黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『朧夜ノ桜 居眠り磐音 江戸双紙』佐伯泰英(双葉社)

2010-12-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
小正月も過ぎ、麻布広尾村の白梅屋敷において、桂川甫周国瑞と織田桜子の祝言の日となった。
佐々木磐音も招かれ、屋敷にて花嫁の到着を待っていた。そこへおこんが現れ、近頃この界隈に野犬組と称する浪人が徒党を組んで横行し、因縁をつけて金をせびっていると知らせる。気になった磐音とおこんは、用心の為、桜子を迎えに近くまで出ることに。そこへ懸念通り野犬組が現われたが、磐音が撃退し、事なきを得る。
その後、祝言は滞りなく済み、磐音は桂川甫周国瑞の父・国訓と祖父・国華から、磐音たちの祝言の折には呼んでくれと頼まれる。
そしておこんは、速水家に養女に入ることになる前日。最後の親孝行に金兵衛の元に泊まり、そこから向かうことになった。
磐音がおこんを送った後、浮世絵師の北尾重政と久しぶりに再会。北尾の口から、このところ吉原で白鶴太夫や磐音について訊き歩いている者がいると聞かされ、磐音は念のためにと吉原会所の頭・四郎兵衛を訪ねる。
尚武館に戻ると、白山が毛を逆立てていた。長い大薙刀の四人組が道場破りにやってきて、その様子を読売屋の楽助が見物していた。
道場破りにやってきたのは、タイ捨流の相良肥後守定兼。何故か新年になってから道場破りが増えており、世間への牽制の為に手荒く叩きのめし、楽助に読売で書き立てるようにと頼む。
そんな中、備中国橘右馬介忠世と名乗る、老武芸者が磐音の前に現われた。尚武館道場潰しを頼まれたという。玲圓に訊くと、二天一流の剣客で、有名な人物であるらしい。
いよいよおこんが速水家の養女となる日となった。その日、磐音は四年ぶりに三味芳四代目・芳造の次男・鶴吉に再会。江戸を離れていた鶴吉は旅の途中、遠州相良に寄っていたのだという。老中田沼意次の領地であるそこで、磐音を狙う刺客たちの名を聞いたという鶴吉。琉球古武術の松村安神、タイ捨流の河西勝助義房、平内流の久米仁王蓬莱、独創二天一流の橘右馬介忠世、薩摩示現流の愛甲次太夫新輔の5人。いずれも伝説的な人物であるという……

シリーズ第二十四弾。国瑞と桜子の祝言に始まり、いろいろ再会もありつつも、強敵の登場も盛り込んで、見所たくさんな感じになってます(笑)。

<10/12/28>