っている博覧強記なエステルハージ博士に持ち込まれる、あるいは関わることになった怪事件のあれこれが描かれています。
ちょっとわかりにくい話(国の設定がそもそも細かい…)もあったりで、読む人を選びそうな感じが、いかにも河出(笑)。
『眠れる~』あたりが好みですが、『イギリス人~』の三等補佐の勘違いっぷりもかなりおかしい…(笑)。

<11/6/20,21>

『孤愁ノ春 居眠り磐音 江戸双紙』佐伯泰英(双葉社)

2011-06-19 | 読了本(小説、エッセイ等)
大納言家基が毒殺され、将軍家治は、その葬儀も終わらぬうちに、次期後継たる養子の選定を老中田沼意次に一任するという、不可解な行動に。
わが世を得た田沼は、尚武館道場の閉鎖を言い渡し、立ち退くこととなった後、佐々木玲圓・おえい夫妻は、死を選ぶ。
遺された佐々木磐音とおこんは、小梅村にある今津屋御寮に身を寄せることになったが、田沼一派の監視は昼夜問わず彼らを見張り続けていた。周囲の人々はそんな彼らを心配するが、それ故に迂闊に近づけずにいた。
そんな中、監視の目をかいくぐり、身重のおこんを連れ、江戸を旅立つこととした磐音は、世話になった人々への文を弥助に託す。
小田原を経て、箱根を越え、向かう先は佐々木家父祖伝来の地・刈谷。
一方、田沼家出入りの系図屋・雹田平は、磐音たちの行き先を察知。それをおすなの三味線稽古に出向いた折に知った鶴吉は、文を届けにきた弥助にそれを告げる。
田沼によって磐音たちに差し向けられたのは、将軍直属の御小姓組。しかし磐音は、事情を知らずに自分たちを追う者の中には、尚武館の門弟であった者たちもおり、戦うことをなるべく避けたいと、少しでも人数を減らすべくあれこれ策をめぐらせる。弥助と霧子は、そんな彼らの手助けをするべく、付き従うことに……

シリーズ第三十三弾。アレな展開の後、しばらく今津屋の寮に籠っていた磐音たち。速水さんも幽閉されちゃって、かなり八方塞り。その後江戸を脱出するけれど、田沼の追手がかかる…という展開に。
さりげにあちこちから救いの手がさしのべられてるので、ちょっとほっとしますが、おこんさんは身重なのに、旅しちゃって大丈夫なの?と、心配に;

<11/6/19>