黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『スロウハイツの神様 下』辻村深月(講談社)

2007-02-20 | 読了本(小説、エッセイ等)
人気作家チヨダ・コーキが暮らす『スロウハイツ』の住人たちは、平和な日々を送っていた。新たな入居者、加々美莉々亜が来るまでは……。
その昔、彼のファンが起こした事件により、苦境に陥っていた彼を救った“コーキの天使”。その正体が、彼女なのではないかと誰もが思い始めていた。
そんな中、すみれは正義と別れ、ハイツを出て新しい恋人と暮らし始め、コーキの偽物“鼓動チカラ”が、本家であるコーキの作品を先取りするかのような展開を見せ、世間から注目されていた。
そして、コーキの作品に匹敵するほどの人気を持つ漫画『ダークウェル』の原作者・幹永舞がスロウハイツの面々の中にいるらしいことがわかり……

とても素敵なお話でした♪
まさに“あらゆる物語のテーマは結局愛”(笑)。
特に、それまで張られた伏線が、最終章で見事に明らかになる様が秀逸v
……ただ個人的には、肝心なコーキの作品がもう少し魅力的に感じるよう、表現されてると良かったかと思いますが(何だかただのラノベっぽい/笑)。

<07/2/20>

『密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー』芦辺拓、桜庭一樹ほか(東京創元社)

2007-02-19 | 読了本(小説、エッセイ等)
1943年、ラジオドラオ化される自作の放送に立ち会う為、BBC放送会館を訪れていたジョン・ディクスン・カー。ところが、重要な役どころを務める女優ルイーズが、その最中に姿を消してしまい……芦辺拓『ジョン・ディクスン・カー氏、ギデオン・フェル博士に会う』、
1900年、パリ。ムーラン・ルージュで踊り子をしている姉アロワイヨを持つ少年アンリ・バンコラン。ある日、踊り子ルリジューズが首なし死体で発見され……桜庭一樹『少年バンコラン! 夜歩く犬』、
主君・浅野内匠頭の仇である吉良上野介を討つべく吉良邸に討ち入った赤穂浪士たち。ところが、追いつめたはずの吉良は炭小屋の中で既に死んでいた。しかもそこは雪の密室状態。大石内蔵助の長男・主税からの手紙で知った母・りくは……田中啓文『忠臣蔵の密室』、
急行列車・青い流星号に乗り込んだギデオン・フェル博士。そこには悪名高いダイヤモンド密輸犯を追って旧知のハドリイ警視が部下とともに乗っていた。しかし、件の男が首なし死体で発見され、彼を殺した犯人は複数の目撃者の前から忽然と姿を消したという……加賀美雅之『鉄路に消えた断頭吏』、
貧しい北方の村で、迫害されつつ苛酷な環境に耐え、生活してきた少年ゴードン・クロス。その唯一の心の支えであった心優しき少女マリー。しかし彼女は無法者ロイスの手によって、悲惨な死を遂げ、ゴードンはその復讐を誓う。数々の苦境を潜り抜け、ついに仇を見つけた彼は……小林泰三『ロイス殺し』、
綾鹿市交通課、通称・D3課の名物婦警3人組…怪奇・超常現象が大好きな佐野由利子警部、現実的な性格の佐倉桜警部補、そして不合理な状況から鮮やかに論理的解決を導き出す、マーチ大佐こと佐々井弥生巡査部長。ある日、一直線のトンネルから、忽然と消え失せる幽霊自動車の謎が持ち込まれ……鳥飼否宇『幽霊トンネルの怪』、
カー・マニアの学生サークルの面々は、その合宿で、生前カーが実際に起きた未解決事件をファイルし、そこに解決編を書き記した『カーの問答詩集』の中に残された一つだけ解決に至っていない事件について、ヒントの言葉から推理を繰り広げる。そんな中、事件が起き……柄刀一『ジョン・D・カーの最終定理』、
10年前、衆人環視の中で起きた雪密室の殺人。その凶器は〈魔女発見人の短剣〉と呼ばれる、実際の魔女狩りに使用された短剣だった。その短剣を代々伝えるゲディングス家の屋敷で行われる降霊会を前に、青年記者ホレスは伯父であるH・M卿を訪ねるが、彼の不安を裏付けるかのように、再び密室で霊媒が殺され……二階堂黎人『亡霊館の殺人』の8編収録のアンソロジー。

カーの生誕100周年記念のアンソロジーです。
本格的パスティーシュあり、笑えるパロディありのラインナップでバランスはよいかも。
田中さんの『忠臣蔵~』は読みながら、何故ここに忠臣蔵?と思っていたのですが、最後であまりの馬鹿馬鹿しさに爆笑してしまいました(笑)。

<07/2/18,19>

『シャルビューク夫人の肖像』ジェフリー・フォード(ランダムハウス講談社)

