黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『シャルビューク夫人の肖像』ジェフリー・フォード(ランダムハウス講談社)

2007-02-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
1893年のニューヨーク。肖像画家・ピアンボは、ワトキンと名乗る盲目白髪の男性に薔薇色の封筒を渡される……それは、ワトキンの主人にあたるシャルビューク夫人から肖像画制作の依頼の手紙だった。
夫人の邸宅を訪れた彼は、法外な報酬と引き換えに“決して姿を見ず、容姿についての質問をせずに、一ヶ月以内に肖像画を仕上げる”という無茶な条件で仕事を引き受けることに。
かくして、屏風の陰にいる彼女から、その生い立ちにまつわる不思議な話を聞きながら、その姿を思い描いてゆくピアンボ。
そんな中、巷では若い女性が血の涙を流しながら死に至るという、奇怪な病が頻発していた……

前作の『白い果実』に比べると、だいぶ読みやすく一般向けかも。
姿を見ないで肖像画を描かせるという設定もおもしろかったのですが、夫人が語る結晶XX学の話が、とても魅力的でした♪

<06/2/17,18>