黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『飲めば都』北村薫(新潮社)

2011-06-17 | 読了本(小説、エッセイ等)
年の頃は“二十七八、三十でこぼこ”の、出版社で働く、文芸雑誌編集者・小酒井都。
飲んでもつぶれず、吐いたり寝たりの醜態はさらさないものの、“普段より、過激な行動”をして、その後全く何をしたのか覚えていないのが、酔った際の彼女の特徴。
それ故に、赤ワインを編集長にぶっかけたり、大事な対談原稿の入ったトートバッグを紛失したり、愚痴ばかりいうシコタマの高級ブランドの書類カバンを使い物にならなくしたり、と幾多の伝説を持っている。
彼女と仲の良い先輩…書籍の部署にいる<書ネエ>こと太田美喜や、文庫の部署にいる<文ネエ>こと瀬戸口まりえとのエピソード、切れ者女性編集長・大曾根悠子、イマドキの若者である新人編集者・月形瓢一の失敗など、出版社での出来事や恋模様。
そして都は、印象的な猫のイラストを描くイラストレーター・小此木啓介と知り合い……

酒に関して多くの武勇伝を持つ、女性編集者・都さんと彼女の周辺の人々のあれこれが前半。そして後半は、彼女の恋愛話に…という感じ。連作短編集。
月形くんの失敗(酒抜き)もすごいですが、都さんの小此木さんに渡したモノの勘違いが、もう……爆笑!

<11/6/17>