2007-02-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
1893年のニューヨーク。肖像画家・ピアンボは、ワトキンと名乗る盲目白髪の男性に薔薇色の封筒を渡される……それは、ワトキンの主人にあたるシャルビューク夫人から肖像画制作の依頼の手紙だった。
夫人の邸宅を訪れた彼は、法外な報酬と引き換えに“決して姿を見ず、容姿についての質問をせずに、一ヶ月以内に肖像画を仕上げる”という無茶な条件で仕事を引き受けることに。
かくして、屏風の陰にいる彼女から、その生い立ちにまつわる不思議な話を聞きながら、その姿を思い描いてゆくピアンボ。
そんな中、巷では若い女性が血の涙を流しながら死に至るという、奇怪な病が頻発していた……

前作の『白い果実』に比べると、だいぶ読みやすく一般向けかも。
姿を見ないで肖像画を描かせるという設定もおもしろかったのですが、夫人が語る結晶XX学の話が、とても魅力的でした♪

<06/2/17,18>

フロマージュドーム@ベニヤ

2007-02-17 | スイーツ
 ドーム型のレアチーズ、土台はロールケーキで、その間に微妙にブルーベリージャムが入っているような気もするのですが、少なすぎてあまりわからず;
 一番上には、いちごとブルーベリーが載ってます。

……それにしても今日食べた2つ、基本構造が全く同じ;
 
 ガトーベニヤ:新潟(見附)

アンパンマン@ベニヤ

2007-02-17 | スイーツ
 名前の通り、アンパンマンの顔型(笑)。
 表面はチョコクリームで、その内側はスポンジ(ノーマル)。土台は、チョコスポンジのロールケーキ(塗ってあるクリームはバタークリームっぽい感じ)。

 ガトーベニヤ:新潟(見附)

『のだめカンタービレ 17』二ノ宮知子(講談社)

2007-02-17 | 読了本(漫画)
大成功で幕を閉じた、千秋の常任指揮者デビュー公演。
その演奏を聴いたのだめは、音楽に真剣に向き合い、練習に励む。そして次回公演に向け、音楽に集中できる環境を求めた千秋は、アパルトマンから姿を消した。
そんな中、有名音楽家である千秋の父・雅之が、旧友・長田に会う為に、たまたま千秋の住むアパルトマンを訪れ、マルレ・オケで千秋が指揮していることを知る。そして、長田たちに公演に行かされた雅之の姿を、舞台上から見てしまった千秋は……

微妙にすれちがってきた感じの、のだめと千秋。そして千秋と父の、今後の展開が気になります~。

<06/2/17>

『スロウハイツの神様 上』辻村深月(講談社)

2007-02-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
売れっ子脚本家・赤羽環は、ひょんなことから手に入れた元旅館の建物に『スロウハイツ』と名付け、友人たちと共に共同生活をしていた。
そこに住むのは彼女の他、彼女の親友である円屋伸一、漫画家の卵・狩野壮太、監督の卵・長野正義、正義の恋人で画家の卵・森永すみれ、そして中高生に絶大な人気を誇る小説家チヨダ・コーキこと千代田公輝と雑誌編集者・黒木智志。
しかし、円屋が出ていった為、新たな人間を迎え入れることになり……

微妙に気になる引きがありつつ下巻に(笑)。
この後どう展開していくのか気になるところですね~。

<07/2/16>

† 新刊情報(07/02後半) †

2007-02-16 | 新刊情報
2/16
CLAMPもこな『CLAMPもこなのオキモノキモノ』河出書房新社

2/20
岩井志麻子『偽偽満州』集英社(文庫)

佐々木丸美 『佐々木丸美コレクション3 花嫁人形』ブッキング

佐々木丸美 『佐々木丸美コレクション4 風花の里』ブッキング

2/22
佐々木丸美『水に描かれた館』東京創元社(文庫)

松尾由美『九月の恋と出会うまで』新潮社

ジェフリー・フォード『ガラスのなかの少女』早川書房(文庫)

2/23
森博嗣『魔的』中央公論新社(文庫)

菅野彰『不健全な精神だって健全な肉体に宿りたいのだ』角川書店(文庫)

2/28
三浦しをん『秘密の花園』新潮社(文庫)

桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』角川書店


『化物語 下』西尾維新(講談社)

2007-02-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
忍野に頼まれた仕事の為、神原駿河と共に山の中にある小さな神社へ向かっていた阿良々木暦は、そこで一人の少女とすれ違う。
その少女は小学生の頃、妹・月火の同級生で、阿良々木家にも遊びにきたことのある少女・千石撫子だった。
その後、たどり着いた神社の木の根元で切り刻れた蛇を発見する……『なでこスネイク』、
恋人となった戦場ヶ原ひたぎとの初デートを果たした阿良々木。
翌日、委員長・羽川翼から、助けを求めるメールが。どうやらゴールデンウィークに彼女が見舞われた怪異に再び襲われたらしい。しかも力を借りようとした吸血鬼・忍まで失踪してしまい……『つばさキャット』の2編収録。

下巻ではひたぎは影が薄いような気がするのは、神原と阿良々木との会話のインパクトが強すぎるからでしょうか(笑)。
……それにしても阿良々木、モテモテだなぁ(笑)。

<07/2/15>